※この作品はR-18です。

腐り目、実力至上主義の学校に入るってよ   作:トラファルガー

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一斉攻撃

夕方4時過ぎ、スパ施設を後にした俺がカフェで一杯やっている時だった。

 

pipipi……

 

ポケットにある端末が鳴り出すので、ポケットから取り出して確認すると龍園からメールが来ていた。

 

それによればCクラスの優待者の名前と所属グループが判明して、優待者の法則を調べたいから来てくれと書かれていた。どうやら本当に全員の携帯を見たようだ。

 

俺は了解と返事を送ってからカップにある紅茶を流し込んでカフェを後にする。そしてそのまま自分の部屋に戻ると、龍園がひよりと一緒にテーブルを囲んでいた。

 

テーブルには3枚の紙が散らばっているが、その紙にはCクラスの優待者が所属するグループのメンバーの名前が書かれているに違いない。

 

「比企谷も来たか。早速だがお前も協力しろ。俺より先に優待者の法則を見抜いたら5万やる」

 

 

そう言われながらも俺は一番近くにあるリストを見てみる。

 

虎グループ

 

Aクラス 赤山深夜 志村義人 真山涼子

Bクラス 大筒木カグヤ 高畑哲二 羽柴京子 横山深夏

Cクラス 香山雄二(優) 徳川洋二 湊加奈 山田アルベルト

Dクラス 篠原さつき 松下千秋 三宅明人

 

蛇グループ

 

Aクラス 赤坂智也 江原海斗 戸倉綾女 氷川夕子

Bクラス 神谷弘毅 坂上龍弥 米倉悟

Cクラス 石崎大地 九鬼正治(優) 富岡マサル 米谷翔子

Dクラス 小野寺かや乃 長谷部波瑠加 王美雨

 

羊グループ

 

Aクラス 青山絵里 佐藤恵美 吉岡拓

Bクラス 乾雅彦 越前織 三輪佳恵

Cクラス 金田悟 須山夏実(優) 時田剛健 松平賢二

Dクラス 井の頭心 うちはミツミ 夏山仁 松原留姫

 

 

こんな感じで優待者のマークがついてある。これから法則を発見しないといけない。

 

無人島試験でも公平さは保たれていたから優待者の法則についても全クラス共通だろう。でなきゃ裏切り制度を試験に持ち込むわけないからな。

 

(さて、どうやって法則を発見するかだな)

 

俺も龍園達と同じように紙に目を通す。優待者の3人はクラスでもそこまで目立ってない人間で成績も悪くはないが優秀でもない。

 

その事から優待者は成績などで決めているわけではない。もし成績で決めるなら竜グループの優待者は有栖であるが、有栖の携帯は確認済みだ。

 

学校は優待者について厳正な調整で決めたとメールを送り、茶柱先生は試験をクリアするための近道としてAクラスからDクラスまでの関係性を一度無視しろと言った。

 

しかし関係性を無視しろと言っても、そう簡単に割り切るのは無理だ。何せ無人島ではCクラスが各クラスを引っ掻き回したから。

 

それは当然教師もわかっているはずだ。にもかかわらず関係性を無視しろと言うって事は関係性を無視して協力するって意味ではないだろう。

 

(リストは……クラスごとで名前順。この中にカギとかがあるのか?)

 

その時だった。

 

「あ、わかりました」

 

ひよりがそう呟く。同時に顔を上げると龍園がひよりに話しかける。

 

「わかったのか?」

 

「はい。茶柱先生は関係性を無視するように言ってましたが、アレは協力するという意味ではなく、リストに書かれたクラスを無視するという意味です」

 

言いながらひよりは虎グループの紙を持ってテーブルの中心に置く。

 

虎グループ

 

Aクラス 赤山深夜 志村義人 真山涼子

Bクラス 大筒木カグヤ 高畑哲二 羽柴京子 横山深夏

Cクラス 香山雄二(優) 徳川洋二 湊加奈 山田アルベルト

Dクラス 篠原さつき 松下千秋 三宅明人

 

「これについて、クラスが書かれた部分を消すと……」

 

ひよりはクラスに関する部分を消しゴムで消す。

 

すると……

 

虎グループ

 

赤山深夜 志村義人 真山涼子

大筒木カグヤ 高畑哲二 羽柴京子 横山深夏

香山雄二(優) 徳川洋二 湊加奈 山田アルベルト

篠原さつき 松下千秋 三宅明人

 

こうなった。同時に俺はひよりの言いたい事を理解した。

 

これを名前順にすると……

 

赤山深夜、大筒木カグヤ、香山雄二、篠原さつき、志村義人、高畑哲二、徳川洋二、羽柴京子、松下千秋、真山涼子、三宅明人、湊加奈、山田アルベルト、横山実夏の順になる。

 

そんで虎は干支で3番目だから優待者は名前順で3番目の香山雄二となる。

 

同じように蛇グループと羊グループも調べてみると見事にマッチした。どうやらひよりが見抜いた優待者の法則は合っているだろう。

 

「良くやったひより。約束通り報酬は渡す」

 

言いながら龍園は携帯を操作するが、ひよりにポイントを送金しているのだろう。

 

「どうもありがとうございます」

 

「気にすんな。ただ俺としてはお前も比企谷みたいに俺の為に動いて欲しいがな」

 

「Cクラスの一員として最低限は協力します」

 

ひよりはそう返す。俺はポイントが欲しいから龍園に協力しているが、ひよりは俺ほど欲がないし、積極的でないので予想通りの返事だ。

 

「……まあ良い。とりあえず例の約束は果たせそうだし、今夜12時に動くぞ」

 

「了解。さて、どうなるんだか……」

 

俺は今後の事を想像するが、とりあえず試験最終日に有栖が由比ヶ浜を潰すのは間違いないと思うのだった。

 

それから数時間後、2回目のグループディスカッションが行われたが、特に実りのない話をして終了した。

 

 

 

 

数時間後……

 

「良し、そろそろ時間だ」

 

もうすぐ深夜0時になるあたりで龍園が部屋を出るので俺もそれに続く。そしてエレベーターに乗って下層へ向かう。当然例の作戦を実行するためだ。

 

その時だった。いきなり俺と龍園のポケットから音が流れ出す。咄嗟に携帯を取り出すと……

 

『猿グループの試験が終了致しました。猿グループの方は以後試験へ参加する必要はありません。他の生徒の邪魔をしないよう気を付けて行動して下さい』

 

そんなメールが来ていた。猿グループは確かBクラスの生徒が優待者だったな。

 

「どのクラスだ?」

 

「DかAの葛城派だな。猿グループはBクラスの生徒が優待者だったからBは違う。Cクラスについては俺が指示してないし、坂柳派なら猿グループのみならず一斉にメールが来るはずだ」

 

まあそうだろうな。ともあれ猿グループの試験が終わった時点で俺達にはどうしようもないし放置しよう。

 

そう思っていると目的の階層に到着してドアが開く。と、同時にクラスメイト8人がいる。

 

「全員いるな。じゃあ行くぞ」

 

龍園がそう言って真っ直ぐ進むので俺達もそれに続き、あるドアの前で立ち止まる。

 

ドアには竜と書かれているが、現在俺達は竜グループがグループディスカッションをする部屋の前にいる。

 

中に入ると有栖が椅子に座っていてその背後にはAクラスの生徒8人がいた。つまりこの部屋には俺を含め19人いるって事になる。

 

「お待たせしました。それでは予定通り優待者を攻撃しましょう」

 

AクラスとCクラスの生徒が向かい合う中、有栖がそう言う。

 

今回俺達が集まった理由は有栖が言ったようにCクラスと坂柳派が優待者を攻撃する為である。

 

何故同盟を結んで優待者を攻撃するのかというと保険の為である。幾ら優待者の法則を発見してもそれが正しいとは限らない。仮に優待者の法則を間違えた事を気付かずに裏切りまくって、大量のクラスポイントを失ったら大惨事だ。

 

しかし有栖らAクラスと組めば、成功した場合に得るポイントは減る代わりに失敗した場合に失うポイントも減るので最悪の事態は避けれる。

 

「その前に確認しておきたいのですが、猿グループの試験を終了させたのは貴方方ではないですよね?」

 

「信じてもらえるかはわからないがな」

 

「あくまで確認をしただけで疑ってはいませんよ。まあ猿グループはおいておきましょう。優待者の法則はわかってますか?」

 

「クラスの部分を取っ払ってからグループメンバー全員を名前順にして、干支の順番と照らし合わせるんだろ」

 

「安心しました。どうやら私と同じ考えみたいですね。では攻撃を始めたいと思いますが龍園君にお願いがあります」

 

「何だ?」

 

「はい。兎グループについてですが、攻撃するのは後日にしませんか?」

 

兎グループ……一之瀬がいるグループだな。有栖は多分一之瀬の動向を調べたいのだろう。

 

そして龍園は了承するだろう。他クラスのリーダーの情報は重要だしな。

 

「良いぜ。ちなみに竜グループも叩くか?」

 

「そうですね……明日のグループディスカッションが終わってから叩きましょう。葛城君達の反応を見たいですから」

 

やっぱりコイツ、生粋のドSだな。

 

「わかった。そうなると兎グループ竜グループと猿グループを除き9グループあるが、どう攻撃する?」

 

まあそうなるな。優待者1人当てたら50クラスポイントだし、どっちが攻撃するかは重要だ。猿グループから裏切りが出なかったら6グループずつ攻撃出来たんだがなぁ……

 

「兎グループはこちらが攻撃します。竜グループについては明日のグループディスカッションの最中にコイントスやサイコロで決めるのはどうでしょうか?」

 

「ま、妥当だな。じゃあどのグループを攻撃するか決めるぞ」

 

まあ大体予想はつく。互いに5グループずつ攻撃する以上……

 

CクラスはAクラスの優待者3人とBクラスの優待者1人とDクラスの優待者1人を叩き……

 

AクラスはCクラスの優待者3人とBクラスの優待者1人とDクラスの優待者1人を叩く流れになるだろう。

 

「とりあえず虎、蛇、羊、犬グループはAクラスが攻撃します。Cクラスは鼠、牛、馬、鳥、猪グループを攻撃してください」

 

有栖は自分達が攻撃するグループの中にCクラスが優待者となっているグループを入れているので優待者の法則を理解しているようだが、当然か。

 

有栖の提案に龍園は頷く。

 

「良いぜ。じゃあ攻撃を開始するぞ」

 

同時に龍園の背後から5人の生徒が前に出て、有栖の背後から4人の生徒が出る。

 

そして一斉に携帯を操作して……

 

 

 

『鼠グループの試験が終了致しました。鼠グループの方は以後試験へ参加する必要はありません。他の生徒の邪魔をしないよう気を付けて行動して下さい』

 

『牛グループの試験が終了致しました。牛グループの方は以後試験へ参加する必要はありません。他の生徒の邪魔をしないよう気を付けて行動して下さい』

 

『虎グループの試験が終了致しました。虎グループの方は以後試験へ参加する必要はありません。他の生徒の邪魔をしないよう気を付けて行動して下さい』

 

『蛇グループの試験が終了致しました。蛇グループの方は以後試験へ参加する必要はありません。他の生徒の邪魔をしないよう気を付けて行動して下さい』

 

『馬グループの試験が終了致しました。馬グループの方は以後試験へ参加する必要はありません。他の生徒の邪魔をしないよう気を付けて行動して下さい』

 

『羊グループの試験が終了致しました。羊グループの方は以後試験へ参加する必要はありません。他の生徒の邪魔をしないよう気を付けて行動して下さい』

 

『鳥グループの試験が終了致しました。鳥グループの方は以後試験へ参加する必要はありません。他の生徒の邪魔をしないよう気を付けて行動して下さい』

 

『犬グループの試験が終了致しました。犬グループの方は以後試験へ参加する必要はありません。他の生徒の邪魔をしないよう気を付けて行動して下さい』

 

『猪グループの試験が終了致しました。猪グループの方は以後試験へ参加する必要はありません。他の生徒の邪魔をしないよう気を付けて行動して下さい』

 

 

一気に9グループの試験が終了するのだった。

 

 

 

残り、2グループ




年末は忙しいのでとりあえず1話投稿しましたが、今年の投稿は今回で最後にします。

また来年よろしくお願いします

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