腐り目、実力至上主義の学校に入るってよ 作:トラファルガー
「さて、そろそろ最後のゲームと行こうか」
鬼龍院先輩が笑いながら箱を突きつけてくる。
既に20回ぐらい王様ゲームをやったが俺達は様々な命令に従った。
綾小路の命令でなずなと鬼龍院先輩が抱き合って百合百合したり、ひよりの命令で鬼龍院先輩が綾小路をあすなろ抱きしたり、軽井沢の命令で俺がなずなと綾小路のベッドで添い寝をしたり、俺の命令で軽井沢が全員を赤ちゃん言葉を使いながらパパママ呼びしたり、鬼龍院先輩の命令でひよりと有栖が頬にキスし合ったり、綾小路の命令で軽井沢が由比ヶ浜に成り切ったりと中々過激な命令も含まれていた。
中でも軽井沢と有栖とひよりは結構な頻度で不機嫌になったが、王様の命令は絶対である。
そう思いながら俺達はクジを引き……
『王様だーれだ!?』
クジを突きつける。俺は4番だ。無念だ……最後に王様になりたかった。
「私か」
最後に鬼龍院先輩か。変な命令でない事を祈る。
「では2番と4番が唇同士でキスをしたまえ」
出たな。最後の最後にお約束の命令だな。
「……俺が4番だ」
「えっ?!わ、私が2番だね」
まさか相手はなずなかよ?!なずなは真っ赤になって俺を見てくる。
「「反対です!」」
ここでひよりと有栖が反対する。まあ予想の範囲内だ。
「おやおや。王様の命令は絶対だぞ?」
鬼龍院先輩は命令をしただけあって賛成だ。
「オレは賛成だ。比企谷にはハーレム王の在り方を見せて貰うって約束をしたからな。オレはお前の夢の果てを見たいと思っている」
「テメェ綾小路。嘘ついてんじゃねぇよ!」
この状況でもとんでもない嘘を吐くか?!というかこんな場面でワンピースのキーワードを汚すな!口元が緩んでいるし、感情的になっているが碌でもない方向に成長してるな!(※ベクトルは違いますが、八幡や由比ヶ浜の所為です)
「「「………」」」
綾小路の戯言にひよりと有栖と軽井沢がジト目で俺を見てくる。冤罪だから弁護士を呼んで欲しい。
「……良いんじゃない?ハーレム王なら当たり前の事でしょ」
ここで軽井沢も賛成に回る。これについては完全に俺を困らせる為だ。綾小路に余計な事を吹き込んだと誤解しているのか、もしくは先程命令で赤ちゃん言葉を使わせたからか、どちらかの恨みだろう。
何にせよこれで賛成が3人で反対が2人。俺が反対に回っても、なずなが賛成したら意味がなくなる。
全員がなずなが注目する中、なずなは真っ赤になりながらも口を開けて……
「……良いよ。恥ずかしいけど、八幡君なら嫌じゃないから……」
え?まさかの賛成でしたよ。賛成が4人って時点で命令に理不尽性はないと判断される。
「賛成が4人か。じゃあ早速命令に従って動いて貰おうか」
鬼龍院先輩がそう言うと、なずなは真っ赤な表情を俺に向けながら俺の肩を掴んできて、目を閉じながら顔を寄せてくる。え?マジでするの?
予想外の展開に呆然とする中、なずなはそのまま俺の首に腕を絡めて……
ちゅっ……
そのままキスをしてくる。柔らかな感触が伝わってきて、顔が熱くなる。ひよりや有栖の唇は何度も堪能したから慣れているが、初めて感じる感触にドキドキしてしまう。
「んっ……ちゅっ……んんっ」
するとなずなはキスの雨を降らせてくる。逃げようとするが、抱き締める力を強めてガッチリ拘束してくる。もうこれは逆らえ「「そこまでです!」」ないと思ったタイミングでひよりが俺の頭を、有栖がなずなの頭を掴み、引き離してくる。
「ちょっと〜、鬼龍院先輩の命令の邪魔はダメでしょ」
「その割に先輩は幸せそうでしたが?」
口元を引き攣らせながら尋ねる有栖。
「……うん、ファーストキスだったけど、思ったよりも気持ちよくて、ね?」
モジモジするなずなにより、額に青筋を浮かばせる有栖とひよりだが、後が怖過ぎる。
というかなずなってキス未経験者だったの?てっきり何人の男とキスをしていると思っていたが、貞操観念はしっかりしているようだ。
「……八幡君はどうだった?私とのキス、嫌じゃなかった?」
不安そうな表情+上目遣いで尋ねてくる。嫌って言ったら物凄い落ち込んで、こっちの罪悪感が半端ないだろうな。
「……い、嫌じゃなかったな」
「そっか。じゃあまた欲しくなったらしてあげるね?」
ビシィッ!
なずなの発言にひよりと有栖の額に青筋が更に増えて空気が重くなる。どうしよう、年末会が終わって3人になったらガチで死ぬかもしれない。
どうするべきか?3人きりにならないように綾小路の部屋に泊めて貰う……ダメだ。綾小路は軽井沢とセックスらしいしからな。
鬼龍院先輩?ダメだ、綾小路が狙っている先輩の部屋に泊めて貰うわけにはいかない。こうなったらなずなの部屋に泊めて貰うしかないのか?」
「ふぇっ?!い、いきなり何を言ってるのかな?!あ、い、嫌って訳じゃないよ。けど心の準備が出来てないし、流れに身を任せちゃいそうだし……ま、まあ八幡君が良いなら身を任せちゃうけど……」
そこまで考えているとなずなが物凄いテンパっている。まさか今の全部口に出てっ!
突如背後から殺気を感じたので見てみると……
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…………
ひよりと有栖はドス黒いオーラを撒き散らしている。賞味期限切れと呼ばれた星之宮先生が出すオーラに匹敵するオーラで、息苦しくなる。
助けを求めるべく綾小路達3人を見れば……
「清隆に軽井沢。中々面白い修羅場だな」
「そうですね。何故か麻婆豆腐が食べたくなりましたし、泰山で買ったテイクアウト用麻婆豆腐を食べますか?ノンアルコールワインも一緒に」
「頂こう」
「2人とも悪い顔過ぎでしょ……」
ダメだ。全く頼りにならない。綾小路と鬼龍院先輩に至ってはテーブルに麻婆豆腐とノンアルコールワインを乗せているし。というか麻婆豆腐は後で俺にもわけてくれ。
そう思いながら俺はドス黒いオーラを撒き散らす2人に対する言い訳を考えるのだった。
数十分後……
「ふむ。では解散としようか」
食器などを片付けると鬼龍院先輩が解散を宣言する。
「2年の寮まで送ります」
「ありがとう清隆。比企谷も朝比奈を送ってくれ」
「いや、行き先は鬼龍院先輩と同じですし綾小路一人で充分ですよね?」
「私はもうちょっと八幡君と過ごしたいけどダメ、かな?」
「そんな悲しそうな声を出さないでくれ」
二人がまたドス黒いオーラを出すし、鬼龍院先輩もなずな関係の話は有栖とひよりの前でしないで欲しい。さっきも話し合った結果、今夜は搾り取るって言われたし。
「だったら全員で送りましょ。清隆もいやらしい事を考えてそうだし」
「そんなことはない。精々鬼龍院先輩からお休みのキスをして欲しいくらいで「考えてんじゃない!このドスケベ!」そこまで言うか?」
「言うわよ!この馬鹿!」
馬鹿というか欲望に忠実になったってのが正解だろうな。
「そうですね。全員で送りましょうか」
ひよりがそう言うので全員で部屋を出てエレベーターで下に行き、寮を出る。もう夜だからかかなり寒い。長時間もいたら風邪をひいてしまうだろう。
寒さに耐えながら1分ちょっと歩くと2年生の寮に到着する。
「ここまでで大丈夫だ。では良い年を」
「はい。その前にお休みのキスをお願いします」
綾小路の奴、マジで要求しやがった……
「やれやれ。甘えん坊な後輩だな……んっ」
鬼龍院先輩は綾小路の額にそっとキスをして蠱惑的な笑みを浮かべながら寮に入っていく。それによって綾小路は口元を緩ませて軽井沢の顔が般若の顔に変わる。
「えっと……お、お休み八幡君」
ちゅっ
なずなが真っ赤になりながら鬼龍院先輩と同じように俺の額にキスをして寮に入っていく。同時にひよりと有栖も般若の顔に変わる。
そして女子3人は俺と綾小路の手を掴み……否、握りしめて歩き出す。
「清隆、今夜は寝かせないから」
「八幡君。今夜は全部搾り取りますから」
「覚悟してください」
俺達は連行されてエレベーターに乗り、綾小路の部屋がある階に着く。
「じゃあね有栖、ひより。お互いに女誑しの躾を頑張ろうね」
「ええ。よしお年を」
「また女子会で会いましょう」
「また来年ね。さぁ行くわよ馬鹿清隆!」
軽井沢が綾小路を引っ張ると同時にドアが閉まり、俺の部屋がある階に向かう。
到着すると二人に引っ張られ、部屋に入るなりベッドの上で押し倒されてズボンを脱がされ……
「さぁ。たっぷりと可愛がってあげますから……」
「覚悟してください……!」
「ちょっと待てお前ら!明らかに捕食者の眼差しだが、やり過ぎは勘弁してっ!あっ!一気に攻めるな!あっ!がぁっ!あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
肉食獣と化した2人に容赦なく攻められまくった。
気がつけば朝を迎えていて、全て搾り取られたので下半身に力が走らず、碌に動けないまま初日の出を寮の窓から見るのだった。これほど最低な初日の出の観覧は世界初だろう。
もう搾り取られるのは勘弁と思ったが、3学期が始まる2日前に、なずなとの約束を果たす為、なずなと2人とスパ施設に行ったが、その際になずなからディープキスをされて、その光景を龍園が写真に収めてひよりと有栖にチクり、俺は再度限界まで絞られてしまったのだった。
次回から原作8巻ですがストックが切れたんで暫く休みます
読者の皆さんは森の声を聞いた事がありますか?
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