※この作品はR-18です。

腐り目、実力至上主義の学校に入るってよ   作:トラファルガー

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攻略法

「これでコイツを代入すれば……合ってるか?」

 

「……はい。正解ですよ。これで数学が赤点になる事はないでしょう」

 

「なら良かった……」

 

5月になってから1週間、俺は図書館で椎名に理系科目を教わっている。幾ら授業をちゃんと聞いていても万が一の事もあるし用心してしっかりと勉強しておく。

 

加えて帰りのHRにて坂上先生からテスト範囲の変更を言われたからな。気をつけないといけない。

 

「それにしても赤点1つ取るだけで即座に退学とは厳しいですよね」

 

椎名はそう言っているがそれに関しちゃ同感だ。普通は補習だの追試だの救済措置があるからな。

 

「国が力を入れてる学校だからな。赤点を取る奴は恥晒しと考えてんだろ。しかし赤点回避する為の攻略法は全くわからんな」

 

以前龍園と話した点数やカンニングをする権利に対する売買については現実的ではない。カンニングをする権利については校則を破棄するのは無理であるため売買を認められず、点数については1点につき5万ポイントと言われた。

 

もちろん1点が1000ポイントぐらいだったら退学者が出なくなるし、高いのは予想していたが1点につき5万は現実的でない。

 

「?比企谷君の立場なら赤点は回避出来るのでは?」

 

椎名は不思議そうに言ってくる。確かに俺はそこまで赤点について不安視はしていない。

 

「攻略法を教えたらポイントをやるって龍園に言われたんだよ」

 

昨日龍園はクラスの王となった。その際にクラスメイトの中には顔に傷がある奴もいたが、龍園に叩き潰されたのだろう。

 

しかしまだまだ反対している奴は多く、龍園は実績を出して黙らせるつもりでいる。俺に攻略法について話したのも実績を出せる可能性を少しでも高める腹だろう。

 

俺としてもポイントは貯めておきたいし、可能なら攻略法を見つけたい。

 

「そうですか。坂上先生は赤点を回避出来る方法があると確信していると言ってましたが、これまでにヒントを与えていたかもしれないですね」

 

「まあこれまでにもヒントっぽい発言はたくさん聞いたからな」

 

プールの授業では泳ぐことが必ず役立つとか言っていたが、アレも夏に起こる何かに対するヒントだろう。

 

「ヒントって言っても、あのクソ難しい問題が含まれてた小テストくらいだろ?」

 

難問については一応調べて解けるようにはしたが、あの問題はテストに出ないだろう。出るなら坂上先生は赤点を回避出来る確信があるなんて言わないし。

 

「しかしあの小テストには何の意味があったのでしょう?あの問題は高校3年でやる問題です」

 

「だよな。成績表には影響はないって言ってたが、何に影響があるって話だ。大方毎年やってるんだろうが、難問を解けた生徒をチェックしてるのか?」

 

もしくはクラスポイントに関係してんのか?例えば難問を解けた生徒がいたらクラスポイントが増えるみたいに。ポイントの増減に関する詳細は教えて貰えないからわからんが。

 

そう話すと椎名はなにかを思いついたような表情になる。

 

「どうした?」

 

「すみません。今比企谷君、大方毎年やってるんだろうが……って言いましたよね?」

 

「言ったが?」

 

「もしかしたら同じ問題が出ていたかもしれないですよね」

 

「まあ大半の生徒が解けないし、同じか似たような問題の可能性はあるな」

 

「それなんですがもしかしたら同じ問題であり、その場合過去問があれば解けますよね?」

 

過去問……ああ、そういうことか。

 

「確かに過去問があればあの問題は解けた。そんで多分、あの小テストは中間試験に関するヒントかもしれないな」

 

「はい。中間試験についても過去問があれば……もしかしたら毎年同じ問題かもしれないですね」

 

それなら坂上先生の言った赤点を回避出来るやり方があると確信しているって言葉も納得がいく。

 

あの言い方だと絶対に助かる確実な方法がある事を示していた。それなら馬鹿な石崎でも確実に赤点を回避出来るし可能性はある。

 

「そうと決まりゃ早速Dクラスの先輩に小テストと中間試験の過去問を売って貰うか」

 

「確かにDクラスの先輩なら売ってくれる可能性はありますね。ですが今は放課後ですよ?」

 

「別に教室に行く必要はない。スーパーの無料コーナーに行く。あそこにはそれなりの生徒が来てるが、大半がDクラスの上級生だろう」

 

Cクラス以上の生徒は安定した量のポイントを貰ってるから自炊している割合は低いだろう。あそこを利用するのは節約家かポイントのない生徒だし。

 

「なるほど……確かにウチのクラスの生徒も自炊をしてるのは私と比企谷君くらいですし、可能性は高いですね。勉強もキリがいいですから行きましょうか」

 

「ああ」

 

言いながら俺達は勉強道具を片付けて、図書館を出る。そしてショッピングモールにあるスーパーに向かう。

 

「あ、それと椎名。上級生と交渉する時は俺達はDクラスの生徒と名乗るぞ」

 

「?何故ですか?」

 

「簡単な話だ。Cクラスの生徒と言ったらポイントを高く要求されるだろうからな。逆にポイントを支給されてないらDクラスの生徒と偽れば安くしてくれるかもしれない」

 

向こうもDクラスならポイントに飢えてるだろうし、安いポイントでも売ってくれる可能性があるからな。

 

「なるほど……中々悪いですね」

 

「節約家と言え」

 

言いながら俺はスーパーに向かう。そして無料コーナーに向かうと女生徒が無料コーナーにあるジャガイモを持っていた。見覚えがないし十中八九上級生だろう。

 

「失礼、もし間違えでなければ2年生か3年生ですか?」

 

「え……あ、うん。3年生だけど?」

 

「Dクラスの比企谷と椎名です。多分先輩もDクラスですよね?」

 

「……だとしたら何?」

 

不愉快そうな表情になるが、気にしない。そもそも俺は中学時代に罵倒や嘲笑を受けまくっていたから気にならない。

 

「お願いがあってきました。2年前の1学期の中間試験と小テストの問題と解答用紙を売ってくれませんか?」

 

俺がそう言うと先輩は目を見開いてから俺の手を引っ張り、スーパーの隅に連行する。

 

「ちょっと君、こんな場所であんな話をしないでくれる?」

 

まあ堂々と話す話じゃないな。これについては反省しよう。

 

「以後気をつけます。それで売ってくれませんか?」

 

「何で私に頼んだの?」

 

「Dクラスの生徒ならポイントに不足してると思ったからです。実際先輩は月の初めなのに無料コーナーにある食品を買ってますから、Dクラスの生徒と判断しました」

 

「……幾ら払えるの?」

 

そう言った時点で売ってくれるつもりのようだ。予定としては2万以内で済ませたい。

 

「1万でどうですか?」

 

「3万」

 

「3万は無理です。手持ちがありません」

 

「幾ら持ってるの?」

 

「2万ちょっとです」

 

まあ本当は12万ちょっとだけどな。

 

「じゃあ2万。これ以上は譲歩できない」

 

仕方ない。元々2万以下を目標としていたし、良しとするか。

 

「わかりました。では先輩の番号を教えてください」

 

言うなり先輩が携帯を操作して番号が表示された画面突き出してくる。それを確認した俺は番号を打ち込み、メッセージ欄に俺のアドレスを載せて先輩の携帯に送金する。

 

「送金しました。確認をお願いします」

 

「……うん。2万ポイント振り込まれてる。約束通り中間試験と小テストの問題をメッセージにある君のアドレスに送るね」

 

「今日の11時半になるまでに添付画像をお願いします。もしも送らなかった場合は学校に報告しますので」

 

「わかってるよ。そんなことになったら私も危ないからね」

 

「ではよろしくお願いします」

 

そう言って俺は椎名を連れてスーパーを後にする。

 

「それを龍園君に渡すのですか?」

 

「そのつもりだ。そんで龍園から「俺がどうした?」って本人が来たか」

 

いきなり話しかけられたので振り向けば龍園かいた。しかも珍しく配下を連れずに。

 

「実はさっきだな……」

 

言いながら俺はさっきまでの出来事を話すと龍園は納得したように頷く。

 

「なるほど、過去問か。俺は学校側に干渉する方法を模索していたが、そっちの方が手っ取り早いしそれが正しい攻略法だろうな」

 

「多分な。とりあえず画像が来たらお前にメールで送るが、届いたら椎名に5万振り込め」

 

5万は惜しいが椎名のおかげで攻略法に辿り着いたのだから椎名が受け取るべきだ。

 

「待ってください。2人で考え、比企谷君が交渉したので比企谷君が4万で私が1万でお願いします」

 

「いやいや。お前が過去問が攻略法かもしれないって言ったんだからお前の手柄だ」

 

「うだうだ煩えな。互いに半分ずつくれてやるから俺の前で揉めんな」

 

龍園が呆れ顔を浮かべながらそう言ってくる。クラスの王がそう言った以上従うしかないな。

 

「わかりました」

 

「後龍園、中間試験と小テストの問題に2万かかった、俺に払え」

 

「ちゃっかりしてやがる。2つの問題が俺の端末に送られたら、椎名に2万5千、比企谷には過去問の代金も合わせて4万5千。これで良いな?」

 

「ああ。しかし問題についてだが、直ぐにクラスに公表するのか?早過ぎると一部の馬鹿が勉強しなくなる可能性もあるぞ」

 

早く公表すれば平均点は上がるだろうが、一部の馬鹿の気が緩み、やる気が下がり今後の勉強に支障が出るかもしれない。

 

「だろうな。とりあえず馬鹿じゃない奴には早く渡して口止めをさせる。石崎を始めとした一部の馬鹿共についてはテスト3日前まで勉強させて、その時に渡す事にする」

 

ま、それが理想だな。問題があるとすれば馬鹿じゃない奴から情報が漏れる可能性があるくらいだが、そこについては龍園が何とかするだろう。

 

「ともあれ良くやった。今後も実績を上げたら報酬をくれてやるから、精々俺に尽くせ」

 

龍園はそう言って俺と椎名の肩を叩いてから去って行く。同時に椎名が話しかけてくる。

 

「とりあえず問題が解決出来て良かったですね」

 

「ああ。少なくとも赤点は出ないだろ……っと、腹が減ったしそろそろ帰ろうぜ」

 

俺がそう言うと……

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、でしたら折角ですし、一緒にご飯を作りませんか?」

 

………はい?




もしもガイルキャラが高度育成高等学校に入学したら?
 
高度育成高等学校学生データベース
 
氏名 戸塚彩加
 
クラス 1年B組
 
学籍番号 S01T004676
 
部活 テニス部
 
誕生日 5月9日
 
評価
 
学力 B-
 
知性 C
 
判断力 C
 
身体能力 C
 
協調性 B+
 
 
面接官コメント
 
学力、身体能力共に平均的であり今後に期待出来る。また分け隔てない優しさを持っていて周囲の人からは信頼されている。押しに弱い部分については改善が望まれる。

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