※この作品はR-18です。

ハイスクールDXD~転生した最強の覇者~   作:グルジオ

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今回はエロ無し、繋ぎの回です。

ご了承くださいませ。レイヴェルとの一件は次回ということで。


男子の訓戒、そして作戦会議

 

 

 

明くる日の放課後、部室での一時。

 

これからアザゼルと共にレーティングゲームに関するミーティングがあるのだ。

 

 

 

部室に来ているのは俺と木場、ギャスパーの三人のみ。

 

 

 

他の皆はまだ来ておらず、同じクラスの教会トリオは学園祭の準備作業に使う布地を求めて新校舎の方に行っている。

 

 

 

「ギャスパー。クラスでの二人の様子はどうだ?」

 

 

 

「は、はい……。小猫ちゃんとレイヴェルさんは事ある度に口喧嘩ばかりですぅ。いつも静かな小猫ちゃんが、レイヴェルさんが相手だと容赦無いツッコミを入れてばかりなんですぅ……」

 

 

 

相変わらず犬猿ならぬ猫鳥の仲、か。

 

 

 

「で、でも、人間界での生活に不慣れなレイヴェルさんに文句を言いつつも小猫ちゃんはキチンと面倒を見てあげていますし、レイヴェルさんも小言を呟きながらも小猫ちゃんのあとをついて回っていますよ……?」

 

 

 

「そうか。何だかんだ言っても交流は出来てるようだな。良かった。乙女心は複雑怪奇ってヤツか……俺からのご褒美に関してか?」

 

 

すると、ギャスパーが若干落ち込み気味で言ってきた。

 

 

 

「……ぼ、僕は小猫ちゃんのようにレイヴェルさんのお役に立てそうにないです。と、と言うか、プライベートでも戦闘でも皆さんのお役に立てそうにもなくて……」

 

 

 

「お前の眼は今回のゲームで解禁されているし、俺の血を入れた瓶も携帯出来るようになったじゃないか。それでも不安か?」

 

 

 

俺が訊くとギャスパーは頷いた。

 

 

 

「……僕はイッセー先輩のように勇気も力もありませんし……祐斗先輩のように剣も使えません……。せめてサポートだけでもお役に立てたら幸いなのですが……ぼ、僕、男子として恥ずかしい気持ちでいっぱいですぅぅぅっ!」

 

 

 

女装しているがギャスパーも男、グレモリー眷属の役に立ちたいのだろうな。よし!なら───。

 

 

「ギャスパー!俺が今から言う事を胸に刻め!『グレモリー眷属男子訓戒その一!男は女の子を守るべし』!ほら復唱!」

 

 

 

「お、男は女の子を守るべし!」

 

 

「よし、次!『グレモリー眷属男子訓戒その二!男はどんな時でも立ち上がる事』!」

 

 

 

「お、男はどんな時でも立ち上がる事!」

 

 

 

「最後!『グレモリー眷属男子訓戒その三!何が起きても決して諦めるな』!」

 

 

 

 

「な、何が起きても決して諦めるな!」

 

 

 

 

「よし、それを胸に刻んでグレモリー男子らしく戦えば良いさ」

 

 

 

「は、はい!ぼ、僕、これらを胸に刻んで頑張りますぅぅぅっ!」

 

 

 

よし、気合が入ったな。木場も小さく笑っていた。

 

 

 

「良いね、それ。僕も胸に刻もうかな」

 

 

 

「そうしておけ。何があっても諦めないのがグレモリー眷属の男子だ」

 

 

 

そんな風に盛り上がる中、アザゼル先生やリアス達が入室してきた。

 

 

先生は全員集まった俺たちを見渡すようにして言った。

 

 

 

「じゃあ、ミーティングを始めるぞ」

 

 

 

 

 

 

これからゲームに向けてのミーティングをする予定だが……先生の顔つきは険しいものだった。

  

 

「……ゲームについて話す前に各勢力について話したいことがあってな。ちょいと神器に関して厄介なことになりそうなんだ」

 

 

 

「厄介なこと?」

 

 

 

木場が訊くと先生は続ける。

 

 

 

「英雄派の連中のせいで禁手使いが増えているのはおまえ達も認識しているはずだ」

 

 

「そうですね」

 

 

 

「あいつら、英雄派に属していない神器所有者や悪魔に転生している神器所有者に禁手に至る方法を伝え始めているという情報が入っているんだよ」

 

 

 

「それってかなりマズいことですよね?」

 

 

 

「ああ。かなりマズい。おまえらも知っての通り、神器所有者ってのは必ずしも良い人生を送れたわけじゃない。中にはその異能ゆえに迫害、差別された者も少なくない。悪魔に転生した所有者も理不尽な取引で眷属になったケースだってある」

 

 

 

先生の言葉にリアスが続く。

 

 

 

「……全ての悪魔が良心的なわけではないものね。上級悪魔にも心無い者は少なからずいるわ。人間界の影響で多様な考えを持つ悪魔が増えてはいるけど、本来は合理的な思考を持つのが悪魔だもの」

 

 

 

強引な方法で転生させられた者もいる、か。

 

 

 

「そう、理不尽な思いで暮らしている神器所有者もいるってことだ。それらが世界の均衡をも崩すと言われる禁手に至る。するとどうなるか……分かるな?」

 

 

 

その言葉に部室に緊張が走る。

 

 

 

先生は表情に影を落としながら言う。

 

 

 

「───使う、だろうな。その力を。人間ならば、他者への復讐、世俗への逆襲。転生悪魔なら己を虐げてきた主への報復を考えるだろう」

 

 

……何やら不穏だ。怖いな。

 

 

「今後、英雄派の行動にはより一層の注意を払うことになる。こちらも本気で構えなければ足元をすくわれるだろうからな。おまえ達もその辺りは覚悟しておいてほしい」

 

 

 

『はい!』

 

 

「───と、俺がここに来たのはサイラオーグ戦へのアドバイザーとしてだったな。ゲームも近いし、話を変えよう」

 

 

 

確かにそうだな。

 

 

 

元々今日のミーティングはそれがメインなわけだし。

 

 

 

俺は部屋の雰囲気を変える意味合いも兼ねて先生に質問する。

 

 

 

「サイラオーグさんにも先生みたいにアドバイザーが付いているんですか?」

 

 

 

俺たちグレモリー眷属にはアザゼル先生がアドバイザーについている。

 

 

 

一勢力のトップがアドバイザーについている時点で俺達は若手にしては間違いなく恵まれているだろう。

 

 

 

「ああ、一応あっちにもいるぞ。皇帝さまが付いたそうだ」

 

 

 

「───っ!……ディハウザー・ベリアル」

 

 

 

アザゼルの一声に真っ先に反応したのはリアスだった。

 

 

 

ディハウザー・ベリアルはリアスにとってレーティングゲームで各タイトルをゲットする為に超えなければならない壁だ……。

 

 

 

将来的に俺にとっても大きな壁となるだろう。

 

 

「まあ、リアスやイッセーが上級悪魔としてゲームに参加するのならば、正式参戦後の大きな目標と見ておいて良いだろう。眷属のメンバーも主がゲームに参加する以上は避けて通れない相手だろうしな。さて、お前達、サイラオーグ眷属のデータは覚えたな?」

 

 

先生の言葉に全員が頷いた。

 

 

先生は立体映像を部室の宙に展開、バアル眷属の面々がパラメータ付きで表示されていった。先生がそれを見ながら言う。

 

 

 

「あのグラシャラボラス戦では能力を全部見せていない者もいたようだ。まあ、あの試合は途中でグラシャラボラスのガキ大将がサイラオーグ相手にタイマンを申し込んだしな。実質、サイラオーグが勝負を決めたようなものだ。それにサイラオーグたちはお前たちと同じ、悪魔では珍しい修行をするタイプだ。グラシャラボラス戦の時とは明らかにレベルアップしているだろう」

 

 

 

バアル眷属もまた悪魔では珍しい努力を積み重ねるタイプで、グレモリー眷属と同じくトレーニングをして力を上げている。

 

 

 

現時点では記録映像の時よりもパワーアップしているだろうな。

 

 

 

「あいつら、『禍の団』相手にも戦っているって話だからな。危険な実戦も積んでいる。『出来るだけ若手を戦に駆り出さない』って宣言してたサーゼクス達四大魔王の意向も虚しいか。ま、お前達みたいに無茶な戦闘に出くわす若手もいるしな」

 

 

…………本当にな。 

 

険しい表情のロスヴァイセさんが呟く。

 

 

 

「……この相手の『兵士』、記録映像のゲームには出てませんよね?」

 

 

 

俺たちが視線を一点に向けると───そこにはサイバーな作りの仮面を被った者が映し出されていた

 

 

 

名前も本名ではなく『兵士』と表記されている。

 

サイラオーグさんの陣営は『女王』一、『戦車』二、『騎士』二、『僧侶』二、『兵士』一とこちらの陣営と似ている。

 

 

 

「記者会見でも記者がこのヒトの事であろう質問をサイラオーグ・バアルに向けていましたね」

 

 

 

しかし、記者会見時にこの仮面の『兵士』はいなかった。

 

 

 

その事に関して先生が口を開く。

 

 

 

「……そいつは滅多な事ではサイラオーグも使わない『兵士』だそうだ。情報も殆ど無くてな。仮面を被っている為に何処の誰だか分かりもしない。今回初めて開示された者だ。って事は今度のゲームで使うって事だろう。サイラオーグもこいつを出来るだけ他者に引き合わせないようにさせているようだからな。ただ一つだけ噂で流れているのは───消費した『兵士』の駒が六つか、七つと聞く。ゆえに奴の『兵士』はこいつ一人なんだそうだ」

 

 

 

『六つ!?七つ!?』

 

 

 

異口同音で全員が驚愕の声音を出した。

 

 

 

仮に七つだとすれば相当な手練れか、潜在能力を持っている事になる。

 

 

 

「データが揃っていない以上、この『兵士』には細心の注意を払って臨むべきだ。ただでさえ、今回はどんな選手でも参加出来るんだからな。……サイラオーグの隠し球、虎の子ってところか」

 

 

その後はリアスが先頭に立ってゲームの戦術と相手への対策を皆に話していき、議題を一通り終えた所で俺が挙手して先生に疑問をぶつける。

 

 

 

「先生、俺達が正式なレーティングゲームに参加したとして、王者と将来的に当たる可能性は……?先生の目測でも良いですから」

 

 

 

「お前達はサイラオーグと合わせて、若手でも異例の布陣だ。と言うのも正式に参戦もしていないのにこれだけの力を持ったメンツが集まっているんだからな。しかも実戦経験───特に世界レベルでの強敵との戦闘経験がある。その上、全員生き残ってるんだからな。そんな事滅多に起こらないし、久方ぶりの大型新人チームと見られている。本物のゲームに参戦してもかなり上を目指せるだろうよ。トップ10入りは時間の問題だろうな」

 

 

 

堕天使の総督直々から太鼓判を貰い、気恥ずかしい気分の俺たちに先生は続ける。

 

 

 

「だが、その分、冥界からの注目も大きい。今度のゲームは冥界中がお前たちを見ているぞ。悪神ロキ、テロリストを止めているお前達はただでさえ有名人だ。更に記者会見であれだけの盛り上がりも見せたんだからな、冥界の住人は新しい息吹に悪魔の未来を見ている。勿論、ゲームの現トップランカーもお前たちやサイラオーグ達に注目し、将来の敵になるであろう者の研究を始めるだろう。良い傾向だ。殆ど動かなかったゲームのランクトップ陣、遠くない未来にお前たちやサイラオーグが差し込んでくれるかと思うと今からワクワクしちまうよ」

 

 

 

先生が愉快そうに笑んだ後に言う。

 

 

 

「───変えてやれ、レーティングゲームを。ランキング10以内も皇帝エンペラーも、お前達若手がぶっ倒して新しい流れを作るんだよ」

 

……ふっ。それは実に面白そうだ。

 

   

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