《ああ、起きちゃいましたか。まだ寝てていいですぜ》
目を白黒させながら体を起こした旦那をもう一度ベッドに寝かせ、布団に潜り込んだあっしは旦那のズボンとパンツを脱がせる作業を再開する。
《何してるのか、って。ナニでさ》
分かっているだろうに聞いてくる旦那。その証拠に旦那のナニは元気に主張している。まあ朝だからってのが答えでしょうが。
《あは、寝汗で凄いことになってやすぜ》
潜り込んだ布団の中に蒸れた匂いが充満する。普通なら顰めてしまうような匂いですが、あっしは嫌いじゃありやせん。いや、むしろ好きですぜ。大好き。旦那からは布団で見えないでしょうが、きっと今のあっしの顔は情けないくらいに蕩けてるでしょうね。
《逃げないでくださいよ。今更恥ずかしがるようなこともないでしょうに》
もぞもぞと動く旦那の腰に手を回して止め、顔を旦那自身に近づける――ああ、すごい。雄の匂い。冥府で嗅いだことのない、命の匂い。
旦那自身に頬や鼻を擦り付け、匂いと熱を堪能する。ピクピクと震えているのを感じ、口元が緩む。
《辛そうですね。どうしてあげやしょうか》
ふう、と息を吹きかけると震えはさらに激しくなる。そしてやがて旦那が震える声であっしに頼む。
《流石は旦那。こんな蒸れたくっさいモノをあっしの口に捻じ込んでひぃひぃ言わせてやりたいんでありますね?》
ちらりと布団を捲り上げて旦那の顔を窺うと、悲しそうな、申し訳なさそうな表情だった。うん、旦那は優しすぎですぜ。リップサービスなんですからそこは乗ってもらわないとあっしの方も恥かしくなりやす。もっとこう、「うるせえ黙って咥えろ便器死神が!」ぐらいの勢いで……いや、それはそれで嫌でありますな。
《はむっ》
勿論旦那は無理矢理あっしに突っ込むなんてことはしないので、あっしの方から咥える。本当ならこのままじっくりねっとり動かして堪能したいところでありますが、我慢。
《ふぁかりやすか? ふぁんな。あっふぃのくひのふぁか、ふぁんふぁんとふぁえきがふぇてふるの》
もごもごと咥えながら喋ると、旦那は切なそうに吐息を漏らす。その声に反応したのか、あっしの口の中の唾液の量が増え、旦那のモノをさらに濡らしていく。
《ぷはっ。凄いですね、てかてかに光って、凄い厭らしいですぜ》
一度口から出して、唾液とカウパー液で濡れた旦那のモノが布団越しの光に照らされ、厭らしく光っている。
それをさらに厭らしく化粧するように舌を形をなぞるように下から上へと動かす。口の中で動きを感じるのも好きですが、こうやって目の前でじっくりと見てるのもあっしは大好きですぜ。
けどあんまり焦らすのもかわいそうなんで、そこそこにして再び口で旦那のモノを咥える。
《んっんっ、じゅる、ずっ、じゅるる》
そうそう、こうやって布団に潜って音を立てて咥えてるのも好きなんです。狭い布団の中で、目を閉じて無心で咥えてると音が響いて、頭の中が犯されていくみたいで、気持ちよくなっちゃいやす。しかも動いてる内に暑くなって、あっしも旦那もさらに汗をかいてくるのも良い。口も耳も頭も全部犯されて旦那で染まっていく感覚が、あっしはたまらなく好きなんでさ。
《ん、ふっ、ちゅ、じゅる……んっ、ふっ……?》
目を閉じて夢中になって旦那を堪能してると瞼越しに光が強くなったのを感じる、それと同時に蒸れた空気からも解放された。
旦那があっしが被っていた布団を剥いだからだ。
《ぷはっ、どうしたんですかい? ……あっしの顔を見ながらの方がいいんですか? 旦那も良い趣味してますね。あっしの口の中に旦那が出たり入ったりして犯してるのを見てたいんですね? 汗で髪が張り付いて、それを気にもせずに無心で口を動かすあっしの顔を見ていたいんですね?》
あっしがそう言うと旦那は慌てて首を振って、否定する。分かってますぜ、旦那は優しいですからね。何もせず、あっしの顔も見えない状態で気持ちよくなるのが嫌なんですよね。
《じゃあ撫でて下さい。汗ばんでるかもしれないですが、手入れは怠ってないですぜ。勿論頭を掴んで無理矢理に、好き勝手に動かしてくれてもあっしは構いやせんが》
旦那は「分かった」と頷いて、恥かしそうにあっしの頭を撫でてくれる。今までも口だけじゃなくあっしの体で色々してるのに、こういう時に恥ずかしがるのは変わらない。あっしの体は起伏に乏しい方なんで、そこまで見るのを恥ずかしがるようなもんじゃないと思いますがね。それとも見られるのが恥ずかしいんですかね。
《ほら、分かりやすか旦那? この袋の中の命の種が今からあっしに狩られちまいやすぜ。本来の役目も果たせずに、死神の口の中で果てちまうんですぜ?》
恥かしそうに腰をよじりながら旦那は「気持ちいいから……」と小さな声で呟いた。そりゃそうでさ。あっしの口は旦那のしか知りませんからね。旦那だけの専用ですぜ? もうとっくの昔にそういう風にあっしの口は作り替わってるんでさ。旦那のを気持ち良くする為だけの口に。
だからほら、遠慮なんてしないでいいんですぜ。旦那も昂ぶってきて、あっしにされてるだけじゃ満足できないでしょう? もっと自分勝手に動いて気持ち良くなりたいでしょう?
腰を押さえていた手を動かし、汗ばんだ太腿をくすぐるように動かすと旦那の腰が跳ねた。あっしの口の奥に旦那のものが突き刺さる。旦那が思わず声を上げる。こんな風に動かしていいんですぜ。
それでも旦那は「ごめん」と焦ったように謝るだけで、自分から腰を動かそうとはしない。本当に優しくてしょうがない旦那ですね。
仕方ないんで今日もあっしが動きやすぜ。
《んっ、んっ、んっ、ちゅ、じゅっ……》
ほらほら旦那、頭の手が止まってやすぜ。旦那があっしを見ながらしたいって言ったんですから、しっかりと見て、撫でて下さいよ。それだけであっしは張り切ってもっと旦那を気持ち良くしますぜ。
頭から旦那の手が離れ、その手はシーツを握りしめる。それを握るくらいならあっしの手を握ってくださいよ。シーツに皺を作るんじゃなく、あっしの手に痕をつけてくださいよ。
旦那の両手をあっしが握り、口の動きを激しくする。もう旦那が撫でられないようなんで、動きを手加減する必要もないですからね。
旦那の表情を窺いながらさらに激しく口を上下させる。その顔と、口の中のモノの反応を見れば分かる。もう限界でしょう? あっしの手を握る力も強くなってますぜ。
「もう……っ」と旦那が今日一番の切なげな声であっしに告げる。ええ、分かってやすぜ。
布団を剥がれたから、汚れるのはシーツだけ。だから今日はあっしの口の中じゃなく、顔に出してくださいよ。思いっきり激しく暴れて、あっしの口だけじゃなく顔全体に、色んな所に飛び散らしてくださいよ。それをじっくりと舐めとるのもあっしは好きですからね。
旦那が限界を告げてすぐに口から抜いて、先端の部分を少しだけ咥えて舌先でチロチロと刺激する。これならすぐに離せば、いっぱいぶちまけてくれますもんね。ほら、いいんですぜ。我慢何てしないで、何も考えないで出してくれて。
ほら、イっちゃえ。
《んっ……ぷはっ》
旦那が一際大きく震え、「あっ……」と声を上げた瞬間、完全に口を離し、顔を近づけて旦那から放たれる白濁とした液を受け止める。
ああ熱い。旦那が両手を握りしめてるから、唾液を拭うこともできないんですぜ? こうやって目を閉じて旦那の欲望を受け止めることしかできない。
二、三度震え、完全に出し切ったのを見て、あっしはもう一度口の中に旦那を迎える。まだ奥に残ってますからね、そこまでしっかり吸い出さなきゃなりやせん。
声を上げる旦那を眺めながら、完全に吸出して、今度こそ旦那を解放する。
息を整えたところで旦那が両手を離し、慌てた様子でティッシュを捜している。でも駄目ですぜ。まだ動いちゃ。
旦那は期待通りに暴れて、あっしの顔だけじゃなく髪や、狙いを外して旦那のお腹のあたりにも飛び散ってますからね。
それを舐めとってようやく終わりですぜ。勿論、旦那が望むならそれだけじゃなく、かいた汗全部を舐めとるのもいいですがね。
それとも、今度はあっしのこっちも犯してみますか?
旦那が望むならあっしは構いやせんぜ。どっちでも、どこを使っても。旦那の好きなようにしてください。
旦那の溜まったものは全部、あっしが狩りとってあげますよ。