腐り目、実力至上主義の学校に入るってよ 作:トラファルガー
南雲 0点/20点
桐山 0点/20点
溝脇 0点/20点
殿川 0点/20点
一之瀬 0点/20点
難易度ボーナス 20点/20点
合計 20点/120点
役員は全員0点の評価を出す。難易度ボーナスについては学校の体制を雪ノ下の都合のいいように変えるのはこの上なくハードだからボーナスはしっかりついたようだが……
「私達が0点?!ふざけないで!」
「そうだし!明らかな嫌がらせだし、全員退学するし!邪魔なんだけど!」
案の定2人がブチ切れるが……
「ふざけてねぇよ。主観的な意見ばかり、最初からカンニングペーパーして覚える努力の放棄、紙を無くしたら暴言を吐きながら探すのを強行、挙句に由比ヶ浜は問題の解決案を話してないじゃねぇか」
口調が荒い南雲会長。相当キレているな。
「はぁ?言ったじゃん!ゆきのんに従う事だって!」
「筆記試験が良いだけの人間に従うだけで人が成長出来るわけないだろうが。大体綾小路や高円寺がズルをしたと言ったが、具体的には?事実なら学校側に調査するように訴えるがどうする?ただしデマだったら虚偽の訴訟としてお前にペナルティが与えられるが?」
南雲会長が強い口調でそう口にするが、仮に訴えても100%雪ノ下が負けるだろう。
「っ……学校側が屑揃いだから虚偽に扱われるのが容易に想像出来るから結構よ!」
「そうだし!ゆきのんを悪く言うなんてマジキモい!最低!屑!」
「うるせぇよ!ブーメラン発言ばっかすんじゃねぇよ!この粗大ゴミ共が!」
あ、南雲会長がキレた。気持ちはよくわかるけど。
「はぁ!生徒会長が生徒を罵倒するなんて最低!今すぐ退学しろし!」
いや、確かに問題かもしれないが退学レベルじゃないだろう。
「そこまでにしろ。スピーチが終わった以上雪ノ下と由比ヶ浜は壇上から降りろ。南雲も今後は今回のような発言をしないように注意しろ」
「はい、すみませんでした」
「はぁ?!何で注意だけなんだし!」
「同感ね。こんな屑共が教師や生徒会長だなんて、この学校は本当に救いようがないわ……!行くわよ由比ヶ浜さん」
「うん!ほんっと最低!」
茶柱先生が注意すると南雲会長は素直に謝罪して、雪ノ下と由比ヶ浜は罵倒しながら壇上から降りる。
2人が降りると茶柱先生は懐から薬を取り出して飲んでいるが、アレは胃薬か?普段から常備しているとは余程苦労しているのだろう。
「先程は見苦しい発言をして失礼した。以後気をつける」
南雲会長は壇上の中央に立って謝罪する。
「はぁ?!謝罪は口だけじゃなくて退学して示せし!」
馬鹿がギャーギャー喚くが南雲会長はそれを無視して席に座る。未だに由比ヶ浜は喚くが、南雲会長はもう面倒になったらしく隣に座る一之瀬から薬を渡されて、水と一緒に飲む。もう生徒会や教師にとって胃薬は必需品のようだ。
内心同情している間にも次のCクラス3人のグループが壇上に立ちスピーチをする。
その際に「社会見学の導入」をテーマに、世界に通じる人間の育成の為に、世間を知るべく外部の施設などの訪問を話し、3年間学園外に行けない問題を提示して90点を取った。
次のDクラス3人グループが「プライベートポイントのサービス」をテーマに、五馬鹿のせいで苦労しているので学校側に5人以外の35人にポイントを支給する制度の設立を提案した。発表の結果としては70点と高くないが、「可哀想だから導入してやれよ」と同調する声が全クラスから出て五馬鹿がメチャクチャ騒いだ。
そしていよいよ龍園と有栖という極悪コンビだ。AクラスのリーダーとBクラスのリーダーコンビの登場に空気が重くなる。
変わはないのは軽井沢の後ろから胸を揉んでいる綾小路と離れた場所で髪を手入れしている高円寺に……
「ふんっ!あのチビ達の事だからズルするに決まってるじゃん!」
「残念だけどこの学校の上の人間は無能しかいないから不正を挙げるのは難しいわ」
由比ヶ浜と雪ノ下くらいだろう。男の三馬鹿は龍園より俺や綾小路を嫌ってるから睨みつけてるだけだ。
有栖と龍園は額に青筋を浮かばせながらも準備してリモコンを持ち、有栖が操作すると「高度育成高等学校の体制の問題について」と書かれたスライドが表示される。
「それでは始めます。今回我々は高度育成高等学校の体制における問題の改善については発表します」
再度有栖がボタンを押すと新しい文章が出るが……
・各クラスの足手纏いの排除
・退学の際の救済措置の条件追加
かなりのインパクトのある見出しが現れ、講堂に騒めきが生じる。
「では「各クラスの足手纏いの排除」については私坂柳有栖が、「退学の際の救済措置の条件追加」については隣の龍園翔が説明をいたします」
有栖が一礼すると龍園が壇上の隅に移動して、有栖は1人で中央に立つ。
「各クラスの足手纏いの排除と言いましたが、実力下位の生徒を排除するのではなく、向上心のない生徒を排除するべきという意味です」
有栖がそう言ってリモコンを押すとグラフが表示されるが、7種類の線グラフがかる。
「これは私がクラスの足手纏いと判断した生徒のこれまでの中間試験と期末試験の成績、学年平均とクラス平均です」
有栖がもう一度リモコンを操作すると1番上にAクラス平均、その下の線グラフに順番にM、K、H、H、Tと表示され、Tの線グラフのすぐ下にある線グラフに学年平均と表示される。
「名前はイニシャルでした表示されていませんが、全員Aクラス平均から大きく下回り、学年平均より少し上です。それも二学期終了まで殆ど成長していません」
有栖は敢えて自分のクラスの人間を雑魚扱いしているが、それだけに説得力がある。
「その癖、この5人は安いプライドから他クラスの生徒を見下していて、最上位クラスのAクラスには相応しいとは思えません。他のクラスの人も自分のクラスにいる怠惰な人間に心当たりがありませんか?」
有栖はそう尋ねると一部の人間は頷く。実際ウチのクラスにも全く成長してない奴もいるからな。
「弱いことは仕方ありません。伸び幅に差が出るのも仕方ありません。しかし日本の未来を担う人材を育成を重視する学校で弱いままでいる生徒、クラスの優秀な生徒に流されて努力をしない生徒は不要です。よって今後はクラス全体の査定に拘らず、個人の成績や努力や伸び幅や性格なども細かく査定して、問題のある生徒を退学させていくべきです」
有栖の断固とした口調に一部が苦い表情になるが、大半は反論しない。
まあ反論する奴は自身が努力しない生徒ですと告白するようなものだからな。
それに有栖の発言内容は極論だが、確かな説得力がある。一之瀬のクラスは皆仲良しだから怠けるって生徒は少ないっぽいが、ウチのクラスの中には順調であるが故に怠惰な感情を持っている生徒もいるからな。
反論するとしたら……
「ふざけんなし!上手いこと言って自分の気に入らない生徒を退学させたいんでしょ!」
「女王様気取りかよ!調子乗ってんじゃねぇよ!」
「そうだそうだ!」
「貧乳が偉そうに語るなよ!」
底抜けの馬鹿くらいだろう。由比ヶ浜と須藤と山内と池が反対して、有栖の額に青筋が生まれる。
「……こほん、仮に私の考えが実現すれば生徒は「ああはなるまい」と嫌でも向上心を持ち、それを身体に染みつかせれば社会に出て役立つでしょう。ぜひ来年度から試して、学期末ごとに査定結果に応じた罰を与えることを希望します」
しかし有栖は咳払いをして話を終わらせて一礼すると、龍園の隣に移動して、入れ替わる形で龍園がステージの真ん中に立つ。
さて、龍園はどんなスピーチをするのだろうか。
まあ間違いなく誰かのヘイトを高めるのは明白だろうけどな。
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