サブタイトルに決定を着けました。ご了承くださいませ。
部室のテーブルにはリアスとディオドラ、顧問として先生も座っている。
朱乃がディオドラにお茶を淹れ、リアスの傍らに待機する。
「リアスさん。単刀直入に言います。『僧侶』のトレードをお願いしたいのです」
『僧侶』───つまりアーシアかギャスパーのことだ。
「いやん、僕のことですかぁ!?」
「なわけないだろう」
しかし、こいつもずいぶんたくましくなったもんだ。
以前なら「ヒィィィィッ!ぼ、僕のことですかぁぁ!?」とか悲鳴をあげて段ボールの中に逃げたんじゃないか?
こいつはこいつで強くなっているってことか?
……で、ディオドラが欲しい『僧侶』はアーシアのことだろう。
ディオドラが『僧侶』といった瞬間から、アーシアは俺の手を強く握ってきた。
───『嫌だ』という主張だと感じた。
「僕が望むのリアスさんの眷属は──『僧侶』アーシア・アルジェント」
ディオドラはそう言い放ち、アーシアの方に視線を向ける。
その笑みは爽やかなものだ。
「こちらが用意するのは──」
自分の眷属が乗っているであろうカタログらしきものを出そうとしたディオドラへリアスは間髪入れずに言う。
「だと思ったわ。けれど、ゴメンなさい。その下僕カタログみたいなものを見る前に言っておいた方がいいと思ったから先に言うわ。私はトレードをする気はないの。それはあなたの『僧侶』と釣り合わないとかそういうことではなくて、単純にアーシアを手放したくないから。──私の大事な眷属悪魔だもの」
リアスはそう言い切った。
元々比べる気もトレードする気も無いんだろう。
「それは能力?それとも彼女自身が魅力だから?」
ディオドラは淡々とリアスに訊いてくる。
嫌な意味で諦め悪いね、こいつ。
「両方よ。私は、彼女を妹のように思っているわ」
「──部長さんっ!」
アーシアは手を口元にやり、瞳を潤ませていた。
リアスが『妹』と言ってくれたのが心底嬉しかったのだろう。
「一緒に生活している仲だもの。情が深くなって、手放したくないって理由はダメなのかしら?私は十分だと思うのだけれど。それに求婚したい女性をトレードで手に入れようというのもどうなのかしらね。そういう風に私を介してアーシアを手に入れようとするのは解せないわ、ディオドラ。あなた、求婚の意味を理解しているのかしら?」
リアスは迫力のある笑顔で言いかえす。
最大限最慮しての言動だったが、キレているのは傍から見ても一目了然だ。
しかし、ディオドラは笑みを浮かべたままだ。
それが不気味さを醸し出している。
「───わかりました。今日はこれで帰ります。けれど、僕は諦めません」
ディオドラは立ち上がり当惑しているアーシアに近づく。アーシアの前へ立つと、その場で跪き、手を取ろうとした。
「アーシア。僕はキミを愛しているよ。だいじょうぶ、運命は僕たちを裏切らない。この世のすべてが僕たちの間を否定しても僕はそれを乗り越えてみせるよ」
そう言って、アーシアの手の甲にキスをしようとする。
ガシッ!
俺はディオドラの肩を掴み、キスを制止させる。
ディオドラは爽やかな笑みを浮かべながら言った。
「離してくれないか? 薄汚いドラゴンに触れられるのはちょっとね」
……殺してやろうか?
俺がキレそうになると──
バチッ。
アーシアのビンタがディオドラの頬に炸裂していた。
アーシアは俺に抱きつき叫ぶように言った。
「そんなことを言わないでください!」
……アーシアがビンタをかますとは思わなかったな。ひとまず、スッキリしたが。
それでも笑みを絶やさないディオドラ。ここまで来ると、不気味を通り越して危険に近いな。
「なるほど。わかったよ。では、こうしようかな。次のゲーム、僕は赤龍帝の兵藤一誠を倒そう。そうしたら、アーシアは僕の愛に答えて欲し──」
「おまえに負けるわけないだろ」
俺は面と向かって言い切った。要はこいつをぶちのめせばいいだけだ。
「赤龍帝、兵藤一誠。次のゲームで僕はキミを倒すよ」
「ディオドラ・アスタロト、おまえが薄汚いって言ったドラゴンの力、存分に見せてやるよ」
睨み合う俺とディオドラ。そのとき、アザゼル先生のケータイが鳴った。いくつかの応答のあと、アザゼル先生は全員に向けて告げる。
「リアス、ディオドラ、ちょうどいい。ゲームの日取りが決まったぞ。──五日後だ」
その日はそれで終わり、ディオドラは帰っていった。
二度と部室に来ないでほしいものだ。
翌日、魔王からの正式な通達俺たちのもとに届いたのだった。
俺は深夜、一人で散歩に出て、自動販売機前でスポーツ飲料を飲み、一息ついていると、覚えのある気配のする方を向く。
闇夜から姿を現したのはラフな格好の男。
「おひさ、赤龍帝」
「美猴か。あとそっちにもいるよな」
「やっぱりバレてるみたいだぜぃ、ヴァーリ」
美猴が後ろに顔を向ける。そこから現れたのは──。
「二ヶ月ぶりだな、兵藤一誠」
白ワイシャツ姿のヴァーリだった。
「で? 何か用か? 言っておくけど前回の続きとか無しだよ」
「それは残念だな。……まぁ、今日はそういうことを言いに来た訳じゃないから安心してほしい」
「では何かな?」
「レーティングゲームをするそうだな? 相手はアスタロト家の次期当主」
「記録映像は見たのだろう?アスタロト家と大公の姫君の一戦だ」
ディオドラが帰ったあと、俺はリアス達と共にディオドラ対アガレスの記録映像を確かに見た。
試合はディオドラの勝ちだったが……。
ディオドラの実力は圧倒的で、奴だけがゲームの途中から異常なほどの力を見せ、アガレスとその眷属を撃破したんだ。
ディオドラの眷属は奴をサポートするぐらいで、『王』自ら、孤軍奮闘、一騎当千の様相を見せた。
ディオドラは魔力に秀でたウィザードタイプだ。
あいつはリアスを超える魔力のパワーでアガレスを追い詰めていた。
これを見て訝しげに思ったのはほぼ全員。
ゲーム自体ではなく、ディオドラのみに注目していた。
あいつは急にパワーアップしたんだ。
それまではアガレスがかなり追いつめていたのに途中から急に力強くなったディオドラに敗北した。
先生は生でこの試合を観戦していたらしいけど、事前に得ていたディオドラの実力から察してもあまりに急激なパワーアップに疑問を感じたようだ。
リアスも同じ意見だった。
「ディオドラはあそこまで強い悪魔ではなかった」───と。
二人の意見は一致した。
パワーアップする前のディオドラでも若手悪魔の中では十分に強かった。
リアスよりも魔力が多少劣る悪魔だと聞いていた。
しかし、試合途中からディオドラは皆が驚くほどの力を発揮していた。
「まあ、俺の言い分だけでは、上級悪魔の者たちには通じないだろう。だがまあ、君が知っておけばどうとでもなると思ってね」
……ここは礼でも言っておこうか。
俺がそう思ったときだった。
ふいに人影が───。
この場にいる全員が予想外だったようで、そちらへ視線を向けていた。
何者だ?この気配は……。
ぬぅ……。
闇夜から姿を現したのは───ものすごい質量の筋肉に包まれた巨躯のゴスロリ漢の娘だった。
頭部には猫耳がついている。
───ミルたん!?
俺の悪魔家業のお得意さんだ!
現れた瞬間、ヴァーリが二度見していた。気持ちはわかるぞ。
「にょ」
「……どうも……」
手をあげ、俺にあいさつし、横を通り過ぎていく。
俺も手をあげて引き攣る笑顔で挨拶を返したが・・・・・。
「頭部から察するに猫又か? 近くに寄るまで俺でも気配が読めなかった。仙術か?」
ヴァーリが真剣な面持ちで美猴に訪ねる。
「いんや、あれは……トロルか何かの類じゃね?……猫トロル?」
美侯が首をひねり、答えに困っていた。人間……だよ。たぶん。おそらく。きっと。
「まぁ、いいか。帰るぞ、美猴」
ヴァーリはそれだけ言うと、美猴と共にこの場を後にしようとする。
「待てよ。それだけ言いに来たのか?」
俺がそう訊くとヴァーリは笑って見せる。
「近くに寄ったから、忠言に来ただけさ」
「じゃあな、赤龍帝。なぁ、ヴァーリ。帰りに噂のラーメン屋寄って行こうや~」
美猴もヴァーリに付いて行き、今度こそ二人は帰っていった。
『おまえのライバルは変わったやつだな』
あ、やはりそう思うか?
『ま、相棒も随分変わっているか』
失礼なやつだね。
『だが、俺は楽しい』
どうした、いきなり。
『相棒は歴代の中でも俺に一番話しかけてくれている。会話が楽しいと思えた宿主は相棒が初めてなのさ』
……そうだな。俺はドライグと悪くない生き様にしたいと思ってるよ。
『そうか。そう言ってくれると俺も嬉しい』
ああ、これからもよろしく。相棒。
「そう、ヴァーリが……」
俺は部室に帰った後、悪魔稼業終了後にリアスだけに残ってもらい、先程の事を報告した。
「取りあえず、この事はまたお兄様達に進言するわ。ディオドラの件もよく注意しましょう。ヴァーリの言葉を信じているわけではないけれど、警戒する必要はあるわ。さて、帰りましょうか?」
そうして、俺とリアスは家に着くとそのまま部屋へ足を運ぶ。扉を開けた瞬間──。
「あらあら、お帰りなさいイッセーさま♡」
エッチな衣装に身を包んだ朱乃がそこにいた。
「……どうしたんだ、朱乃?その格好は?」
肌の露出が多いゲームキャラの衣装。
巫女服なんだが、太ももは全開、胸元も申し訳程度に大事な部分を隠してるだけ。
というか、ノーブラだなこれ。
俺の視線はその裸寸前の格好にいってしまっている。
エッチだね、朱乃。
そんな風にくるりと回るとおっぱいがこぼれちゃうよ。
朱乃さんは俺へ微笑む。
「うふふ♡ねぇ、イッセーさま。似合ってるかしら?」
「もちろん、とても魅力的だよ。」
「~~♡良かった。うふふ、どうしましょう? 鑑賞会にすればいいかしら? それとも──」
朱乃さんは胸元をなぞりながら、エッチな視線を俺へ向けてくる。
「あっちのベッドの上でお触りアリの体験会にした方がいいのかしら?いいえ、そうしましょう♡イッセーさまぁ~ん♡朱乃のことメチャクチャにしてぇ~ん♡」
じゃあそうしようか──と答えようとすると、背後から殺意が!振り返ると危険な笑みを浮かべるリアスが朱乃に言う。
「……朱乃?何をしているの?」
「あら、リアス。いたのね」
うわぁ、挑発的な物言いだな!
リアスのこめかみも引くついてる!
そんな時、部屋の隅から数人の女子が出てくる。
アーシア、ゼノヴィア、黒歌、小猫ちゃんだ。
って君達、その格好は……。
多少デザインが違うが、四人とも朱乃のような露出の多い巫女服を着ていた。
当然、太ももやら胸やらが思いっきり見えている。
「うん。動きやすい。下着を着けられないが、機能的に身軽でいいな」
「で、でもブラジャーできないと……。す、透けますよね、これ……」
アーシアが胸元を隠して、照れながら言う。
確かに良く見ればピンク色が透けて見える。
興奮する俺のもとに歩いてきたのは小猫ちゃん。
小猫ちゃんは巫女服の他に自前の猫耳と尻尾を出していた。
ラブリーだね、小猫ちゃん。
「……似合いますか? にゃん♪」
招き猫のごとく手を「にゃん」する小猫ちゃんの破壊力に俺は興奮してしまう。かわいすぎる。
と、今度は黒歌が俺に抱きついてくる。
「どうかにゃん、イッセーちん♡このまま獣のように交尾しちゃう?私はいつでも準備万端だにゃん♡」
……あはは。今はちょっと、ね。
「……私だって着るわ!」
おおっと、ここでリアスが涙目になって部屋の隅へ行ってコスプレ衣装の山をあさりだす。
「しかし、なんでこんなことに?」
突然のコスプレ大会。
その理由を俺は朱乃に訊く。
「ええ、私が日頃からお世話になっているイッセー君に何かお礼をしたいと思い、そのことを皆に話したら、こうなりました」
と、そんなときこちらに現れたのは、これまたエッチな悪魔的な衣装を着込んだリアスのお姿。
自前の翼をパタパタとかわいく羽ばたかせている。
「ほら、イッセー。私の方が似合っているでしょう?」
自慢気にポージングするリアス。
おっぱいがぷるんぷるん震えてる。
「……まあ、似合ってるよ」
しかし、なにやら嫌な予感が。
「……」
それを見ていた朱乃さんが無言で試着室に入っていく!
直ぐに出てくると、紐同然の衣装に変わっていた!
……いやいや。何してんの?
ほとんど裸じゃないか。
乳首だって、ちょっとした動きで見えてしまうほどだ。
「イッセーさま、こんな感じの露出の多い服装が一番ですわよね?」
「……良いとは思うよ」
「イッセーさま。手を天に向けて指を差して」
はて?
俺は朱乃に言われた通りに右手の人差し指を天に向けて突き立てる。
すると、朱乃さんが俺の指を取り、自分の胸元へ誘導して──ずむっ!むにゅぅぅぅぅっ!
俺の指が朱乃のおっぱいに埋没していく。
マシュマロを超えたやわらかさの感触を得る。
「ぁん……。す、すごいわ、これ……。イッセーさまの指が……。ディオドラ・アスタロトとにらみ合うイッセーさまを見ていたら、胸がきゅんってなってしまって……オマンコもびしょびしょになってしまうの……♡イッセーさまったら、カッコ良すぎるものですから、私……我慢できなくなってしまって……イッセーさまぁ~♡」
艶のある桃色吐息を漏らす朱乃。
すると、リアスに俺の左手が掴まれた。
リアスはそのまま乳房のほうに誘導して───。
むにぃぃぃっ!
俺の手のひらにリアスのおっぱいが!
「……ぅん……。やっぱり、イッセーに触れられると、胸が熱くなるわね……。気持ちいいわ……♡イッセーに触れられていくたびにもっともっと気持ちよくなるの……♡私の喘ぎ声聞いて、イッセー♡……ぁふん……んっ……んぁっ……♡はぁっ……♡」
リアスの甘い吐息に俺は更に興奮する。
しかし、リアスのおっぱいは気持ちいいね。きめ細かい肌はスベスベかつ弾力があってむにゅんむにゅんと最高にやわらかい。朱乃のおっぱいをつついていた右手でも揉みしだいていた。俺に乳を触らせながらも二人は火花を散らしている。……ええい、仕方ない。俺は二人を抱きよせ──。
「ほらほら、喧嘩しないの。リアス、朱乃、愛してるよ(二人のおっぱいを揉みしだきながら言う。)」
「「はぁ~い♡」」
と、そんな一騒動の後、リアスから冥界のテレビ番組に俺たちグレモリー眷属が出演することになると聞かされたのだった。
よろしければ是非ご評価くださいませ。応援よろしくお願いいたします。