※この作品はR-18です。

艦隊これくしょん 艦これ  ~我、再び戦場に舞い戻りて訳あり鎮守府の提督に着任す~   作:Keith・T

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 はいどうもー皆さんお待たせしました(汗)⋯⋯はい、皆さんの言いたいことはひしひしと伝わって来てます。
『お前、前回出してから3ヶ月経ってるよな??』
最初に亀更新でゆっくり書いていきますと言いながらどれだけ待たせるんじゃボケ!?と、お怒りの方、本当にすいませんでした。モチベが上がらなかったり、リアルでドタドタしたり、あとネットで知り合った人達と遊んだりと中々物語が進まず大変申し訳ないです。
それでは本当にお待たせしました。本編どぞ!!



第2話 夢は見ないほうが良い

 

 

 う…ん……?誰かに呼ばれている気がする。

この声は確か…

 

 

 

 

 

 

 

 

「~長っ!隊長!!起きてください!!」

 

「!?」

 

 

 段々はっきりと聞こえてきたその懐かしい声の主に気がつき、二日酔いから覚めたような悪い気分が晴れ、瞬く間に意識が覚醒した。

 上半身を起こすと、そこには学徒隊での中で分隊メンバーの1人だった仲間がこちらを心配そうに見下ろしていた。

 

 隊のメンバー内では、1番のムードメーカーでいつもニコニコと笑顔を浮かべて、そのおしゃべりな性格と表情の豊かさで周囲の仲間を励ましていたお調子者の大切な仲間の1人⋯ だった⋯

 

 

「なにボサっとしているんですか隊長? いつまでもそんなところで黄昏てないで起きてください。」

 

「おわぁッ!! っとっとおぉ!」

 

 そんな俺を見兼ねた彼は途中まで伸ばしていた手をがっしりと掴み、グイっと勢いよく引っ張り上げられたが、今度は危うく前のめりに倒れかける。

 寸での所でバランスと取り、少しよろめくが無様に倒れることなくしっかりと立ち上がれた。

 

 さっきまでは起きたばかりで気づかなかったが、辺りを見回すとそこは『あの日』の一週間前に滞在していた軍の駐屯地で見憶えのある顔や懐かしい光景が広がっていた。

 

 軍の大人達は酒を片手に頬を赤くし、大人子供関係なく酒好きが歌い、騒ぎ、中には喧嘩するものもいた。

 他にもその空気に馴染めない同期達は、彼等から隠れるように故郷の親や兄弟、中には恋人との思い出話を涙ながらに語り合う姿まで⋯⋯

 

 

 

「⋯どういうことだ? これじゃ、 まるで⋯」

 

 

 

 

 

時が巻き戻されたみたいじゃないか?

 

 

 

 

 

 この一週間後に起きる『惨劇』がまるで嘘のように感じる。実はこれが現実であの『惨劇』は全部夢だったのか⋯?

 

 急激な変化に段々と慣れ始め、不安と混乱で一杯だった頭の中が少しずつ安堵感に包まれていった。

 荒くなっていた呼吸も落ち着き、ずっと心の奥底に閉まっていた感情から解放されたのもあり、目頭が熱くなってくる。

 いつもは情けない自分を見せない為に意地を張ってきたつもりだった。だが、そんなことはもう関係ない。

 今はそんなくだらないプライドよりも早く仲間の元へ加わりたいという気持ちが強かった。

 

 目元の涙を拭うことなく振り返ろうとした時、不意に後ろから右肩を軽く叩かれ、そのまま肩に手掛けてくれた。まるで全てを悟ったかのように肩に置かれた手は徐々に力強くなる。 

 だが、それさえも心地よく感じた今、何年にも渡り苦しんできた憎しみと激しい後悔が積もったダムが決壊し、その場で泣き崩れてしまった。

 

 隊長だからと、弱音を吐かずに皆の良きリーダーであるように威厳を保ってきたつもりだった。

 だが、そんなことはもう関係ない。

 かつての仲間はここに確かに存在する。

 みんなと一緒に過ごした故郷へ帰りたい。

 あの何気ない楽しかった日常をもう一度⋯

 

 切実に、 ただ切実に⋯

 願うかのように、心の中で訴える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 これで⋯やり直せる⋯んだ⋯

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そんな都合の良い話、あるわけないじゃないですか…?」

 

 

 

 地獄の底から響いてくるような低い声がすると同時に、先程まで肩に掛かっていた重量感が消え失せ、べチャリと嫌な音が足元から響いた。少し遅れて足の裏に生暖かい感触がする。

 ゆっくりと足元に焦点をあてるが泣いてたこともあり、目が霞んで少し靄のような物がかかっていてよく見えなかった。

 徐々に不信感を抱きつつも、恐る恐る目を凝らして見るとソレは肘から先まである人の腕(・・・)だった。

 

 

「⋯⋯え? な、なんだよ⋯これ?」

 

 

 目の前には先程までの平穏さを疑うような物が転がっており、頭の中が再び混乱し始める。

 

 そして何より⋯その腕は⋯…その腕はァァッ⋯…!!

 

 徐々に加速していく鼓動を感じながらゆっくり顔を上げると、彼の顔がまるで熱によって溶けていく蝋燭の様に赤黒い液体を、ポトリ⋯ポトリ⋯と流していた。

 辺りを見回すと他の仲間も同じように変わり果てた姿へと⋯いや⋯本来のあるべき姿へと次々に戻っていた。

 

 

「あ⋯あぁ⋯⋯!!

ち、ちがっ⋯!! お⋯⋯俺は!!」

 

「⋯アンタだけ逃げられると思ったのか?

この⋯現実から⋯⋯その化け物と同じ力から⋯?」

 

「うわァァァァァァァッ!! 言うなァァァッ!!」

 

「⋯⋯っ!? うわぁ!!」

 

 そこまで聞くと同時に地鳴りが響き渡ると同時に、俺を取り囲むようにかつての仲間がジリジリとまるで生ける屍のように歩み寄って来る。彼らの手が残り数mまで迫ってきた瞬間、先程まであったはずの地面が忽然と姿を消した。あまりにも急展開過ぎる現状に対処出来るはずも無く、俺はそのまま奈落の底へと落ちていった。落ちていく瞬間、そこにはかつて仲間達が鬼のような形相で奈落へと落ちていく俺を眺めていた。

 

 

「……もうアンタは新たな戦場(めんどうごと)に片足突っ込んでいるんですよ?」

 

 

 見下ろす仲間達の中から誰かはわからないが、地の果てまで追いかけるような不気味な声で呟やくのが聞こえた。どんどん奥底へ落ちていき、やがて視界も真っ暗な闇の世界へと閉ざされてしまい、そこで意識がプツリと途切れてしまった。

 

 

 

 

 

̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅

 

̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅

 

̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅̅

 

 

 

 

 

「~~っ!~~?」

 

 

 まただ、またどこからともなく声が聞こえる。

さっきの悪夢の続きだろうか?もしそうであれば、正直もう目を開けたくない。早く夢から覚めて欲しい。

 

 

「~~いっ!!〜〜ろ〜〜てばっ!!」

 

 

 しつこいな⋯今度はやけにグイグイくるじゃないか。声を掛けてくる方向からペシペシと少しヒンヤりとした感触がまた随分とリアルなもんだ。

 しかし残念だったな俺を呼びかける誰かさんよ! 俺は何が何でも絶対に目を開かないからな! 

 

 

「ぇぇい!!いい加減起きろって言ってるだるおぉぉぉ!?」ブンッ!!

 

「ぎゃああああァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッッッ!?」チ───ン!!

 

「虎!虎!虎!我、奇襲二成功ス。」(フッ⋯

 

「ぉぉぉおお⋯⋯あ、彩さん? …スプーンは食事に使うものであって、人に奇襲をかける際に使う武器ではないんだよ⋯⋯?」(ガクッ

 

 我、敵ノ奇襲二遭遇ス。大至急救援求厶。

 心の中で救援要請を試みるがそれに応えるものなどは居ないようで、完全に背水の陣だった。いや、背水のチンだな。股間の痛みを和らげるために二の腕を持ってこようとするが、何か引っかかる感触がした。

 そのまま痛みに悶えてソファーの上を転がっていると腕を締め付けられるような痛みが走り、同時に自分の腕が拘束されてることにようやく気づいた。

 なにこれ…噂に聞くそういうナニなプレイなのか?うちのアルバイト先はそんなサービスは行っていません!! ごく普通な街カフェです! それより眠っている間ずっと縛られていたのか身体の節々がズキズキと痛い…まったく、俺は物じゃないんだからもうちょい丁寧に扱えっての!

 

 

「まったくそんな反抗的な考えをしている暇があるなら、ちぃったぁ反省したらどうなんだよ? 途中から声に出して言ってたから全部丸わかりだからな。」

 

「あ!? お前は…!」

 

 

 そこにはついさっきぶつかったばかりの美少女が目の前で腕を組み、仁王立ちでこちらを見下ろしていた。

 ふむ…見た目に反して黒色とは中々大人っぽいんだな…

 下から拝めてるこの状況を悟られると不味いのでなるべく相手の顔を見るようにこっそり下も覗こうとしたが、カウンター席へと移動してしまった。少しながら残念だ。

 カウンター席で何かを楽し気に待つ少女に店長が何か差し出しているがお構いなしに質問してみる。

 

「それでどうして俺は縛られているだ? あとなんでお前が俺が試食する予定だったマスターの新作スイーツを食べているんだよ⋯それ俺が1番楽しみにしてたのに⋯」

 

「んあ? ほれひふひへは…(*それについては…)」

 

「待て待て、とりあえずその口いっぱいに頬張っているモノを飲み込んでから話しなさい。」

 

 

 そう促すと少女は口をモグモグと新作スイーツを幸せそうに頬張っていたのを全て一気に飲み込み、さり気なくマスターに新作スイーツのおかわりを注文すると、足をパタパタとさせ待ち遠しそうにしている。

 改めてこの少女は何者なんだ…? 面識はないのは確かだし、そもそもこんなスタイルの良い美少女を見たらまず忘れるわけがない。俺の脳内フォルダーに丁重かつ。厳重に保存させていただきます。そしてそのあとはナニを……! いかんいかん、今はそんな場合ではない。まずはこの状況を整理しなければ…!!

 

 

「そんじゃ改めて…俺は一体なんで拘束されているんだ? それと、どうして君は僕のバイト先であるこのカフェで約束していた僕より先にマスターの新作スイーツを食べた挙句、ちゃかっりおかわりを頼んでるんだよ!? つーか、マスター!! 俺の分は!?」

 

「すまないリュー君…君の分はとっておいたのだが君の相棒が……」

 

 

 そう申し訳なさそうに呟くマスターの視線の先を辿ると、なんと先程まで某狩りゲーの如く、急降下アタック仕掛けてきた彩が少女と同じように頬を綻ばせながらもっしゃもっしゃと自分の体よりも大きなスイーツを大変美味しそうに頬張っていた。まさかと思いつつ彩の周辺を見渡すと、くしゃくしゃに捨てられたラップと『リュー君』と店長の字で書かれた名前が書かれたメモ用紙が綺麗に剥がされており俺の分はどうやら無くなってしまったようだ。こればかりは凹む。

 

 

「そんじゃさっき質問に対してだが順番答えてやるさ、まずは何故拘束するがだが…これはどこの馬の骨かもわからない野郎に、このバランスの良い身体を好きにされたうえ、セクハラまがいの行為をまた受けるのはごめんだからな。ちょっくら軽く縛らせてもらったよ。

そんで2つ目のこのカフェでスイーツを食ってるかだっけな…?あん時、私の渾身の一撃(アッパーカット)を喰らったお前がくたばっちまったからどうしようかと慌てていたら、偶然通りかかったここの店長さんに事情を説明してここまで来たというわけだ。ちなみにスイーツはお前のセクハラ行為への謝罪として店長が、お前のツケでご馳走してくれた。という訳だ、これで満足かい?」

 

「あ、あの時は仕方なかっただろう!! 急いでたからショートカットしようとしたらそんな着地先にまさか人がいるとは思わなかったし……つぅかちょっと待てっ?! いま俺のツケって言わなかった?」

 

「まっ! そういうことだ。だから大人しくそのまま反省として縛られていやがれってんだ」

 

 

 ぐぬぬ…まさか新作スイーツを食い逃したうえ、それの代金まで支払わされるとは思わなかった。今月の出費が増えるな…てか、スイーツ一つで機嫌直るとは随分安いもんだな。世の中の女子とはこんなもんなのか?

 そんな馬鹿な考えをし

 とりあえず足は縛られてなかったおかげで動くことが出来るようだ。寝っ転がっていたソファーから腕を使わず立つのは若干苦労したがなんとか立ち上がることができ、少女が座っているカウンター席の反対にある店員側のカウンターへ対面するような形で椅子に腰かける。

 

 改めて再度正面から観察するが、この付近では見かけない制服を纏っており、肩の一部やお腹などが出ているが、これはかなりスタイルに自信がなければ躊躇するだろう…そして胸元にはどこの学校か判別するための校章らしき物はなく代わりに青色のリボンが結ばれていた。

 一見するとそんじょそこらのアイドル顔負けのような顔つきをした少女に見えるが、何故かそことなく彼女からは一般人とは違って……こう……言葉ではうまく言い表せないが、違うナニか(・・・)を感じ取った。

 

 

「…今度は視姦でもする気かい?」

 

「ちっ、違っ!! ただ…観察してただけだ…」

 

「ふぅ~ん? 観察(・・)ねぇ…」

 

 

 確かに若干見惚れていたが、決して視姦ではない。

 しかし、そんな俺の気持ちを見透かすようにただ少女は妖艶に微笑み、こっちをジロジロ見ていたその時だった。先程から放置され続け除け者にされていた彩がしびれを切らしたのかして猫のように急にこっちへ飛び移って頭の上で無言でじゃれついてくる。コラコラ俺の髪の毛を弄ってもどこかの機動戦士のようには動かんぞ。アッハッハ。そして意外と痛い。

 

 

「どうした彩? 普段は放っておいて店では大人しくしてるくせに??」

 

「うるさい、いいから黙って大人しく相手しろ…艦娘相手に鼻の下伸ばしちゃってさ」

 

 

 やれやれ…最後のほうは小声であまり聞こえなかったが、普段アルバイト先では絶対に大人しくしてくれるのに今日は珍しいもんだな……しかもなんか機嫌悪い??

 とりあえずこれ以上は俺の頭皮への負担待った無しなので一度スタッフルームで適当に相手をしてやろうと立ち上がったその瞬間彼女の眉がピクリと動き、徐にこちらを見あげる。

 

 

「なぁアンタ……??ひょっとして妖精(コイツ)の言葉がわかるのか?」

 

「あぁ?? まぁ、他の妖精(ヤツ)には会ったことねぇからわかんねぇけど、昔に出会った時から普通に話してることが理解できたから彩とは普通に意思疎通が可能だな」

 

 

 そう俺の回答を聞いた少女は目を見開き何故か動揺し始めると、そのまま黙って一度下を向いてしまった。

 ……完全やってしまった。流石にこのことを言うのはそのまま言うのは少しばかり不味かったかもしれんな…最近は周りの人間がそこまで気にしなかったおかげで特に問題はなかったが、やはり普通の人には姿は見えても、声は聞けないから不思議に思われるよな。

 とりあえずなんとか上手く説明しなければと一人慌てていると、少女が下を向いたままゆっくりと立ち上がった。想定外の動きだったのでとりあえず様子を見ていると絞り出したような声でポツリと呟いた。

 

 

「みつけた…!!」

 

 

 

 

To be continued…

 




 ここまで読んでくださりありがとうございます。この2話目も書いてる時にちょいちょいアクセス数などの伸び具合を確認はしてましたが、まさかのupしてから1週間も経たない内に自分が想定していた数よりも多くの方にアクセスして戴いているとは思っていませんでした!
 この場を借りてお礼申し上げます!!本当にありがとうございます(´;ω;`)更に大変恐縮ながらもお気に入りまで入れて戴けるとは思わなかったので、正直今もニヤニヤが止まりませんw
次回の更新はいつ頃になるかわかりませんが、なるべく皆さんをお待たせしないよう頑張って書き進めて参ります!これからもよろしくお願いします(^^♪
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