腐り目、実力至上主義の学校に入るってよ 作:トラファルガー
「ではHRを始める。知っているが掲示板にグループの構成と発表順番が貼られているので、見てない者は確認するように。また堀北が締切までに誰ともグループを作れなかったので、ペナルティとしてクラスポイントは30ポイントマイナスとなり、堀北については櫛田と軽井沢のグループに入る事になった。以上だ」
Dクラス、担任の茶柱は連絡事項を伝えると早足で教室から出て行く。理由は……
「何してんだし!誰とも組めないでペナルティを貰うなんて馬鹿じゃないの?!」
「全くね。それでリーダーぶるなんて恥知らずも良いところよ」
トラブルが起こり得ると判断しただ。茶柱の予想通り、由比ヶ浜と雪ノ下が堀北に罵声をぶつける。
(いや、お前らが言うなよ)
櫛田は内心にてそう突っ込む。しかしこれは他の皆も同じだろう。由比ヶ浜や雪ノ下は堀北以上に迷惑をかけている。まあ言ったら更に面倒な事になるから口にはしないけど。
「けど堀北さん。何でグループを作れなかったのか教えてくれないかな?グループを組むなんて簡単な事が出来なかったのは堀北さんに問題があるんじゃないかな?それをハッキリして次回に活かさないといけないから」
櫛田は馬鹿2人を無視して堀北に詰問すると堀北が悔しそうに睨みつけ、櫛田の中に愉悦が生じる。しかし櫛田は容赦しない。
「あのさ堀北さん。何で睨むの?堀北さんのせいでクラスポイントは更にマイナスになったんだよ、わかってるの?」
二学期終了時点ではマイナス100ポイントで、林間学校で22ポイント獲得したが、堀北のペナルティ30ポイント引かれて今はマイナス108ポイントだ。
「だよね。というかグループを組むなんて簡単な事も出来ない癖にAクラスを目指して、あたし達に偉そうにしてたの?」
軽井沢が嘲笑を浮かべて櫛田の質問に頷く。
「そこまでにしてくれないかな?これ以上クラスで揉めるのは止めて「だったら平田君はこれ以上迷惑をかける人を庇わないでよ」……そ、それは……」
止めようとする平田を松下が一蹴する。松下からしたら由比ヶ浜を未だに庇う平田は怨敵だ。
「ねえ答えてよ。私達はいつまでも我慢すれば良いの?」
怒りのこもった松下の質問だが……それによって遂に爆弾が爆発した。
「そうだよ!何で私達が何度苦しめられたか!」
「良い加減にしろよ!あんなゴミ共を庇うなよ!」
「私達も櫛田さんみたいに白髪が増えそうだよ!」
「五馬鹿が居なかったら、まだ勝てる可能性があるのに……!」
「五馬鹿を庇ってる時点で平田も同罪だ!」
「っ………!」
松下の叫びに佐藤が同調して他の面々も松下に対する賛成の声をあげ、平田を責め立てる。入学当初は人気だった平田だが、五馬鹿を庇い続けた事から今ではクラスで五馬鹿と堀北の次に嫌われている。
「ふざけんなし!あたし達は被害者だから!」
「うるせぇよ!雌牛!お前は今直ぐ退学しておっさんに抱かれてろよ!」
「そうだそうだ!貧乳の雪ノ下とおっさんに可愛がってもらえよ!」
「貴方達こそ今直ぐ退学しなさいよ!邪魔でしかないわ!」
「んだとクソ女!テメェみたいな口だけが調子に乗ってんじゃ「お前らが乗るな」っ……綾小路ぃ!」
ここで苛立ちが限界となった綾小路が須藤に憤怒の眼差しを向けると、ビビりながら席に着く。
「お前らもだ。今は堀北に対する断罪内容を考える時間で喧嘩をする時間じゃない」
綾小路が周りを見回しながらそう呟くと周りの皆は黙る。由比ヶ浜は文句を言おうとしたが、雪ノ下が由比ヶ浜が脱糞しないように止めに入る。
「ありがとね綾小路君……話を戻すけど堀北さん。堀北さんのせいで皆、迷惑がかかった事について、どう責任を取るの?自分の口から話してよ」
これについては紛れもない事実だ。堀北以外の生徒は全員グループを組めたので、完全に堀北に問題がある。
「黙ってないで答えてくれないかな?どう責任を取るの?」
「……今回の試験で1位に「グループを組むことすら出来ない協調性皆無なのに?個の力が堀北さんを遥かに上回る反面協調性がないけどグループを組めた綾小路君や高円寺君に勝てるの?」……っ!」
苦々しい表情を浮かべながら反論をしようとするが松下に一蹴される。実際普段協調性がない綾小路や高円寺は実力の高さからグループを組めた。
協調性が無くても実力により組めた綾小路と高円寺の存在は、協調性が無くて組めなかった堀北には多大なダメージを与える。堀北の存在は2人より遥かに劣っていると事実が。
「ねぇ、事実言われたからって松下さんを睨まないでくれる?」
「そうよ!逆恨みも大概にしなさいよ!」
「偉そうにしてた結果がこれかよ!」
「……別に睨んでは……」
「嘘ついてんじゃねぇよ厄病神!」
「っ……!」
堀北が松下を睨んでいるとクラス中から罵詈雑言を浴びせられる。中学時代から無視されていた堀北だが、罵詈雑言には慣れておらず気圧されていまう。
そんな中、綾小路が手を挙げる。
「もう責めるのは良いんじゃないか?堀北の表情を見る限り反省する気も更生する気も無さそうだし責めても時間の無駄でしかない」
「っ!……っ!」
綾小路の投げやりの台詞に堀北は歯を食い縛り握り拳を作る。責めるのを止めるように言っているが、堀北からしたら「堀北はどうしようもない奴なんだから」と言われているのだから、責められるよりも遥かに屈辱だ。
それを察した櫛田は綾小路の案に乗る事にした。皆の前で土下座による謝罪をさせるのを目標にしていたが、放置した方が堀北に堀北に屈辱を与えられると判断したのだ。
「そうかもね……皆、思う所があるかもしれないけど、堀北さんは変わる気がないしこれ以上責めるのは止めようね、堀北さんもごめんね?改善する気がないどうしようもない人間だってわからなかったから、責めちゃったよ」
櫛田が頭を下げて謝罪するが、堀北の中で屈辱感が増大する。
しかしこれについては堀北の自業自得だ。堀北の立場ならHRが終わり次第、「私のせいで皆に迷惑をかけてごめんなさい」と謝罪して、クラスメイトからの文句を真摯に受け止めるべきだったのだ。そうすれば多く文句を言われるだろうが、まだ更生の余地があった。
しかし堀北は自らのプライドがそれを許さず、嫌味に対して睨みを返して、出来もしない責任の取り方を話したり、謝罪の1つもしなかった。
その結果……
「ま、そうだよね。迷惑をかけたのに謝罪しない人なんてどうしようもないし、皆もこれ以上問題を蒸し返さないようにしないとね」
「だな。堀北もどうしようもない人間の1人だった訳だ」
クラスメイトは怒りを通り越して、五馬鹿らと同じようにどうしようもない人間と思うようになった。
「さ、話は終わったし授業の準備をしようか。特別試験は気になるかもしれないけど、普段の授業が1番大切だからね」
櫛田が両手を叩いてそう口にすると皆が堀北から目を逸らして教材を鞄や机から取り出す。
そんな中、堀北は由比ヶ浜達と同じ扱いになった事に爆発しそうになるが、ここで暴れたら由比ヶ浜と同じ存在になるとギリギリで堪えながら座り……
「あ、楓花さん?今夜は新しいコスプレによるプレイしたいんで、放課後にデートしましょう」
自分を五馬鹿と同じ立場に落としたキッカケを作っておきながら、恋人の1人にエロを求める電話をする隣人の綾小路に敵意を向けるのだった。
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