※この作品はR-18です。

悪夢の転身   作:花木 悠

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放心状態

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「漸く、逝ってしまったな」小柳が呆れて言うと「梁型では駄目ですよ、まだ残り火が残っていますから、直ぐに戻ってしまいますよ」咲江が小柳に教える。

「休憩をしましょう」有藤が話してコーヒーが運ばれてきた。

菜穂の手の紐を外して、吊られていた足も降ろされて、漸く足が閉じられて普通の状態に戻った。

放心状態で手術台に全裸で寝そべっている菜穂は、木の猿轡はそのままの状態に成っている。

「隣の第三スタジオで断髪から剃髪の予定にしていましたが、会長が中止とおっしゃったので、どの様に変えようかと思案中でございます」とコーヒーを飲みながら有藤が話す。

衣川もコーヒーを飲みながら「誰が、中止と言ったのだ?」不思議な顔をする衣川。

「会長が先程、髪を切るのは駄目だとおっしゃいましたよ」有藤が言う。

「そうじゃ、髪を切っては駄目だ!あの様に長くて綺麗な髪を切っては駄目だ」

意味不明の顔をする有藤に「判らないのか?剃り落とすのだよ、総て根元から剃り落として私に貰えたら、それが最高なのだよ」衣川の意図が始めて判った有藤が、コーヒーを残して奥に消えた。

寝ている菜穂の身体を見て「あの腰の括れ、胸の張り、性器も綺麗、色も白い、感度も最高だ、絶品な女だ、私が十年若ければ、絶対に離さないがな!でもSMが好きなのか?マゾなのかは判らないな」衣川は自分の理想の女性だと何度も話す。

小柳も「本当にSM好きなのか?マゾ?」と考えていた。

 

その頃、マンションに帰ってきた木原良純が刑事に逮捕されて、渋谷署に連れて行かれた時だった。

「何事ですか?私は俳優の木原良純ですよ、覚醒剤とかその様な事はしていませんよ」と両腕を捕まれて怒りながら言う。

「未成年の水野芽生に薬物、飲酒をさせて、強姦した罪だ!覚えが有るだろう!」と言われてパトカーに乗せられてしまった。

逮捕の瞬間を見た人が、直ぐさまネットで各地に報告するが、テレビ局も新聞社もノーマークで、広がらない。

安達は週刊トピックの本社に、恭子に聞いて既に原稿をメールで作成していた。

逮捕の時間と同時に、メールの送信と恭子の連絡を待っている状態。

大スクープと同時に、自分の早まった行動で黒い噂で苦しんだ北条菜穂を助けるのだと思っていた。

 

だがその北条菜穂は、更なる責めに直面しようとしていた。

第三スタジオには、大きなアクリルの水槽が設置されている。

天井には滑車が数台置かれて、縄が数本垂れ下がって、これからどの様な事を行うのか?

興味津々入って来た衣川と小柳。

縄で縛るのは間違い無い様な雰囲気は見て取れる。

梶原が時代劇の衣装で、スタジオの隅の椅子に座って待っている。

舞台の左奥に大きな水槽、中央には奇妙な椅子が置いて在る。

右側には木のギロチン台が、主役の登場を待っている様に不気味な構えで待っている。

その横には多分菜穂を俯せにして、SEXを膣とアナルの両方からする為のマットの様だ。

両手をマットに縛り付けて、腰を上から吊すのだろう?だがSEXは衣川が禁止にしたので使えない可能性が有ると小柳はスタジオ内を見ていた。

 

舞台裏では、千田と咲江が有藤と第三スタジオの段取りで纏まらない論争をしていた。

もう直ぐ薬の効果が切れるので、素直には成らないので早く性奴隷化しなければ!現段階では随喜せせりの余韻が残って、再び狂う可能性が有ると主張する咲江。

有藤は老人があの様に主張しているので、SEXが出来ない以上このまま断髪か剃髪をしてから、アナル調教に進みたいと主張した。

「その為には、ガスをもう一度吸わせる必要が起るけれど、後遺症が心配なのよ」

「今まで、経験が無いのでしょう?」

「私は無いわ、でも海外では狂ったとか、記憶の欠落が戻らなかったの、症例が有るのでね」

「もう既に三時間は過ぎていますから、切れますよ」千田が時計を見ながら話す。

前田と杉本が、菜穂の身体をタオルで綺麗に拭き取って、猿轡を外して次の準備をしている。

放心状態だった菜穂が前田の顔を見て「何処かで見た様な方ね」と言って廻りを見渡して居るが、焦点が定まっていない。

杉本が直ぐに咲江の処に来て「薬が切れそうです、どの様にしますか?」と尋ねる。

有藤が「最後のシーン六十を先に撮影すると誤魔化して」と答える。

「最後って?どの様な?」杉本は台本の番号を覚えていない。

「将軍が亡くなって、尼に成るのだよ!白い着物を着せて準備をしてくれ」

「はい」慌てて衣装の部屋に走る杉本。

「私どう成っていたの?」菜穂が尋ねるが答えられない前田。

そこに、杉本が着物を持って戻ってくると「今から、最後のシーンの撮影よ!シーン六十」そう言いながら着物を着せるが、菜穂は自分が全裸で剃毛されている事も、把握していない状況。

「将軍が亡くなって、尼に成るのよね」と台本は記憶に残っている様だ。

白い着物を着て立ち上がろうとするが、ふらついて杉本が手を貸す始末。

「私どう成ってしまったの?変なの?撮影の途中だった様な」

「具合が悪くなったのよ」と答えると「そうなの?」と言うが放心状態が続いている。

 

三人の話はもう一度ガスを吸わせて、最後まで一気に撮影をしてしまう事で話が纏まった。

咲江には大きな冒険に成るが、後は北条菜穂の運次第だと、決めつけて自分の罪を逃れ様と言い聞かせていた。

今の段階ではマゾなのか?は判らない状況。

有藤が「菊乃は将軍を自分の自由にした罪に問われたので、仕置きを受ける事に成って、そのまま尼寺に放り込まれる設定に成った」とスタジオで説明をした。

前田に「さあ行きましょうか?」と言われて、肩を借りながら歩いてスタジオに入って来た菜穂。

「大丈夫?」有藤が尋ねると「少し目眩がしていますが、大丈夫だと思います」と答える菜穂。

「菊乃が、尼寺に送られるシーンの撮影に入りますが大丈夫ですか?」

「はい、尼に成るのですよね」比較的はっきりと答えられる様に成ってきた菜穂。

「将軍を誑かした罪を問われて、追放されるのです」有藤が教える。

「その様な、台本に成っていましたか?」不思議な顔をする菜穂。

 

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