KAN-SENは指揮官が急にオープンスケベとなってムラムラしているようです 作:ねんころり
そしてKAN-SENも変態。だって女だもん(貞操逆転世界基準)。
でもこれはまだ前座。指揮官がこの世界の意味に気がつくのは次回(多分)。
ジリリリリリリリリーン!
「んん……うるせえなぁ……」
相変わらず耳障りな目覚ましの音に鼓膜を揺さぶられ、俺は渋々目を覚ます。ただでさえ暑くて寝苦しいってのに、朝早く起きなきゃならないなんて勘弁して欲しいぜ全く。
よりによって、このクソ暑い時期にエアコンが壊れるとはなぁ……扇風機が無ければ俺達全員熱中症でお陀仏だったところだ。
しかし俺は母港で勤務する指揮官である以上、朝寝坊なんて許される立場では無い。そんなことをすれば一部のKAN-SEN達から大目玉を喰らってしまう。
「はいはい、起きりゃ良いんでしょ起きりゃ……っと」
寝ぼけ眼を擦りつつベッドから這い出る。あぁダメだ。昨夜遅くまで仕事してたせいでまだ眠い。いや、暑さで仕事が捗らなかった俺の自業自得だけどさ。
心の中で呟きながら、俺はいつも通りテレビのリモコンのスイッチを入れる。すると、ダラダラ身支度を整えていた俺の耳に変なニュースが入ってくる。
『男性にわいせつな行為をしたとして、無職の女性(30)を強制わいせつの罪で逮捕……』
「わいせつって……そいつ馬鹿だな。目先の欲望の為に人生を棒に振るとか……ん?」
ちょっと待て。今、女が男にわいせつ行為をしたとか言ってなかったか? いやまさか、女が男を襲うなんてレアケースが身近に存在する訳……きっと俺の聞き間違いだな。
寝不足だったからうっかり勘違いしたんだろう。それこそ薄い本に描かれているような出来事が、そんな当たり前のようにニュースで流れるとは考えにくいし。
『それにしても、男性専用車両のお陰で痴漢被害が減ったのは良いことですね』
「……だ、男性専用車両?」
ダメだ。俺の頭と耳は本格的にバグっているらしい。たかが一日寝不足なだけでここまでになるか? よし、今日は出来るだけ早く寝よう。流石にこんな状態が続くのはヤバい。
それにしても暑いな……どうせ視察なんてしばらく来ないし、今日も上はシャツ一枚で良いか。一々上着まで羽織ってたら汗だくになるし熱中症で死ぬわ。
コンコンコン……
「ん?」
『綾波です。入っても良い、ですか?』
「あぁ。大丈夫だ」
ガチャ……
「失礼するです。指揮官、そろそろ朝食の…………」
「……綾波?」
綾波が入って来たと思ったら、急に動きを止めた。まるで信じられない物を見たかのように体を震えさせている。どうしたんだ? 綾波も暑さにやられたか?
「お~い、綾波~?」
「……し、失礼したですっ!!」
バタンッ!
「へ?」
綾波の顔を覗き込んだら、それはもうゆでだこのように顔を真っ赤に染めながらダッシュで部屋を出て行った。本当にどうしたんだよ? 俺、何か気に障るようなこと言ったか?
『し、指揮官……き、ききっ、着替えているなら、そう言って下さい……!』
「あ、そうか。悪い、配慮が足りなかったな……」
言われてみればそうだった。俺はいつもシャツ一で行動しているが、流石に上半身裸なのは不味かったかもしれない。いくら男の裸とは言え、このご時世ではセクハラと訴えられてもおかしくないもんな。
いや、それにしても反応が大袈裟だな。別に男がシャツを脱いだくらいで、そこまで慌てることは無いと思うが……ハッ! まさか信じられないほど汗臭かったとか? だとしたらヘコむな……
『はぁっ、はぁっ……!』
(て、てっきり着替え終えたと思っていたら……まさか、ととととトップレスだったなんて……! こんなの、予想してないです……! うぅ、指揮官の胸が頭から離れないです……!
朝からとんでもないものを見てしまったです……! 指揮官の胸……胸……うぅっ、思い出しちゃダメ……! あぁでもっ、脳が勝手にさっきの光景をリピートして……)
『…………』
「綾波ー! さっきは悪かった! もう大丈夫! ちゃんと着たから!」
『ほ、本当ですか……?』
ガチャ……
「ほら。これで良いだろ?」
いつも通りちゃんとシャツを羽織ったぞ? これなら文句無いだろう。
「…………」
「……綾波?」
あっ、綾波が鼻血出した。やっぱり暑さで参ってるのか?
「……す」
「す?」
「少しトイレ行って来るですッ!!」
バタンッ! ズダダダダダッ!
「お、おい。綾波……行っちまった」
急にもよおしたのか? しかし女の子が堂々と「トイレ行く!」か……綾波なら遠回しな表現で言うと思っていたが、意外と直球なのな。
さて、俺はぽつんと一人になってしまった訳だが。このまま綾波を待っても良いけど、遅刻したらうるさく言われそうだしな……悪いが先に食堂へ行ってるぞ?
「あっあっああぁぁぁっ♡ し、指揮官のおっぱいっ♡ おっぱいが見られるなんてっ♡ それに、ち、乳首っ! 乳首が出ててっ♡ 今まで妄想ばかりだったのにっ♡
まさか本物が……んあっ♡ それにっ、着替えたと言っておいて……シャツ一枚だなんてっ♡ んぅっ♡ 胸ポチがっ、汗で胸ポチがぁっ♡ 透け乳首エロ過ぎですっ♡
折角昨日抜いたのにっ♡ またムラムラって……っあ♡ い、いつも以上に気持ち良いですっ♡ 胸、むしゃぶりつきたいですっ♡ 揉み尽くして吸い尽くしたいですっ♡
あっあっ♡ ダメっ♡ もうイくっ♡ イくですっ♡ ま、まだオナっていたいのにっ♡ さっきの光景が頭に焼き付いてっ♡
んきゅううううううっ♡ し、指揮官っ♡ 指揮官指揮官指揮官っ♡ あっあっあっ♡ イくっ、んううううううううううううううううっ♡
……ふぅ。スッキリした、です。しばらくはオカズに困らないのです……♡」
湧き出る汗を手でぬぐいながら、俺は食堂へと向かう。相変わらず真面目なKAN-SENばかりだな……俺が来る頃には、ほぼ全員が食卓に並んでいるときた。
この場にいないのは、さっきトイレへ走って行った綾波とロング・アイランドくらいか? 出撃組はともかく、非番なら朝飯抜いて寝転がっていたとしても別に死にはしないのになぁ。
「おはよ~。今日も暑いな……後数日でエアコンの修理業者が来るから、それまでの辛抱だ」
「「「「「「「「…………」」」」」」」」
「……ん? どした?」
各々好きに喋っていたKAN-SEN達が、俺の声に気がついて顔を向けた瞬間……まるで時間が止まったかのように空気が凍り付いた。え、何だこの状況。
「し、指揮官……? えっと、あの……」
「お、エンタープライズか。顔が赤いぞ? 確かにこの暑さなら無理も無いが」
「…………」
(まさか、無自覚なのか……? ただでさえ汗を流した指揮官はそそられると言うのに、挙句の果てに
(指揮官様!? まさか暑さで痴漢になられたというの!? で、でも、凄く眼福ですわ……♡)
(こ、こんな女だらけの場所でそんな破廉恥な恰好をするだなんて……もしかして、お姉さんを誘ってるの? ただでさえやらしくてムラムラするのに追い打ちをかけてくるの!?)
(指揮官の肉まん、美味しそう……♡ あぁっ、出来ることなら今すぐ食べたい……♡ むしゃぶりつきたぁい……♡)
(おっ、おおおおお兄ちゃん!? ダメだよ!? そんな、エッチな恰好で来るなんて……うぅ、見ちゃダメなのに、目が勝手に……♡)
(こ、これは……股間に悪い! 悪すぎるっ! どうしたのだ閣下!? まさか私の意識を駆逐艦から遠ざけようと、色仕掛けをしてきたのか……!?)
(い、インディちゃんの薄い本と同じくらいの破壊力が……いや、もしかしたらそれ以上……? いや、私にはインディちゃんが……でもっ、目の前のエッチな指揮官も……ごくっ♡)
「……?」
お、おい。どうして全員が俺から目を離さないんだ? それに視線が妙にねっとりしているような……まさか、本当にみんな暑さでやられたのか? 出撃中止した方が良いのか?
(……今夜のオカズは確定だな♡)
(あっ、と、殿様のシャツから胸が……も、もう少しで見え……見え……はうぅ……)
(誇らしき……いえ、いやらしきご主人様……まさか、いつも夜な夜な一人で慰めている私の為に自ら体を張って……?)
(か、カメラカメラカメラ!? あぁもうっ! こんなの想定外だよっ! 部屋に置いて来ちゃった! せめて、せめて脳に焼き付けておかないと……!)
(よ、良かった。私、まだ枯れて……いやいやいや!? 何を考えているんだ私は!? 私はまだ若い! だからこそ私はこうして指揮官の卑猥な姿に興奮して……)
(いけませんベルファスト! 私はご主人様に全てを捧げると誓ったメイドです! それなのに、このような劣情を抱くなんて……で、でも、少し眺めるくらいなら、良いですよね……?)
「…………」
この時、俺はまだ気がついていなかったんだ。まさか俺が、
2019.10.1 一部誤字・表現を修正。
基本的に(改)となっていたら誤字の修正。
無いとは思うけど大幅に改変した場合は前書きに追記します。