※この作品はR-18です。

腐り目、実力至上主義の学校に入るってよ   作:トラファルガー

100 / 223
中間試験

 

 

体育祭が終わると少しずつ寒くなり、ブレザーの着用が必須になる中、中間テストも終えた。まだ結果は返ってきてないが馬鹿はかなり緊張している。まあ赤点を取ったら退学だからな。

 

そう思いながらも俺はベッドから身体を起こすと両腕に重みが伝わってくる。左右を見れば……

 

「「おはようございます、八幡君」」

 

ちゅっ ちゅっ

 

ひよりと有栖が一糸纏わぬ姿で左右の頬にキスをしてくる。

 

体育祭が終わってから色々な事があったが、1番変わった事と言えばひよりと有栖が本格的に俺の部屋に住んでいる事だろう。体育祭前は週に4、5日泊まっていたが、今では毎日泊まっている。

 

で、2人は競うように俺に甘えてきて、毎日理性の崩壊と戦っている。

 

おはようのキスやおやすみのキス、一緒にお風呂や裸で就寝、好き好き言ってくるなんか当たり前、有栖が夕食担当の時は必ず精力がつく料理だし、ひよりが朝食を作る時は裸エプロンで作るし、俺のダウンロードしたエロ動画を見て何処が好きなのか聞いてきたりと、様々な手段で誘惑をしてくるのだ。

 

一応一線は越えてないが何度も越えそうになってビクビクしてしまった事もあるくらいだ。

 

「そういや今日は朝から生徒会役員の交代式だっけ?」

 

「そうですよ。八幡君は生徒会役員に入る予定ですか?」

 

「ねぇよ。柄じゃない」

 

俺は人の上に立って支配するより、人の下を位置取って転ばせる方が似合っているからな。

 

「有栖は?」

 

「そうですね。会長の座には興味がありますね」

 

だろうな。有栖の性格的に誰かの下につくなんて考えられないし。

 

「それより八幡君。おはようのキスをください」

 

「私にもしてください……」

 

2人は目を瞑って唇を突き出してくるが、これが悩みの種である。キスをする事は慣れているが、どっちを先にするか毎回悩んでしまう。ひよりを先にしたら有栖が、有栖を先にしたらひよりが拗ねてしまうからな。

 

かといってどっちか1人をずっと先にする訳にはいかない。以前有栖に毎朝先にキスをしたら、ひよりが涙目で私を先にしてくれっておねだりしてきたし。

 

(さて、どうするべきか?)

 

俺はどっちを先にするか頭を悩ませる。以前俺達が同棲している事を知っている数少ない人間の1人である龍園に相談したら「死ね」って言われて膝蹴りを鳩尾にぶちこまれたからなぁ……

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は悩んだ末に有栖に先にしたが、案の定ひよりが拗ねてしまった。

 

宥めた結果、朝食を食べる際に裸エプロン姿のひよりを膝の上に乗せる事になって、今度は有栖が不機嫌になってしまった。放課後にどうやって有栖の機嫌を直すか考えないといけない。

 

その事を龍園同様に俺達が同棲している事を知っている綾小路と軽井沢に電話で相談したら、軽井沢に「知るかぁぁぁっ!」と一蹴された。解せぬ。

 

綾小路は「たい焼きでも奢ったらどうだ?」なんて言ってきたが、アイツの考えは全くわからん。

 

ちなみに有栖に相談した結果、放課後にディープキス15分で許してやると言われて了承したら機嫌が直りました。

 

 

 

 

 

 

 

2時間後……

 

「……しかし近々大革命を起こすと約束します。実力のある生徒はとことん上に。反対に、実力のない生徒はとことん下に。この学校を真の実力主義の学校に変えていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします」

 

体育館にて、新しく生徒会長になった南雲先輩の挨拶に体育館はしんと静まりかえる。

 

生徒会長の交代式を見ていたが、南雲先輩は正式会長になった直後にこれまでの体制をぶっ壊すと宣言したから当然っちゃ当然だけど。

 

で、生徒会役員制度についても任期を在学中無期限、卒業まで継続出来るようにして総選挙の制度や規定人数の制限を撤廃し常に受け入れ体制にして、同時に任期中に不適格と判断された人材については除名する規約も作るってぶっ飛んだ制度だ。

 

そう思った直後、2年生がいる場所と1年Dクラスがいる場所から拍手喝采が巻き起こる。逆に3年生の方にはあまり元気がない。上級生同士でも、色々としがらみがあるのだろう。

 

しかし1年Dクラスからの拍手は半端ないが当然だろう。Dクラスの中には学年でも優秀な生徒もいるが、由比ヶ浜や須藤のようなお荷物の所為でずっと最底辺で燻っているからな。Dクラスで自分に自信がある生徒からしたら南雲先輩が掲げる体制は希望だろう。

 

特に由比ヶ浜マジで嫌われてるからな。白波に往復ビンタをした事で停学を食らってDクラスに借金を背負わせた事がDクラスを爆発させた。

 

更には白波に暴力を振るった事でCクラスとも決裂したのだ。一之瀬は俺達と同盟を結んだわけではないが、CクラスはDクラスを敵視してるので、実質的にDクラスは四面楚歌ならぬ三面楚歌状態だ。

 

しかも由比ヶ浜の奴、停学が明けてからクラスメイトに責められたら、学校側に虐められたから虐めた奴を退学にしろって訴えたのだ。当然棄却されたが、それがまた由比ヶ浜をギャーギャー騒がせる要因になったからな。マジでDクラスには同情する。

 

実際今の体育祭が終わって11月1日に発表されたクラスポイントは……

 

 

 

Aクラス 1103ポイント

Bクラス 794ポイント

Cクラス 659ポイント

Dクラス 0ポイント(実質マイナス50ポイント)

 

と、3位との差は700ポイントとなっている。5月の時点で3位だった俺達との差は490ポイントである事から如何にボロボロになっているのかがよくわかる。

 

そして南雲先輩の案が通ればAクラスにいる雑魚も他人事じゃないだろうし、中々カオスな展開になるかもしれない。

 

まあ俺はどちらでもないだろう。雑魚ではないと思うが恩恵を受けれる程強者って訳じゃないのだからな。

 

そう思いながら俺は体育館を後にして自分の教室に戻る。

 

そして座って待機していると坂上先生が巨大な紙を持って入ってきて、それに伴い馬鹿に緊張が走る。

 

「それでは中間試験の成績発表をします。わかっていると思いますが平均点の半分以下の点数は赤点で、退学処分とします」

 

坂上先生の言葉に空気が重くなる中、紙が黒板に貼られていく。最初は成績最下位の名前と点数が表示されるが……

 

「良しっ!これなら大丈夫だ!」

 

最下位は石崎だが、点数は全科目45点だった。これまでの平均が大体65点くらいなので赤点はまずないだろう。それからどんどん成績下位の生徒の名前が見えてきて、やがて全員の成績が発表される。

 

俺の成績は500点中430点で3位だった。国語と社会が満点で英語が95点だったが、数学が70点で理科が65点だった。この学校に入るために理系も死ぬ気で勉強したが、元々性に合わない科目なのでこんなものだろう。

 

で、1位はひよりで2位は金田だ。この2人は毎回安定して全科目好成績を残しているから羨ましい。

 

「おめでとうございます。赤点はありません」

 

1番上には平均点が書かれているがどの科目も65点前後であり、赤点は33点になるが40点以下の成績を出した生徒は0だ。

 

坂上先生の言葉に安堵の空気が生まれるが、坂上先生の表情は真剣なままだ。また何かあるのか?

 

 

 

「しかし気を緩めないように。来週、期末テストへ向けて8科目の問題が出される小テストを実施します」

 

「げ、中間終わったばっかりなのに!?」

 

勉強が不得意な石崎が嫌そうな表情になるが、お前は少しは勉強する習慣を身につけろ。

 

「まず小テストは全100問の100点満点ですが、その全てが中学生レベルの問題、基礎の習得状況を確認する試験であり、ペナルティはないです」

 

そんな風に言っているがこの学校では意味のないイベントは無いし、何かしら裏があるのだろう。

 

「しかしこれが期末テストに大きく影響を及ぼします」

 

やっぱりな。

 

「影響?もっと分かりやすく言え」

 

相変わらず龍園はタメ口で命令するが、坂上先生は慣れたのか表情を変えない。

 

「まず前提として、その小テストの結果に基づいて、クラス内の誰かと2人1組のペアを組んで、期末テストではそのペアと一蓮托生となって挑んでもらう」

 

ペアと組んで試験に臨むだと?

 

「つまり片方が赤点だったらもう片方も退学って事すか?」

 

俺が気になったので質問すると坂上先生は頷く。

 

「ええ。試験科目はこれまでとは違って8科目各100点満点、問題数は各科目50で合計400問であり、赤点は2種類ある。1つは全科目に最低ボーダーの60点が設けられています。60点未満なら退学ですが、あくまでペアの合計点から判断します。つまり比企谷君と石崎君がペアとしたら、石崎君が0点でも比企谷君が60点を取ればセーフです」

 

あ、それなら楽勝だな。これまでにどの科目でも60点以下はないし、馬鹿がペアでも3、40点は取ってくれるだろうし。

 

「そしてもう1つの赤点基準はペアの総合点においても存在して、具体的な点数はまだ決まってないがペアの総合点が700点前後がボーダーラインだ」

 

つまり全科目60点ギリギリではダメって事だな。総合点の赤点ラインを700点としたら、1科目においてペアの2人で87.5点取らないといけないようだ。

 

「ボーダーを破ったペアは退学だ。この試験は毎年行われているが毎年1、2組が退学となる。嘘だと思うなら上級生に聞いてみると良いでしょう」

 

これは脅しでも何でもなく事実だろう。つかこの学校退学好きだな。

 

「ペアの決め方はどうやって決めるんですか?」

 

「決め方は小テストの後に」

 

つまり小テスト前に決め方を見抜かないとダメって事か。まあ大体予想は出来るけど。

 

「それからもう一つ。君達には別の側面から課題に挑んでもらう」

 

「え?!まだあるんですか?!」

 

真鍋が嫌そうな声を出すが、改めて口にするって事は絶対に面倒だろうな。

 

内心警戒しながら坂上先生を見ると……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今回の期末テストは君達生徒が作成して、他のクラスに出題するものとなっている」

 

ほら、やっぱり面倒じゃねぇか。由比ヶ浜の次くらいに面倒くさい存在だな、オイ。

読者の皆さんは森の声を聞いた事がありますか?

  • はい。
  • いいえ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。