サブタイトルを「グレモリー家のひととき」から「初訪問、グレモリー家」に変更いたします。ご了承くださいませ。追記、途中おかしな誤字があったので修正いたしました。お騒がせしました。
俺はあの後、自分の敷地として湖、山など自然が豊富そうなところを選んでみた。土地の管理はまだまだ先のことらしいし今は選んだだけで終わりだ。
『まもなくグレモリー本邸前。グレモリー本邸前。皆さま、ご乗車ありがとうございました』
終点か。にしても外にはグレモリー家の兵隊もいるらしいな。リアスに促され、俺たちは降りる準備をして列車が停止したあと、リアス先導のもと俺たちは開いたドアから降車していく。アザゼル先生はサーゼクスさまたちと会談があるから魔王領のほうへ行くそうだ。それが終わったらグレモリー本邸に向かうそうだ。改めて先生を抜かしたメンバーで駅のホームに降りた瞬間──。
『リアスお嬢さま、おかえりなさいませっ!』
パンパンパンパンパン!と花火が上がり、兵隊たちが銃を空に向けて放ち、楽隊らしき人たちが一斉に音を奏で始め、空を名を知らない生物にまたがった兵士たちが飛び、旗を振っていた。いや、本当にすごいな。
「ヒィィィィ……。人がいっぱい……」
ギャスパーはあまりの人の多さに俺の背中に隠れていた。執事やメイドさんなんかも多いな。リアスがそちらへ近づくと一斉に頭を下げて、『リアスお嬢さま、おかえりなさいませ』と迎え入れてくれる。
「ありがとう、皆。ただいま。帰ってきたわ」とリアスも満面の笑みで返す。そこへ見知った顔の女性が一歩出てきた。銀髪のメイドさん、グレイフィアさんだ。
「お嬢さま、おかえりなさいませ。お早いお着きでしたね。道中、ご無事で何よりです。さあ、眷属の皆さまも馬車へお乗りください。本邸までこれで移動しますので」
グレイフィアさんに誘導され、豪華絢爛な馬車のもとへ。俺たちの荷物はメイドさんたちが列車から運び出してくれていた。
「私は下僕たちと行くわ。アーシアが初めてで不安そうだから。それにイッセーといたいもの♡」
列車のなかでリアスたちが俺にもっと甘えたりしたいけど我慢してると聞いたので「そんなの必要ない。俺もリアスたちが大好きだからさ」といったことを言ってある。
「わかりました。何台かご用意しましたので、ご自由にお乗りください」
……ふむ、実のところ親しい者、気を許している者等の前ならイチャイチャしたりしてても微笑ましく見られたりというのが俺の場合あるんだよな、前世から。
一番前の馬車に俺とリアス、アーシア、朱乃、ゼノヴィア、グレイフィアさんが乗り込んだ。次の馬車に残ったメンバーが乗った。馬車が進みだし、しばらくすると俺の視界にとても巨大な建物が飛び込んでくる。
「リアス、あのお城は?」
「私のお家の一つで本邸よ。ちゅっ♡」
とリアスは微笑んで俺の頬にキスをする。そのまま庭らしいところを進んでいく。
「着いたようね」
リアスがそう呟くと、馬車のドアが開かれた。執事らしき方が会釈をしてくれる。リアスが先に降り、俺たちも後に続く。二台目の馬車も到着して、木場たちも降りてきていた。両脇にメイドと執事が整列して道をつくっていた。赤いカーペットが巨大な城のほうに伸びていて、大きな城門が「ギギギ」と音を立てて開かれていく。
「お嬢さま、そして一誠さまと眷属の皆さま。どうぞお進みください」
グレイフィアさんが会釈をして、俺たちを促してくれる。
「さあ、行くわよ」
リアスがカーペットの上を歩きだそうとしたときだった。メイドの列から小さな人影が飛び出し、リアスのほうへ駆け込んでいく。
「リアス姉さま!おかえりなさい!」
紅髪のかわいらしい少年がリアスに抱きつき、リアスもその少年を愛おしそうに抱きしめていた。
「リアス、その子は?」と訊くと──。
「この子はミリキャス・グレモリー。お兄さま──サーゼクス・ルシファーさまの子供なの。私の甥ということになるわね」
サーゼクスさまのお子さまか。ということは魔王の子供。正真正銘のプリンスか。
そのあと挨拶しあい訊いたが、魔王の名は継承した本人しか名乗れないから、ミリキャスはサーゼクスさまの子でもグレモリーでリアスの次の当主候補だという。というかサーゼクスさまの妻って……。そして玄関ホールらしきところへ着く。広いね。
「お嬢さま、さっそく皆さまをお部屋へお通ししたいと思うのですが」
グレイフィアさんが手をあげるとメイドさんが何人か集合した。
「そうね、私もお父さまとお母さまに帰国のあいさつをしないといけないし」
リアスは「うーん」とこのあとのことを考え中のご様子。
「旦那さまは現在外出中です。夕刻までにおかえりになる予定です。夕餉の席で皆さまと会食をしながら、お顔合わせをされたいとおっしゃられておりました」
「そう、わかったわ、グレイフィア。それでは、一度皆はそれぞれの部屋で休んでもらおうかしら。荷物は既に運んでいるわね?」
「はい。お部屋のほうは今すぐお使いになられても問題ございません」
ふむ、ひと休みか。……というか俺、リアスのご両親に娘さんとのお付き合いを認めてもらわんとな。サーゼクスさまには一応認められてるわけで。
「あら、リアス。帰ってきたのね」
上から女性の声が聞こえ、階段から降りてきたのは、ドレスを着た亜麻色の美人な女性。髪の色以外随分リアスに似てるな。
「お母さま。ただいま帰りましたわ」
……お母さまか!
「リアスと歳変わらないように思いますが……」
「悪魔は歳を経れば魔力で見た目を自由にできるのよ。お母さまはいつもいまの私ぐらいの年格好なお姿で過ごされているの」
そうなのか。まあ、前世の俺もそんな感じだったしな。
「あら、リアス。その子が兵藤一誠くんね?」
「自分のことをご存じなんですか?」
「ええ、娘の婚約をかけたゲームぐらい知っていますし、娘からも聞いていますから」
……なら。
「……リアス部長のお父上とお会いしたとき、お話ししたいことがあります。ご一緒に聞いていただけますか?」
「ええ、ですがその前に。初めまして、私はリアスの母、ヴェネラナ・グレモリーですわ。よろしくね、兵藤一誠くん」
それから数時間後、俺たちはダイニングルームにいた。食べきれなさそうな量の豪華な食事が高そうな皿の上に盛られている。美味しそうだ。席に座るのは俺たち眷属悪魔と主のリアス。そしてリアスのお父さま、お母さま、それとミリキャス。夕飯時──といえるのだろうか。いちおう太陽と月のない冥界にも『夜』はあるそうだ。冥界には冥界の時間の流れがあるそうだが、転生悪魔や人間界で生活を送っている悪魔たちのために魔王さま方がそこら辺を特殊な術法で調整しているらしい。なので「浦島太郎状態」にはならない。その逆もしかり。堕天使界も同様のようである。
「遠慮なく楽しんでくれたまえ」
そんなわけでリアスのお父さまの一言で会食は始まった。にしても部屋デカかったな。天蓋付きのベットもデカいし室内も何畳あったっけ?部屋ごとに生活できそうな必需品全部そろってるし。部屋に通されてすぐにアーシアとゼノヴィアがほぼ同時に俺のところへ来たのが印象的である。
「はぅぅぅ、ひ、一人じゃ、あんなに広いお部屋は無理ですぅぅ!」
「……落ち着かないんだ。悪いけれど、イッセーの部屋でもいいかな?愛する男の傍にいたいんだ。アーシアも来ていると思うしね」
そんな感じで俺の部屋に荷物を全部持ってきて引っ越してきた。その後、グレイフィアさんの計らいでアーシアとゼノヴィアは俺の部屋で過ごすことになった。
話を夕餉の席に戻そう。俺は特にテーブルマナーは問題ない。朱乃と木場も優雅に食べている。流石は『
「うむ。リアスの眷属諸君と塔城小猫くんの姉君、ここをわが家と思ってくれるといい。冥界に来たばかりで勝手がわからないだろう。欲しい物があったら、遠慮なくメイドに言ってくれたまえ。すぐに用意しよう」
朗らかにおっしゃるリアスのお父さま。
「ところで兵藤一誠くん」
「はい」
「ご両親はお変わりないかね?」
……あら、そっち?
「はい、二人とも元気です。リアス……さまの故郷に行くと言ったらお土産を期待していました。あれほど立派な家にリフォームしていただいた上でそれは少々……すいませんね、お気になさらず」
と言ってみると……。
「ふむ、お土産か。なるほど」
リアスのお父さまは手元の鈴をチリンチリンと鳴らす。するとすぐに執事らしい人が近づいていく。
「旦那さま、御用でしょうか?」
「うむ、兵藤一誠くんのご両親宛てに城をひとつ用意しろ」
城って……いやいや、お土産で城ってどうなの?いや、まあ前世では城に住んでたけどさ。
「はっ。西洋式でしょうか?それとも和式でしょうか?」
「悩むところだな」
「……あの、それはスケールがでかいです」
俺はそう述べる。
「あなた、日本は領土が狭いのですから、平民が城を持つなんて不可能ですわ」
リアスのお母さまの一声。助け船、感謝します。
「なんと。確かに日本は狭かったな。ふーむ、城がダメならば何がいいのだろうか……」
「お父さま。あまりそういう気遣いは逆にあちらへ迷惑をかけますわ。イッセーのご両親は物欲の強い方々ではありませんし」
リアスのおかげでリアスのお父さまも「なるほど」と深くうなずいていた。さすがにそれはね……。
「兵藤一誠くん」
「はい?」
今度はなんだ?
「今日から私のことをお義父さんと呼んでくれてもかまわない」
……マジですか。
「……その事でお話ししたいことがあります。俺はリアス部長……いえ、リアスに将来を共に歩んでほしいと思っております。その覚悟を持ってお付き合いしています」
そう俺はリアスのご両親に述べる。
「そうか!では「あなた」……」
リアスのお父さまをお母さまが制止する。
「あなた、性急ですわ。まずは順序というものがあるでしょう?」
「う、うむ。しかしだな。紅と赤、いや、深紅か?なのだ。めでたいではないか」
「あなた、浮かれるのはまだ早い、ということですわ」
「そうだな。どうも私は急ぎすぎるきらいがあるようだ」
……リアスのお父さまはお母さまの尻に敷かれているようだな。とうのリアスは顔が真っ赤だ。
「兵藤一誠さん。一誠さんと呼んでもいいかしら?」
「はい、もちろんです」
「しばらくはこちらに滞在するのでしょう?」
「はい。部長……リアスがこちらにいる間はいます」
「そう。ちょうどいいわ。あなたには紳士的な振る舞いが身についていなければ身につけてもらわないといけませんから」
えっとそれは……。その後、リアスとリアスのお母さまの間で口論があったが「母は強し」ということなんだろう。
「一誠さんと他のリアスの眷属さんたちにお見苦しいところを見せてしまいましたわね。話は戻しますが、ここへ滞在中一誠さんには特別な訓練をしてもらいます。少しでも上流階級、貴族の世界に触れてもらわないといけませんから」
木場はともかくギャスパーってその辺大丈夫なのか?
「一応どうして自分なのか訊いても?」
するとリアスのお母さまは笑みを止め、真面目な表情で真っ直ぐにおっしゃった。
「あなたは──次期当主たる娘の最後のわがままですもの。親としては最後まで責任を持ちますわ。つまり──そういうことです」
……そうですか──リアスのほうへ視線を向け俺と視線を合わせたので笑みを向けると真っ赤な顔で惚けていた。
「……ありがとうございます。これから精進いたします」
感想、評価、是非よろしくお願いいたします。応援よろしくお願いいたします。
追記、これからイチャイチャ度上げたいと思います。
旗を振っていたのところがバター炒め振っていたになっていました。文字の候補のところで押し間違えていました。本当にお騒がせしました。
二月二十五日、改行いたしました。