目が覚めたら世界規模で強制ハーレムルートだった。 作:赤いUFO
「とりあえず、風呂場も直し終わったぞ、柊さん」
「本当にありがとうございます……お礼も出来ないのに」
「気にすんな。茶ぐらいは出して貰ってるし、
「はい……五郎さんも、きっと感謝してると思います」
「五郎さん?」
「あ! この神社本来の責任者なんですけど。その、4年前に……」
MKウイルスで亡くなったのだろう。徹雄は細かなことは訊かずにそうか、とだけ返す。
「それに五郎さん、朝比奈さんとも会わせてあげたかったです。きっと喜んだでしょうし」
「よっぽど律儀な人だったんだな」
「それもありますけど。五郎さんは男の人が好きだったんです。朝比奈さんみたいな」
「ん?」
なんだろう。いますごく不穏な言葉が出たような気がした。
念のため確認する。
「もしかして、その五郎って女の人だったのか?」
「え? 男の人ですよ。五郎は男の人の名前じゃないですか」
「デスヨネー」
なに当たり前のことを言ってるんですかと心底不思議そうに首を傾げる赤緒。
「残念だなぁ……」
「ウン。オレモイチドアッテミタカッタヨ」
「はい! きっと仲良くなれたと思うんです!」
心ない返しに気づかず、嬉しそうに手を握ってくる赤緒。
徹雄が少しだけMKウイルスに感謝した瞬間だった。
直したばかりの風呂場から出ると外で待っていたマドラックスと木綿季に出くわす。
「あ、お風呂の修理終わったの?」
「まぁな。錆びてた水道管とかも換えといたから、水が止まることはねぇはずだ」
「スゴいね! ドンドン新しくなってくよ」
「材料を潰れたホームセンターとかから
なんてことのないように言う徹雄に赤緒は頬を引きつらせる。
この屋敷の修繕に使っている潰れたホームセンターや材木屋から勝手に持ってきた物だ。
徹雄の「もう、4年間誰も手ぇ、付けてないんだからよくね?」という言葉に押されて渋々納得した。そして材料を取った店の前で赤緒が謝っていたりする。
「そ、そういえば先ほど、将来の展望とか言ってましたけど、どういうことですか?」
「ん? あぁ。せっかくだし。これを期に本格的に家を直す勉強をして。リフォーム店って言うのか? そういう会社でも興して見ようかなって」
今の徹雄の立場から難しいかもしれないが、それでもずっと今のまま流されるつもりはなかった。
可能かどうかはともかく、だが。
徹雄の言葉に赤緒と木綿季が反応する。
「いいですね! きっと繁盛しますよ! 今は劣化してる家も多くなってますし」
「ボクも良いと思う! あ、それなら会社始めたらボクも手伝わせてよ!」
「いいぞ! それじゃあ、次からはこの屋敷直すの手伝うか? やり方は教えっから」
「うん!」
木綿季の頭を撫でる徹雄。
こうしていると本当に兄妹みたいだ。
そうしていると外から声がした。
「ごめんくださーい! 赤緒さん居ますかー!」
元気な女の子の声が屋敷内まで響く。
赤緒も特に警戒することなくはーい、と返事をして応対しようとしていることから知り合いなのかもしれない。
「どうしましたか? ギンガちゃん。スバルちゃん」
現れたのは顔立ちが良く似た、2人の少女だった。
パッと見、大きな違いは髪の長さだろうか?
ギンガと呼ばれた少女はロングヘアー。スバルと呼ばれた少女はショートヘアーに纏められている。
赤緒が質問するとギンガが少し言い辛そうに口を開いた。
「はい。実は、先日米田のお婆さんが亡くなっているのが見つかりまして。それで……」
「あ。御葬式のお手伝いですね」
話が進んでいくと後ろから徹雄が出てきた。
「柊さん。俺ら、そろそろ帰るわ」
「はい。今日もありがとうございました!」
お礼を言う赤緒に徹雄はおう、と返事を返す。
すると、2人の少女の内、髪の長い方。ギンガがわなわなと徹雄を指差す。
それに徹雄はあ、やべ、と首を押さえた。
(そういや、更識にあんまり周りに姿見せんなって言われてたな)
男がいることに驚いているのかと思ったが、ギンガから発せられた言葉は意外な台詞だった。
「も、もしかして……朝比奈徹雄選手、ですか? ボクシングの……」
「そっち? あぁ、まぁな」
「ギン姉知ってる人?」
妹のスバルの言葉にギンガが捲し立てる。
「知ってるも何も! ウェルター級世界ランキング1位でチャンピオンベルト確実と言われてた選手よ! 新人王戦まで試合は全て1RKO! その後の試合も全てKO勝ちを飾った! 世界タイトルマッチ直前に病気療養で挑戦を辞退した筈だけど!」
興奮止まぬ様子のギンガ。その説明に木綿季がヘェーと感心する。
「おにーさんって、ホントにスゴい選手だったんだね」
「おうよ。ベルトを奪い取れなかったのが唯一の心残りだよ」
「で、でもどうして! 男の人はウイルスで……」
「それは────」
軽く説明しようとする徹雄に今まで黙っていたマドラックスが声をかける。
「徹雄、そろそろ。また楯無にガミガミ言われるわよ」
「分かってるよ。というか、アイツの場合グチグチだろ。ったく! 更識は俺の嫁さんかっての」
「お似合いじゃない?」
マドラックスのからかうような言葉に徹雄は舌打ちする。
「わりいけど、もう行くわ」
帰ろうとする徹雄にギンガが緊張した様子で訊く。
「あ、あの! また会えますか?」
「おう。不定期だけど、頻繁にここに来てるから、また会えんだろ」
嬉しそうな顔をするギンガに、照れたように後ろを向かずに徹雄は走った。
(肩や腰が重いな……)
ゴキゴキと首や腰を動かして固くなった身体を確認する。
ここ最近、日頃のトレーニングや夜の運動やら。それに柊神社にある屋敷を直したりで肉体を酷使してたがメンテナンスは疎かだったことに気付く。
うーん、考えた末に出来そうな人に頼むことにした。
「そんなわけでさ。雪村ってマッサージ出来る?」
「はぁ。それはまぁ、出来ますけど……」
小柄で童顔な顔立ちの女性、雪村千鶴。
徹雄の専属
徹雄が目を覚ましてから彼女が彼の健康管理をしている。
もっとも何らかの原因で大きな怪我や病気にかかった場合は別の担当医がおり、最初に診断したのもその人である。
突然呼びつけてマッサージしてくれと言う徹雄に苦笑いする千鶴。
「それじゃあ、服を脱いで診察台にうつ伏せになってください」
「あぁ。ありがとな」
服を脱いでベッドにうつ伏せになる徹雄。
その背に指が直に触れて指圧する。
すると、んっ、と徹雄の口から声が漏れる。
「どうですか?」
「うん……場所も力加減も丁度いいな」
グリグリと固くなった肩がほぐされていく。
マッサージしながら千鶴が話しかけてくる
「それにしても、朝比奈さん、本当にスゴい身体ですね」
徹雄の身体の筋肉の鎧とも言える身体を指圧しながらその感触に驚く。
固く、柔軟性のあるゴムのような筋肉。
天性の素質だけでなく彼がどれだけ努力してこの肉体を作り上げたのか。
「ガキのころからボクシング漬けだったからな。あ! そこそこ!」
腰回りを押すと気持ち良さそうに表情がふやける。
その子供みたいな反応が少しだけ可笑しかった。
マッサージを続けながら話が変わる。
「それにしても、朝比奈さんが目覚めてから皆さんに様付けは止めてくれって言ったのにはかれてましたよね」
「確かに俺は希少価値はあるかも知れねぇけど、別に王様な訳でなし。初対面の奴らにそんな呼び方されてもバカにされてるようにしか感じないっての」
ここが、この男のひねくれたところだった。
まぁ、実際今の徹雄はUWの管理下にあるので彼個人が偉い、という訳ではないが。
1時間程のマッサージを終えると軽く肩や腰を動かす。
「スゲェ体が楽になった。ありがと、雪村!」
屈託のない笑みで感謝され、照れたように千鶴は小さく笑みを浮かべた。
「いえ、これくらいならいつでも。それにこういうのも私の役目ですから!」
慎ましくそう言ってくれる千鶴。
ただ、その時浮かべた微笑がいいな、と徹雄は思った。
その晩、部屋のインターフォンが鳴った。
あぁ、そういえばもうメイティングの時間かと観ていた昔の洋画を消す。
扉を開けるとそこには髪を下ろした雪村千鶴が立っていた。
「あ、あの今夜は私が……」
赤くなった顔を俯かせてメイティングに来た千鶴に僅かな驚きが浮かぶ。
千鶴が自分からメイティングに立候補するようには見えないためだ。
(更識だな。たぶん、今日マッサージ受けてた映像とか見て決めたんだろ)
とにかく、部屋に入ってもらう。ついでにカメラのある方向を睨んでおいた。
寝間着用の浴衣を着ている千鶴をベッドに座らせる。
今まで徹雄の部屋に訪れた女性は良くも悪くも性に対して旺盛というか、むしろ襲って下さいと言わんばかりの相手だった。
しかし千鶴は緊張した様子で不安げな瞳のまま此方を見ている。
本音を言えばヤり辛い相手。
「えっと、その……もし更識に言われて仕方なく来たんだったら、断ってもいいんだぞ? アイツには俺から」
「い、いえ!! 大丈夫です! ここに居る以上、こういうことをする覚悟はありますから!」
手をブンブン振って大丈夫、と繰り返す千鶴。
確かにここで千鶴を追い返すのは簡単だが、その後の彼女の立場も悪くなるかもしれない。
何もせずにやり過ごすにしてもこの部屋にカメラが置かれている以上、それもできない。
結局、抱く以外に選択肢が乏しいのだ。
(だけど、それも言い訳かもな……)
こうして緊張しながらも恥じらう様子を見せる千鶴に徹雄の男の部分はしっかりと反応している。
抱いてみたいと正直に。
頬に触れて軽く口づけすると、ベッドに押し倒した。
見上げたその表情に怯えが混じっていることに気付く。
自分より大柄な男に押し倒されているのだから当然だろう。
「事が終わった後、もし思うことがあるんなら、俺のことを嫌いになってもいいからな」
その言葉が意外だったのか、呆けた顔の後に唇をキツく結んで首を横に振る。これは自分で選んだことだと言うように。
「ありがとな。なるべく、優しくする」
巻かれていた帯を緩め、千鶴の肌が少しだけ露になった。
浴衣の中に手を伸ばし、はだけた胸を揉み始める。
「んっ……!」
膨らみの乏しい胸を揉むと返ってくる反応。
その声を抑える反応が情欲をそそらせる。
胸からあばらの部分に撫でるように移動していくと露出した乳首を吸い始めた。
「んんっ、あぁ!」
敏感なのだろう。ちょっと触れる部分を動かすだけで反応が返ってきて、肌も赤みを帯びていく。
千鶴の顔を見て、蕩けるような、恥じらうような顔が堪らなかった。
浴衣の帯を完全に解き、履いているショーツに手を伸ばす。
すると顔を手で覆い隠した。
膝まで下ろされたショーツ。外気に触れた陰部を指で口の部分をなぞるように触れる。
「っ!?」
まだ濡れていないそこに小指を入れると千鶴が痛そうに顔を歪めた。
だから、愛撫に専念することにする。
あばらから尻に手を移動し、胸を弄っていた口はクチャクチャと 音を立ててヘソまで舌を這わ、また胸まで往復した。
尻を揉んでいた手が太腿まで辿り着く。
そこで徹雄は、ん? と手を止める。
(なんか、太腿の感触、気持ちいいな)
女らしい柔らかさの極致のような感触にちょっと夢中になる。
これで、膝枕とかしてもらったらすぐに寝れそうだとこの場では関係のないことを考えた。
膝を曲げた脚から太腿の内側を舐める。
そうして、色々な箇所を舐めたり揉んだりしていると、千鶴の陰口から水気が出てきたのを確認した。
徹雄は着ていたシャツを脱ぐ。
「雪村。これこら挿れるから、なるべく力抜け」
「はい……」
返事はするが、難しいだろうなと思いながら、履いているものを脱いで千鶴の大事なところにペニスを合わせる。
怯えるようにキツく目と口を閉ざす千鶴。
それに徹雄はゆっくりとペニスを千鶴の膣内に落としていく。
すると千鶴の顔が苦痛に歪んだ。
「声、抑えなくていい!」
許可を貰ったことで気が緩んだのか、閉じていた口を開いて声を出し始めた。
「はっ! あ、あ! んあっ! んん!! あ、さひな、さんっ! あう! あ、あさ、ひなさん!」
ペニスを押し進める度に千鶴の表情が変化する。
支えを求めるように徹雄の背に腕を回して何度も徹雄を呼んだ。
膜を破り奥へと押し進める。狭い肉壁が開通していくと千鶴が背を反らして体を密着させてきた。
膣内でもその狭い肉壁がペニス全体に当たってくる。
「ゆき、村! 俺、もお!」
膣内への精子を待つように千鶴はより徹雄と肌を密着させた。もしかしたら、自分でも訳もわからない行動だったのかもしれないが。
膣内のペニスが膨張し、大量の精子が注ぎ込まれた。
射精を終えると徹雄はペニスを抜き、千鶴の横に倒れる。
これで限界という訳ではないが、千鶴に無理はさせたくなかった。
だけど、1回だけじゃ物足りないな、とも思う。
(また、雪村としてぇな)
最初の気づかいは何処へ行ったのか。そんなことを思った。
セックスを終えて千鶴は眠る徹雄の横顔を見ていた。
「本当に、子供みたい……」
無防備に眠るその顔は大きな少年という表現が良く似合う。本人に言ったら俺は年齢と図体以外大人になった覚えはないと返すだろう。
千鶴はここに来るまでこれまで徹雄とメイティングをした女性たちの話を聞いて正直恐かった。
こちらが気絶するまで止めてくれない。
壊れるんじゃないかと思うほど激しくされる。
等々、他の女性たちに散々煽られてきたからだ。
しかし蓋を開ければそんな乱暴なイメージは覆され、丁寧に、此方を気づかいながら抱いてくれた。
それでも、処女だった千鶴にとって、快感よりも痛みの方が勝っていたが。
最後の射精を終えて自分を見下ろす優しい顔を覚えている。
徹雄のチクチクとした髪に触れた。
「気持ちよかったですか? 朝比奈さん……」
眠っていて答えはないと知りながら質問する。
今回は全て徹雄に任せっきりだった。
次があるかは分からないが、もしその時がきたら、少しは自分から気持ち良くなってもらおう。
徹雄の髪と身体の感触を確かめながら、千鶴は安堵したように微笑んだ。