※この作品はR-18です。

人脈チートだけれども、それに気が付かず、15年間うだつの上がらない生活を送っている(主観)やさぐれ転生者は今日も美人局(笑)を躱して平穏を享受する   作:KeI77777

3 / 19
なんか、最近いつも以上に色んな奴に絡まれたりしてるが、それらすべてを避けつつ、今日も俺は仕事にいそしむ

朝、目が覚めて、朝食を作り、食べる。

今日の予定を確認して、準備をする。

 

俺を見送るシャロと別れて今日は武器屋にやってきた。

 

最近、冒険者を始めてからずっと使っていた剣がそろそろ使えなくなってきて、

新しいものを見繕うことにしたからである。

 

下取りを兼ねてなじみのおっさんがいる武器屋までやってきた。

 

相も変わらずひげを豊かに蓄え、青のバンダナを頭に巻いているおっさんは、

かん、かんと鉄を熱し、うち叩いている。

 

「おっさん。」

「ん?・・・おお、カネツグじゃねえか。」

俺が声をかけると、錬鉄していた手を止め、

笑顔を向けて俺のほうに近寄ってくる。

 

 

暑苦しい。

 

そんなおっさんに腰に差していた剣をわたし、要件をさっそく伝えていく。

 

「今まで使っていた剣がボロボロになっちまった。・・・金貨10枚で新しいの作ってくれ。」

「ははあ・・・。確かにこりゃ、もう駄目だな。」

 

俺が渡した剣の柄や、刃渡りを見ながらそううなるおっさん。

修理しても使えないレベルで使い込んだので、もはや新しいのに変えるしかない。

 

「そうだな・・・。それじゃあ、おススメは・・・。」

「・・・・カネツグ?」

「・・・・・・・・・・げ。」

 

俺とおっさんがやり取りしていると、ひょこりと顔をのぞかせる一人の少女。

紅い髪をポニーテールにくくり、胸にはさらしを巻いて、

豊かな乳を必死に抑えんばかりに締め付けている。

甚兵衛みたいな青色の服装という女らしからぬ恰好だったが、

任侠者と見間違うばかりの似合いっぷりに若干引いた。

 

「レテ。カネツグな、新しい武器を買いに来たんだってよ。」

「へー・・。ちなみに予算は?」

「金貨10枚だ。」

ずずい、と身を乗り出して話に入ってくるレテとなるべく会話しないようにしながら、

おっさんとレテの会話を聞いていく。

 

「じゃあ、ちょうどいいのがあるよ。・・・ちょっと待っててね。」

 

どたどたどた、と嬉しそうに表情をほころばせながら、奥まで何を取りに行ったのか引っ込む彼女。

・・・・あー。油断してた。

今日はいないだろうと思ってたのに、面倒だわ。

 

がしがし、と頭で後頭部をかきむしっていると、

横にたっているおっさんに肘で突っつかれる。

 

「そういや、うちのとはどうなんだ?ん?」

「は?何がだよ?」

「とぼけんなって。・・・あいつ、おめーに気があるんだよ。」

「ねーだろ。」

んなもん知らん知らん。

俺には必要ねーし、釣り合わねーだろうしな。

おっさんのうざったい追及をかわしつつ待つこと数分。

 

レテは一振りの剣を持ってやってきた。

 

「お待たせ!!はい、これ!!」

「?なんだこりゃ?」

「アルバーツ連邦由来の"日輪"だよ!!」

 

いや、これどう見ても刀じゃねーか、と言いたかったが、

使えればどうでもよかったので、金貨10枚をおっさんに手渡す。

 

「あいよ。まいど。」

「私が作ったんだよ!!どう?!どう!?すごいでしょ!!?」

「わかんねーよ。」

 

一ミリもすごさが伝わらず、そうこぼす俺に見る目がないなー、とやれやれと肩をすくめるレテ。

こう言うぐいぐい来る奴は何言っても絡んでくるから、

さっさと会話を打ち切るに限る。

 

「ねえねえ!!今日暇!!?暇!!?この後遊びに行こうよ!!」

 

打ち切る前におねだりされちまった。

こいつ・・・・!!

恩を売った直後に要求してくるとは、なかなか計算高いじゃねーか・・・!!

しかし、しかしだ。

普通の男ならともかく、俺にはもうそういうものは効かない。

飯をおごらされ、荷物を持たされ、こき使われるのがオチだ。

 

 

「暇じゃねーよ。クエストあるんだよ。」

「えー・・。休めばいいじゃん。」

「休めるか、アホ。」

 

老後の資金をためるために、早々休んではいられないんだっつーの。

 

買った刀を腰に差すと、なかなかしゃれた意匠があしらわれた刀なのか、

一目で業物っぽい印象を受けた。

こけおどしにはちょうどいいわな。

 

「おう。また来いよ。」

「ねえねえ!!私もついていっていい!!?」

「自分の仕事しろや!!」

 

引っ付いて来ようとするレテの攻撃をすべてあしらい、

速足で武器屋を後にするのだった。

 

 

 

で、そうしてクエストを受けに来たものの、

最低ランクの俺が受けれそうなクエストが特になく、マジかよ、とため息をつく。

 

クエスト受けなければ金が手に入らない。

 

貯金はあるが、それは老後の資金用なので崩したくない。

その日にクエストを受けて、手に入れた金で生活費を回しているから、

今日何としても受けなければならない。

 

 

募集掲示板の前で必死に探していると、一つだけ俺でも受けられるものがあることに気が付いた。

 

 

「・・・・・・家庭教師?一日で金貨5枚とは羽振りがいいな。」

金貨1枚で一万円相当。

銀であれば千円。

銅は百円といった具合だ。

 

単なる家庭教師の仕事に5万払うバカはどいつか、依頼者の名前を見ると、

うえ、と声を漏らす。

 

やっぱりやめだ、辞め。

一度は手に取った依頼書を戻そうとすると、横から伸びてきた手で、

俺の腕をつかまれた。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

「離せや。」

 

むすー、と不機嫌そうな表情を浮かべる、身なりの良さそうな青色の髪をサイドテールにくくった少女。

こいつか。こんなバカげた依頼をギルドに出したのは。

 

「どうして受けてくださらないのです?」

「報酬が依頼内容に比べて高すぎんだよ。馬鹿マリー。

こんなん、詐欺だと思うわ。」

「あら、心外です。王家お抱えの商家の跡取りであるわたくしが、

そんなことをするとでも?」

「意図が分からない以上、誰も受けたくねーよ。」

 

ちらりと周りを目で見ると、さっと目をそらす薄情者ども。

おいごら、野次馬っているのに、当事者になるのを否定するとはなかなかいい根性しているな?オイ。

 

 

つかまれた手を振り払い、向き直る。

 

「そんなん、王家の騎士団に所属している冒険者にでも頼めよ。

それか、エリートの魔法使い様とかでもいいだろうが。」

「わたくし、堅苦しい人たちは嫌いですのでー。」

マジでめんどくせぇ。

 

「なので、気楽にわたくしが話せるあなたならば、

特別に家庭教師にしてさしあげても・・って、どこに行くんですの!?」

「・・・・。」

「ねえ?!ちょっと!?」

 

だだだ、と背中に掛けられる声を無視して俺はギルドから速足で逃げた。

 

 

「疲れた・・・・。」

 

あの後も色んな奴らに絡まれては、

あれがしたいだの、これがしたいだの要求され、そのすべて突っぱねて川のせせらぎの音を聴きながら、ごろりと木の根元で寝転がっていた。

 

結局、クエスト受けずに日が暮れちまったよ。

 

今日は野宿したい気分だわ・・・。

 

金を得ずに家に帰ったらシャロにお小言を言われそうで嫌だしな。

 

そうと決まれば話は早く、さっそく背中にしょっていたリュックからナイフを取り出し、テントを張る。

 

いやー。

それにしても久しぶりの一人寝だわ。

 

やっぱり独り身が最高だな、と改めて実感する。

 

持ってきたとっておきの干し肉を噛む。

ちょう、しょっぺえ。

腐らないように塩を刷り込みまくっているからか、

健康なんぞしったこっちゃねえとばかりの味になっているがそれがイイ。

 

夜空には星が浮かんでいた。

 

この世界ではよく星が見える。

 

がぶち、と肉をかみちぎり、もぐもぐと口の中で味わって飲み込んだ。

 

あー、と口を開けてもう一つ食おうとすると、

とんとん、と肩を叩かれる。

 

なんだよ、俺のもぐもぐタイムを邪魔するんじゃねーよ。

 

無視してまた食べていると、今度は上からぽたぽた、とぬめった液体が頭に降り注いできた。

 

ぶちり、とキレて後ろを振り向く。

「ゴラァ!!何すんだ・・・よ・・・」

「・・・・・・。」

 

口を大きく開けたオオカミ型のモンスター、ウォルフが俺の周りを取り囲むように、

散開しており、真上には、ひときわ大きな個体の、グレートウォルフがよだれを垂らしながら俺のことを見つめていた。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・。」

「・・・・・・・・・・・・・・わんっ!!」

 

ぐいっとのしかかられ、体の自由を奪われた。

 

 





書いては失踪する



ンギモッヂィィィィィ!!

レテ
実は"世界最高の鍛冶師"になれるスキルを持っている。
その才能が開花する前、周りからは鉄くずしか生み出せない半端モノ、と言われていたが、
冒険者になったばかりの主人公と出会い、自分が作った剣を買ってもらったことがきっかけで付き合いが始まる。
その後、10年間、1日たりとも休まずに鉄を打ち続けた彼女は世界最高の剣を生み出し、
王家の目に留まることになる。

本人も剣を扱う上での心構えができており、
実力は折り紙付き。

今回、彼女が作った刀は実は昔彼女が王家に依頼されて作った剣をはるかに上回る、
いわゆる"斬鉄剣"だが、それと買った本人はよく斬れる刀だなー、ぐらいにしか思っていない。
格上のモンスターとか相手にしないから真価がわからず。

女のくせに、鍛冶師になるなんて、と周りから言われていた+才能が開花せずに落ちこぼれ扱いをされていたため、村に帰ろうとしていた時、
客としてきたカネツグに剣を買ってもらい、その自分が作った剣でモンスターを倒せたことを知り、自信を持つ。

商家とも太いパイプを持っているため、特注の依頼がどんどん来て、とっくに人生遊ぶだけで生きていけるほど金を持っている。

が、本人はそれをすべて"結婚資金"として手を付けておらず、
周りの冒険者や、貴族からアプローチを掛けられていても、
"すでに先約がいるから"と一蹴。


レテが割と軽いと思ったそこのあなた。
有無を言わさず、想い人と結婚できる、添い遂げられると信じて疑わないやべーやつだと言えば、少しはやばさが伝わるはず。

マリー?
前の話に出てきていた豪商の娘この子。
色々あって、こいつもやべーやつだけれども、そこはおいおい。



KEY(ドM)


KEY(ドM)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。