※この作品はR-18です。

腐り目、実力至上主義の学校に入るってよ   作:トラファルガー

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審判

 

 

「ようロリコン。話は終わったか?」

 

「黙れ龍園」

 

図書室に行くなり、龍園はそれはそれは楽しそうに笑いながら話しかけてくる。どうやら俺と有栖の廊下でのやりとりは既に広まっているようで。女子は俺をゴミを見るような眼差しで見てくる。

 

有栖はテスト作成のために自室にいて良かった。一緒にいたら噂に信憑性が増して、有栖が龍園にキレて勉強会どころじゃなかったなろうし。

 

「ククッ……そんなにキレる事ぁねぇだろ。体育祭で堂々と坂柳にキスをされた時点でロリコン疑惑はあったんだしよ」

 

そこを言われると否定出来ない。というかよく考えたら二股扱いされてるし今更だな。

 

「……もういい。ロリコンでも何でも良いから勉強会に入るぞ。文系科目をやってる奴等は何処だ?そっちは俺がやるからひよりは理系の方をやれ」

 

「わかりました。お任せください」

 

「ああ。龍園は理系みたいだが、お前も成績向上を心掛けろよ?」

 

龍園は素行の悪さから意外に思われるが平均より若干上と中々の学力を持っているが、今回の試験で上位レベル……1年生160人中、上位50人以内に入って貰わないと困る。

 

「へいへい。わかってるから言わなくて良い」

 

龍園は面倒そうな口調になりながらも了承するので俺は文系科目をやっている方に向かう。

 

「あ、待て比企谷。最後に聞くが結局馬鹿共に対する罰は何か聞いたか?」

 

龍園にそう言われて俺は先程見えた一枚のプリントを思い出すが……

 

「そうだな……少なくとも連中からしたら普通の学園生活の終焉を迎える事になるだろうな」

 

俺はプリントに書かれた内容を思い出してそう返す。明日は相当荒れそうだな。そして龍園は馬鹿笑いをして呼吸困難を生じるだろう。

 

そう思いながら俺は龍園に背を向けて再度歩き出すが、貧乳女子は全員俺以外の指導者の方に向かったので若干ショックを受けて、そこそこ巨乳の神室から呆れた眼差しを受けながら指導を始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日……

 

学校に来るなり生徒会に来るように呼ばれたので廊下を歩くと、階段の辺りで綾小路と軽井沢と鉢合わせする。軽井沢は楽しそうに綾小路と話していて、綾小路は顔に手当ての痕跡を残してないまま軽井沢の話を聞いている。

 

「よう。お前らも呼び出しか?」

 

「あたしは付き添い。坂柳さんと椎名さんは?」

 

「今回呼ばれた俺だけだ」

 

多分処分の発表だろうが、その場合は目撃者である2人は不要で、被害者の俺1人で充分だろう。

 

「というか綾小路は怪我は大丈夫なのか?」

 

「問題ない。全部当たる直前に威力を多方向に拡散するように顔を動かしたからな。痛みはあるが、威力が一点集中してないから骨に異常はない」

 

マジか。武道家は敵の拳の威力を受け流すことを出来るのは知っているが、あの状況でも出来るのかよ。つくづくふざけた奴だな。

 

そう思いながら俺達は合流して生徒会室に向かうが、綾小路と軽井沢の距離が近いが面倒な事になるかもな。軽井沢と平田って偽カップルらしいからいずれ別れそうだ。

 

「着いたか」

 

「あたしは待ってるからじゃあ頑張ってね」

 

「頑張る必要はないだろ?」

 

「いや、須藤君とか絶対に突っかかってくるでしょ」

 

あり得るな……

 

軽井沢の言葉に頷きながら生徒会室に入ると既に他の面々もいる。南雲先輩のみならず副会長の桐山先輩、堀北元会長や橘元書記もいる。

 

そして被疑者もいる。カメラを用意したっていう外村は真っ青になっていて、池と山内は須藤を一撃で沈めた綾小路に対して恐怖の眼差しを向けていて……

 

「綾小路ぃっ!」

 

左腕に包帯やギプスが装備した須藤が憤怒の表情が浮かべて叫ぶ。

 

「何か用か?」

 

「何か用かだぁ?!俺の肩を壊しやがって!後遺症が残るかもしれないって言われたんだよ!ふざけんじゃねぇよ!」

 

そう言いながら詰めようとするが……

 

「それ以上踏み込むなら右腕も壊すが良いか?」

 

「っ!」

 

綾小路が冷徹な眼差しを須藤に向けながらそう質問すると、須藤は足を止めてガタガタと震えだす。流石に生徒会役員がいる前で暴力を振るうとは思えないが、今の綾小路の表情を見るとやりかねない。

 

「そこまでにしろ綾小路。実行したら過剰防衛として判断して処罰を与えるぞ」

 

堀北先輩の言葉に綾小路は肩をすくめてから須藤から距離を取る。あの態度から実際は攻撃するつもりはなかったのだろう。

 

「では南雲。今の生徒会長はお前だから処罰はお前が伝えろ」

 

「ええ。じゃあまずは比企谷と須藤の問題についてだ。須藤は佐藤と松下の2人を殴ろうとした結果、比企谷が庇って殴られた。カメラの記録を見る限りやろうと思えば寸止めは出来ただろうし、女子の顔面を躊躇いなく殴ろうとした須藤に非がある。よってDクラスは更にマイナス50ポイントだけクラスポイントを引き、その分をBクラスに加算する」

 

由比ヶ浜の時と似たパターンか。

 

「はぁ!勝手に割り込んだコイツの自業自得だろ!」

 

どんだけ理不尽な反論だよ?クレーマーよりタチが悪いな。

 

「そんな訳があるか。寸止め出来たと判断した以上、情状酌量の余地はない」

 

須藤の理不尽な反論を南雲先輩が一蹴する。須藤は怒りの表情を南雲先輩に向けて歩きだすが、綾小路が拳をポキパキ鳴らすと綾小路に忌々しそうな眼差しを向けて足を止める。ハッキリ言ってメチャクチャ怖い。

 

綾小路が須藤を黙らせると南雲先輩が口を開ける。

 

「次に外村秀雄。綾小路によれば須藤達が録画の確認をしようとした時に居なかった事から、盗撮の為にラジコンを渡していないと判断して今回は無罪とする。ただし次回以降は怪しいと思ったら罰する可能性があるから注意するように」

 

「しょ、承知」

 

外村は心底安心した表情で頷く。まあこれを学校から発表からすれば白い目で見られないだろう。少なくともそこの三馬鹿よりは遥かにマシだ。

 

「次に綾小路清隆。お前の場合、常人なら致命傷になり得る須藤の拳を顔面に10発受けてから須藤の肩甲骨を砕いた事で過剰防衛という意見も出たが、女子の裸を守った事、女子生徒146名による減刑要請書を考えて今回は厳重注意と反省文3枚のみとする。次回以降は厳罰対象だから注意しろ」

 

南雲先輩の警告に綾小路は一礼するが、まあ実質無罪だろう。というかここで綾小路を罰したら、発足したばかりの南雲生徒会は女子生徒を敵に回すから当然か。

 

「何でだよ?!俺にこんな怪我をさせておいてそんな軽いのかよ!当分部活にも出れなくなったんだぞ!」

 

須藤が喚くが、盗撮を責められたからバラした軽井沢に殴りかかった奴が何で偉そうなんだよ。

 

「安心しろ。治っても部活には出れないからな。須藤、池、山内に対する罰だが、停学処分にしても反省しないだろうからお前達にはこの教育プログラムを受けて貰う」

 

南雲先輩はプリントを3枚取り出して3人に渡すと……

 

「ふざけんじゃねぇよ!こんな罰、やってられるか!」

 

「そうだそうだ!俺達に自由を奪うのか?!」

 

「生徒会長なら何でもやって良いと思ってんじゃねぇよ!」

 

三馬鹿は物凄い勢いで反発する。まあ当然だろう。俺も昨日見たが「生徒矯正プログラム」は学生からしたらかなり理不尽に感じるだろう。

 

 

内容についてだが……

 

①プライベートポイント制の廃止。

 

これはプログラムを受ける生徒からプライベートポイントの概念を無くすのだ。今後特別試験で活躍したり、クラスポイントがプラスになっても須藤達は貰えない。当然買い物も出来ない。

 

②懲罰室での生活

 

昔、この学校はルームシェアするタイプの寮だったが、違反行為をした際にはベッドとテーブルとトイレ以外何もない懲罰室で生活をさせられたらしいが、須藤達は卒業までその部屋で住む。風呂については部活棟にあるシャワーを週に3回、15分までと刑務所のような感じだ。

 

③買い物申請

 

欲しいものがあったら申請書に欲しいものと理由を書いて教師に提出。却下されたら買えない。歯磨きやタオルや衣類など生活に必要なもの以外は基本的に却下するらしい。

 

④部活の永久追放

 

和を乱す事から今後は部活の参加を一切禁止となる。まあこれは須藤のみが対象だけど。

 

⑤私物、現在の携帯端末の没収

 

生活態度を改める為にゲームや漫画などの私物は全て没収して、卒業時か退学時に返却するつもりだ。更に携帯についてもネットが使えず、電話とメール以外使えないものの使用が強制される。

 

⑥ケヤキモールの出入り禁止

 

例え友人の奢りでも遊ぶ事を認めないので、遊ぶ場所が多いケヤキモールに出入りする事を禁止となった。食事についても学校側が朝昼晩の食事を用意するのでスーパーに行く必要もない。

 

⑦奉仕活動と精神修養の義務化

 

毎日朝晩に写経を30分ずつ行い、土日は学校の清掃活動を1日4時間やる事を義務化。真人間になる為に道徳的な行動を期待する為だ。

 

 

 

 

他にもまだまだあって、まるで刑務所のルールだ。当然3人は納得してないのでごねるが……

 

「最後を見ろ。坂柳理事長の印鑑があるが、政府が力を注いでいる学校のトップが承認した事を意味する。逆らうなら政府から非国民と扱われてもおかしくない」

 

有り得るな。会った事ないが理事長って有栖の父親だし娘以上のサディストかもしれないし。

 

「南雲先輩。由比ヶ浜結衣にもこのプログラムに参加させるべきです」

 

「昨日比企谷や坂柳にも言ったが、既に今までの愚行に対して罰を与えているから無理だ。ただ次に問題を起こしたらこの罰を与えるって話は出てる」

 

綾小路が手を挙げて要求するが、南雲先輩は昨日俺達に言ったことを口にする。やはり皆が由比ヶ浜が大人しくなる事を望んでいるようだ。

 

「話は終わりだ。比企谷、綾小路、外村は教室に戻れ。須藤、池、山内は携帯を没収して新しい携帯を支給するから残れ」

 

「ふざけんな!何で俺達がこんな目に遭うんだよ!未遂だから無罪だろ!」

 

「そうだそうだ!元々比企谷が軽井沢にポイントを渡したのに、俺達に渡すのを拒否したのが悪いんだ!」

 

「肩を壊されたのにこの仕打ちなんて納得いかねーよ!絶対に「黙らないと3人の背骨を折るぞ」っ!綾小路ぃっ……!」

 

「「ひいっ!」」

 

綾小路の冷たい声に須藤達は封殺される。実際綾小路なら躊躇いなく背骨を折るだろうな。力を晒したからか堂々と脅しやがった……

 

「し、失礼しますぞ!」

 

綾小路にビビった外村は早足で出て行く。

 

「馬鹿は黙らせたので失礼します」

 

綾小路も一礼して生徒会室から出ていくので俺も一礼して出て行く。

 

「ねぇ、今三馬鹿の騒ぎ声が聞こえてきてから外村君が物凄い速さで走り去ったけど何があったの?」

 

「厳罰に喚いた三馬鹿に綾小路が背骨を折るって脅した」

 

「もう力を晒したから今更だしな」

 

「怖過ぎでしょ。でも清隆はその力であたしを守ってくれるんでしょ?」

 

軽井沢は自慢げに綾小路に話しかけると綾小路は考える素振りをして頷く。

 

「そうだな……以前にも言ったが、この力を使って恵を守るつもりだ」

 

「たうわっ!へ、変な事を言ってんじゃないわよ!」

 

軽井沢はいかなり素っ頓狂な声を出して走り去って行くが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「たうわ?」」

 

俺と綾小路は妙な奇声に首を傾げる事しか出来なかったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

クラスポイント

 

Aクラス 1103ポイント

Bクラス 794ポイント→844ポイント

Cクラス 659ポイント

Dクラス 0ポイント(実質マイナス50ポイント→0ポイント(実質マイナス100ポイント)

 

読者の皆さんは森の声を聞いた事がありますか?

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