※この作品はR-18です。

糞ナードも案外良いかもしれない(R-18)   作:i-pod男

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三か月ぶりに投稿・・・・・だのに今連載してる方のじゃない。

イカンな、これは。ほんとスイマセン。

一万字以上超えた拙作を献上いたしますのでお許しを。


夏夜の閨

出久は言われた通り一度彼女から離れて電気のスイッチを弾いて照明を落とした。しかし窓から差し込む月明かりだけはどうしようもない。ましてや今日は満月とはいかずとも、青白い月はおよそ八割近く露わになっているのだ。

 

加えて響香も静脈が見えるほどに透き通った肌の持ち主だ。暗い部屋に月明かりで照らされ、ぼうっと光っているようにも見える。

 

二メートルもない距離をどちらからともなく互いに向かって歩を進め、敷かれたカーペットにひたひたと鳴る筈の足音が殺される。

 

まるで水中にいるかのように体の動きが鈍い。ゆっくりと彼女に向かって手を伸ばして歩いていき、後一寸で指先が頬に届くか届かないかという距離で、彼女の頬と手に挟まれた。二の腕の内側にかかる彼女の温かい吐息がくすぐったい。頬ずりをされているだけなのに、手がビリリと痺れた。そのまま一歩、二歩と近づかれ、電気を消す前の距離に戻った。

 

両腕を背中に巻き付けられ、彼女の両手が肩甲骨辺りに触れ、出久もまた彼女の細いウエストに手を当てて軽く引き寄せた。ススッ、と指先で腰椎辺りを撫でると、微かな喘ぎ声が漏れた。

 

「ぅ、ぁ・・・・・」

 

 

脈打つこめかみが痛い。心臓が張り裂けそうな血圧で胸が痛い。氾濫した河の轟音にも似たゴォーッという体内の加速する血流がうるさくてそれ以外何も聞こえない。緊張とも興奮ともつかない何かに体が支配されたかのように、体が震える。

 

響香も、震えていた。しかしその体からは出久を釘付けにせんと雌のフェロモンと普段より遥かに高い体温によって吹き出る汗の匂いをくゆらせており、彼がそれを肺一杯に吸い込む音と熱い吐息が背中をくすぐり、思わず弓なりに背をそらした。

 

抱き合っている状態でそんな事をすれば必然的に下半身同士が服と下着越しとはいえ更に密着し、腹を痛い程にいきり立った出久の膨らみに押し付けてしまう。

 

「ひぅ・・・・・」

 

これが。これが今夜自分を女にするのか。硬い。そして予想よりもかなり大きい。自分のへそをわずかに通り越している。

 

彼が使っているシャンプーかボディーソープか、兎も角さわやかな香りと共に濃厚な雄の匂いが脳髄を貫き、響香自身も股座が帯び始めた熱と湿り気が更に増えた事を自覚した。背中に回した腕を一度解き、彼の首に巻き付けて屈ませると、噛みつかんばかりの勢いで唇を押し付けた。

 

甘い。美味しい。

 

「もっと」

 

彼の唇は程よくふっくらしていて瑞々しく、形も良い。近くで見ると睫が女である自分よりも長い。もし出久が女だったらさぞ美人になっていただろう。そんな想像をしてしまった事が若干癪に障り、彼の下唇を軽く噛みながら引き伸ばし、チュプン、と湿ったリップ音と共に解放した。

 

立っていられなくなりそうなほどの快感に立ち眩みを覚え、出久は思わず倒れそうになったが足を一歩引いてスタンスを広げて踏みとどまった。

 

響香の方を見ると、彼女は嗤っていた。表情は淫靡に歪み、口角を軽く持ち上げて舌先を半開きにした口から突き出す笑みは見ているだけで脳みそが溶けてなくなりそうだった。

 

挑発とも取れる行動に出久は負けじとアクションを起こす。ごつごつした手をシャツ越しに背骨に沿って腰から首筋へと滑らせて行く。両手の親指で顎を軽く押し上げ、キスを再開した。薄くも熱の籠った彼女の唇を舌でつついて割り開き、滑り込ませた。

 

「ふ、んむぅ・・・ん~~!?」

 

ビクン、ビクン、と彼女の体がくぐもった悲鳴と共に波打ち、跳ねた。唇の隙間から漏れ出る嬌声も彼の低い喘ぎ声も、炎にくべる薪にしかならない。口蓋を、歯茎を、頬の内側を、舌の裏側を、口蓋垂を、最も官能的な反応を見せる部位を探るように舐り、しゃぶり尽くした。後頭部に添えた手で髪や頭皮を撫でてやることも忘れない。

 

よく彼女は自分があまり女っぽくない事を気にしている。ならば存分に体と心に教えてやろうではないか。お前は極上の女である、と。

 

肩甲骨の間に収まっていたもう一方の手を下へ下へと移動させ、シャツの下に潜り込ませる。汗でしっとり湿った柔肌は吸い付くように手に馴染んだ。上へ上へと登り、汗を潤滑油に一気に下へと滑らせた。

 

分かる。彼女は何かを欲しつつ拒もうとしている。シャツの後ろ襟を掴んで引き上げようとしつつも空間を互いの中心に挟もうと離れているのだ。そんな彼女を追おうと出久は距離を詰めた。詰める都度、彼女は離れようとする。

 

これを再三繰り返し、出久は遂に響香を勉強机まで追い詰めた。いよいよ足に力が入らなくなってきたのか、彼女の膝がガクガク言い始めた。机の方に押しやると、自然とその上に腰掛け、目線も誤差の範囲内で合わせられた。

 

ちゅぽん、と吸い付いていた彼女の下を開放し、再び彼女の顔を見つめる。

 

「ぁ、はぁ・・・・・・うぁ、あー・・・・・・・」

 

髪が汗で額に張り付き、上気した肌がなんとも色っぽい。鼻先、眉間、額、こめかみ、頬、首筋、鎖骨へとこまめにキスをしていき、キスマークはもちろんの事、痕が残るぐらい歯を立てたりして、耳に辿り着いた。自分の乱れた呼吸を彼女の発達した聴覚には刺激が強いのか、息を吐きだす度に反応している。

 

「もっと、しようか?」

 

乱れた呼吸を必死に整えながら訪ねると、小さく何度も頷かれた。極度の興奮状態の童貞である手前、何が、とは分からなかったが、出久は本能的に感じた。もう一押しだ。もう一押しで彼女が拒みつつ欲しているものを与えられる。欲しているのならば与えよう。与えて、与えて、溺れてしまうぐらいに与え続けてやろう。その為の標的は一つしか思い浮かばなかった。

 

「じゃあ・・・・・・・耳、行くよ?」

 

「ぁえ?」

 

カプッと出久の唇が恋人の耳を捉えた瞬間、悲鳴とも喘ぎ声ともつかないような奇声を発し、有無を言わさぬ絶頂の波に飲まれた。

 

「あぁああ、んぐぅあああああ、ああおぉぉっ、ふああああああああ!!!

 

水底から浮上し、息を整えようとしても彼がそれを許してくれない。耳の中に舌を差し込んで丁寧に舐め回し、麺でも啜る様にジャックを口の中に吸い込まれた。歯を時折擦り付けながら口から引き抜き、また啜り上げる。しかもわざと唾液を多分に含ませ、大きな音を立てているのだ。職種となった音に脳みそをダイレクトに蹂躙されるような未知の感覚に、抗議が入り混じる半狂乱の悲鳴染みた嬌声が上がる。

 

「あああ、やぁぁ!待って!やだやだまってまってまってまってぇ!いず、くぅ・・・・・・いずく待っでぇ!!耳ぃ、耳は駄目!やああっ耳だめなのやめぁああ、ああああああああ!!!」

 

二度、三度、四度と大きく響香の体が跳ねた。

 

絶頂の荒波に脳が揉み潰されてしまう。呼吸が追い付かずに酸欠で溺れてしまう。しかし、言葉とは裏腹に机に腰掛けたまま両手両足は彼を逃がすまいとがっちり彼を捉えて離さない。

 

ようやく耳とジャックを解放された響香は、出久の方へ倒れこんだ。

 

「アホ……馬鹿、変態・・・・・・!」

 

恨み言をいうものの、彼女はむしろ幸せだった。感じた事も無いエクスタシーによって齎される多幸感は正に麻薬と言える。こんな素晴らしいものを与えてくれた彼にむしろ感謝している。

 

「ごめん・・・・・・」

 

出久も謝罪を口にはしても、罪悪感など微塵も無かった。彼女が自分を、自分だけに欲しい欲しいとねだる物を与えたのだ。自分だけに許された特権を行使したのだ。ふと下を見ると、彼女の腿の内側が膝辺りまで湿っていた。テカりが月の光ではっきりと見える。履いているショートパンツも、今や服の用途をなしていない程濡れそぼっていた。そしてそこから立ち上る雌の香りに彼女がひとまず満足した証拠であると悟り、自然とほくそ笑んだ。

 

だが、足りない。与えるだけでは、とても足りない。

 

「脱いで。」

 

「え?」

 

ようやく息を整えるだけの猶予を得た響香はそれを知ってか知らずか、顔に張り付いた髪を払いのけて出久を後ろに軽く押しやってそう命じた。

 

「だーかーらー。上、脱いで。」

 

イヤホンジャックの先端で彼のシャツの裾をゆっくりと持ち上げた。シャツの上からでも引き締まり、隆起した体の持ち主である事は水泳の授業で何度か見ている。一年生とはいえヒーロー科なのだから、身体能力もが平均以上でなければならない。かく言う自分もジムで汗を流し、走り込みに参加したりして少しでも体を鍛えようと頑張っているが、やはり彼は別格だ。

 

出久は言われた通りにシャツを脱ぎ、床に落とした。

 

「うわ~、すっご・・・・・・」

 

じゅん、と響香の股座の籠った熱と濡れ具合が上昇した。

 

以前腹筋は六つにしか割れないと思っていたが、いつの間にその予想を覆したのか、彼のそれは八つに割れている。座学の時すらハンドグリップや空気椅子などのトレーニングを差し挟む様な性根の持ち主だ。当然と言えば当然なのだろう。

 

可愛い顔してこんな同年代の中でも強靭な肉体を持っているギャップが異様にそそる。ふわりと撫でるようなソフトタッチで腹筋を撫で上げ、大胸筋に指先を這わせた。

 

「ん、ぅ・・・・・」

 

こそばゆい感触に思わずピクリと身を固くしたが、しなだれかかる恋人の体温で余計固くなる。フフッと彼女が笑った。鈴の様にコロコロと小気味の酔い、耳障りの良い笑い声だ。

 

しかしその淫靡な濃色にどっぷり染まった双眼はたっぷりお返しをしてやるとばかりに出久の目を捉えて離さない。耳のジャックがツツーッと彼の半裸の体をくすぐる様に撫でていく。

 

「あ、うぁ、きょ・・・・・!?」

 

微弱な振動が体を撫でる。

 

「あんたが弄ったウチのジャックでたっぷりお礼してあげる。」

 

同時に耳や首筋にキスをされる。焼き印を押されるように彼女の唇の熱が残った。はっきり言ってこのまま続けられると軽く絶頂してしまうかもしれない。

 

だがそれは断じていけない。普段は女子が距離を詰めただけでも顔を赤らめて目をそらす彼の心の奥底にもしっかりあるのだ。動物の、雄としてのプライドが。粉々に砕けてしまうほどに奥歯を噛み締めて誘惑に抗いながら彼女を立たせ、しっかりと支えてやり――間髪入れずに腰に添えた両手をショートパンツの中に突っ込み、むんずと形の良い尻を揉みしだいた。

 

「あ、ちょ、お尻・・・・!?」

 

柔らかい。パン生地かはたまたつきたての餅か、兎も角少し指先を曲げ伸ばしするだけで容易くその形をぐにぐにといやらしく変えてくにょんくにょんと押し返してくる柔肉の触り心地は出久に筆舌しがたい昂りを覚えさせた。

 

「こ、こら今ウチがして・・・・・・ひゃうぅん!?」

 

加えて掴んだ尻たぶを捏ね回し、寄せては谷間を割り開く動きを繰り返す。その度に雌の匂いが一層強く鼻につく。早く来い、早く来いとせっつくかのように。その間も腰を軽く前に押し出していきり立った逸物を擦り付け、こんなにもお前を欲しがっているのだと自覚させた。

 

「響香さんも、脱いで?」

 

「ん・・・・・」

 

ソフトなキスを続けて小声でねだりつつシャツの裾を持ち上げた。腕を袖から抜いたりして手伝ってやると、彼女は最終的に引っ剥がしたシャツを無造作に部屋の端へと投げ捨てた。

 

互いに半裸となった二人はキスを途切れさせずにどちらからともなくベッドへと向かった。互いの体に伸び、触れていく。

 

時に優しく、時に乱雑に。

 

時に優しく焦らし、時に強く責める。

 

そして最終的にこの艶めかしい競い合いに勝利したのは―――響香だった。

 

彼女も今やレース生地をふんだんにあしらったそこそこきわどいデザインのショーツ一枚を残してほぼ裸だったが、出久は仰向けに倒され、ズボンをトランクスごと剥ぎ取られたのは覚えている。はっきりとした経緯は興奮と快楽で最早定かではない。脳がそんな些末事の記憶などよりもっと重要なものがあると判断したのだ。

 

ギターのフィンガーボード上で繊細に踊る彼女のほっそりとした指先が先走りで滑り気を帯びた亀頭を掌で弄り、裏筋や陰嚢を撫で上げた。

 

性別が違う上、日常的に見る機会があるものでもないが、率直な印象としては、『同じ人間の体についている器官とは思えない』だった。

 

「うわ、グロい・・・・・えぐい。ナニコレ。」

 

口ではそう言いつつも手淫は止まらない。房中術のぼの字も知らないが、彼の声、跳ね上がる心拍数、そして動物としての勘で彼を悶えさせた。その為には『個性』すら利用する事も厭わず、ジャックを竿に絡ませて上下させつつ、ツン、ツンと両手にギリギリ収まらない、指も回りきらないサイズのそれを軽くつついたり鈴口に先端を浅く抜き差ししては微弱な振動を流しこんでやる。

 

「ね・・・・・・・どうして欲しい?」

 

出久はぎょっとして目を見開き上半身を少し起こした。動物的な本能に支配されていた頭が急激に冷え始めた。勿論興奮が冷めたわけではない。今更ながら羞恥心が芽生えただけである。

 

攻守逆転の瞬間だった。

 

「ほーらほら、言ってみ?どうして欲しいのか。ウチ初めてだから分かんないんだよね、言葉にしてくれないと。」

 

「う、ぁぐ!?」

 

「ん~?何?聞こえないよ?」

 

出久が時折上げる溜息や呻き声を聞いて一度は封殺された嗜虐心が再点火したのか、口を開けた瞬間に擦るスピードと強さを上げ、彼の発言を遮る。

 

「だから、きょうぁ、んう!?あ、がぁ・・・・・・」

 

「聞こえな~い。ハキハキ喋って。」

 

絶頂を堰き止められ、天辺とつかず離れずの距離を保たされるこの地獄の様に快楽的なやり取りは数分とも十数分ともつかないほどの間続いた。

 

「く、口ッ!口とか手で、して欲しい・・・・・・です・・・・・・!」

 

ようやく絞り出せた言葉に満足した響香はよくできましたとばかりに出久の頭を撫でてやり、いくつもの青筋が駆け巡る彼の怒張に顔を近づけ、舌先で遠慮がちにチロリ、チロリとそそり立つ陰部を舐める。

 

コツはすぐに掴めたのか、その小さな口で亀頭全体を頬張るまでそう時間はかからなかった。リズムを掴むとゆっくり頭を上下に軽く振り始め、舌でエラの張った部分に舌を這わせた。当然、視線は出久を捉えて離さない。

 

手を伸ばそうとしても、彼女のジャックが鎌首をもたげた蛇のように伸びて両手首を一度捉え、マットレスにやんわり押し付ける。

 

「んぷぁ・・・・・・ダ~メ。お触り禁止。」

 

涎を垂らした彼女の妖しげな笑みは、ぶわりと出久の肌を泡立たせた。再び彼の勃起肉に顔を沈め、更に唾液を含ませ、ジュルル、ジュポリと淫らな水音を立てて口淫を再開する。手もやわやわと陰嚢を揉み始めた。

 

「あうぁ、ちょ、わ、うわわ、そ・・・・・・こ・・・・・・・ぁぁう!?」

 

腰が浮く。震える。痺れる。跳ねる。

 

自分の奉仕に悶える彼を嬉しそうに潤んだ目を細めて見据え、そこそこ深くくわえ込んだ扇情的な恋人の姿を見て反応しないはずがない。ましてや今まで我慢してきた分、その絶頂はいともたやすく訪れた。

 

「う、んぎぃ、響香さ、も、出る・・・・・・・無理ぃッ・・・・・!!」

 

「んぐむぉおあ!?」

 

悶絶する出久は思わず諸手で彼女の後頭部を掴み、一気に引き寄せると亀頭を喉の奥までねじ込んだ。直後に視界が真っ白になり、絶頂の波に意識がさらわれる。少しでも長くこの感覚を味わおうと腰が二度、三度、四度とバウンドする。

 

「んぐぅ、ぉ、えごぉ・・・・・!?ぐ、ん、むふぉぅぅ・・・・・・」

 

視界がクリアになった時に出久の目に移りこんだのはうっとり涙目のままプルプルと絶頂の第二波に震え、脈動に合わせて吐き出される欲望の濁流をえづきながらも健気に受け止める彼女の姿だった。半ば放心したまま彼女の頭から手を放してやると、ゆっくりと口が離れていく。

 

飲み損ねた精液とえづき汁が糸を引く姿は下品で卑猥で普段のさっぱりしたたたずまいの彼女とのギャップに今一度喉奥まで捻じ込み、亀頭をぐりぐり押し付けてやたいと言う衝動が出久の胸中で鎌首をもたげたが、すんでのところで踏みとどまった

 

「ぶぇぇ・・・・」

 

両手を受け皿にして吐き出した白濁は粘度も量も凄まじく、咳込みながら吐き出す物も口角にへばりついた物も、ゼリーの様な塊になって垂れてこない。

 

「けほっ、けほっ・・・・・・」

 

「ぁ・・・・・・ごめんなさい・・・・・・」

 

しかし出久の謝罪が耳に入らないのか、響香は手に溜まった精液を見つめる。数瞬の後に意を決したのか、再びそれに口をつけて一気に嚥下した。ゼリー状のだまりを噛み潰し、自身の唾液で薄めてから飲もうとしているのか、下顎と喉がそれぞれ順に上下する。

 

「んっ、んく、んく、んっぐ・・・・・・・ぷぁ・・・・」

 

「あの・・・・・・・響香、さん?」

 

唇や顎に垂れた残滓を指で掬って舐め取る艶姿は、まさに魔性の女のそれだった。傷に覆われた出久の手を取り、自分の胸に押し当てる。大きさこそ平均より少し下だが、弾力も、じんわりとした温もりも、その頂点にある桜色の硬くなったしこりもある。揉みごたえもしっかりある。もっとやれとばかりに手を握る力が強まった。

 

「ね、ウチにもして?」

 

「・・・・・・え?」

 

出久は困惑した。怒っているのではないのか?古今東西の睦み事は異性同士、同性同士問わず、双方のコミュニケーションこそが最重要項目だと――少なくとも保健体育の授業では――聞き及んでいる。だのに相手を無視した勝手な行動はたとえ合意の上で行為に及んでいたとしても暴挙以外に他ならない。普通なら怒る筈だ。悲しむ筈だ。傷つく筈だ。

 

「だ・か・ら~、ベロチューした時みたいに、出久のエロ長~い舌でウチの処女おまんこぐずぐずに蕩けさせて、脳味噌ぐちゃぐちゃにして。」

 

そう囁くや否や、仰向けに寝転がって股を軽く開き、誘いをかける流し目を出久に向けた。そこには怒りも悲しみも、ましてや侮蔑も無い。あるのは渇望の二文字のみだ。

 

本人から免罪符を賜った。むしろもっとやれと言うのならば、彼女の言葉に逆らう必要などない。糸を引く程愛液に塗れた彼女の下着を剥ぎ取った。動物の様に四つん這いになり顔を低くした。初めて女陰を目の当たりにしている、その事実にごくりと喉が鳴った。顔を近づけていくほどに雌の匂いが鼻につき、鼻腔を通って脳を貫く。こんこんと湧き出す愛液に舌を伸ばし、ぺろりと一舐めする。

 

「あぁっ?!」

 

びくりと迎え腰になっていく響香。

 

二度、三度と舐めていく。味など舌が痺れて分からない。ただひたすらにもっと欲しくなる。欲しくてたまらない。舌全体で硬く尖り始めた肉芽を中心に舐め回し始め、愛液の湧き出す淫肉の泉を指先で割り開いて舌を奥まで差し込み、掬っては口に運ぶ。当然、泉そのものの感触と味を余すところなく堪能することも忘れない。特に天井のざらりとした一角は実に舐り甲斐があった。

 

悲鳴にも近い喘ぎと悩ましい嬌声をあげてくれるのは素直に嬉しい。しかし腰をくねらせ、膝が内側に向かい、こめかみを小突くのがなんとも煩わしいし、痛い。肉付きのいいむっちりした太ももを掴むと、歯型とキスマークを幾つも内股に付け始める。最後に膝の付け根から秘部まで舌先を一気に這わせると、両足を肩に引っ掛け、両腕でがっちり腹回りをホールドする。こうなればもういくら暴れられようが上半身を起こさない限り抵抗は出来ない。成すがままだ。

 

ぺったり張り付いた陰毛越しに彼女が見える。顔を覆っているが、首から上が耳まで真っ赤になっている。今更芽生えた羞恥心か、快感か、はたまた両方か。どちらにせよ表情が見えない。

 

不満だ。

 

「響香さん。顔、見せて。」

 

「やぁ・・・・・・」

 

己の秘部がキス出来るほど近い距離でまじまじと見られているのだ。恋人といえど死ぬほど恥ずかしい。返事の代わりに駄々をこねる子供の様にいやいやと弱々しく首を横に振ってきた。

 

ならば、と左腕の拘束を解き、乳首を軽く抓った。意地でも蕩けた顔を拝んでやると言う意思表明並びに宣戦布告である。

 

「ひぎぃあああああ、あああああだめだめだめやあああああああああああ!!!!」

 

だがどんなにわななき、泣き叫び、懇願されても、出久はやめなかった。手をどけない限りやめるつもりはない。今は絶頂の余韻に浸らせる暇すら惜しい。

 

絶頂して顔を愛液まみれにされてもペースを緩めるだけで刺激を止めることはしない。少しばかり時間をおいたら再び元のペースに戻るのだ。

 

快楽を欲するのならば与えるまで。唇に舌、手足、陰茎、使える肉体の全てを以て。そのために自分はここにいる。その為に今がある。

 

求める対価は自分のみが与える快楽への恭順。

 

折れてしまうのではないかと思うほどに背を反らした響香の目は何も映していない。下腹の内側から濃密なクンニリングスによって生まれる、殴られるような快感の暴力に屈しかけていて、視覚情報の処理どころではないのだ。足もつりそうなほどに痛い。だが今はその痛みすら快感に変化している。

 

殺す気だ。快楽の底に沈めて自分を殺す気だ。

 

「あ、かふぁっ・・・・・・!?あ゛ぅぐ・・・・・」

 

あんなにも上げていた喘ぎ声も今や酸欠になってやっと絞り出される弱々しいものとなっている。両腕も力なくベッドの上に投げ出されており、涙と鼻水と涎と汗にまみれた顔があらわになった。

 

「響香さん、凄く綺麗だ・・・・・・」

 

散々責め抜いていじめ抜いた奴がどの口で言うのだろうか。しかしその言葉は本心から出たものだ。湯冷めしたように赤みを帯びた肌、顔に張り付いた髪、そしておびただしい数のキスマークと歯形にまみれた汗と愛液で煌めく玉体。絵にも描けぬ美しさだ。

 

「う、うっさい馬鹿・・・・・・・エロ魔人。」

 

拗ねる彼女をキスで労わる。舌を捻じ込んだりしない、体重もかけない、お前は自分にとって何物よりも愛おしい存在だと教えるピュアなキスだ。

 

「そろそろ・・・・・・いい、かな?」

 

正直この場で断られる事は無いだろうと思っているが、やはり確認せずにはいられない。いや、寧ろここまで来たからこそ確認しなければならない。自分の操を捧げる相手の最終的な決定権は本人にのみある。

 

「ここで駄目とかいう奴、普通いないから・・・・・・・でも、ありがと。出久のそういうトコ、大好き。いいよ。出久の童貞、ウチにちょうだい?」

 

枕カバーの中からコンドームを一つ取り出し出久に手渡した。興奮で震える手で何度も落としそうになったが、包みを開けて再び硬さを取り戻した肉竿に装着することに成功した。

 

「ここら辺、かな?」

 

響香の太ももを開いて避妊具を装着した出久の勃起は、それの所為で殊更大きく見える。おそらくは目の錯覚なのだろうが。

 

「ん、もうチョイ下、そう・・・・・そ、こぉ!?」

 

熱い。口内とは比べ物にならないほど熱い。性器が根元から溶けてなくなってしまったと錯覚するほどだった。ほぐしにほぐして蕩けた秘裂は何の抵抗もなく出久を受け入れた。

 

未知の快感に二人の肛門から脳まで背骨を伝って快感がひた走る。

 

「う、ぁ・・・・・・・いず、おっき・・・・・・ぃ・・・・・・!」

 

「ごめ、痛い、よね・・・・・・?」

 

「痛、くはな・・・・・・ん“うぐぅ・・・・・け、どぉ変な感じッ・・・・?!

 

未知の異物感と込み上げる射精感にお互い余裕が無いのか、言葉が途切れる。代わりに口付けを交わすコミュニケーションに変わった。

 

痛みがあるならば少しでも和らげようと額に。

 

焦らなくてもいい。自分はどこにも行かないからと頬に。

 

誰よりも君の事を愛している、と唇に。

 

キスを続けるうちに余裕が少しばかり生まれた出久は、彼女と見つめ合いながら徐々に呼吸を合わせ、寄せては返す海浜公園の潮騒を意識しながらゆっくりと腰を動かし始めた。

 

これが性交。これが、セックス。古来より行われてきた生殖と快楽の儀式。

 

きし、きし、と腰を沈める都度マットレスのスプリングが鳴るが、その音を男女の荒い息遣いと喘ぎ声、そして湿った肉がぶつかり合う音がそれを掻き消す。早々にコツを掴んだ二人は、微笑と呼ぶにはあまりにも獰猛な、ぎらついた眼で互いを見つめ合っていた。

 

「いいよ、それいい・・・・・・それいい!もっと、もっと速く動いて。奥まで、奥まで欲しい・・・・」

 

肩に彼女の両足を引っ掛け、体位を少しばかり変えた。膣内の当たる部分が角度、リズム、ペースによって変わり、また毛色の違う快感を味わえる。早々にそれを学習した出久は、リクエスト通りに腰のスピードを上げた。

 

濡れた肉と肉がぶつかり合う音が鳴り響く。互いの腰への負担を減らすために少しばかり体制を変えたその刹那、最奥の硬い部分に亀頭がぶつかった。

 

「あぐぅぅ!?そ、そう、そこ、そこそこそこおぉぉ!?そこイイ!そこ凄いいいいい!」

 

半身を起こし、半開きにした唇とそこから覗く舌。キスのおねだりだ。顔の距離を詰めてキスを再開した。動きながらであるため多少歯が当たってしまったが、どうでもいい。上も下も締め付けられながら繋がった快感。正直この場で死んでしまっても構わないとすら出久は思えた。

 

来る。本能的に分かる。彼は程なく絶頂する。自分の腹に、一度は飲み下したあのマグマのように食道を爛れさせる濃ゆい種汁を。後先を考えて避妊具をつけてはいるが、もし破れたら?もしそのまま胎内に彼の子を宿してしまったら?それも、悪くないかもしれない。根拠はない。だが彼なら。彼ならば、後悔はしない。そんな背徳を是とする考えが響香の頭を過った。放さないとばかりに絡ませた両手足に自然と力が籠る。

 

「ちょ、響香さ・・・・・・限、界ぃ・・・・・・もう出る、出そうッ!」

 

「いいよ、いいよぉ・・・・・・ウチも一緒に!一緒にだからぁ。一緒にだかんね?もうちょっと、もうちょっとだけ待ってぇ!」

 

腰の動きが更に激化する。子宮が殴られるように何度も押し上げられ、彼が更に肥大化した。嗚呼、来る。来てしまう。今夜最高の―――

 

「うぁあああ、イ、ック・・・・・・あぁ・・・・・!!」

 

「ウチも、止まらなひぃいいぃいん!?イ・・・・・ぐぅ・・・・!!ぁ、あぁは、はぁ・・・・・・」

 

―――絶頂が。

 

脈動が、それに合わせて跳ねる下半身が、止まらない。ゴム越しだと言うのに彼女の膣壁が皺の一つに至るまでもっとよこせとばかりに収縮を繰り返し、ねっとり絡みついてくることをやめてくれない。

 

汗にまみれても、二人はしばらくの間離れなかった。どころか、繋がったままキスを続けた。大きな風呂の湯水でぷかぷか浮かんでいるような温かい浮遊感に身を任せ、出久はゆっくりと腰を引いた。使用済みのコンドームは乾いた先走りやらその他の体液の所為でうまく取れない。

 

「ほら、動かないで。ウチが取ったげる。」

 

腰に来る鈍痛と未だに残る異物感に顔をしかめつつ、半勃ちとなった出久の陰茎にかぶさったコンドームを引き抜き、縛った。

 

「うっわ・・・・・・・ナニコレ。」

 

二度目の射精であったにもかかわらず、中にはかなりの量がたまっている。出久はかわいい顔をしているくせに中々えぐい逸物を持っていることを思い知らされた。実はかなりの性豪なのかもしれない。もしくは普段大量にエネルギーを訓練などで使っている分、更に体が作り出しているのか。

 

これに関しては別にどちらでもいい。どちらにせよ、まだお互い満足していないのだ。ましてや互いに処女・童貞でなくなった思春期真っ盛りの健康健全な男女だ。一回で満足するはずもない。

 

「見てこの量。生だったら的中してたよ、絶対に。今もお腹の中で飲み込んじゃった分が跳ね回ってる感じがするし。」

 

「あー、うん・・・・・・・なんかすいません。」

 

どう返せばいいのかわからず、思わず謝ってしまった。

 

「謝んなくていいって。」

 

それがいかにも彼らしくておかしいと思った響香は、膝立ちになって彼の額に唇を軽く押し付けた。しょっぱい汗の味がした。彼の味だ。ほかの誰でもない、愛おしい彼の味だ。初めては痛いとはよく聞く話だ。違和感こそまだあり、シーツもよく見ると血痕があるが、痛みなど全くない。念入りにほぐされて痛みが無かったのか、興奮のあまり痛みすら快感に変換されたのか、兎も角体の相性は誂えた様に抜群だった。

 

「それより、さ・・・・・・・もしかしなくても、まだ全然治まってないでしょ?」

 

半勃ちだったものが大して間を置かずに再び起立しており、丁度出久の臍あたりに届いてヒクついていた。無意識に響香は舌でペロリと唇を一周する。

 

「ゴム、まだ残ってるからさ。その……う、別の体位とかって試してみたくない・・・・・?」

 

平静を装っても昂る期待による声の上ずりは誤魔化せない。

 

「じゃあ、今度は響香さんが上で・・・・・・シてみる?」

 

まさに以心伝心。出久は響香が試したかったことを見事言い当てた。

 

「うん、是非。」

 

隠す必要はない。咎められる心配もない。新たに包みを一つ取ると、目を再びぎらつかせながら多少ぞんざいに彼を押し倒した。

 

「今度は・・・・・・マジでお触り禁止だから。ウチが上でするんだから、ウチに全部任せて。」

 

彼女の言葉に出久は無言で頷き、抵抗する気はないと両手を組むと、頭の下に滑り込ませて見せた。

 

「これで、いいかな?」

 

「ん、素直でよろしい。」

 

褒美とばかりに額から眉間、花崎、そして唇へとキスをしてやる。正中線に沿って下がって行くうちにごわごわした陰毛の生えた股間まで辿り着く。愛液と精液、そして二人分の唾液が混ざった濃厚な性臭は響香の発情を沸点まで促すには十分過ぎた。

 

何より、この存外凶悪なブツが自分を彼好みの女に染め上げたと言う事実が、余計にそそる。燃え上がる。

 

糸を引く程の唾液を口に含ませ、見せつけるようにゆっくりと薄くも張りのある唇を雁首まで近づけゆっくりと咥え込んだ。最初こそ多少つたなかった口淫も早々に慣れたのか、下品で卑猥な水音が部屋に響くまでそう時間はかからなかった。亀頭を重点的にしゃぶり、指だけでなくジャックも竿に巻き付けて上下に扱き始める。物欲しそうにひくつく反応が太い血管が浮き彫りになったグロテスクな見た目に反して妙な愛嬌があった。

 

「う、わ、響香さ・・・・・・どこでそんな・・・・・・!?」

 

「今思いついたの。」

 

外ならぬ自分が持つ身体的特徴なのだ、使わない手はない。更に手隙のジャックを伸ばし、出久がそれを見ているのを確認しつつ鈴口の一寸手前でゆらゆらと揺らした。

 

「え、あの・・・・・・」

 

出久は彼女が使用としていることを察し、さあっと血の気が引いた。それを見てにやぁッと響香の笑みが深まる。さんざっぱら無抵抗に秘部を蹂躙されたのだ。これぐらいしなければ帳尻が合わない。

 

「痛かったら言って?加減はちゃんとするから。」

 

軽い円運動をしながら、ジャックの先端が鈴口へと入り込む。

 

「うぁぁあ、あああああ・・・・・!?」

 

首を絞められると同時に鳩尾を圧迫された様な喘ぎ声を発し、後頭部と足裏だけが接地したまま出久の背が弓なりに反れた。

 

自分も、こんな風によがっていたのだろうか?人間としての恥も外聞もかなぐり捨て、喘ぎ、呻き、快楽に飲まれて身をよじっていたのか?

 

一旦ジャックを鈴口から抜き、出久に息を整えさせる。

 

「どお?気持ちいい?」

 

「な、なんか・・・・・・・すご、変なかん・・・・ぁ・・・・・」

 

ああ、駄目だ。そんな風に頬を朱に染めたまま呆けた顔を見せられては。もっと虐めたくなってしまうではないか。

 

「じゃ、続行ね。はい決定~。」

 

先ほどよりも深く鈴口にジャックを差し込み、もう一本を唾液に塗れた竿に巻き付けて口淫と同時に扱き始める。裏筋を舐ると脈動の感触と音がダイレクトに脳に伝わり、自然とスピードが上がる。それに合わせてへこへこっと断続的に浮き沈みを繰り返す彼の腰をマットレスに押し付けた。

 

射精の二歩手前といった所で彼を開放し、今度は自分が避妊具をかぶせてつけてやる。

 

「じゃあ・・・・・・行く、よ?」

 

「あの、お、お手柔らかに・・・・・・・」

 

泣き笑いのような彼の蕩けた顔は見下ろすと妙に扇情的で、可愛いと感じてしまった。

 

「ん・・・・・」

 

ツプリと彼の亀頭を宛がい、ゆっくりとスクワットをする要領で腰を下ろした。部屋に大きな鏡が無くて響香は内心ほっとしていた。全裸のままほぼM字開脚で恋人の上に跨っている姿など周知で死んでしまう。出久も体勢が崩れないようにしっかりサポートしてくれるが、まだ先程の尿道を嬲った前戯の余韻が残っているのか、力があまり入っているようには感じられない。

 

完全に腰を下ろすと同時に彼の腰が波打ち、重力の力も相まって最初よりも強い衝撃を内側から感じた。

 

「これ、最初よりも深っ・・・・・!?」

 

臍から下が溶けた鉄の様に熱い。処女喪失のあの異物感を掻き消すほどの快感が響香の腰を自然とくねらせる。

 

「ああ、や、これ・・・・!これぇ・・・・・これ凄い。さっきよりもグリグリ~って来てる!あ“っ・・・・!?」

 

天井を仰ぐ響香はブルリと身を震わせた。

 

「嘘・・・・うそうそぉ・・・・・・・!?ウチぃ・・・・・・入れただけなのに・・・・・!?」

 

崩れ落ちそうになる響香の上体が倒れてどこにもぶつからないように出久は腰に添えていた両手で思わず彼女の両手を掴み、指を絡めて強く握った。お触り禁止のお達しだったが、彼女は何も言わない。むしろ嬉々として手を強く握り返してくる。再び迫る、先程よりも一際大きな絶頂で飛んで行ってしまいそうな自分をしっかり繋ぎ止めてくれとでも言うように。

 

閨で見下ろす彼女は美しかったが、今見上げている彼女は処女という蕾が花開いた『女』だと改めて思い知らされる。だからか、荒い息遣いで腰を振り、蕩けた笑みを向けてくれる彼女をより一層に美しいと感じた。

 

重力を味方につけた彼女の腰の上下と、断続的に加わる前後運動、それに合わせて締め付けてくる膣肉、もはや隠す気すら無い喘ぎに呻き、そして結合部からあふれ出る濁った愛液は出久の下半身への血流を増して行く。響香の動きに合わせて彼も自然と腰を波立たせた。

 

「出久、いず、くぅ!」

 

蕩けた、甘える様な言葉に反して胸板や肩をなぞる爪の圧力は凄まじい。幾つか痕がついている上多少血も出ているが、出久は気にしなかった。自分は既に倍以上近いキスマークと歯形を彼女の体の至る所に刻んでいるのだ。

 

「したいっ・・・・・!チューしたいっ・・・・・したいのぉ!」

 

「お触り禁止じゃなかったっけ?」

 

ジャックが手首に巻き付き、自然と彼女の胸とその頂点にあるぷっくり充血した乳首へと導く。

 

「良いからっ!禁止、もう良いからぁ、触って!触って触って!ウチの事一杯触って!」

 

ああ、畜生め。何故乱れた彼女はこんなにも可愛いのか。普段は落ち着いているのに音楽の事となると目に見えて輝き、だのに典型的な「女の子らしい」趣味趣向が肌に合わないことを気にしてへこむ。

 

こんな彼女を見るのは自分だけだ。見ることが許されたのは自分だけだ。誰にも渡したくない。誰にも。誰にもだ。

 

仰向けだった体を起こし、彼女の胸に、鎖骨に、首筋にむしゃぶりつく。掌に収まる白い乳房を捏ね回してやり、硬くなった乳首を歯と舌で飴玉をしゃぶる様に転がし、乳輪の外周にもキスマークの赤い花弁を散らす。

 

尻を痕が残るほどに掴むと、子宮口をこじ開けんと腰をグラインドさせ始め、耳元の喘ぎ声が獣性を帯び始めて出久の脳を更に強く、大きく揺らした。キスで黙殺し、腰を押し上げる。

 

絶頂到来のタイミングも数度吐精すれば大体掴めるようになった。今まさに訪れるその感覚に身を任せ、白熱するキスも更に深めた。後ろに倒れ込んで再び仰向けになると、響香の腰に腕を回して下から突き上げた。

 

くぐもった悲鳴が漏れるが、彼女は離れない。むしろ激化した腰振りに合わせようと動いてくる。腰を打ち付ける音と互いの息遣いしか二人には聞こえなかった。

 

今夜一番の絶頂に響香は全身を震わせ、戦慄く喘ぎ声をあげた。目の前がぱしぱしと真っ白にフラッシュし、崩れ落ちるように出久の隣に落ちた。出久も未だ外していない避妊具を外す。体力を全て使い果たし、意識が暗転する前に響香を抱き寄せた。

 

「響香さん・・・・・大好きだよ。」

 




初のR-18挑戦となりましたが、いかがでしたでしょうか?

「龍戦士、緑谷出久」の方もおいおい更新を再開していきたいです。最近何かと更新ストップが続いておりますが、何卒よろしくお願いいたします。
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