目が覚めたら世界規模で強制ハーレムルートだった。 作:赤いUFO
『や……も、……む、り……!』
聞いたことのない姉の弱りきった声と苦しげな表情。
覆い被さっている男が腰を打ち付けるたびに姉から艶と苦痛の混じった声と耳に届く。
目から涙が流し、何度も止めてと懇願する姉の言葉は無視され、性の捌け口にされている。
何度も犯された姉の顔に最後、白濁液をかけて興味を失ったとばかりにシャワー室に戻る男。
気を失った姉の姿を観て、更識簪はギッと机に爪を立てて歯を食いしばり、映像を睨み付けた。
ここにいる以上、性交を行うことは覚悟していた筈たが、あんな力付くで押さえられて犯されるなんて酷すぎる。
そう。姉である更識刀奈は朝比奈徹雄に
「絶対に、許さない……!」
「ハックションッ!?」
「あらやだ風邪……な訳ないわね」
「何で断言するんだよ! いやまぁ、違うけどな。誰か、俺の悪口でも言ってんだろ」
「そんな迷信が在ったわね。連続1回だと批判されてて2回目だと物笑いの種。3回目は惚れられて4回目だと風邪だったかしら?」
「1回だけだったから批判されてるって訳ですよ」
食事を摂りながら雑談を交わす2人。
次第に話は3人目の男性である水原玲人に移った。
「そういえば、水原様。今日UWの支社に招待されてるらしいわよ。彼、MKウイルスの特効薬開発に研究施設を借りる交渉もするみたい」
「アイツもスタンガン喰らわねぇだろうな……」
「その可能性を考慮して、技術長官は席を外させるそうよ」
「それは結構。ま、なんにせよ特効薬の研究は良いことだな。玲人には頑張って欲しいもんだ」
スズッと味噌汁を飲みながら頷く徹雄。
そんな様子の彼に楯無が目を細める。
「まるで他人事ね」
「そうじゃねぇけど。そもそも、その分野で俺に手伝えることが無いからな。どうしたって応援しか出来ないって話だよ」
自他共々認める脳筋である徹雄に薬の開発など出来る筈もない。
彼に出来ることは精々肉体労働くらいなのだ。
ま、そうよね、と相槌を打ってから楯無は雑談を続ける。
「そろそろ、貴方に子供が出来るんじゃ────ってすごく嫌そうね」
「別に。ただ、自分が父親になるってのが想像出来ないだけだ」
「安心なさい! 貴方が認知しなくてもこっちでちゃんと育ててあげるから!」
「いくらなんでもそこまで無責任じゃねぇよ!!」
「お、お姉ちゃん……」
「あ、簪ちゃん久しぶり~! おっきくなった?」
などと言いながらいきなり胸にボディタッチしてくる姉。
即座に離れて胸を腕で隠すようにすると手をワキワキと動かす姉を白い目で見る。
本人はそんなことを気にした様子もなく簪の胸を揉んだ感想を述べた。
「うん! やっぱりちょっと大きくなってるわね! お姉ちゃん嬉しいわ~」
「……そんなに大きいのが好きなら自分のを触れば良いと思う」
「こういうのは人のを触るから楽しいのよ!」
変わらない姉の態度に嬉しく思うと同時にだからこそ心配になる。
簪は本題に入ることにした。
「お姉ちゃん。あの人に何か酷いことされてない?」
「あの人? あぁ、もしかして徹雄のこと? 大丈夫よ。ちょっと好き勝手行動するところはあるけど。話していて楽しいわよ。異性の友達が出来たみたいで」
姉の回答をどう受け取ったのか、簪は納得していないように視線が鋭い。
なぜ簪がそんな顔をするのか分からずに楯無は首を傾げる。
「徹雄に何かされたの? 簪ちゃん」
「そうじゃないけど……」
そもそも、何かされる程の接点もないのだが。
だが、もしも最愛の妹に何かしていたのなら許さないと視線を鋭くさせる。
そんな内心に気づかずに普段通りの姉に違和感を持ちながら簪は聞いた徹雄の噂を口にする。
「その……前に支社に行った時に技術長官に襲いかかったって聞いて……」
「あぁ……その事。それはあちらから攻撃してきた結果だし。喜怒哀楽がはっきりしてるから」
「で、でも……暴力も振るったんでしょ?」
「う~ん。やられたらやり返すタイプだしね、彼。でも滅多なことじゃ手は出さないし、自分からも襲うなんて事もしないわよ」
「……」
楯無の言葉をどう受け取ったのか。簪の表情は晴れない。
そんな妹の様子に疑問に思いながらも深く考えることはしなかった。
「ま! 私は問題ないから。簪ちゃんもお仕事、頑張ってね!」
パンパンと軽く背中を叩き、移動する楯無。
その後ろ姿に簪は手を握った。
施設の屋上に出た徹雄は大工関係の本を読みながらポッ○ーをポリポリと食べていた。
菓子類なら食堂で頼めば作ってくれるがこうした箱の菓子が好きなのだ。
「この安っぽさがいいんだよな~」
味覚が根っからの庶民なだけだが。
ポッ○ーを消費しているとジーッと視線が向いているのに気付く。
本から視線を外すと見知らぬ少女がこっちを、というよりも徹雄が食べているポッ○ーを見ていた。
徹雄が1本取り出し、少女に向けた。
「食うか?」
「食べるー」
と、差し出したポッ○ーを高速で食べた。
(シュレッダーにかけられた紙みてぇ)
そう思いながら、箱に入っていた2袋の内まだ開けてない方を差し出す。
「いいのー?」
「俺は1袋食えば充分だ。やるよ」
嬉しそうに菓子袋を貰い、徹雄の横に座って食べ始める。
「この安っぽさがクセになるー」
先程の徹雄と同じことを口走る少女に苦笑していると、こちらを見てくる。
「ねぇねぇ、訊いてもいいー?」
「なんだよ?」
「お嬢様の
少女の言葉に口に挟んで遊んでいたポッ○ーを驚いてぷっ、と飛ばす。
「なんでだよ! ていうか、お嬢様って誰よ!?」
「楯無お嬢様だよー」
楯無。その名前を聞いて徹雄ははぁ!? と怪訝な表情をした。
「違ぇよ! あん時は向こうから誘って来たんだからな!!」
「でもぉ。ベッドに倒して嫌がるお嬢様と何度もしてる映像残ってるしー」
「アレはアイツから挑発してきただけだからな! 本人に確認しろ! いや、それとも更識が言いふらしてんのか?」
「ちがうよー。でもかんちゃんがそう信じ込んでるみたいだからー」
「かんちゃん?」
それが誰か聞こうとすると、切羽詰まった声が届く。
「本音!?」
「あ、かんちゃん」
おーい、と手を振ると簪は本音と呼ばれた少女の手を掴んで徹雄から引き離した。
そのまま親の仇でも見るように徹雄を睨むと本音の手を引いて屋上から消える。
「あ……簪だからかんちゃんか」
そんなことをポンと手を置いて気付く。
「え? っていうか俺って更識を
「と、いうことなんだよ。どうにかしろ。お前の妹だろ」
「あ~通りで徹雄に敵愾心満載だと思ったわー。そういうことだったのね」
お茶を飲みながら呑気な様子の楯無。
しかしそこで疑問が浮かぶ。
「貴方、そういうのは気にしない質だと思ってたけど」
「アホか! こんな女所帯で強姦魔なんて噂が立ってみろ! 居づらくて確実に夜逃げルートだからな!」
「そんなことを堂々と断言されても……でもそうね~」
お茶請けのクッキーを齧りながら思考する。
しかし、う~んと目を細めて唸るばかり。
「正直難しいかも。簪ちゃんって、被害妄想というか、思い込みが激しいタイプだし。一度こうだって思うと中々修正利かないのよね」
何か思い当たる思い出でもあるのか、疲れたように息を吐く。
実際、実妹がNO.2に敵意がある状況はあまり好ましくないため、楯無としてもその誤解を解きたいのだが、本人が言ってもすんなり信じるとは思えない。
職務を全うするために平然を装っている姉として映っている可能性がある。
少し考えてあ、迷案が閃く。
「もしかしたらかなり強引な手ならなんとかなるかも。協力してもらってもいい?」
「俺の問題でもあるからな。当然協力するぞ」
「なら────」
耳打ちして聞かされた案に徹雄は眉を八の字にした。
「……
「悪いイメージを払拭するにはこれくらいのインパクトが必要だと思うのよねー」
絶対面白がってるだけだろこいつ、と思いながら他に案がなく、大人しく従うことにした。
しかし、自分も大概この環境に毒されてんなとも思いながら。
夜中に指定した時間に屋上へと呼び出された簪は疑うことなく昇っていた。
理由は知らないが、きっとそこでしか話せない内容なのだろう、と。
「え?」
屋上に近づくと何か籠った声が耳に届く。
「この声、お姉ちゃん……?」
聞き間違える筈のない家族の声。
緊張をしながら歩く足が重くなりつつも上へと進む。
僅かに開かれた屋上の扉。その隙間から覗くと簪にとって思わぬ光景が広がっていた。
「あ、イイッ!! 熱くて、硬いのが! 子宮の奥まで届いてっ!!」
壁に手を付け、片足を上げて開かれた脚。
その中心の割れ目に朝比奈徹雄のペニスか突き刺さっているのが見えた。
上げている片足を支えながら腰を振る徹雄は呆れたように呟く。
「しかし、外でヤりたいとか、とうとう露出趣味にでも目覚めたか?」
「だってぇ! いつも部屋の中だからちょっとマンネリ気味で……それに、こうして外でして、貴方もいつもより興奮してるでしょ?」
「否定はしねぇけどな……」
勢いよく奥まで突くと楯無が上気した顔でだらしなく涎を垂らしてあんっと声が漏れる。
挿入されたまま体位を変えて徹雄と向き合う形になると、首に腕を回す。
「ねぇ」
「あ?」
「すき……大好き……」
言いながら楯無が頬や首筋にキスをしてくる。
唇を離すと徹雄は楯無の服を捲り、乳房を揉みくだす。
一瞬、肩がビクッと跳ねたがすぐに力を抜き、抵抗せずにその行為を受け入れる。
熱のある息づかい。決して拒絶様子のない姉の姿に覗いていた簪は顔を真っ赤にして手で覆っていた。
しかし、視界を完全に閉ざす事も出来ず。また聞こえてくる嬌声が脳を刺激する。
何よりも驚いているのは、姉がまるで自分から望んで朝比奈徹雄に体を預けているように見えることだ。
訳が分からずに混乱していると、2人に変化が起きる。
「ん、あ……くる……! あ、あ、あぁああああっ!?」
射精したのか、繋がっている膣から白濁の液体が地面に落ちた。
一度引き抜き膣内に収まっていたペニスが晒される。
「もう……3回も射精してまだ全然萎えないなんて、どういう持久力してるのかしら?」
笑みを浮かべたまま跪づき、ペニスを舐め始める。
精液と愛液の混ざって濡れたペニスを愛しそうに綺麗にする。
「でも、それがステキね。まだまだ射精してくれるんでしょう?」
「最初はヒィヒィ言ってたくせに。随分と慣れたよな」
「おかげさまでね。今じゃ、毎晩抱いて欲しいって思ってるんだから」
「そりゃ、光栄だな」
そのまま楯無の顔に精液をかける。
妖艶に微笑むと、そこで視線が覗いていた簪へと移される。
「で、いつまでそこで見物しているのかしら? 簪ちゃんは」
呼ばれて体がビクリと跳ねたが、頭が上手く働いてないのだろう。ただ呼ばれたから出てきたという感じだ。
「お姉ちゃん……どうして……」
何に対してどうして、なのか。それは簪本人にも理解できていないのかもしれない。
戸惑いを隠せない簪に楯無はクスクスと笑う。
楯無が出した迷案は単純にどれだけ自分達の仲が良いか直接見てもらおうというものだ。
徹雄の部屋だと来ない可能性があるため、こうして屋上を指定した。設置されているカメラを切りやすいという理由もある。
多少過剰に愛情表現をしながら簪がこちらを見ているのを確認した。ここまでインパクトのある場面を見せればあの勘違いもすぐに訂正されるだろう。
固まっている簪に楯無が近づくと後ろに回って衣服の中をまさぐり始める。
そこでようやく簪の頭が回り始めた。
「お姉ちゃん、やっ!?」
胸を揉まれ、スカートの中にも手を突っ込む。
股間に触れると確かに湿っているのを確認した。
「ビミョーに物欲しそうな顔をしてるから、もしかしたらと思ったけど。簪ちゃん、私たちのエッチを見て興奮してたのねー」
からかうように告げる楯無に簪は首を横に振る。
「ちがっ……そんなこと……」
「あら。恥ずかしがらなくてもいいのよ? むしろ見ただけでこんなになるくらい魅力的に映ってたわけだしねー?」
スカートの中から手を抜くとそこには糸を粘液が楯無の指に付いていた。
「簪ちゃんって意外とむっつりだから、私たちのエッチを見て、自分ならどうしてほしいか想像してたんじゃない?」
楯無の言葉攻めに簪は涙目になって首を横に振るだけだった。
「あら。強情。メイティングは互いの合意がないとダメだし。簪ちゃんにはちょっと素直になってもらおうかしら」
そうして始まる姉妹でのレズプレイ。
服の中から手を入れて胸を揉み、耳を甘噛みする。
それだけで力が抜け、ゾクゾクとしていた。
「徹雄も手伝ってよー。愛撫とかしてあげて。あ! 簪ちゃんが自分から頷くまで本番は禁止ね?」
「……お前の妹なんだよな?」
「そうよ。だから姉として辛そうにしてる妹を放っておけないんじゃない」
本心なのかそれとも何か思惑があるのか。
間違いなく後者だろうがその考えまでは徹雄には読み取れない。
「どうなってもしらねぇからな……」
楯無の膝を枕にして簪を寝かせると、着ている服を肘の部分まで脱がして下着姿を露にさせる。
先ずは腹を舐めると簪からんっ、と声が漏れる。
その間に楯無が簪のブラを外すと、徹雄が胸を愛撫し始めた。
しかし、それもすぐに終えて体を横にずらすと、腋に舌を伸ばしてきた。
「な、なんでそんなところをっ!?」
予想外だった場所を舐められて声を上げる簪。楯無も身を乗りだし、スカートを下着ごと下ろすと、秘部に指を入れた。
「ひぅっ!? お姉ちゃん……なんで、こんなことするの……!」
「簪ちゃんが早く素直になってくれると私も嬉しいんだけどね」
陰部の入口の辺りを指でほぐすように動かすと、ドッと愛液が楯無の指を濡らす。
楯無が反対側の手で胸を揉む。
「どう? 色んなところを触られたり舐められたりして、切ないんじゃない? お股もこんなにもじもじさせて」
先程から動いている股。それが簪が性的欲求に飢え始めていることの証だった。
あらゆる箇所を愛撫され、達しようとするが、直前で楯無が動きを止める。
「な、んで……?」
「なんでばかりね。でも、イきたいなら指じゃなくて、もっと良いモノがあるでしょう?」
言われて、簪は視線を移す。そこにはついさっき姉を犯していたペニスがあった。
「あ、う……それ……それが……」
そこまで言ってまだ羞恥が捨てられずに口を閉ざす。
しかし、楯無からすればそれだけで充分だった。
「ねぇ、もう簪ちゃんを楽にしてあげて」
「いいのか? まだ完全に承諾してる訳じゃねぇだろ」
「もう合意みたいなモノよ。だーい丈夫! フォローはちゃんとするから」
「ひでぇ姉貴も居たもんだ……」
「失礼ね。こんなに妹想いの姉に向かって」
頬を膨らませて文句をいう楯無。
位置を移動して脚を開かせる。抵抗はしなかった。
腰を掴んでもう充分に濡れた膣内に向けてペニスを押し込む。
最初から充分に濡れていたからなのか、思った以上に抵抗はなく進んでいく。
「ん、あ、お、あ……!」
それでも痛みはあるのか、涙目で頬を押さえる簪。
子宮の辺りまで届くとゆっくりと腰を引き、もう一度奥へと進む。
「簪ちゃんの具合はどう?」
「お前の初めての時より、キツいな。更識は自分から射精させようとする感じだけど、妹さんはただひたすらに締め付けてくる感じがする」
「ふーん」
徹雄の評をどう受け取ったのかは知らないが、楯無はそこから簪の胸を弄り始める。
「んあっ!」
「乳首が勃起しててかわいい。それに、簪ちゃんの喘ぐ姿もステキよ?」
姉に胸を弄られながら男に犯されている状況。
それが簪の理性を削っていくには充分だった。
「ん、あ、くぅ……ハ、ハ!!」
何度も奥へと打ち付けていったことで肉壁が僅かながらにもほぐれ、簪の膣内がペニスに順応していく。
そろそろイきそうだな、と感じて強く奥までペニスを突き入れた。
「お、あぁああああぁああっ!?」
初めて男にイかされる感触に戸惑いつつも嬌声を上げた。
身体の震えが治まると、ペニスを引き抜く。
大きく息を吐くと楯無が互いの陰部を重ねるようにして簪の上に乗った。
「おい」
「貴方、さきに簪ちゃんが達したから膣内に射精せなかったでしょ? 代わりに私が受け止めて上げる」
来て、と尻を振る楯無。
確かに不完全燃焼なところがあったため、その好意に甘えることにした。
既に遠慮することのない肉壺にペニスを挿入し、遠慮なく腰を動かす。
「ん! さっきより、激しっ!?」
膣内で動くペニスの感触に酔っていると下にいた簪が突如反撃に楯無の胸に吸い付いてきた。
「か、簪ちゃん!?」
「さっきまでの、お返し……」
おっぱいを吸い、歯を立ててくる妹。それに突いてくることですぐにでも絶頂を迎えそうだった。
しかし、そこで徹雄はペニスを引き抜く。
そして簪の方へと再び挿入した。
「ふんあっ!?」
「へ!? どうして!?」
「今回は妹さんがメインだからな。お前、姉貴だろ。ちょっとは我慢しろ」
言いながら簪の膣内を先程よりスムーズに進める。
「う、あ……!? なに、これ!? さっきよりも……!!」
「射精すぞ!」
「んんっ!? あつっ!? ああああんっ!?」
精液を注がれ、さっきよりも高い声が屋上に響いた。
余韻を残しつつペニスを引き抜くと、楯無が恨めしそうにこちらを見ていた。
それをスルーしつつ気になっていたことを質問する。
「なんでわざわざ妹さんを抱かせたんだ。俺たちがセックスしてるのを見せるだけで今回は充分だったと思うが」
「ん~。簪ちゃんが貴方に敵意を向けてるのは広まってたし。このままだと他所に飛ばされそうだったからねー」
つまり、仲直りした手っ取り早い証拠として抱かせたらしい。
やられる方は迷惑だろうに。いや、実際便乗した徹雄の言えることではないが。
他にも理由はあるかも知れないが、聞きたくなかった。
「それより、今度は私の疼きも止めて欲しいなーって」
「……はいはい。仰せのままに」
頼まれるままに徹雄は再び楯無に抱き締めてキスをした。
「えーと、色々と勘違いしてたみたいでごめんなさい」
「いや、まぁ、俺も昨夜は悪かったな」
翌日食堂の朝食で簪が昨夜の余韻がまだ覚めないのか、顔を真っ赤にして俯いたまま謝罪した。
主犯の楯無がしたり顔で一件落着と書かれた扇子を広げたのにはイラッときたが、無視する
それから劇的に会話が出来る筈もなく、沈黙のまま朝食を平らげていると朝のニュースが流れた。
それは、UW主導のニュースだった。
「玲人?」
画面に映っているのはNO.3の水原玲人だった。
彼は画面の中で話し始める。
自分が少し前にコールドスリープから目覚めたこと。
MKウイルスの抗体を持っていること。
そして、今も眠り続ける男性達が同じように抗体を持って目覚める可能性。
そして玲人自身、MKウイルスの研究をするつもりなこと。
『どうか皆さんのご協力をお願いします』
そう締め括り、頭を下げてそのニュースは終わった。
世界は、善くも悪くも動こうとしていた。