深い山の中、人の記憶から忘れ去られた襤褸小屋があった。
外からの見てくれは酷いものであり、とても人が住めるような建物ではない。そう、人では―――。
「んッ……ふぅ……♡」
絶えず反響する水音の合間に挟まる、女性の甘い吐息。
部屋の中央に敷かれた布団の上では、一組の男女の鬼が絡み合っていた。白髪に白い着物と似通った風体の彼等は、一見すれば
それもそうだ。彼らは自分たちを家族と称していた。
鬼という本来他の鬼を排斥する本能を植え付けられながらこうして濃厚な愛の営みを繰り広げられているのは、ただいま女の鬼の唇を貪っている少年が、鬼の頭目に気に入られているからであろう。
しかし、それも今だけは関係ない。
「んぁ……ぷはぁ♡」
「がっつき過ぎだよ、母さん。そんなに僕が欲しいの?」
「ん……ええ、累。母さん、累のが欲しくて堪らないの♡」
「そっか。じゃあ、嫌って言うまでしてあげるから」
「んんッ―――!?」
口と口の間に唾液の橋を架けていた両者であったが、「累」と呼ばれた鬼が、今一度女の鬼の唇に己の唇を重ねる。
息継ぎがままならぬ程、口腔の奥深くまで舌をねじ込む累に、彼から「母さん」と呼ばれた母蜘蛛は目を見開きながらもじんわりと広がる快感にその身を委ねる。
母と息子。
本来ならば、こうして性的な交わりをすることが憚られる関係であろうが、血がつながっていない―――そもそも鬼である彼等に、そうした倫理観は通用しない。
最初こそ
それから程なくして、偽りの息子に恐怖しか覚えていなかった母蜘蛛も、彼から与えられる快感に溺れ、次第に愛に目覚めていったのだ。
「んんッ♡ はぁ♡ 累、累ィ……♡」
「んッ……綺麗だよ、母さん」
「愛してるわ、累……♡ 母さん、累のことたくさん気持ちよくしてあげるから♡」
「僕もだよ……」
息継ぎの合間に愛を囁き、再び唇を貪る二人。
人の肉を喰らう時よりも胸を満たす熱い快感。頭の中で蕩けそうな甘い味わいが口の中に広がる度、更なる先を求めて舌を絡ませる。
次第に熱気が籠っていく小屋の中。着物を着ていた彼等も、晒されている素肌にはじっとりと汗が浮かび始めている。
すると、徐に累の手を取った母蜘蛛が、そのまま彼の手を自分の着物の中―――正確には今にも零れ落ちそうな乳房の谷間へと導いた。
刹那、累の手に伝わる柔らかい触感。
小さな手が全てのみ込まれそうな程の心地よさ。それでいてしっとりと指に吸い付く弾力は、まさに極上という他ない。
何度揉みしだいても飽きない逸品だ。
累も母蜘蛛との濃厚な接吻を交わしながら、彼女の要望通り、丸々と実った西瓜のように豊満な乳房を揉みしだく。
「ふぅ……んぅ♡」
分かりやすく吐息が荒くなる母蜘蛛。
感じているのだろう。険しくなる彼女の表情を目の前にしている累は、そのまま荒々しく乳房を揉みしだきながら、視線を下へと落とす。
すると案の定、彼女は下半身をもじもじとさせていた。
これまた魅惑的な太腿をこすり合わせるような挙動。
「濡れてるの? 息子との接吻で」
「ふわぁ! ご、ごめんなさい、累……♡」
突として下半身に手が滑り込んでくることで、甲高い喘ぎ声を漏らす母蜘蛛。
今にも泣き出しそうな潤んだ瞳で累を見つめれば、ふっと微笑んだ累が耳元で囁く。
「淫乱」
「ひッ!?」
「でも、そんな母さんでも愛してあげるよ……とことん」
「きゃあ♡」
突然押し倒される母蜘蛛。
だが、上げる悲鳴には喜色が混じっている。まるでこれから起こることでもわかっているかのような反応だ。
そうした彼女の期待を裏切ることなく、やや乱暴な手つきで母蜘蛛の着物を引ん剝く累。
瞬く間に肉付きのよい白蝋の素肌が露わになる母蜘蛛。
毛が一切生えていない股座は、先ほどの接吻でとことん感じていたのか、すでに雨に打たれたかの如く濡れていた。
しかもかなり粘着質な液体だ。強引に観音開きに開かれた太腿の間に、愛液の橋が架かる程の。
その糸を指で掬い上げる累は、そのまま頬を紅潮させる母蜘蛛の前へと指を持っていく。
障子の間から差し込んでくる月明りに照らされ、指先はテラテラと輝いている。
「嗅ぎなよ。こんな濃い女の臭い垂れ流してさ……母親として恥ずかしくないの?」
「うぅ……」
「ほら、舐めて綺麗にしてよ」
「ええ……♡」
自分の愛液に塗れた指を舐る母蜘蛛。
愛おしそうに瞼を閉じながら丹念に舐る様は、まるで彼の指を別の物に見立てているかのようだった。
そしてそれはすぐに母蜘蛛の前に突き出される。
視界を遮断している母蜘蛛の鼻に、突然濃厚な雄の香りが突き抜ける。
覚醒するように目を見開けば、子供の体形にそぐわぬ雄々しい男根がそびえ立っていた。
青い血管が浮かび上がり、不規則にビクンと跳ね上がる男根。そうだ、これを求めていたんだと指を舐り終えた母蜘蛛はほくそ笑む。
「累ィ……♡」
「母さん……」
「そんなもったいぶらないで、早く……♡」
「駄目だよ、ちゃんとどこに
「そんなぁ、恥ずかしい……」
物欲しげな瞳を浮かべる母蜘蛛の口を指で弄ぶ累。
しばし羞恥心でもじもじとしていた母蜘蛛であったが、快感には抗えなかったのか、意を決した様子で自分の秘裂を広げて見せた。
ドロリと溢れ出した愛液が布団の上に零れ落ちる。
「累の……累のおちんちんをッ♡ 母さんのオメコに挿入てほしいの……♡」
「うん、わかった……よッ!」
「ひゃあん♡♡」
そこにあったのは息子ではなく男を求める一人の女の姿。
これには主導権を握っている累も辛抱堪らなくなり、言葉責めも程々に、痛い程に怒張している男根を濡れに濡れた秘裂へと刺し込む。
膣内を押し広げる快感に思わず喘ぎ声を上げた母蜘蛛であったが、勿論これだけで終わるはずがない。
続けざまに始まったのは激しい抽送。
ドチュドチュと溢れ出した愛液が泡立つほどの勢い。
怒涛の杭打ちと形容する他ない光景だ。累の腰が母蜘蛛の下半身と触れ合う度、肉厚な彼女の体はブルンと波打つ。無論、その上半身にぶら下がっている乳房もまた、自由自在に形を変えながら前後へと震えていた。
「あぁッ♡ る、るいィ♡ んぁ♡ あああああッ♡♡♡」
「くっ……! 母親の癖してこんなにきつい穴で息子のを締め付けて恥ずかしくないの?」
「ごめん、ごめんなさぁい♡♡ でもッ、累のが気持ちいからッ♡♡」
母と呼ばれこそするが、本当の姿は出産等経験したことのない少女。
その締め付けは普段淡々としている累が、快感の余りに余裕のない声を漏らしてしまう程だ。まさしく名器。
「はぁ、はぁ……母さん……!」
「あぁん♡ 累ッ……ダメ、もう……ッ♡」
「いいよ、イっても。ちゃんとその瞬間の顔を僕に見せながらね……」
「い、いや♡ そんな、見られながらなんて……恥ずかしいッ……♡」
「こんなに善がり狂ってる癖して今更何言ってるの? ほら……!」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ♡♡♡」
絶頂寸前の母蜘蛛に対し、トドメと言わんばかりの猛攻を開始する累。
互いの下半身に纏わりつく体液が部屋中に飛び散り、加速度的に濃厚な性臭が室内に広がっていく。
母蜘蛛も視界がチカチカと明滅する快感の波に、呼吸さえままならなくなり、パクパクと口を開いては閉じるを繰り返す。
そんな母蜘蛛の口を塞ぐように、累は唇を重ねた。
だらしなく涎を垂れ流す彼女の口を塞いでは、暴れる舌を強引に絡めとる。
そうしている内に母蜘蛛の体の痙攣は激しくなり、
「―――――ッッッ♡♡♡♡」
白目を剥き、男根で栓をされている秘裂のすぐ上の穴から生温かい液体が噴射された。
潮だ。息子の男根で善がりに善がった挙句、快感でだらしなく緩んだ尿道から潮が漏れ出たのである。
最早彼女に母としての尊厳はない。だが、そうなるだけの快感は今尚彼女にもたらされていた。
「ッ!!? ん゛ぁ゛♡♡ あ゛あ゛あ゛ッッ♡♡♡ 累ッ♡♡♡ イ、イ゛ってる♡♡♡ イ゛ってるから゛ぁ♡♡♡ 止まってぇ゛♡♡♡」
「嫌だよ、母さん……! だってこんなに具合がよくなってるじゃないか……!」
絶頂しているにもかかわらず抽送を止めない累に、絶叫と言って過言ではない声を上げる母蜘蛛。
絶頂しているおかげか、普段よりも数段締まりが良くなっている母蜘蛛の坩堝は、累の男根をこれでもかと絞り上げるかのような動きを見せている。
これに応えずして誰が男か。鬼としてでも息子としてでもない。一人の男である累が、快楽に悶える母蜘蛛を抱きしめる。
「母さん……! 中で、中で出してもいいよね……っ!?」
「な、中……!? ダメ♡ ダメよ♡ 私は母親で、貴方は息子で……♡」
「今更何言って……―――」
「累? どうし……ッ!?」
突然動きを止めた累に、怪訝そうに眉尻を下げる母蜘蛛。
しかし、すぐさまその理由を知る。あれほど豊満で肉厚な我儘な体を晒していたにも拘わらず、今は胸の谷間も体の凹凸もない。
その理由は単純だ。擬態が融け、元の少女の体に戻ってしまっていたからだ。
途端に青ざめる母蜘蛛。累は顔が戻るのを一番嫌う。
余りの快楽に油断してしまっていた。
折檻されるかもしれないと震える彼女。
そんな母蜘蛛を前にし、累は―――。
「なに? 誘ってるの?」
「え……?」
「そんなに血の繋がりがないこと証明してさ……強請ってるの? 中に出してほしくてさ。そんな……可愛いな、母さんは」
「る、累……♡」
再び始まる情熱的な目合い。
元の姿を晒しても尚受け入れてくれた累を前に、母蜘蛛の坩堝はかつてない激動がもたらされていた。
愛液は絶え間なく膣壁から分泌され、元々狭く締まりの良い肉はぎゅうぎゅうと累の男根を締め付ける。
「くっ……母さん、僕も……!」
「来てェ♡ ほしい♡ 累の精液ほしいのォ♡」
「うん! たくさん……たくさん出してあげるから! くぅ!!!」
「あ、あああああああああ♡♡♡♡♡」
母蜘蛛を抱きしめ、最も奥で精液を解き放つ累。
苦しいほど締め付けてくる膣肉を押し返す程の脈動のままに放たれた白濁液は、そのまま母蜘蛛の坩堝を真っ白に染めていく。
最後の一滴まで絞り尽くされた累は勿論、下腹部に染み渡るように広がる灼熱に蕩けた表情を浮かべている母蜘蛛。
(こんなの……本当の母さんになっちゃう……♡)
下腹部を擦り、フッと微笑む。
肩で息をすること数十秒。ようやく息も整い、母蜘蛛も元の顔に戻れば、二人はしばらく見つめ合った後に濃厚な接吻を始めた。
「母さん……」
「累……愛してるわ」
「僕もだよ」
互いの愛を確かめ合う二人。
「ん、んんーッ!」
と、そこに響いてくるくぐもった声。
「……姉さん、もう我慢できないの?」
接吻を終え、振り返る累。
彼の視線の先―――天井には、なんと吊るされている人影があった。
累の糸で作られた縄で亀甲縛りにされている彼女は、ついでに猿轡を嵌められている。
そして何より全裸であった。あられもない姿を晒し吊るされていた彼女は、このあんまりな仕打ちに嘆いているのではなく、縄が食い込んだ秘裂から一際濃い愛液を床へと垂らしていたのだ。
「ダメだよ、姉さん。姉さんとは昨日散々したじゃないか。今日は母さんの番」
「んんんっ! んんんーッ!」
「あんまり我儘言うなら……」
「んっ♡」
次の瞬間、姉蜘蛛の割れ目からぷっくりと桃色の目が出る。
赤々と充血した陰核だ。よく見れば、そこには累の指先から放たれている糸が括りつけられており、ピンと張っている糸を少しでも引っ張れば―――、
「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ッ、ん゛ーッ♡♡♡」
「ほんと、姉さんは淫乱だなぁ……」
「ねえ、累。いいじゃない。姉さんも一緒で」
「母さん?」
「三人でシたら、きっともっと気持ちいいから……♡」
「……母さんが言うなら。仕方ないなぁ」
「んぁ゛♡」
母蜘蛛の提言で緊縛を解かれ、下ろされる姉蜘蛛。
すでに満身創痍の彼女であったが、そこは鬼だ。すぐに体力を回復した彼女は、累と母蜘蛛の営みを見下ろして準備万端になっていた秘裂をこれでもかと広げて見せる。
母蜘蛛にあった女としての恥じらいもかなぐり捨て、ただただ男の逸物を求める様はまさしく淫乱と言う他ない。
だが、そのような蔑む考えが彼方に吹き飛ぶほど、彼女の坩堝は仕上がっていた。
母蜘蛛と違い陰毛はふわりと生えており、累以外の者達とも行為を致しているのか、秘裂周辺の媚肉は仄かに黒ずんでいる。
そんな媚肉をめいっぱい広げれば、湧き水のように愛液が溢れ出てくる膣口がパクパクと餌を求めるように口を開いていた。
「累♡ 累♡ お願い♡ 早く姉さんにおちんちん頂戴♡ もう我慢できないのっ♡」
「まったく、節操ないなあ」
とは言いつつも、怒張している男根を膣口にあてがう累。
鬼の体力はほぼ無尽蔵だ。一度達した程度で男根が萎えることなど早々あり得ない。
「さ……挿入るよ、姉さん」
「はぁ♡ キタあああっ♡♡♡」
挿入されただけで歓喜の絶叫を挙げる姉蜘蛛。
「ふぅー……はぅー……いい……気持ちいいよぅ、累ィ♡」
「うん、僕もだよ姉さん……!」
母蜘蛛とは違い、トロトロに解れた膣肉がフワフワとした感触で肉棒全体を包み込んでくる快感が襲い掛かって来る。
加えて、男根が融けてしまいそうな程に中が熱い。
それが抽送の際、外へと抜く際の外気との落差でより熱く感じられ、これまた心地よい。
しかし、
「はぁ♡ はぁん♡ もっと♡ もっと突いてェ♡」
「……」
自分が気持ちいいことを第一に考えている姉蜘蛛の態度が気に入らない。
そこで累は奥で休んでいる母蜘蛛に目配せした。
息子の視線で大体のことを察した母蜘蛛は、秘裂からドロリと精液を零しながら歩み寄ってきたかと思えば、徐に姉蜘蛛の菊門に指を挿入る。
「ひぃ!? お、お母さん……?」
「そんな自分だけ感じちゃダメ。折角の愛の営みなら、お互い気持ちよくしようって頑張らなきゃ♡ 母さんも混ざるから……ねっ?」
「な、何する気なの?」
「何って……ここまでされても分からないなんてことある?」
「ひゃあん!?」
甘い声音で囁いていた母蜘蛛は、途端に激しい指使いで姉蜘蛛の菊門をほじくり回す。
流石に後ろの穴は前ほど使っていないのか、締まりの良い菊門は指をぎゅうぎゅうと締め付けてくる。その締め付けを無理やり押し返すように指を動かし、腸内を指の腹で撫でまわせば、姉蜘蛛は余裕が一片もなくなったような顔で歯を食い縛る。
「くひぃッ♡」
「あぁ、いいね母さん。おかげで姉さんの締まりが良くなったよ」
「そう。よかった……じゃあ、二人で姉さんを気持ちよくさせてあげましょ♡」
「そうだね」
「ま、待って♡ これ、すごい……からァ!?」
前からの突き上げと後ろからの攻め。
逃げ場のない姉蜘蛛は、いつもの数段凄まじい快感と菊門を弄られる新感覚に、累の男根を締め付ける強さも高まったようだ。
愛液のみならず腸液も垂れ流し、意識が飛んでしまうのを必死にこらえる姉蜘蛛。
そんな姉蜘蛛を息の合った怒涛の攻めでイかせようとする累と母蜘蛛。
姉蜘蛛の下半身からむせ返る程の雌臭が辺りに漂うが、今更その程度の臭いで留まる二人ではない。
暫く攻めていれば、途端に姉蜘蛛の締め付けが強まっていく。
「イキそうなんだね、姉さん」
「うんッ♡ もう我慢できないッ♡ だってこんなの♡ 我慢できるはずないもんッ♡♡♡」
「だってさ、母さん」
「仕方ない姉さんね……イカせてあげましょう♡」
「わかった。やっちゃってよ、母さん」
「え? 何する気……ひゃッ!?」
累に跨る体勢―――所謂、騎乗位で淫らに腰を振っていた姉蜘蛛であったが、突然体の自由が利かなくなる。
何事かと母蜘蛛の方に振り返れば、幾度か目にしたことのある構えを彼女がしているのが見えた。
それは指から放つ糸で相手を操る血鬼術の構え。小さな子蜘蛛と繋がっている糸は母蜘蛛に近い程強靭なものとなる。
この至近距離で使われれば、非力な姉蜘蛛にはとても自力で抜け出せないだろう。
「お、お母さん……?」
「さ、イキ狂ってね♡」
甘く囁く母蜘蛛が指で激しく操作を始める。
すると、微動だにしなかった姉蜘蛛が突然豪快な腰遣いで累との騎乗位を再開するではないか。
「は、はぁあ゛ッ♡ はあッ♡♡ お゛、お゛母さん♡♡ 止めてッ♡♡ 止めてェッ♡♡」
「何言ってるの? そんなに可愛い声出してるのに……♡」
「らって♡♡ これッ、激し過ぎるからァ♡♡ 奥まで届いてるからァアッ♡♡」
姉蜘蛛の尋常ではない腰遣いは、母蜘蛛が操ることによって行われている動きであった。
室内のみならず、外にまで木霊する肉を打ち付ける音は轟く。
さらに互いの股座を濡らす体液は、股間を離す度に白濁とした糸を引いては、粘着質で淫靡な音と臭いを辺りにまき散らす。
それほどまでに激しい動きだ。普段なら届かない最奥まで、累の男根は届いてしまっていた。
未知の感覚。亀頭で貫かれそうな痛みを最初こそ覚えていたが、次第にそれは快感へと移り変わっていく。
「姉さん……綺麗だよ」
「累ッ……累ィ……♡」
とことん善がり狂う姉の顔を目の当たりにし、悦に浸ったような微笑みを浮かべる累。
そんな弟に、姉蜘蛛は辛うじて繋ぎ止めている意識の中で口付けを交わす。
しかし、これほど激しい動きの最中だ。少しでも長く口で繋がろうとするのであれば、上下する動きの中で舌を絡めようと突き出すことになるのだから、最早相手の顔を舐め回すと表現するに相応しい淫靡な光景が繰り広げられることになる。
「累♡ ねえ、あたしのこと好き? あたしは累のこと大好きよ♡」
「僕もだよ、姉さん。だから僕の子供を孕んでお嫁さんになってよ」
「えッ!? で、でもォ……あたしたち姉弟だし……」
「関係ないよ。どうせなら本当の家族になりたくないの?」
「本当の……家族……?」
「うん。毎日毎日愛の絶えない関係だよ。僕は姉さんとそういう関係になりたいな」
耳元で囁かれる累の言葉に、姉蜘蛛は体の芯から震え上がるような背徳感を覚える。
姉で、妻で、母になって。
鬼になって諦めた家族というものを、もし彼を受け入れることで手に入れられるのであれば―――。
「な、なりたい♡♡ 累のお姉ちゃんで、お嫁さんで、お母さんになりたいのォ♡♡♡」
「よく言えました。ほら、受け取って……!」
「ひゃああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛♡♡♡」
最後の最後で禁断の最奥へと突き立てられた男根から、大量の子種が解き放たれる。
ビチビチと暴れ狂い子宮を侵していく白濁液に恍惚とした面持ちを浮かべる姉蜘蛛。余りの快感に放心状態となっていた彼女であったが、母蜘蛛の操作で立ち上がらされ、膣から累の男根を引き抜かれた衝撃で意識を取り戻す。
が、まだまだ体に力が入らないのか、ビクリと体を痙攣させてこれといった動きは見せない。
「あぅ……」
「累、見て♡ 姉さんのオメコ、こんなに広げても全然累の精液が零れてこないわ♡」
「あん……♡」
「そりゃそうだよ。一番奥で
操り人形のように吊るされる姉蜘蛛の秘裂を開いてみせる母蜘蛛。
白蝋の肌とは裏腹に、真っ赤に充血した媚肉の隙間からは、愛液が涎のように零れこそするが、累の精液は一滴も零れてはこない。それもそうだ。本来の目合いでは決して届かない場所に流し込んだのだから。
「羨ましいわぁ♡」
「何? 母さんも姉さんみたくしてほしいの?」
「え?」
「だったら遠慮なんかしなくてもいいよ。家族なんだから」
「累……♡」
男前な発言に頬を染める母蜘蛛は、徐に姉蜘蛛を下したかと思えば、仰向けに寝かせられた彼女の上に覆いかぶさるようにして尻を突き上げる。
なんとも豊満で見ごたえのある尻だ。所謂安産型と称される形である。
そんな母蜘蛛の熱々な陰部と姉蜘蛛の蕩けた陰部が重なる光景は、まさに壮観であった。
何度も体を重ねているにも拘わらず、この時ばかりは累も生唾を呑み込んだ。それほどまでに誘惑的。
これほど自身の欲望を駆り立てるものが、今まで人肉以外にあっただろうか?
いや、この光景はそんなものよりもずっと己の欲望を満たしてくれるだろう。累は一種の確信を得ていた。
「母さん……姉さん……」
「累♡」
「来て♡」
「……うん。わかったよ」
誘われるがままに母蜘蛛の秘裂に男根を挿入する累。
すぐに「んんッ」と快感に身悶えする喘ぎ声が聞こえてくるが、構わず抽送を続ける。
依然として緩まぬ締まりに加え、腰を打つ度に波打つ尻肉がこれまた淫らだ。
「こんなに誘ってきて……本当にどうしようもない母さんだなぁ……!」
「あぁん♡ ごめんなさい♡」
「もう……お母さんったら。そんな雌臭い口で喘がないでよ♡ ほら♡」
「んッ!? んんッ、んんん~~~♡♡」
獣のような体位で攻められる一方で、真下に居る姉蜘蛛に唇を奪われ、上からも下からも耐え難い快感が電流のようにして頭に流れ込んでくる。
雷に打たれたかのような衝撃に体が震える中、これほどまでの快感を与えられれば、否応なしに本能が何を為すべきかを悟り、準備を整える。
「母さん……
「んふッ♡ んんッ♡♡」
「射精すからね……ほら!」
「んぎッ、んあああああ゛ッッッ♡♡♡」
とうとう強固な守りに固められていた最奥の鍵を開かれ、息子の子種を迎え入れてしまった子宮。
誰にも穢されたことのない聖域に白濁とした精液を流し込まれた母蜘蛛はと言えば、心の底から幸せそうな面持ちのまま、快感に震えていた。
「はぁー……♡ はぁー……ッ♡」
「ねえ、累……♡」
「分かってるよ。次は姉さんの番だから」
「やぁん♡」
脱力することで圧し掛かって来る母蜘蛛が肉布団として体に覆いかぶさる中、秘裂だけを器用に開閉して強請っていた姉蜘蛛。
そこへ、射精したばかりでも血管が浮かび上がる程に反り立った男根がねじ込まれた。
本日二度目の男根に、身動きが取れない中でも必死に善がる姉蜘蛛が、室内に響きわたる喘ぎ声を漏らしながら、与えられる快楽をひたすらに享受する。
「累、あんなに射精してるのにまだこんな……♡」
「姉さんの中が良すぎるのがイケないんだよ」
散々耕されトロトロに解れた肉畑に突き立てられる累の男根は、まさしく鋼のように硬く、それでいて太陽のように熱い。
ゴリゴリと膣壁を抉るような軌道で出し入れされる男根に為されるがままの姉蜘蛛。
もしもこの営みに勝敗があるとするならば、すでに彼女は負けていた。完敗だ。
血の繋がっていない弟の子種を欲し、あまつさえ妻になり、子を為したいと心から願っているのだから当然と言えよう。
そうした思いもあってか、すでに彼女の最奥は満杯寸前にも拘わらず、限界以上の子種を受け入れる準備を整えていた。
膣壁からも今までの比ではない愛液―――否、本気汁がにじみ出ては累の男根に纏わりついている。
「き、キて……キてぇ……♡」
消え入りそうな掠れ声で求める姉蜘蛛。
「姉さん……くッ!」
「あッ……―――♡」
限界まで腰を前へと押し込む累。
それだけ奥へと突き立てられる男根の先からは、未だ勢いが衰えぬ射精が開始される。みるみるうちに浸食されている下腹部の感触に、姉蜘蛛は恍惚とした表情で、ただただ累の愛を受け入れていた。
出すだけ出した累が萎えることを知らぬ男根を引き抜けば、パックリと開いたままの秘裂からはとうとう許容量を超えて漏れだした精液が溢れ出し、同時に激しい抽送の間で膣中に入ってしまった空気が抜ける。すると、白濁とした泡が膨れ上がっては、下品な音を立てて弾けるではないか。
「はぁ……はぁ……」
息こそ切れているが、まだまだ累は体力が有り余っている。伊達に十二鬼月ではないのだ。
だが、今だけは優れた鬼として得た力を、彼女達へ注ぐ愛として用いよう。
その確固たる決意は、みるみるうちに彼の男根を限界以上に膨れ上がらせる。
「まだイケるよね? 二人共……」
「ええ……♡」
「うん……♡」
それからも累は二人を愛した。
「はぁ……はぁ……!」
犯し、
「はぁ……くッ……!」
穢し、
「はぁ……あぁ……」
「累、泣いてるの?」
「え?」
涙を流し。
布団の上で横たわるようにして目合っていたる途中に落涙した累の頬を優しく手の甲で拭う母蜘蛛は、そのまま柔和な笑みを湛えたまま、豊かに実った双丘の谷間に息子の顔を抱き寄せた。
なんとも触り心地のよい感触と同時に、得も言われぬ温もりが肌から伝わってくる。
それに再び落涙すれば、今度は背中側に横たわっていた姉蜘蛛が、累の体にそっと腕を回して抱きしめた。
「大丈夫よ。あたし達は累のことを受け入れてあげるから」
「姉さん……」
両側からの温もりに抱きしめられる累は、その揺り籠に揺られるかの如き穏やかな心地よさに瞼を閉じ、気が付けば母蜘蛛の中に挿入したままだった男根から嘗てない程の量の精液を解き放った。
散々交わった彼等は、それからしばらく営みを再開することなく、ただ緩やかに流れる安寧なる時間に身を委ねるように布団に横たわっていた。
「ねえ、累」
「なあに、姉さん?」
「もしもあたしとお母さんに赤ちゃんができたら、どっちを一番目の奥さんにするの?」
「え?」
「ちょっと、そんなのどっちでもいいじゃない! ねえ、累♡」
「よくない! この際だからはっきり決めておきたいの! 累ィ……なんだったら、どっちのオメコが気持ち良かったかで決めてもいいのよ?」
「あら、それだったら累は母さんの方を選んでくれると思うわよ♡ いいのかしら?」
「ふんッ! きついだけで気持ちいいと思ってるんだったらお笑いだわ」
「なんですって!?」
母と姉が女としての熾烈な争いを始める。
と、そこへ業を煮やした累が割って入った。
「二人共、いい加減にしてくれないかな? 折角の家族団欒の時をさ……」
「「ひッ!?」」
「喧嘩するんだったら……喧嘩する口を利けなくなるまで犯しちゃうよ? いいの?」
それは絶え間ない絶頂の連続の先を意味する。
不敵な笑みを浮かべる累に、母蜘蛛と姉蜘蛛の二人は―――。
「「来て、累♡」」
一片の迷いもなく、愛する男を受け入れるのであった。
その後、なんやかんやあって本当に子供ができた時、同じような言い争いに発展したのは、また別の話である。