※この作品はR-18です。

同類探しの旅に出よう!   作:白髪ロング娘スキー

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作者の原作知識がアニメ一期と二次創作だけなので初投稿です。

番外席次可愛いよね!


運命とは程遠い邂逅

 スルシャーナという神を崇める宗教、その総本山スレイン法国。

 その周辺諸国にはローブル聖王国に竜王国、それに加え何かあるたびに戦争を起こす頭のおかしいリ・エスティーゼ王国にバハルス帝国という二つの国が存在する。

 

 これらの国は常日頃から魔物の危険に晒されており、日々の生活には命の危険が伴い最悪攻め滅ぼされそうな国すらもあるほどだ。

 しかし、どの国も甚大な被害を受けてはいるものの滅びた国は未だに一つも存在しない。

 

 それは何故か。

 六色聖典と呼ばれるスレイン法国が抱える精鋭部隊が存在するためだ。

 

 六色聖典、それは漆黒聖典、陽光聖典、風花聖典、水明聖典、火滅聖典、地核聖典という六つのチームで構成された精鋭部隊の総称であり、スレイン法国お抱えの特殊部隊の事である。

 

 しかし、その六色聖典の中でも役割の分担というものがあり、戦闘向けの漆黒聖典、魔物駆除の陽光聖典、魔法での諜報活動の水明聖典、足での諜報活動の風花聖典、暗殺からゲリラ戦までなんでもござれの火滅聖典。

 これらの聖典は神都に住む住民達もその細かい在り様は知らなくとも自分たちを守ってくれる存在が居るという事は知っていて、日々自分達の安全を守ってくれている事に感謝を捧げている。

 

 しかし、残る最後の聖典である地核聖典。

 この聖典は大事な物を守る存在であるという事こそ認知はされているものの、具体的に何をしているのかという事は六色聖典のメンバー内ですらあまり認知はされていない。

 どころか、その構成員を見たものすらほとんど存在しない。

 

 実はこの地核聖典、五年ほど前から構成員が一名しか所属しておらず、さらに言えばその構成員は特に何かをしている訳でもないニートである。

 だが、別にこのただ一人の構成員が仕事をボイコットしていたり、散歩に出て迷子になっていたりするわけではない。

 単純にタレントが危険であることと、それに比例して死なれては困る理由があるために城の奥深くに軟禁されているのだ。

 

 しかし、その様な事をして不満を持たれて反逆されないかという心配事は確かにあるのだが、彼を知る者達はそこまで不安には思っていなかった。

 何故ならば、軟禁する時に一つの約束をした後に自ら軟禁されてくれたからであり、此方がそれをきちんと守っていれば彼がそれを破る事は無いと思っているからだ。

 

 そうやって自ら軟禁された彼は、当然自分の能力の危険性は知っているし、なぜ彼らが自分を軟禁しようとしたのかも知っている。

 だからこうなった事に理解はしているし自業自得だとも思っている。

 

 だからって……

 

「あー、クソ、暇だ! あのクソ爺め!」

 

 不満が一切ない訳ではないのだ。

 

 その手に握られていた本が放り投げられ、部屋の壁にぶつかって落ちる。

 はぁ、と一つため息を吐き腰かけていた椅子から立ち上がると、まるでここが王の寝室だと言わんばかりの豪華な天蓋付きのベットへとその体を投げ出す。

 

 因みに、ここで言うクソ爺とはスレイン法国の最高神官長の事であり、まず聖典の誰かに聞かれれば剣を抜かれるだろう。

 

「惚れた女とセックスしただけなのになぁ……っていうか地核聖典が俺以外にいなくなったのは、別に俺の所為じゃねぇだろうに」

 

 そうやって何時もの文句をこぼす。

 

 そう、こんな城の奥深くへと軟禁された理由、それは彼が一人の女と性行為をした事にあった。

 それだけならば本来このような事にはならないだろう。

 むしろその程度は個人的の自由だと黙って見過ごされる。

 

 ただ、問題だったのはその性行為をした女の方であり……

 

「最近全然来ねぇなぁ番外席次」

 

 そう、問題の性行為をした女とは番外席次「絶死絶命」漆黒聖典の隊員であり、地核聖典が彼以外にいなくなった原因であり、彼と同じく神都城内に軟禁されているスレイン法国最強の女だった。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

 

 問題の始まりは自分の持つ力に飽きた彼が自分に勝てる程の強者を求めてスレイン法国へと入り、六色聖典の一つである地核聖典に配属された日である。

 聖典に新たなメンバーが加わる時、六色聖典のメンバーには仕事が入っていて出れない者を除き、祝福の儀と呼ばれる新入社員歓迎会のような物に参加することが義務付けられている。

 

 とはいえ、食事や会話を楽しんだりするようなものではなく、漆黒聖典で言えば第七席の占星千里といった、いわゆる二つ名というものを最高神官長により付けられる命名式のようなものだ。

 

「リビドー・ブレイン。汝を地核聖典第十一席へと任命する。汝が名は「虚無情動」である。これより地核聖典の隊員が一人として精進せよ」

「はっ、ありがたき幸せ。私、虚無情動はこれより一層精進し、地核聖典が隊員として活躍をしてゆく所存でございます」

「うむ」

 

 そう満足げな顔をする最高神官長を傅いたまま見上げる。

 その目に光はなく、この世の全てを下らないと見下かのような冷たい輝きのみがあった。

 

 スレイン法国が抱える最強の特殊部隊に興味を持ち志願しては見たものの思っていたよりも弱い。

 六色聖典の全てがここに集まっていた訳ではないだろうが六色聖典の中でも最強と言われる漆黒聖典、その隊長であれだ。

 確かに強いとは感じるが、まず負ける事は無いだろうというのも分かってしまう。

 

 名高きスレイン法国最強が所詮この程度であるというのならば、目標を達成し終えたらすぐに雲隠れしてしまおう。

 俺が求めるのは俺の同類だ。それがいないのならばここにいる意味は無い。

 

 そんな事を考えながら立ち上がると、視界に一人の女が映る。

 髪の右側が白くて左側が黒く、眼は右が黒くて左が白い。

 稀にいる目以外が真っ白な人間かと思ったが、もう片方はちゃんと色がついている。

 

 不思議な配色だ。

 まず間違いなく先ほどまではいなかった女だ、あんな目立つ配色の女を見逃す筈がない。

 

 ……が、どうでもいいかとそのまま後ろを向き出口に向かって歩き出す。

 

「ねぇ、貴方」

 

 そんな声とともに肩に手が置かれる。声からして女だ、恐らくは先ほどのモノクロ少女だろう。肩を引かれるままに振り返り笑顔を作る。

 

「はい、なんでしょうか、お嬢さん」

「貴方、実力に自信は?」

 

 作った笑顔が固まる。

 ……何故そのような質問をする? 誰にも挨拶をされていなかったという事は所詮神殿の使いっ走りの雑用かなにかだろう? 顔が良いという自覚はあるが、それならば名前を聞いたりするはずだ。

 

 モノクロ少女から視線を外してみれば目を見開いて此方を見ている第一席と最高神官長がいた。

 なにを其処まで驚いている? 所詮、雑用が新人に絡んだだけだろう? 

 

 ……まあいい、さっさとあしらって、まずは地核聖典の者達の力を奪いに行こう。

 その後は他の聖典もだ。

 

 こんなところで時間を浪費できるほど俺は暇ではない。

 

「いえいえ、私など。強い者が好みなのですか? そうなのであれば、あそこにかの漆黒聖典第一席の実力を持つお方が」

 

 そこまで言った所で、殺気を感じた。

 いや、これは殺気というよりは死気、殺されるではなく、死んだという感覚だ。

 

 反射的に腰の儀礼用の剣を抜いて構える。

 いや、構えようとしたところで全身の骨が叩き折られそうな強い衝撃が剣を通して伝わってきた。

 

「ッグぅ!!!?」

 

 跡形もなく粉砕される剣を見てこのままだと貫通した衝撃だけで背骨を叩き折られると直感的に理解して自ら後ろに飛び、着地してからも残った衝撃で少し後ろに引きずられる。

 

 腹に走る鈍い痛み、これは直で食らっていたら死んでいたと理解し、肺に残った僅かな酸素(恐怖)を吐き出して新しい空気を補充する。

 

 目の前、10メートルほど先、先ほどまで自身が立っていた場所で、拳を振り切った体勢でくりくりとした目を見開き驚きの感情を見せるモノクロ女がいた。

 

「……これは、何のつもりですか?」

「耐えた……耐えたわね! あの不意打ちを! やっぱり貴方、強い。見せなさい、貴方の力!」

「人の話を聞かない女だなッ!」

 

 一瞬で距離を詰めて殴りかかってくるモノクロ女の空気を裂いているのが肉眼で確認できるほどの拳を掠らせながらも、なんとか避けてその可愛らしい顔にカウンターを合わせる。

 

 空中で顔面にカウンターを食らったモノクロ女は衝撃を受け流すことも出来ず、そのまま頭から神殿内に設置されているスルシャーナ像へと突っ込んでいった。

 

 それを見ながら自らの拳を見る。

 殴った部分は内出血、それに加え痙攣まで起こしていた。

 

 深呼吸をしながらもう片方の手で労わる様に撫でていると、右の視界だけが赤く染まり始める。

 拭ってみれば、少しの肉片と夥しい程の血が付着していた。

 

 先程の拳の所為かと理解して、掠っただけでこうなったのかと冷や汗を流す。

 

「……ふふふ、いいわ、いいわぁ……」

「……なるほどね」

 

 人間であれば、確実に脳震盪を起こすか死んでいるレベルのカウンターだったのだが、まるで気にもかけずむくりと起き上がり、赤くなった額を愛おしそうに撫でているモノクロ女を見て理解した。

 

「手加減したら死ぬな」

 

 目に力を入れ、タレントを使おうとして……すぐ近くにいる存在の事を思い出した。

 ちらりと横を見るとこちらを驚愕の目で見ている第一席と最高神官長がおり、後ろに視線を向ければ戦闘音に気付いたらしい一部の六色聖典が入口に集まり始めていた。

 

 このままではタレントを使えないなと理解して舌打ちをしつつモノクロ女に視線を戻す。

 

「なぁ、お嬢さん」

「うふふ、なあに?」

 

 上機嫌に笑うモノクロ女に苛立ちつつも、ふつふつと自分の中で湧き上がる喜びに背筋が震える。

 

「名前は」

「漆黒聖典、番外席次」

「……名前を聞いてんだがな……」

「ええ、だから番外席次よ。絶死絶命と言った方がいいのかしら?」

 

 まぁ本人がそういうのならそれでいいのだろう。

 漆黒聖典というところが少し気になるが、今はどうでもいい。

 自身の体が熱く滾り始めていく感覚が心地よい。

 

 今はそれでいい。

 

「お前、スレイン法国での強さは」

「最強」

 

 その返事に、思わず笑みが浮かぶ。

 

 何が漆黒聖典第一席だ、何が漆黒聖典隊長だよ、俺を落胆させやがって。

 

 こんなところに……いるんじゃないか。

 

「殺す」

「うふふふふ!」

 

 今度は俺から駆け出し、全身に扱える限りの強化魔法を全てかけながら拳を振りかぶった。

 

 

 

 その後しばし殴り合ったが結果は敗北。

 腕を千切り飛ばして心臓のある左胸に拳を入れたところまでいったのだが、構わずに血を吐きながら殴りかかってきた事に動揺し、その隙を突かれた形となった。

 

 むくりと起き上がると周囲を見回し、地核聖典の寮、その自分用に用意されたベットルームであることを理解する。

 

「あー、負けたか」

 

 タレントが使えなかったことなど言い訳にならない、負けは負けだ。

 むしろ何故今自分は生きているのだろうか。

 あの女の放つ殺気……死気からして敗者は死すべしみたいな奴かと思っていたんだが。

 

 そう思いながらぼりぼりと頭を掻いているとぱらぱらと赤い欠片が落ちる。

 拾ってみると血が固まったもののようだ。

 

 それを理解すると少し頭が痒くなってきたような気がする。

 風呂に入って洗い流すかと考えていると、不意にキィッと音を立ててドアが開いた。

 

「あら、起きた?」

 

 見ればモノクロ女、いや番外席次がタオルを引っ掛けた桶を持って立っていた。

 千切り飛ばした筈の手はちゃんと両腕揃っており、あの戦闘で負った筈の傷も一つとして残ってはいない。

 

「殺さないのか」

「殺さないわよ」

 

 彼女はそう言って笑い、近くまで来て桶を置くと入っていた水にタオルを浸して絞った。

 ありがたいと思い手を差し出すとその手を掴まれ、あのような戦闘狂ぶりを見せていた女と同一人物とは思えないほど丁寧に拭きだした。

 

「……いや、渡してくれればよかったんだが」

「嫌、私が拭きたいの」

「……そーかい、じゃあ頼んだ」

 

 二人とも何も話さない静かな空間に水を絞るパシャパシャという音のみが時折響く。

 

 そうして拭かれるがままにしていると、外からオレンジ色の光が入ってきていることに気付く。

 

「俺はどれくらい寝てたんだ」

「約五時間ってところね」

「回復は?」

「私よ、起きたら貴方がそのまま放置されていたから死んでないかと焦ったわ」

「……すまん、助かった」

「私が望んでやっているのだから別にいい」

 

 そうして軽く笑うと再び拭く作業に戻った。

 あまりに丁寧に拭くので、くすぐったい気持ちが強いのだが、今の笑顔を見てふと思うことがあった。

 

「お前なんで俺の実力に気付いたんだ」

「私を見たから」

「は?」

 

 見たからなんだというのか。

 まさか普通に歩いている姿を見かけただけで、俺の力に気付いたとでもいうのか。

 

「私は普段から六大神様が遺した宝具を纏っている。その中には当然他人に姿を見られなくなる透明化の物もある。その真価は魔法などで探知されなくなる事にあるのだけれど……兎に角、貴方はそれを無視して一瞬私を視界に入れていた」

 

 つまりなんだ、一定の実力以下の者には姿が見えなくなる筈なのに、そんなもの存在しないかの様に一瞬あの特徴的な頭を見ていたからバレたと。

 

「……馬鹿やったな」

「私としては貴方に気付けたしむしろ良かったわ」

 

 あーそうですね、貴女戦闘狂ですもんねぇ。

 散々殴り合ってすっきりしたってトコですか。

 ところで

 

「そんなところに手を入れないでいいからな。後で自分で拭くよ」

 

 ズボンに入れようとしていた手を掴んで止める。

 しかし、彼女はそれを無視して無理矢理突っ込もうとしてくる。

 

「いや、だからやんなくていいって!」

「いいえ、絶対にやるわ」

「なんなんだよその執念!?」

 

 しかも、地味に彼女の方が筋力が強いのか、振り下ろす側と持ち上げる側だからなのか、徐々に侵入していく。

 

 仕方なく強化魔法を使い、無理矢理引き抜いていく。

 段々と引き抜かれていく手を見て彼女は眉を顰め、口を開いた。

 

「私は貴方の子供が欲しいのよ」

「……はい?」

 

 ふにょんっと、呆けた俺の手から力が抜け、振り下ろされ切った彼女の手が俺のリビドージュニアに触れる。

 そうして俺が呆けながら彼女を見ているのをいい事にふにふにと揉み……恥ずかしくなったのか止めた。

 

「……え、俺とお前五時間前に会ったばかりだよな? しかも即殴り合い。それが何故そうなった」

「私は強いオスの子供を望んでる。私を倒せるほどの強いオスのね」

 

 それならばますますおかしい。

 

「俺はお前に負けただろう。俺は最後にお前に殴られて気絶したぞ」

「引き分け。貴方が倒れるのを見ながら私も倒れて三時間ほど意識を失っていた」

「……どっちにしろ勝ってないじゃないか」

「貴方、本気を出してない。……まぁ私もそうではあるけれど」

「は? 俺は確かに」

「一瞬目に力を入れたくせに、集まってきた奴らを見て舌打ちしてやめてたの、見たわよ」

 

 随分とまぁ観察眼がよろしいことで……そう思い呆れていると止まっていた手が再び動き出す。

 今度は興味で触るのではなく、勃たせようとする動かし方だ。

 

 慣れていないのか、全く気持ちよくはないから反応したりはしないのだが……

 

「とりあえず、触るのやめませんこと?」

「うるさい、いいから黙って絞られてなさい」

「いや、むしろ痛いんだが……」

「うく……」

 

 タオル越しに無理矢理勃たせようとしているのだが、動きが稚拙な上にタオルがゴワゴワとしていて痛みしか感じない。

 そう言うと無理に動かすことはやめたが、今度は今度でソフトタッチ過ぎて殆ど触ることも出来ていない。

 

 段々と焦らされている気分になってきて、ため息を一つ吐く。

 

 折角の据え膳なんだし、もう我慢せずに食うか。

 

 そうと決めると、未だに慣れないのか、顔を赤くしたままフニフニと男性器を弄っている番外席次の腕を掴んで、ベットに引きずり倒した。




*編集画面からそのまま投稿したので作品タイトルがオーバーロードのままになっていたことに気付いたので適当にタイトルを付けました。
本当に申し訳ない(博士並感)
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