うーむ。パソコンで書いてるんですが、パソコンで読みやすいように書くとスマホで見た時凄いギッチギチで見辛いんですよね。
かといってスマホで読みやすいように書くと、パソコンで見た時にスッカスカだし書いていて自分でもあんまり面白く見えなくて不安になってくるし…
取り敢えず今はスマホ向けの書き方にしてますが…うぬぬ、難しい問題ぜよ。
膝を曲げて太ももの下に畳み、床に直接座って震えているドラウディロンを仁王立ちで見下ろす。
「別にね? こんな事をしたい訳じゃないんだよ。最初は観光でもしながら、お前に軽く声掛けにでも行こうと思ってたんだ」
「はい」
「でもね、流石にちょっとこれは無いんじゃないかなって思うわけですよ。なんだあのビーストマンの量。そこんトコどうなんだオイ」
「はい、すみませんでした」
「五年前、20万位いたよなビーストマン。で俺が頑張って大体1~2万くらいまで減らしたよな? それでお前言ったよな? ここからは自分達でも頑張れるって」
「はい、そうですね」
「で、俺はその言葉を信用したわけだよ。今度竜王国に来たときはよく頑張ったなって頭でも撫でてやろうかと思ってたんだ。これでも少しは期待してたんだぜ俺?」
「ありがとうございます」
「それがなんで約30万近くにまで増えてんのか俺に懇切丁寧に説明してくれませんかねぇ!? ありがとうございますじゃねぇだろこのポンコツ姫ェー!!」
「ぴいぃぃぃ!?」
視点が合うように屈み、鼻がくっ付きそうな程に顔を近付け柔らかい頬を掴んでムニムニと弄る。
おー、伸びる伸びる。
まぁ実際そこまで怒っている訳でもない。
軽くイラつきはしたものの、ビーストマン程度なら適当に魔法を撃ってればそれで十分なのだ。
30万という数は確かに脅威ではあるが、俺一人でも掛かって1ヵ月、短くて1~2週間で殲滅出来る。
今なんかレイは全力を出せないが、それでも従属神であるクリムがいるし4日もあれば簡単に殲滅出来るだろう。
だから重要なのは其処ではなく、何故こんな事になったのかだ。
いくらこのポンコツ姫とて簡単にここまでの増殖を許すほど愚かではない筈だ。
となれば別に原因がある。
それを考慮せずに殲滅してもまた同じ事になるだけだ。
最悪更に数が増えるかもしれない、そうすれば竜王国は終わる。
パッと手を離して立ち上がり、涙目で頬を摩っているドラウディロンを見下ろす。
「まぁ、おふざけはここまでにしてだ。なんでこんな事になった?」
「うぅ……実はだな」
そう言って立ち上がるとソファのマットをひっくり返して手を突っ込み、少しごそごそと漁ると手を抜いて再び元に戻すドラウディロン。
何をしているのかと思えば、んっと言って手を伸ばしてきた。
困惑しながらもその手の下に手を伸ばせば、ころんと何かを落とす。
見てみればそれはどうやら指輪の様だ。
豪華な猫の装飾がされており、その上になにやら文字が刻まれているが読むことが出来ない。
だがこんな感じの文字をレイと法国の宝物庫で成金ごっこをしている時に見た事がある。
……となるとこれは。
「ぷれいやーの遺産か。何でこんな物をお前が持ってるんだ?」
「五年前お主がいなくなった後に少しずつ反撃していっていたのだがな、途中でとある廃墟を見つけたのだ」
「廃墟? そんなものあったか?」
「ああ。といっても竜王国の領土というよりはビーストマン共の領土に半分足を突っ込んでるくらいの位置にあったからな。私から離れすぎるのは不味いと深追いしなかったお主が知らんのは当然だ」
離れすぎるのは不味いから深追いしなかったというか、あの時は駄々を捏ねる幼い子供がごとく離れないでくれとドラウディロンが縋り付いてきたんじゃなかったか?
「で、その廃墟がどうした」
「うむ、廃墟へと入っていくビーストマンを追いかけていったらしいのだがな、其処にいたのは先端がふわふわと膨らんだ植物を持つ銀色の体毛をした通常のものより3倍はあろうかという大きさのビーストマンだったらしい」
「で、そいつらは壊滅したと」
「うむ。命辛々生き残った者が言うにはその巨大なビーストマンが棒を揺らすと際限なくビーストマンが湧き出てきたらしい。これは不味いと慌てて逃げ出したものの生き残れたのはそ奴一人、その指輪はそ奴がなんとか拾ってきたものだ」
「そいつ、よく生き延びれたな」
「今そこで伸びておるがな」
チラッと俺がぶん投げた男を見た後、此方を責めるような目で見るドラウディロン。
だが知らん。
どうでもいいと言っているのに構わずひたすらドラウディロンの魅力を語り続けるロリコンなんざ死ねばいい。
……まぁその割にクリムに視線の一つも向けない所には少し好感を覚えたが。
まぁそれは今はいいだろう。
「ぷれいやーの遺産が取れる廃墟、ね」
多分その廃墟はぷれいやーの名残だろうな。
生きているのか死んでるのかは知らんがそのぷれいやーの物をビーストマンが使ってるってところか。
それとついでに分かった事もある。
召喚したのか呼び出したのか創造したのか、そこまでは今の所分からないがビーストマンを出せる数には限りがあるという事だ。
でなければあのロリコンは死んでるだろうし、既にこの国はビーストマンのものとなっている筈だ。
とはいえ、逆に言えばその上限に届かない限り無限に召喚できるという事であろう。
となれば五年前みたいにこの王都に籠って戦っていても倒した傍から湧き続けるためキリが無いだろう。
正直もうちょっと情報が欲しい所だが……まぁぷれいやーの遺産を使うとは言っても所詮はビーストマンだ、ここまで分かってれば十分だろう。
手に持った指輪を投げ返し、くるりと振り返って部屋の出口へと向かう。
「んじゃ、行ってくるわ」
「え、何処に?」
「その廃墟」
「はぁ!?」
歩みを止め、半身になって振り返ればお前は馬鹿かとでも言いたそうな視線を向けてくるドラウディロンが見える。
「お主は馬鹿か!?」
「お、当たってた」
「何がじゃ! お主1人で行くつもりか!? 確かに今この竜王国は危機にある。だがだからといってそれを解決するためにお主を犠牲にするつもりなどない!」
「あんな雑魚共相手に死にゃしねえよ」
「そんな言葉は聞き飽きたわ! 戦いに出向く者達は何時も私にそう言って笑う! 大丈夫だ安心しろ必ず帰ってくる婚約者が待ってる! 皆そう言って帰ってこない! 私は、もう……もう私の国民が、知りあった者が返ってこないのは嫌だッ!」
血を吐くような声、と言えばいいのか。
そんな声で叫ぶドラウディロンに思わず肩の力が抜け笑みが零れる。
半身になっていた体を直し、ドラウディロンへと近寄る。
「……泣くなよドラウディロン」
「うっさいわい、泣いてなどおらんわ」
その小さな頭に手を乗せて優しく撫でる。
「そっか、泣いてないもんな。女王様がそんな簡単に泣く事なんてあるわけないもんな」
「ぐぬぬ……さっきから思っておったのだがお主、なんかやけに優しいのう。五年前のあの冷たい目はなんじゃ」
ん~? あ、あの時か。
ストレスが溜まってたとはいえ縋り付く幼女にやる事ではなかったよなぁ……あれは流石に少し反省している。
しゃがみ、ドラウディロンと頭の位置を合わせる。
ドラウディロンは俯いており視線は合わない。
「あの時は満足に戦えなくてイラついてたっていうかなんていうか……まぁなんだ、好きな奴が出来ると人は変わるって事だよ」
「す、ふえぇ!!?」
ドラウディロンが顔を上げる。
ぐりぐりと弄られていた長い金髪がふわっと持ち上がった事によりその赤くなった端整な顔にぱらぱらと乗る。
「大丈夫だよ、俺の強さは五年前に既に見てるだろ」
「う、だ、だからだ! だからこそ私は怖いんだ! 頼むから私に希望を失わせないでくれっ。私の英雄を失わせないでくれ……私に勇気を、光を与え続けてくれ」
「あぁ、すぐに与えてやるよ、救済を」
嫌だ嫌だと首を振り縋り付くドラウディロンにタレントで洗脳を掛ける。
乱れに乱れる恐怖の感情を沈め、意識を繋ぐ糸をスパッと切り気絶させる。
少し荒く切ったため、わざと起こそうとしない限り半日は寝たままだろう。
そしてプレイヤーの遺産を使うとはいえ所詮ビーストマン一匹、それだけあれば十分だろう。
膝から崩れ落ちるドラウディロンを抱き抱え、ソファに寝かせる。
閉じられた瞳に溜まった涙を指の腹で拭うと、気絶したままのロリコンを回収し今度こそ振り返らず執務室を出る。
「もういいの?」
「ん~?」
執務室を出た瞬間、腕を組んで壁に寄りかかっていたレイが話しかけてくる。
俺がクリムの手を掴んで引っ張るとレイも壁から背を離し着いて来た。
「同族相手でもないのにやけに優しくしてたし、法国に来る前にわざわざ国丸ごと助けてたみたいだし。てっきりお気に入りの女なのかと思って」
「うんにゃ、違うぞ」
「ふぅん? にしては随分と好かれてたみたいだけどね」
どうやら同族には基本的に駄々甘、それ以外には極端に冷淡になる俺にしては同族でもない相手にそこまで優しくしているという事に疑問を覚えたらしい。
けどなんか勘違いしてないだろうか。
「流石にあんな子供にまでそこまで冷たくするつもりはねぇよ」
「ガワだけの疑似幼女でも?」
「正直精神が幼いと思うんだよな彼奴、少し助けただけであそこまで気に入られてるし。五年前に国を助けたとはいえ未だに顔覚えられてたし。ほら、刷り込みってやつ?」
其処まではまぁ義理堅いとかで片付けられるし良いにしても、あそこまで英雄視なんかされるか普通? 崇拝とかならまだしも、アレどう見ても依存の方向に突き抜けてたぞ。
てっきり自分の言った事なんて手の平返しでなんで五年前に全て殲滅してくれなかったんだとか責められると思ってたんだが……まぁそんな事言われてたら冒険者プレートの取り直しなんか気にもせず即刻竜王国を切り捨ててたけども。
「まぁいい、さっさと此奴起こして廃墟の場所を知ろうか。なるべく早く帰ってきたい」
「……ホントに何でそんなに気に入ってるんだか」
面白くなさそうにしながらも軽くロリコンの腹を足で小突くレイ。
それを見て反対側からもクリムが真似をして蹴りを入れた。
「げぼぁ!!!?」
「あーあー可哀そうに……」
レイはちゃんと手加減してたが洗脳されてるクリムはそんなもの出来ない。
咄嗟にクリムの手を引いて体勢を崩させていなければこのロリコンは死んでいただろう。
ボゴォとか鳴ってたし内臓のどっかに傷入ってないよな?
まぁ結果的に死んでないしいいか。
「おい」
「な、なん、今のは君たちがやったのかね!?」
「んなのどうでもいいんだよ」
しゃがんでロリコンの髪を鷲掴み、視線を合わせてタレントを発動する。
「取り敢えず、その記憶読ませろや」
—――――――――――――――――――――――
ビーストマンを断ち斬る。
魔法を使って消し飛ばしてもいいが帰りの時に《テレポーテーション/転移》が使えないと困る。
別に魔法で強化した最大火力の《ドラゴンライトニング/龍雷》くらい100発撃っても魔力が残るが非常事態、予想外の事態というのはどんな時でもある。
それに1対1の時なら気にしないが今は戦争中だ。
そして戦争中の100発というのは思っているよりも少ない。
気にせずバンバン撃っていたら俺でも魔力切れになって戦えなくなる、撃つにしても60発までだ。
「隙ありィィィ!」
「何処に隙なんか見つけた?」
ジャンプして飛び掛かって来るビーストマンを剣で断つ。
例え隙があったとしてもそんな大声出してちゃ駄目だろうに。
まぁそうやって相手が完璧な存在ではない、勝てない敵ではないと自身や仲間の恐怖を和らげたいのだろうが。
上下に分かれたビーストマンの奥に更に大量のビーストマンが見えた。
こちらに背を向けていてその奥には小さく城が見える。
俺を放っておいて城を攻めようというのだろう。
やらせんよ。
「《ドラゴン・ライトニング/龍雷》」
これで12発、魔法強化は使わない。
あれは確かに威力は跳ね上がるが魔力効率が悪い。
使わずとも時間がかかれど殲滅自体は出来るのだから出来るだけ魔力を取っておきたい今は使うべきではない。
ドラウディロンの話から推測した憶測通りならば相手はビーストマンをほぼ無限に召喚出来るのだから。
今この付近にいるビーストマンの数はおおよそ8万といったところか。
それが作る人海を一人で掻き分け消滅させていく。
いくら俺でもこの数を一切の撃ち漏らしなく殲滅出来るとは思っていない。
恐らく1~2000程度は残るだろう。
そしてそれを竜王国の冒険者や衛兵が殲滅出来るかというと厳しいとしか言えないだろう。
事実聞けばそう言われた。
だからそれを食い止めてほしいという意味を込めてレイとクリムには城門前で待機してもらっている。
レイは暇だから嫌だと渋ったがキスを一つ落としてルビクキューを与えれば静かになった。
クリムは色々話したが気にした様子もなくボーっとこちらを見上げていた。
一応レイの指示に従って防衛するようには言っておいたが……まぁクリムが動かずともレイだけでも十分倒せるだろう。
どうやら攻撃してくる奴には反撃するらしいので、なんならいざとなれば敵のど真ん中に放り投げろとレイに言っておいたし大丈夫な筈だ。
無理だったら無理だったでアクセサリーを起動して《メッセージ/伝言》を使うように言っておいたし心配はしていない。
断つ断つ断つ断つ断つ。
転がる死体を突き刺して敵に投げつけ剣に付着した血を血で洗う。
1万も殺せば手に持つミスリルの剣に付着した血と脂が拭い切れなくなりなまくらになり始める。
3万も殺せばひび割れて折れた。壊れたミスリルの剣を投げ捨て、落ちている剣や槍を拾って使う。
全くもって斬れはしないが壊れた剣よりはマシだ。
筋肉のつなぎ目を見極め強引に引き千切っていく。
「いけいけ! 魔法を放てええぇぇぇ!!」
「「「《ショック・ウェーブ/衝撃波》!」」」
「チッ」
《ドラゴン・ライトニング/龍雷》には実体が無い。
衝撃波という実態が無い物に当ててもそれを貫通して通り過ぎてしまうのだ。
食らっても掠り傷を負う程度で済むだろうがその傷が何処で響くか分からない。
……流石に《ドラゴン・ライトニング/龍雷》だけを使いすぎたか、もう対策されるとは。
「《
本来は物を運ぶために使う魔法であり、50㎏までのものなら何でも乗せられるという特性を持つ。
それはつまりそれだけの硬さを持つという事でもあり、盾に使えるという事でもある。
強化魔法を使ったのでおよそ一枚80㎏ほどか、それが三枚。
多少魔力の消費が増えるが、所詮は第1位階魔法である。
1.6倍に強化魔法を合わせて1.7倍。
それ×3の魔力を消費したが、この程度ならば素の《ドラゴン・ライトニング/龍雷》一発分どころかその半分の消費にすらならない。
空中に浮かんだ3枚の半透明の板を操作して自分の前に並べる。
空間を歪ませて迫る魔法に一枚目は一瞬で割れた。
二枚目は割れるのに一瞬時間がかかり、三枚目はもう隙間が無いという程に罅が入る。
結果的に全ての板が割れたが、其処に残っていたのは髪を揺らす程度のそよ風のみだった。
「ば、馬鹿な……」
「……そもお前らビーストマン自体魔法が得意な種族でもねぇだろうに」
呆けているビーストマンを首から股まで両断する。
頭からはこのなまくらでは斬れないだろう。
残った者達はそれに恐れを抱いたのか逃げ出そうとする。
その隙だらけの背中を斬り捨てた。
「ふぅ……」
休憩も兼ねて一度立ち止まる。
周りを見渡せば辺り一面にいたビーストマンはその数を大きく減らしていた。
残るは1万ほどか。
あと使える《ドラゴン・ライトニング/龍雷》は36発。
今からロリコンの記憶から読み取った廃墟まで向かう途中も戦う必要がある事も考えるとこれ以上は使わない方がいいだろう。
「だから、これが最後の一発だ」
手に魔力を込め、凝縮していく。
この一発で6発分の魔力を使う。
それで恐らくは3000残るかといったところか。
「《
戦場を駆ける三匹の雷龍。
それは体を弾けさせて範囲外のビーストマンを含めて全てを呑み込んで消し炭にしていく。
転がる死体は燃え、更に被害は拡大していく。
消える頃には其処に残るは黒い炭だけ。
運よく巻き込まれなかったビーストマン達は腰を抜かし、うずくまって絶望の感情を露にしている。
この分ならレイ達の出番もなさそうだ。
一応置いてはいくが、暇になってしまうのは避けられないだろう。
これは後で補填しなきゃいけないなと薄く笑う。
「悪いなレイ、任せたぞ」
冒険者のチーム名
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ビフレスト(虹の橋)
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ノートゥング(虚無)
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アンファンク(開闢)
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ラファン(終焉)
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うっせ中二病