※この作品はR-18です。

腐り目、実力至上主義の学校に入るってよ   作:トラファルガー

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グループディスカッション⑦

 

 

 

「では綾小路に続いて自分が発表します」

 

俺がリモコンを操作して次のスライド……Aクラス特有の特権の改案についてのページに切り替える。

 

「さっきから無視してんじゃねぇよ!テメェらみたいな屑が可愛い女子に手を出してんじゃねぇよ!俺達に全員寄越「黙りたまえ。見苦しい事この上ない」っ……!」

 

池がギャーギャー喚いていたが、近くにいた綾小路と並んでDクラスの怪物の高円寺が苛立ち混じりの殺意を出すと池の泡を噴いて気を失う。

 

「さっきから耳障りで仕方ない。今後も騒ぐようなら卒業してから高円寺コンツェルンの力で貴様らの家族諸共首を吊りたくなるまで追い詰める事も考えないといけない」

 

いや、怖いってレベルじゃねぇよ。高円寺グループは日本トップクラス、世界でも有数の大企業だ。後継の高円寺なら本気で潰せるだろう。

 

それにしても普段不敵な笑みを浮かべてる奴がキレるとガチで怖いな……

 

「っ……」

 

流石の雪ノ下も悔しそうに黙り込む。雪ノ下も実家が裕福だが高円寺に比べたら雲泥の差だから当然だろう。

 

由比ヶ浜は喚こうとするが雪ノ下に止められる。由比ヶ浜は不満そうだが、コイツは本物の馬鹿だろう。

 

何にせよ静かになったので俺は高円寺に一礼をしてから口を開ける。

 

「Aクラス特有の特権……言うまでもないがAクラスの生徒は自由に進学先や就職先を決められる夢のような特権だ」

 

まあ裏もあるだろうけど。進学や就職出来ても留年や退学やクビにされる可能性もある。仮に由比ヶ浜がAクラスで卒業して東大に入っても馬鹿だから卒業出来ないだろう。

 

要は身に適した大学や職場に入る為に特権を使うのが重要で、分不相応な場所を希望するべきではない。まあそれは今回は関係ないし口にはしないけど。

 

「しかし俺はこう思いました。Aクラスの中にもクラスに貢献しようせず、ただ付いていくだけで向上心がない人間に推薦枠は相応しくない……と」

 

俺の言葉に空気が重くなる。言いたいことがわかったようだ。

 

「先程坂柳と龍園のグループでは向上心がない奴は退学にするべきと言っていましたが、俺も似たような考えで『これからは個人の動向についても逐次チェックしてAクラスの生徒であろうと査定に落ちたら特権を剥奪する事、Bクラス以下でも死に物狂いで努力した人間には特権を与える事』を提案します」

 

『おぉっ!』

 

俺の言葉に歓声を上げるのはDクラスの生徒だが無理もない。彼らは五馬鹿のせいでAクラス行きを諦めているのが現状だ。

 

「今のDクラスはぶっちきりの足手纏いが5人もいて、諦めのムード全開ですがそれはよろしくない。実際不良品と呼ばれるDクラスの中にも粒がいてその粒を無碍にするのは勿体無いのでチャンスを与えるべきです」

 

総合力が低くても一点特化的な意味で優秀な生徒はDクラスにそれなりにいるし、その一点を高めるモチベーションを上げる為には、個人に対しても評価を与えるようにするべきだ。

 

『良いぞ比企谷!』

 

『もっと言ってやれ!』

 

『五馬鹿のせいでAクラス行きのチャンスが跡形も無く消えた私達に希望を!』

 

……そんな声援を受けると同情が湧いてくる。どんだけ辛い思いをしたのだろうか?

 

しかし一部の連中は不満そうに見てくるが、そいつらは間違いなく自信がない人間だろう。面を見る限り「余計なことをしやがって……」って考えているのは明白だ。

 

まあ文句は言ってこないだろう。言ったら「自分は優秀なクラスメイトに頑張って貰うのが最善で、そこまで努力をしたくない」と遠回しに言っていると勘違いされる可能性が高い。

 

「今回のグループディスカッションでは学校に対する問題点や不満を提示するパターンが多かったですが、今後学校はもう少し個人に対する扱いを改善していただきたい。社会に出たら団体行動は必須ですが、だからといって優秀な人間がお荷物に足を引っ張られ続けて腐ってしまっては勿体ありません」

 

俺はそう締めくくり一礼する。こうすれば今後生徒は教師に対して納得のいかない点を指摘しやすくなるだろう。

 

「では採点をする」

 

南雲会長がそう口にするとモニターの内容が変わり……

 

南雲 18点/20点

 

桐山 19点/20点

 

溝脇 18点/20点

 

殿川 18点/20点

 

一之瀬 19点/20点

 

難易度ボーナス 20点/20点

 

合計 112点/120点

 

 

暫定一位に躍り出る。やはり監督生導入や特権剥奪についてはそう簡単にはいかないからな。

 

何にせよ1位だったので良しとしよう。残りのメンツを見る限り、厄介なメンバーはおらず負けることはないし、最上の結果だろう。

 

そう思いながら俺達は拍手を遅れながらステージから降りて息を吐く。

 

「お疲れ様でした。それにしても八幡君達は高円寺君のおかげで静かな発表が出来ましたね」

 

「全くだ。高円寺が居なかったら連中は騒ぎまくって集中力が欠けていたかもしれない」

 

本当にあいつらの相手は疲れるからな。肉体的でも能力的でも精神的な意味でも。

 

内心高円寺に感謝をしていると次の発表を迎えるので意識をステージに戻すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

1時間後……

 

「……以上です。ご清聴感謝します」

 

最後のグループの一之瀬が「学校による罰則やペナルティの中に、簡単に人を退学させる内容の廃止」を説明する。

 

 

「これで最後だな。じゃあ採点をする」

 

南雲会長がそう呟くと生徒会役員+堀北先輩が採点を始め……

 

 

 

南雲 15点/20点

 

桐山 16点/20点

 

溝脇 14点/20点

 

殿川 15点/20点

 

堀北 16点/20点

 

難易度ボーナス 20点/20点

 

合計 96点/120点

 

 

と、表示される。これで全てのグループが終了となるが、クラスポイントが入る上位5組は……

 

1位 俺と綾小路のグループ→BクラスとDクラスに150ずつクラスポイントが入り、1人あたり100万プライベートポイントが入る

 

2位 有栖と龍園のグループ→AクラスとBクラスに100ずつクラスポイントが入り、1人あたり80万プライベートポイントが入る

 

3位 橋本と神室と高円寺のグループ→AクラスとDクラスに50ずつクラスポイントが入り、1人あたり50万プライベートポイントが入る

 

4位 ひよりと松下とみーちゃんと白波のグループ→BクラスとCクラスとDクラスに20ずつクラスポイントが入り、1人あたり30万プライベートポイントが入る

 

5位 軽井沢と櫛田と堀北のグループ→Dクラスに40クラスポイントが入り、1人あたり20万プライベートポイントが入る

 

 

って感じで、Aクラスは150クラスポイント、ウチのBクラスが270クラスポインと、Cクラスが20クラスポイント、Dクラスが260クラスポイントを得る。

 

そして試験前日のクラスポイントは……

 

Aクラス 1220ポイント

Bクラス 947ポイント

Cクラス 580ポイント

Dクラス マイナス108ポイント

 

で、今回の試験のポイントを加えると……

 

 

Aクラス 1370ポイント

Bクラス 1217ポイント

Cクラス 600ポイント

Dクラス 152ポイント

 

こうなる。Aクラスとは同盟を結んだ事によりCクラスと引き離しているので順調だ。まあクレーム次第で変わるかもしれないがな。

 

そしてDクラスは久しぶりにプラスになったが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「Dクラスは2年になった時には0ポイントになってますね」

 

有栖がそう口にするが、そうなる可能性は極めて高いだろう。

 

出来ればウチのクラスとトラブルを起こして、ポイントを毟り取りたいものだ。

 

そう思いながら俺達は真嶋先生の終わりの挨拶を聞き、解散するのだった。

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