KAN-SENは指揮官が急にオープンスケベとなってムラムラしているようです 作:ねんころり
本編の季節はクッソ暑い真夏ですが、今回は時系列が半年以上飛んでクッソ寒い真冬(二月)になります。
(甘ったるいラブストーリーは)ないです。例によってラブコメ……いえカオス成分増しましでお送りします。
二月十四日。諸君はこの日付を見て何を思い浮かべるだろうか? 煮干しの日? それともふんどしの日? いや、もっと身近で有名な日があるだろう。そう。女性がチョコを作り(あるいは購入し)、好きな男性へ送るという……リア充ならドキがムネムネしているであろう、あの日である。
「……バレンタインデー、かぁ」
そう。バレンタインデーである。俺も元の世界にいた頃は、母港にいるKAN-SEN達の特に親しい子から手作りチョコレートを頂いたものだ。例え義理だったとしても、女の子からチョコを貰えれば男なら嬉しいと思わないか?
だがしかし! 俺は悩んでいた。この世界に住む俺は元の世界と比べて立場が真逆なのだ。どういうことかって? 決まっているじゃないか……男女の概念が逆転しているこの世界なら、
「チョコをあげるのは良いんだが……人数多過ぎね?」
いやだってさ。元の世界なら各KAN-SEN達が俺に対してチョコを作れば良いから、各自で用意するチョコは一つで済む。だがこの世界の俺はどうなる? 軽く百人は超えるKAN-SEN達全員にチョコを配るとなると、物にもよるが結構な金額になってしまう。
幸い指揮官は多くの給料を得ることが出来るから、その気になれば全員分のチョコを用意することは出来る。だが、安物で済ませるのは申し訳ないし、そこそこ値段が張るチョコを買うとなれば俺の財布が多大なるダメージを負ってしまう訳で……
「…………」
しかし、俺はいつもKAN-SEN達に色々な場面で世話になっている。戦闘はもちろんのこと、日常生活においても彼女達には世話を焼いてもらってばかりだ。特にロイヤルメイド隊なんて、世話にならない日が無いと言っても過言ではないほどだしなぁ……
「それにあいつら、恐らく俺からチョコを貰えるかドキドキしながら待ってるだろうし……」
どうしてそんなことが分かるのかって? そんなもん俺だって元の世界ではバレンタインデーになるとソワソワしまくってたからな!! せめて一人くらいはチョコをくれないかな~とか、いい歳して学生みたいなこと考えてた時期もあったんだよ!!
それにKAN-SEN達は俺を見るといっつもエロい目で見てくるレベルだぞ? 訓練された処女であれば、きっと当時の俺と同じ思考に陥っているはず! 同じ男……いや違うか。同じ性欲を抱えた存在だから分かる!!
「……仕方ない。KAN-SEN達の為だ。思い切って全員分のチョコを買って来るか!」
手作りは無理だ。俺の料理の腕がどうのこうの以前に一個人が百個以上のチョコを手作りとか無理ゲーにもほどがある。だから買って来たチョコで勘弁して下さい。その代わり真剣に選ぶからさ!
そうと決まれば早速お菓子屋に行って、良いのを
「いや、待てよ?
普段から俺とセックス三昧の日々を送ってくれているKAN-SEN達には、チョコとは別に何か特別なプレゼントをしてやりたい。どうせならあいつらが喜ぶ物が良いな……う~ん、どうしよう。こういう時は
「……あ、良いこと思いついた」
そして迎えたバレンタインデー当日。俺は有り余る数のチョコレートを背負って、皆が集っているであろう大広間にやって来た。皆にはあえて俺がチョコを用意する素振りは見せていない。
いやだってさ、サプライズって心躍らない? あらかじめ渡すって伝えるより、実は用意してました~的な感じで渡した方が喜びも深くなると思うんだよ。
え? 本音? 俺からチョコを貰えるかドキドキソワソワしてるKAN-SEN達が見たかっただけですごめんなさい。
と、とにかく! ちゃんと全員分のチョコを用意したしセーフだろ、うん。まぁ流石にこの部屋にKAN-SEN全員集まってるとは思えないが、ここにいなかったKAN-SEN達には後で自室まで渡しに行けば良い。夜なら全員自室にいるはずだからな。
「今日はあえて誰も秘書艦に任命しなかったし、朝食時もわざと顔を出さなかった。あいつら、きっとチョコが貰えるか不安がってるだろうな……」
いや~この世界に来てから女の子が男をからかう気持ちが理解出来たわ。楽しくてしょうがない! 元の世界のサラトガも俺にイタズラしてる時はこんな気持ちだったんだろうな。これは病み付きになるわ。
さて、そろそろ痺れを切らしたKAN-SEN達とご対面といきましょうかね! 俺はドアノブを握り、大声を出す心の準備を整えた後……勢い良く扉を開く!
「よう皆! 今日はバレンタインデー! いつも頑張ってくれている皆に俺からチョコレートをプレゼント……」
「お兄ちゃんからチョコを貰うのはユニコーンだもんッ!!」ズドドドドドッ!!
「あ、あてだって指揮官のチョコ欲しいもん! 今日だけは……誰にいじめられたとしても、負けないから……っ!」ズバババババッ!!
「ハッ! その程度の攻撃がオールドレディに通用すると思っているのかしら! 指揮官のチョコは私の物よ! Belli dura despicio!」ズドォンッ!!
「ご主人様はダイドーのことを見捨てません絶対に見捨てませんつまりバレンタインデーなら私のようなメイドにもチョコレートをくれるはずですいやでももしかしたら他の人に渡すかもしれませんそんなことになればダイドーは見捨てられたということにいやそんなはずありませんご主人様は私を見捨てないと言って下さいましただからダイドーはご主人様を信じなければいけませんですが優しいご主人様なら他の人からチョコレートをせがまれると断り切れないかもしれませんしあぁどうすれば良いのでしょうかそうです他の人を始末すれば良いんですそうすればご主人様はダイドーだけを見てくれるはずですそしてダイドーにチョコレートをくれるはずですホワイトデーにはダイドーからご主人様へお返しをお渡しするんですそうすればご主人様は私を必要としてくれますそしてあわよくばダイドーをメイドよりも大切な存在として扱って下さるかもしれませんあぁダイドーは幸せですご主人様に必要とされるだけで安心するんですだから一刻も早くこの馬鹿騒ぎしている人達を黙らせてダイドーが必要だと分かってもらうんですですから皆様お覚悟をご主人様のチョコと栄光の為に……!」ズガガガガガガガッ!!
「もう……チョコレートが貰えないかもしれないからって、大暴れするなんて……ロドニーでも少し失望しましたよ? 指揮官に迷惑をかける人に情けをかける必要はありませんよね? 私が皆の暴走を止めたとなれば、きっと指揮官も私を今まで以上に頼りにしてくれるはず……そして用意してくれているであろうチョコレートを私に……ふふっ♡」ズドドドドドッ!!
「貴女も弾幕張って壁を消し飛ばしてるでしょうがッ!! どこもかしこも赤城と指揮官様の恋路を邪魔する者ばかり!! この私こそが指揮官様のチョコレートを受け取るに相応しいという事実を身をもって教えてあげないといけないかしらねぇ!!」ドガガガガガガガッ!!
「……大丈夫だ、問題無い。私と指揮官はいつも……♡ だが、こうも障害が多いと万が一ということもある……仲間に攻撃するのはご法度だが、今回ばかりは仕方がない。指揮官と過ごした母港と私の思い出を守る為……終・わ・り・だッ!!」ドガアアアアアアンッ!!
「お~っとぉ! 対空ナンバーワンの私にそんな攻撃効かないよ~だ! 馬鹿な私でもこれだけは分かる! ここで人数を減らしておけば私が指揮官のチョコを貰えるって! だから大人しく沈んじゃえ~!」ズバババババッ!!
「そうよ私は先生なのよ生徒である指揮官君が先生である私にチョコレートなんてだけどやっぱり期待してしまう私がいるだって仕方ないじゃない指揮官君ってば一緒に過ごしていく内に立派になっていってある日突然エロくなっちゃって先生である私を惑わせるものだからこそそんなエッチな指揮官君なら私にチョコレートを用意してくれていてもおかしくないいやむしろチョコレートより凄い物かもだって指揮官君はエッチな子だからそれくらい平気で考えていそうだしいつも先生を誘惑する悪い子だしそうしたら私どうなっちゃうの我慢出来ずに襲ってしまいそう私が愛読していた薄い本みたいに熱い夜を過ごしちゃうのダメよ指揮官君気持ちは嬉しいけど私は先生で貴方は生徒なのこんな禁断の愛なんてだけど指揮官君から求められちゃったら私絶対に我慢出来ない今だってそんなことを考えるだけで濡れてきちゃうしそうよここで私がこの出来の悪い生徒達にお説教すれば指揮官君は私を今まで以上に尊敬してくれるよしヤるのよレンジャー私は指揮官君の先生なんだからこういう時こそ生徒に正しい道を示さないとレンジャーレンジャーレンジャーレンジャーストライクッ!!」ズドドドドドドドドドドドドドドッ!!
「この変態バ火力教師……わ、私だって指揮官のチョコレート……欲しい! 食べたいっ! 例えルイスやヘレナちゃんが相手だったとしても、今日だけは譲らないんだから……!」ズドドドドドッ!!
「」
えっ、何この世紀末状態。KAN-SEN達が仲間割れしまくってるし大広間が青空教室状態になってんだけど。随分前に大乱交スマッシュKAN-SENズがおっ
何なんだよこの状況!? セイレーンは見当たらないしどう考えても仲間同士でドンパチやってるじゃねーか!! ヤバいヤバいヤバいこのままじゃ母港が壊滅して俺の所持金が修理費で吹っ飛んじまう!! とにかくこいつらを落ち着かせないと!!
「お、おい皆! 落ち着」
「ここで倒れる訳にはいかない……さかなきゅん。この死闘を勝ち抜いて、一緒に指揮官さんのチョコを食べよう……必ず……!」
「綾波! 初期艦だからっていい気にならないでよ!! ただでさえ私はアニメで出番が少ないのに、この作品でも出番を奪うつもり!?」
「いやだからチョコを」
「いい!? お前達のような赤の他人が指揮官からチョコを貰えるはずないでしょう!? だって私のオサナナジミだもの! オサナナジミがオサナナジミでオサナナジミなのよ!? チョコを貰えるのは私!! 負け犬共は全員くたばれぇ!!」
「何この人。訳分かんないことばっかり言ってる……指揮官は私に肉まんチョコを作ってくれるんだよ。この前だって、おっきな肉まん買ってくれたし……!」
「…………」
「姉に勝る妹はいないのっ!! 指揮官の専属メイドだか何だか知らないけど、ベルには……ベルにだけは指揮官のチョコは渡さないッ!!」
「これは少々困りましたね。私としては姉さんと仲良くしたのですが……ご主人様のチョコレートを私から奪おうというのなら容赦致しません。出来の悪い姉の矯正もメイドの、いえ、妹の務めです」
「」ブチッ★
うん、キレたね。もう堪忍袋の緒が切れちゃったね。これは一発ガツンと言わないと分からないみたいだな……スゥ~ッ!
「いい加減俺の話を聞けやああああぁぁぁぁーーーーーーーーッ!!」
「「「「「「「「「「ッ!?」」」」」」」」」」
シーン……
よし、ようやく静かになったか。部屋中の壁という壁が無くなってるし三百六十度全方向から外の景色が見えるしKAN-SEN達はズタボロで
「……とりあえず、まず言いたいのは母港内でガチバトルするやつがあるか! 仲間割れしたいならせめて海でやれよ!!」
「「「「「「「「「「ごめんなさいッ!!」」」」」」」」」」
俺が怒鳴るとその場にいた全員が土下座した。それはもう綺麗で完璧な土下座をしてみせた。それこそクイーン・エリザベスやドイッチュラント、エイジャックスや他の気が強いKAN-SEN達でさえ頭を地面に擦り付けている。これは元の世界では絶対に見られないレアな光景だな……ってそんなこと考えてる場合じゃない。
「はぁ……でもまぁ、俺がお前達にワザと顔を見せなかったのも原因だし、それについてはすまなかった。その、なんだ。母港の修理費は割り勘ということで」
「いや私達が全額出すわ! むしろ出させてッ!!」
「そ、そうよ! 私達が大暴れしたのが原因だし、
割り勘という言葉を聞いた瞬間、ウォースパイトとクイーンエリザベスが顔を上げて全額払うと言い出した。しかし相変わらずクイーンエリザベスは「
「その提案はありがたいけど、俺にも原因がある訳だしな……流石に全額支払ってもらうってのは」
「何言ってるんですか! いくら責任者とはいえ、私達
「そ、そそそそそうですわ! 指揮官様には一切の責任がございません! 全て私達のせいですから!!」
今度は
「……分かった。じゃあ、お願いしても良いか?」
「「「「「「「「「「もちろんです!」」」」」」」」」」
少し心が痛むがKAN-SEN達の好意に甘えることにする。というか今の台詞全員がハモっただろ。なんでそのチームワークの良さをさっきのガチバトルで発揮出来なかったんだよ。これほどの団結具合だったらバト〇ワなんて起こらなかっただろうに。
「ところで、指揮官はどうしてこの部屋に来たの?」
「マジで俺の言葉聞いてなかったんだな……」
サンディエゴの気の抜けた質問で俺は肩を落とす。このままチョコを持って帰ってやろうか……いやダメだ。折角大金をはたいて買ったんだ。この量を俺一人で消費出来る訳がないし捨てるなんてもってのほかだ。
「だからさ、その……サプライズ的な感じで、今からバレンタインチョコを皆に配ろうかなと……」
「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」
「……どうした?」
「「「「「「「「「「あの、今何とおっしゃいましたか?」」」」」」」」」」
「だからチョコを配るって」
「「「「「「「「「「……全員に?」」」」」」」」」」
「あぁ。いつも皆には世話になってるからな。買って来たチョコで悪いが、気持ちは込めたつもりだ。受け取ってもらえると嬉し」
「「「「「「「「「「ぃよっしゃああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」」」」」」」」」」
「うおぉっ!?」
全員が一斉に大声を上げたせいで爆音となって俺の耳に突き刺さる。み、耳がぁ……っ!
「お、おおっ、お兄ちゃんのチョコを皆で貰えるなんて……イラストリアス姉ちゃん! これって夢じゃないよね!?」
「もちろんよ。私だって今、感激し過ぎて目゛ど鼻゛が゛ら゛涙゛が溢゛れ゛出゛じでる゛も゛の゛……」
「……気持ちは痛いほど理解出来ますが、流石にはしたないですわよイラストリアス姉さん。
「あ゛、あ゛り゛がどう゛……ズズーッ!」
(思いっきり鼻をかまれましたわ……)
「し、指揮官さんからのチョコ……はぅっ」
「お、おいオクラホマ! しっかりしろ! 気絶するほど嬉しいのは分かるがここでぶっ倒れてたらチョコが食えないぞ!」
「ヒッ……ヒッ……♡」
「あぁっ! 大鳳が嬉し過ぎて見るに堪えないアヘ顔で過呼吸起こして死にかけてる!? ヴェスタルー! ヴェスタルはどこー!?」
「うふふ……♡ いつも健康チェックと言いつつセクハラゲフンゲフンッ! 日頃から指揮官の身の回りのお世話をしてきて正解でした……お陰でこうして私までチョコレートを頂けるなんて……♡」
「ダメだこっちも嬉しさでクネクネしながらトリップしてる!」
「……えーっと、喜んでくれてるのは嬉しいが、そろそろ配って良いか?」
「「「「「「「「「「是非ッ!!」」」」」」」」」」
「ぎゃあっ!? だから一斉に叫ぶな! 鼓膜がぁっ!!」
当初の予定と随分……いや凄まじくズレまくってしまったが、ようやくKAN-SEN達にチョコを渡すことになった。ある者は感激のあまり軽く五十メートルは飛び上がり、ある者はチョコに頬擦りしまくっていたり、ある者は即食べてヤクでも決めたかのような顔で
うん。ここまで喜んでもらえると用意した甲斐があったというものだが、それにしてももう少しまともな喜び方は出来ないものだろうか。だってどいつもこいつも集団薬物でもやらかしたかのようなエグい顔付きや行動で喜んでるし……ぶっちゃけ軽く引いてるんだけど。
「しきっ、指揮官のチョコッ! バリバリムシャムシャ!! 美味いッ! これなら毎食食べても飽きないな!!」
「ちょっと先輩それチョコじゃなくて包装ですよ! はむっ! でも確かに美味しい!」
「そういう瑞鶴だってチョコをくくったリボンを貪ってるじゃない……ガリガリッ! だけど錯乱する気持ちは分かるわ。男の方から頂けるチョコが、これほど心に染み渡る味だったなんて……♡」
「プラスチックケースを噛み砕きながら何を言っているの翔鶴。指揮官からの気持ちを全て頂く為には、こうするのが最も効率的よ? はむっ! ガリュガリュッ! ムシャムシャムシャッ! ゴリゴリッ!」
(全部って、チョコもケースも包装もリボンも食べるってことか……姉様にしては先走った考え方だなぁ。僕なら冷凍保存して家宝にするのに……)
いくら女の方が盛ってる世界だからってこれはないわ。俺だって元の世界でもここまでやべー行動には……いや、確かに美少女揃いのKAN-SEN達からチョコを貰えれば、童貞だった頃の俺ならこれくらいトチ狂った行動を……いやいやいやいや。流石にそれは……
そんなこんなでKAN-SEN達の狂喜乱舞っぷりを見ていたら、あっという間に夜になった。部屋の半分を占領するほどに大量のチョコ(皆にはバレないよう当日まで倉庫に突っ込んでおいた)も、今では全部配り終えたお陰でスッカラカンだ。
だがしかし、俺が用意した
コンコンコン……
「……入ってくれ」
ガチャ……
「指揮官。どうしてこんな夜遅くに呼び出し……なッ!?」
「指揮官! もしかしてエッチのお誘い……わぁっ♡」
「明石も最初はそう思ったけど、だったら何でわざわざ全員に連絡を……にゃっ!?」
「でも今までだって散々3Pとかヤってきたし珍しい話でもないのだ! 今回もそれが目的で……ふえっ!?」
「卿? 昨夜は我と散々熱い夜を過ごしたではないか。いや、我としては連日セックスは大歓迎だが……ほう♡」
(本当なら明日指揮官を誘ってセックスしようと思ってたんだけど、指揮官から呼んでもらえるなんて……おぉっ!)
ドアを開いて入って来たのは、エンタープライズ、伊19、明石、雪風、グラーフ・ツェッペリン、アキリーズ、
そして彼女達は俺の姿を見て絶句していた。それもそうだろうな。俺だって逆の立場なら言葉を失うわ。だが、もちろんこの反応も想定内。皆からドン引きさえされなければ、俺のとっておきのプレゼントは大成功となる。
「し、しししし指揮官!? その恰好は……はぁはぁ♡」
「……なるほど。理解したぞ……♡ 相変わらず卿は我の股間を刺激してくれる♡」
「ま、まさかっ、まさかまさかまさか……pi〇ivのイラストでしか見たことなかったシチュエーションが、目の前に広がってるなんて……ごくっ♡」
エンプラと雪風は困惑しているが、にくすべはどうやら俺の意図を読み取ってくれたらしい。
「指揮官……♡ もしかして、私達の為に……?」
「あぁ。あのチョコはあくまでも皆に向けての物だが、セフレ達には一歩進んだプレゼントを贈ろうと思ってな」
伊19が恍惚な表情をしながら質問をしてきたので、俺は出来るだけ魅惑の表情……自分で言ってて気持ち悪いなコレ。とにかく、最大限エロそうな表情を浮かべながらビッチ丸出しの台詞を言う。
(や、やっと分かったにゃ……♡ 指揮官が急に個人風呂を作って欲しいとお願いしてきた理由が……♡)
「指揮官ってば大胆っ♡ アキリーズ達の為に、そこまでしてくれるなんて……♡」
エンプラ達が獲物を狙うような目で俺を凝視し、今にも飛び掛かろうとする勢いで性欲を漲らせている。それもそのはず、今の俺の格好は……
((((((チョコレート風呂に入る
チョコレート風呂に入って全身チョコ塗れだからな(もちろん事前に入浴して体は洗っておいた)! だって男なら一度は考えるだろ? 女の子がチョコ風呂に入ってチョコ塗れになってるクッソエロい光景を!! それを俺が再現したんだ! どうせこの世界のKAN-SEN達も考えることは同じだろうからな!
この日の為に明石には個人風呂を作ってもらったんだ! 表向きの理由は「いつでも風呂に入れるようにしたい」ということにして、ダメ元で割引交渉しようとしたら明石から「
そのお陰で、このプレゼントを準備するのにかかった費用はチョコを余分に買い足す分だけで済んだ。持つべきものはセフレ……流石にそれは失礼か。とにかく、明石にはエロ方面でお世話になりっぱなしだな。だからこそ今日のチョコ塗れセックスでは出来るだけ明石を優遇するつもりだ。
「……明石に作って貰った精力剤兼媚薬と副作用無しアフターピル、その他諸々はたっぷり用意しておいた。だから……一晩中、いや、朝まで俺を貪り食ってくれ」
「「「「「「」」」」」」
チョコ塗れの両手を広げてウェルカムの姿勢を取る。するとエンプラ達の瞳がハートで埋め尽くされた……ような気がして、全員が服に手をかける。そして……
「「「「「しきかああああああああああんッ!!」」」」」
「けいいいいいいいいいいいッ!!」
一瞬の内に全裸になり、ル〇ンの如くダイブしてくる。俺はそのまま全員の性欲を受け止め、お互いにチョコ塗れになりながら……時にはチョコをホワイトチョコ(意味深)にしちゃったりして、朝まで獣のようにセックスしまくった。
※良い子も悪い子も真似しないでね※
「へっくし! う゛ぅ゛……風邪ひいた……」
「大丈夫かにゃ?」
「これが大丈夫に見えるか……ゲホッ! この寒い時期に長時間全裸でいたのがまずかったか……」
「多分それだけじゃないにゃ。私が作った精力剤を飲めば性欲は回復するけど、体力までは回復しないにゃ。だから私達全員とあれだけセックスしちゃったら……」
「無理が祟ったって訳か……ゴホッゴホッ!」
「今度は疲労回復薬も作っておくにゃ。だから今はゆっくり休んで? はい、新しい冷え〇タにゃ」
「悪い……冷てっ! でも気持ち良い……チョコ風呂、来年はやめとこうかな……」
「えっ……」
「と思ったけどやっぱりヤるわ。一年に一回の行事だしな」
「……♡」
(……あんな絶望に染まった表情を見せられたら前言撤回せざるを得ないだろ。はぁ……来年は明石の疲労回復薬に期待するか……あ、暖房も忘れずに入れないと……)
(昨夜の指揮官、クッソエロかったにゃ。それに指揮官の体中のチョコを舐めまくったから、まだ口の中が甘ったるい感じがするにゃ。でも凄く良かったにゃ……♡ あぁ、来年が待ち遠しいにゃ……♡)
まさかの九千字。勢いにのって書いてたらこんなことになっちゃいました。
男の全裸チョコとか誰得と思うかもしれませんが、この世界のKAN-SEN達には超絶ご褒美ということで……
2020.2.14 一部分に文章を追加
2020.2.17 文章の一部分を微修正