マシュが好き過ぎたので書いたお話。 作:clavis
FGOの合間に書ける時に書いていた二話目なのですが
師のSSが丁度良く更新されたので投稿です。
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――この世界のインフラは大して日を置かずにあっさりと次々に停止して行った。
そうなれば人間など……身汚くもなる。考えてみてほしい、電気が止まるだけで今の日本――いや、世界のあらゆるところの文明圏は途端に機能しなくなる。
故に――"それらがある"場所に人々は集まり、それを寄越せと恥など知らぬと声高らかに叫ぶ。そしてそれとは全く別の人間達もいる……それは政治家特権持ち。彼等はこうなる前の平時と変わらず自身達の保身と権力にひたすらに力を注ぎ、窮時の際であろうと国にその身を捧げる気などありはしないのだ。国家などと言うものは最早存在しない、いいや元々存在などしていなかったのだ……あるとするならそれは"名だけの国と言うまぼろし。"
嘗ては賑やかであっただろう通り…地上部分は大半が破壊され倒壊している物ばかりだ。そして今は崩れていなくともそう遠くないうちに崩れさることだろう……そんな瓦礫ばかりの場所に見えづらい地下に降りる階段がある。
どんな時代どんな場所でも始められる商売がある――それは。
「いらっしゃいませ。再び訪れる迄の間が随分と早かったのです……その様子だと――」
「情報を」
結晶クォンタムピースをカウンターの上に置く。
「"10迄"には居なかった、では"20迄を"」
地図を受け取り、立ち去ろうとすると声を掛けられる。
「"パーティー"を愉しむには色々と足りないのではないかと、よければ用意をいたしますが」
そう告げて来た人物の前に結晶クォンタムピースを置く。
"とある施設"がある近くの大通りを横に広がれるだけ広がり、我が物顔で歩く一団。こうなる前の世の中と変わらない態度……いや、それよりも悪い――厚かましさを当然の物と思っている一団。
我が強いか、下手に権力を持っていたか、裕福だったか、その何れかか――全部か。一団の人数は少なく見ても三十人以上はいるだろう。その先頭に"見た顔"を見付けた――瞬間に形容し難い感情が爆発的に溢れ出て来る。
「始める」
そう一言口にし、先頭に居る男の脚辺りをスコープ越しに狙い――アサルトライフルの引き金をひく。
何が起こったか一瞬ほうけている間に見た顔と、それを取り囲んでいた数人の脚に銃弾が吸い込まれて行くと無造作にその場に倒れた。それに気付いた一団から悲鳴が上がり始め――"無かった。"
悲鳴を上げようとした一団の上に、"沢山のバルーンが飛んだ"……その一瞬後に辺り一体が真っ赤に染まる。
「"彼女は何処にいる"」
地面に倒れ伏し、脚の傷口を押さえ蹲っている見た顔に対してそれだけを口にする。
「何言ってるかわか――あ"ぁああああああッ!!」
男の膝を撃ち抜きその顔を見る。
「こ、こんな事をして……ただで済むと」
もう片方の膝を撃ち抜くと共に周りで呻いている、数人の頭を撃ち脳症をぶち撒ける。
「ひっ! わ、わかった! と、東京タワーだ、そこに居る筈だ!」
「東京タワーか」
「ああ、東京タワーだ!」
確認の様に呟かれた言葉に返す見た顔の男、それで終わったと思ったのだろう。事実終わったのだ、そう返した後に自身の周りに"斃れている数人と同じ姿となって。"
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物々しい格好をしてその施設周辺を陣取っているのは、組織名は違えどやっていることは何一つ変わらない人間たちの群れ。
『入り口異常はないか?』
『此方入り口異常はありません』
通信を終え、力を抜いた途端に一階入り口の見張りに着いていた二人の首が刎ねられ――アスファルトの上に転がった。
虚ろな目の先にあるものは何もなく足音だけ。
「本当に強情なやつ娘だ」
忌々しげに頑丈な鉄格子で囲われている中でそう発言した男に睨み返している娘の名は――マシュ。
睨み続けて根負けをしたのは男の方であり……此処に運び込んでからどうにも思うように行っていない。
「俺たちに協力するなら、その後に自由にしてやると何度も言っていると言うのに……」
「お断りします! アナタたちは先輩を傷付けた! 私の先輩を!!」
マシュは自身のマスターである先輩に対して発言した言葉と今までカルデアで得た知識による判断も深く深く後悔していた。
こうなってしまった世界
自身等の人理修復を行ったと言うのに
再び世界は混沌の只中。
ならば――ならば、嘗てと同じく人々を……。
そう、そう思って、先輩マスターに伝えたら
伝え、たら――……。
「絶対、絶対に許さない。先輩を傷付けたアナタたちを――!! 許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない―――――――――――――――――――――!!!!」
少女の声が紡ぐは呪詛。
睨みつけられながら、その声を、狂ったようなソレを聞いていたら可笑しくなるとばかりに男はその場から離れる。
「クソ! クソクソクソッ! 途中までは上手く言っていたというのに!」
それは本当に偶然の出会いだった。化け物共が溢れ出て、世界秩序が崩壊し化け物どもに抗える力を求めた。そんな折に人の身では到底勝ちえない化け物と遭遇してしまった……一人やられ二人三人と喰われていく。残りの人数が半分程になったその時に化け物はこちらに向けて突進して来た、反応なんて出来るわけもなく死んだと思い目を瞑った。
その時に聞こえたのだ。
甲高い音とともに少女の声が――――。
ツヅグ。
読んでくれてありがとうありがとう!