絵の女性と生身の女性、どちらがいいか? 〜現代のピカソが三次元に恋をするまで〜 作:チャンドラ=グプタ
俺はタッチパッドを利用し、カーソルを動かしてスタートボタンをクリックした。
『ピコン』という音と共に画面が切り替わり、白い文字が出現する。
――俺の名前は伊藤真琴。どこにでもいる普通の高校年生だ。俺には三人の妹がいる。これまで父親と俺、三人の妹と暮らしていたが、父親が突然海外勤務となり、今日から俺と三人の妹だけで暮らすことになった。
名前は伊藤真琴か……名前が誠じゃないからまだ腹にナイフを刺されそうな感じはしないな。画面上に伊藤真琴のイラストが現れた。
制服を着た黒い長髪のイケメン――しかし、俺と澪はまだイラストを完成させていないため、これは由衣夏が作成した別のゲームで使用したイラストだろう。
主人公のイラストは澪と話し合った結果、澪が描くことになった。
――二階にある自分の部屋から一階のリビングに降りていくと、すでに妹たちが食卓を囲んでいた。
『おはよう、お兄ちゃん。朝ごはん食べよう!』
――真っ先に話しかけてきたのは長女の伊藤優香であった。優香は俺の一つ下で俺と同じ高校に通っている。学年は一年で得意なことは料理、スポーツ、勉強と俺と違ってかなり優秀な妹だ。
主人公のモノローグと共に、オレンジ色の髪をした美少女のイラストが画面上に現れる。
とても美麗なイラストである。由衣夏が描いたのか、それとも彼女の友人に依頼したものだろうか。
『おはよう優香』
『もう! 兄さんったら。私、なんども起こしたのに全然起きないんだもん! もう知らないんだからね!』
――プンスカと俺に怒りを露わにしてきたのは次女の伊藤桜である。桜は優香の双子の妹である。俺に優しく接してくれる優香とは対照的に桜は俺を嫌っているのか、たまに暴言を吐いたり、悪態をついたりしてくる。
桜のイラストを凝視した。桜は優香と同じ制服を着用しており、髪の色はピンク色である。
優香とは違い、胸の大きさは控えめである。桜のイラストは俺が担当することになるが、これを見たおかげでより桜のイメージが鮮明になった。
『そ、そうか……わざわざ起こしに来てくれたのにすまないな』
『ふん! もう起こしてあげないんだから!』
『桜姉さんが起こさないなら私が起こしてあげるよ、お兄さん!』
――そう提案してきたのは三女の伊藤麻衣子である。中学三年生の麻衣子はテニス部に所属しており、運動神経抜群である。普段から俺に抱きついてきたり、膝の上に乗っかってきたりと年頃にも関わらず、三人の中でもっともスキンシップが激しい。
画面上に現れたのは金髪で胸がとても大きい美少女。麻衣子のイラストも俺が担当する。
麻衣子のイラストは明梨のヌードデッサンを参考にして描き上げる予定である。
とにかく、これでヒロイン全員がゲームに出た。
『ありがとう。助かるよ、麻衣子』
『えへへへ……お安い御用だよ。お兄さん』
――麻衣子は嬉しそうに笑顔を綻ばせた。俺は麻衣子の頭に手を乗せ、撫でてやった。
『な……ちょっと麻衣子! 兄さんを甘やかしたらダメなんだからね!』
――可愛い妹たちとこんなやり取りを繰り広げた後、俺は学校へと向かった。一通り授業を受け終え、まっすぐ家に帰宅した。
――家に帰宅すると、すでに優香の靴があった。どうやら優香は俺より先に帰宅していたようである。部屋に戻り、普段着に着替えた。
『ふー、疲れたぁ……』
――俺はリビングのソファーに腰掛けた。
『はー、さっぱりしたぁ』
――声の方を向くと、優香がバスタオルを肩に羽織った状態で立っていた。
『お、お兄さん!』
――優香は恥ずかしそうに顔を朱色に染めた。優香のサラサラとしたオレンジ色の髪が水で滴っており、女性特有の膨らみは俺が優香が小さい頃に見たそれを遥かに上回っていた。
画面には優香のヌード姿が映し出された。ものすごいイラストである。水の表現、肌の質感など、かなりのものだ。こんなイラスト、そう易々と描けるものではない。
なんだか自分の心の奥底で対抗心のような思いが湧き上がってきた。
『ご、ごめん!』
――俺は咄嗟に顔を下に向けた。もしもこれが優香ではなく桜だったのなら、グーで殴られていただろう。
――するとなぜか優香はリビングからは出て行かず、ゆっくりと俺近づき、俺の隣に座ってきた。ふわりとしたフローラルの香りが鼻孔を通り抜ける。
『お、おい……優香……』
『お兄さん。こっち向いて』
――優香が蚊が鳴くような声でそう頼んできたため、恐る恐る横を向くと、全裸姿(オールヌード)の優香がじっとこちらを見つめている。
『優香、は、恥ずかしくないのか?』
――優香は自身の手で豊満な胸を寄せ、俺に見せつけるかのように前かがみの体勢を取った。
『は、恥ずかしいよ……決まってるじゃん』
――そう言いつつも、優香は胸を俺の肩に押し当ててきた。ムニュっとした柔らかな感触が肩から感じられる。
『お兄さん……私、もう子供じゃないんだよ……』
――優香は甘ったるい声でそう伝えてきた。優香は俺の真正面へと移動し、じっと俺のことを見据える。そして、ぷっくりとした桃色の唇を俺の唇に重ね合わせてきた。
「うお……!」
思わず感嘆の声が溢れた。すごいなこれ。
素材がないのか画面にイラストは表示されなかったが、文字だけにも関わらずものすごく引き込まれる。これにイラストを付ければゲーム的にかなり良くなりそうだ。
俺はエンターキーを押し、さらに続きを読んでいった。
――本能的に優香の身体を引き寄せる。優香の身体は華奢であるが、胸にはとても大きな果実が実っており、深い谷間は圧巻の一言である。
『お兄さん。さっきから私の胸見過ぎだよ』
『す、すまん。つい……』
『そんなに私の胸が気になる?』
『ま、まぁな……』
――俺が優香の胸が気になることを素直に認めると、優香は淫美に微笑んだ。その表情は俺の知っているあどけない優香ではなく、妖美な女性らしさを感じて思わずゾクッとする。
『お兄さん。触っていいよ?』
『い、いいのか? 本当に……』
『うん。いいよ』
――俺は恐る恐る優香の胸に手を伸ばした。指先が白い双丘に触れる。掌全体で優香の胸に触れた。
――それはとんでもなく柔らかく、この世にこれほど柔らかな物体は存在しない。思わずそう錯覚しそうであった。さらに、桜色の突起に人差指で弄ってみた。
『あん!』
――優香が矯正を上げる。なんという可愛らしい声だろうか。さらに優香の胸を強く揉みしごいていく。
『お、お兄さん……す、すごい……き、気持ち良い……』
――口から涎を垂らし、感じているような表情を見せる優香。さらに優香を気持ち良くするため、淡い毛が生えている秘所を割れ目に沿って指でなぞってみることにした。
『あん! お兄さん……そこ……気持ち良い……』
――なぞっていくと、しっとりと秘所が濡れていくのが分かった。
『お兄さん……キスして……』
――優香の要望に答えるべく、再びキスした。キスをしながら優香の双丘を揉みしごいてく。キスを止めると、混ざり合った唾液が糸を引いた。
『優香、気持ち良いか?』
『うん。すっごい気持ち良いよ……私もお兄さんのこと気持ち良くしてあげるね』
――優香は俺が履いているズボンを下ろし、さらにその下に履いている下着も下ろしてきた。優香は手で軽く股間を弄って勃起させた後、豊満な胸で万力のように挟んできた。
『気持ち良い……お兄さん?』
『うん、すごく気持ち良いよ』
――絶え間なく胸に圧力を掛け、射精を促してくる優香。しかし、射精直前というところでパイズリを中断した。
『お兄さん……私のここにお兄さんのおちんぽ、挿れて欲しいな……』
――秘所を指差し、上目遣いでそうおねだりする優香であった。俺はゴクンと生唾を飲み込んだ。もし、これを挿れてしまえば、兄妹でありながら一線を超えてしまうことになる。
「いよいよ、クライマックスシーンに入りますよ。湊さん」
夢中になってプレイしている俺に由衣夏が話しかけてきた。
「そうみたいだな」
今後の展開を早くみたい。まぁ、一線を超えることになるのは明白であるが。
エンターキーを押すと、こんな選択肢が出てきた。
――選択してください。 【挿れる】【挿れない】
「なんなこれは……」
突然現れた選択肢に戸惑いを感じた。由衣夏の方を見ると、なぜか由衣夏はニコニコと微笑んでいる。
「湊さん。好きな方を選んでみてください」
好きな方をか……こんなの【挿れる】一択……と言いたいところだが。
「分かった」
悩んだ末、俺は【挿れない】を選択した。果たしてどうなるのか。