幸永 side
「そっか、大変だったね」
「本当ですよ。最初に時間ループした時、混乱して変な事を言って怪しまれちゃったし」
誠君が急用で席を外す際、それまでに注文したモノが書かれてあるレシートを持って会計を済ませてくれたで、今までに注文した物の金額を気にせず、のどかちゃん達とゆっくりと話せる時間ができた。
彼の様な異性がいると、変な気を使う場合もある上にのどかちゃん達も男性の先輩プリキュアがいると緊張しちゃうからね。気楽に話せる状態の方が、どんな人なのかを知る際にわかりやすいと誠君が言っていた。
その為、話を聞いてみると今の時代でも意図せず、悪に染まってしまう人もいる様で彼女達が遭遇したのは廃校となって取り壊されそうになった建物の精霊だった。
その精霊がいた時代は、今から数十年前と私のいた時代からすればごく最近ではあるものの戦前からある校舎だったらしい。
そんな校舎に、子供達が来なくなった為に取り壊されるという話が出てきて、それに恐怖した精霊が過去に取り憑かれて時間をループさせていたとの事。
正直、時間をループさせるなんて信じられなかったけど彼女達の仕草なんかを見ていると嘘ではなさそうなので話を聞いたり、私や誠君について聞かれたので話に夢中になってしまった。
☆☆☆☆☆
誠 side
「………落ち着いたかい?」
「はい。ありがとうございます」
「私からもお礼を言わせてください。誠さんがいなければどうなっていた事やら」
「まー、俺がやった事と言えば思い出すきっかけを作ったに過ぎないからねぇ。元通りになって良かったよ」
ルールーの記憶が戻った後、暫くは互いに泣いていた2人が落ち着いた頃を見計らって声を掛けると目元を赤く晴らしたえみるは恥ずかしそうに答え、ルールーも落ち着いた様子でそう言ってきた。
そんな彼女達を見て、ホッと息を吐いて立ち上がりながらそう言うと2人が子供のように抱きついてきたので、ギュッと抱きしめると中々離してくれなかったので暫くは密着した状態で過ごす事になった。
「いや〜………中々、帰してくれなかったから遅くなっちゃったよ」
「私ものどかちゃん達と話し込んじゃったわ」
あれから数十分後、ようやく解放されたのだが帰宅できた頃には夜空になって暫くしてからだったので、帰りがけに家の近くにあるコンビニで弁当を購入しようとしたら幸永と鉢合わせになった。
その為、2人分の弁当やらなんやらを買って家に帰宅すると本来ならいないはずのメンバーがいた。
「プリーステス! それにマジシャン! 貴女達もこっちに!?」
「ふっふーん。エンプレスだけ、美味しい事させないもんね〜」
「全くですよ。私達だって男性とイチャコラしたいんですから」
幸永もとい、キュアエンプレスが驚いた様子で2人に話しかけてると彼女達はエンプレスの事を知っている様子で、ザッと近況について話し合った後に俺の方を見てきた。
「ふ〜ん? 貴方がこの時代の男性プリキュア?」
「あぁ、そうだ」
「そこそこ普通、と言った所かしら? 決して強くないけど重要な存在といった感じね」
「ふふん♪ でも男としては中々といった感じがするわ!」
そんな2人に、理解が追いつかずに唖然とした表情を浮かべるしかなかったがエンプレス曰く、彼女が生きている時代に苦楽を共にしたプリキュアの2人らしく、青い方がプリーステスで赤い方がマジシャンらしい。
昔の時代に行ったり、大人になった娘が未来から来たりとプリキュア達と関わりを持ち始めてから経過した時間は、前世を含めた年月よりも多くの驚きを感じさせる物ばかりだ。
普段は、冷静さを保つようにしているが波瀾万丈すぎて慣れたけどここまでするプリキュアは中々、いない物だねぇと思いながらコンビニ弁当の他にレトルト物を取り出して調理する事になった。