腐り目、実力至上主義の学校に入るってよ 作:トラファルガー
「ふぅ……って、まだ綾小路はまだ帰ってないのかよ」
恋人3人と情事を済ませて部屋に戻れば、綾小路はまだ戻ってきていなかった。俺は3人相手に4回戦までしたが、綾小路の場合は軽井沢1人だ。アイツの巨根を相手に1人で何回も受け入れるって軽井沢も中々性欲が旺盛のようだな。
そう思いながら俺はベッドに乗ってゆっくりと瞼を閉じて、やってくる睡魔に逆らわずに身を委ねるのだった。
翌朝……
「あー、眠い……」
「大丈夫か?睡眠不足は手元が狂うぞ」
「お前に言われたくない。というかお前は何時に帰ってきたんだ?」
午前5時前、俺は欠伸をしながら野菜を切っていると隣にいる綾小路が睡眠不足云々言ってきたが、コイツには言われたくない。
「2時だな」
「……つまり睡眠は2時間ちょいかよ」
「恵の膣が気持ち良くてな。仕方ないだろう」
俺達はヒソヒソと話す。流石に堂々と夜中に抜け出して女を抱いていたなんて言えないからな。
「それにしてもハーレムというのは受け入れ難いみたいだな……恵はハーレムの話をすると不機嫌になるし」
綾小路は心なしか普段よりしょんぼりしているように見えるが、軽井沢の反応が普通だ。俺は一応ハーレム持ちだが、なずな先輩は兎も角、ひよりと有栖は自分が1番でないと気が済まないタイプだ。
「だが諦めるつもりはないだろう」
「もちろんだ。可愛い女子を囲んでセックスに満ちた暮らしをするのが、オレにとってオレ自身が最初に決めた目標だ」
さ、最悪の目標だな。しかも手に握り拳を作ってやる気を感じるし。
「だったら由比ヶ浜とかはどうだ?見た目だけ悪くないだろ」
見た目だけはな。
「アレはない。アレは人じゃなくて塵だ」
綾小路は無表情から嫌悪感剥き出しに変わる。コイツにこんな表情をさせるあたり、ある意味由比ヶ浜は凄いな。
「済まん、俺が悪かった」
「全くだ。しかし椎名のグループに由比ヶ浜がいないのは幸いだ」
綾小路の言うように少し離れた場所でひより達は調理をしているが由比ヶ浜の姿はない。大方煩い上に足手纏いだから寝てろって言ったんだろう。
まあそれが正しい。アイツは雪ノ下以外の人間を苛立たせる天才だから居ない方が作業効率が良いしな。
「話を戻すが、ハーレムを作る際に恵の不機嫌を抑える方法とかに妙案はあるか?」
「序列を作って軽井沢を1位にすれば多少マシになるんじゃないか?」
まあ2位以下になったら物凄く不機嫌になるだろうけど。
「なるほど。ちなみに比企谷は序列を作るのか?」
「俺が作るというよりひより達が1位の座を賭けて争ってる感じだな。俺自身としては平等に接するつもりだ」
少なくとも火花を散らすのはやめてほしい。女の争いってヒヤヒヤするからな。
「そういうパターンもあるのか……オレはどうするか……」
綾小路は真剣な表情を浮かべながらブツブツ呟いているがDクラスの生徒が聞いたらブチ切れるだろう。何せ高校生離れした最強戦力がクラスに興味を全く持たず、ハーレムを作ることばかり考えているからな。
まあ実際のところ、綾小路が責められる筋合いはない。Aクラスを目指すのは個人の自由であり、目指さないのも個人の自由だ。
そして綾小路がAクラスを目指さずにハーレムを作ることに夢中になってもそれは綾小路の自由だ。クラス内の協力は半ば義務化しているが、実際は義務じゃないしな。
そんな事を考えながら朝食を作り続けるのだった。
その1時間半後、朝食当番以外の生徒もいて朝食を食べ始めたが、その際に離れた場所にいた由比ヶ浜が「味が薄い」だの「手抜きしたのか」とギャーギャー喚いていて不快さから俺達の飯が不味く感じてしまい、松下と白波が由比ヶ浜にクロスボンバーを叩き込んで地面に叩きつけているのを見ると不味く感じた飯が美味く感じるのだった。
キーンコーンカーンコーン
昼休みを告げるチャイムが鳴り響く。いよいよ昼食だが……
「お前ら、わかってるけど今日の昼食は少しにしとけよ」
俺が念の為に注意する。今日の午後は全て運動だからだ。今まではグラウンドを走るだけだったが、今日は実際の試験で走る山道18キロを実際に走るからだ。腹の空き過ぎは論外だが、食べ過ぎも論外だ。
メンバーが頷いたのを確認してから俺達は食堂に向かうと汗だくの女子達が食堂に向かっているのを確認した。女子は午前中に12キロの山道を走ってきたからか大半が疲労困憊だ。舗装されている道とはいえ厳しいだろう。
「恵、大丈夫か?」
「ちょっ!清隆!いきなり過ぎるから!」
そんな中、綾小路は真っ先に軽井沢に近寄り抱きついて尻を揉む。ブレねえなコイツ……
「お疲れさん。キツかったか?」
何にせよ情報収集は大切だから軽井沢に質問する。
「あ、うん。けど小野寺さんの作戦が成功して雪ノ下さん以外は上手くいったよ」
「どんな作戦だ?」
「行きは歩くより少し早いくらいの速さにして、折り返しの際は小野寺さんがペース配分を指示したの」
やはりこういう時に運動神経抜群の奴がいるのはありがたいようだ。
しかし……
「雪ノ下がいないのはリタイアか?」
軽井沢の周りを見れば有栖と雪ノ下がいない。有栖は障害持ちだから他の場所で課題をやっているのだろうが、体力のない雪ノ下がいないのはリタイアした可能性が高い。
「さあ?小野寺さんの作戦に対して「手抜きを推奨するなんて」って馬鹿にして独断で走った挙句、呆気なく抜かされて、出発地点から5キロの場所で折り返したあたし達と再度会うくらいの差を付けられた馬鹿の事なんか知らないわよ」
軽井沢の言葉に有栖のグループメンバーの大半が嘲笑や冷笑を浮かべているが普段雪ノ下がどれだけ罵倒していたのかよくわかる。中学時代に毎日罵倒されていたからな。
しかし雪ノ下の奴、体力無さ過ぎだろ。スタートから5キロ地点で会うって事は雪ノ下が5キロ走っている間、軽井沢達は行きの6キロと帰りの1キロの計7キロ走ったという事になる。同時にスタートして2キロって相当の差だぞ。
「そうか。よく頑張ったな恵」
「んっ……!清隆、人前だから!」
綾小路は堂々と軽井沢にキスして、軽井沢はデレデレしながら文句を言っている。
「ったく、このバカップルが」
「いや比企谷の発言、ブーメランだから」
「だな。人前で椎名や坂柳とキスしてるし」
クラスメイトの時任と小宮からツッコミが入る。否定はしないが俺は人に囲まれた時はしないからな。
「ほっとけ。しかし思ったより厳しそうだな。俺達も前半はゆっくり行って、後半は誰かにペース配分を決めて貰いたいが……綾小路、頼めるか?」
俺も運動神経は悪くないが、自信を持って人に指示できるくらい良いって訳じゃないからな。
「わかった。運動能力が低い人も考慮したペース配分にする。それと恵の身体を堪能したいから先に行っててくれ」
「はいはい。行くぞお前ら」
綾小路にそう返してから俺達は食堂に向かうが、今日が1番ハードだから気合いを入れるように心がけるのだった。
同時刻……
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…………」
山道にて雪ノ下雪乃は遂に体力が完全な0になって腰を下ろしてしまう。もう立つことが出来ない状態だ。進んだ距離は8キロ弱で結果的に、軽井沢達とは4キロぐらい差が開いてしまった。
そんな中、バンがこっちに向かいながら下山してきて、担任の茶柱が呆れ顔を浮かべながら窓から顔を出す。
「ここまでだ雪ノ下。他の皆はゴールしたし、お前1人のために他の教師も待てないからリタイアだ」
茶柱の言葉に雪ノ下は歯軋りする。自分がビリである事を伝えられて屈辱感で満ち溢れている。これは何かの間違いだと。
「早く乗れ。着き次第昼食を食べていいが、お前は減点だ。迷惑をかけた坂柳達には謝った方が良い」
茶柱は雪ノ下にとって屈辱を感じるような言い方をわざとする。普段から雪ノ下と由比ヶ浜によって胃と髪の毛にダメージを与えられているので普段より厳しく接している。
しかしバンの中にいる真嶋、星之宮、坂上は聞かなかったフリをする。普段茶柱が職員室で吐血している事を考えれば咎めるのは良心が痛む。
雪ノ下は怒りに満ちながら立ち上がろうとするが体が言う事を聞かずにいたので立ち上がれない。
「何をしている?早く来い」
「そうだよ。私達だってご飯食べたいんだからさ、早く乗ってよ」
「まさか立てないのですか?他の皆がゴール出来たのに?これだからDクラスは……」
茶柱と星之宮、坂上が容赦なく促す。星之宮も坂上も茶柱程じゃないが5馬鹿に迷惑をかけられているので優しさはない。真嶋も5馬鹿に苦しめられている為か、咎めずにいた。
そんな中、雪ノ下は何とか起き上がろうとするが起き上がれず、這うように車に着くが、教員はドアを開けるだけで誰も手を差し伸べない、
「随分と待たされましたね……本当に傍迷惑な……真嶋先生」
坂上が促すと真嶋が運転を再開する。
「で?雪ノ下さんは怪我をしたのかな?それなら医務室に直行だね」
「おそらく怪我だろう。そうでないと皆と同じようにゴール出来た筈だ」
「ま、そうだよね。体力切れなんてあり得ないよ」
「ええ。体力切れなら中学生レベルですし、怪我でしょう。星之宮先生は試験本番に間に合うように雪ノ下さんの怪我を治療してあげてください」
「はーい」
茶柱と星之宮と坂上は体力切れとわかっているが敢えてそのような言い方をして、雪ノ下を煽る。雪ノ下は怒りの余り拳を震わせるがギリギリの所で耐える。
そんな光景を車の鏡で見た真嶋はため息を吐きながら合宿所に車を向かわせるのだった。
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