※この作品はR-18です。

腐り目、実力至上主義の学校に入るってよ   作:トラファルガー

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6月24日の俺→あー、早く明日になってよう実の2年生編の2巻読みてーな

今の俺→あー、早く3巻発売しねーかな

2巻買って読みました。まだ試験は始まってない導入編ですが、クソ面白かったです。マジで3巻早く出ろ

しかし刺客がアイツとは思いませんでした……


予定

「あー……気持ちが良い〜」

 

綾小路と別れた後に俺は流れるプールに入って流れに身を任せる。ただこうやって流れているだけで疲れが取れていくのがハッキリとわかる。

 

まあ中学時代の夏休みに比べたら全然マシだがな。特に中2の時なんて家でゴロゴロしたい俺を千葉村とか花火大会に引き摺り出す連中がいたし。

 

そんな事を考えていると、ビーチパラソルの下に龍園がいるのが目に入る。加えて石崎やアルベルトなどの付き人もいる。

 

向こうも俺に気付き、ビーチパラソルから出るので俺もプールから上がる。

 

「よう比企谷。てっきり部屋に篭ってると思ったぜ」

 

「エアコンがぶっ壊れたからプールに涼みに来たんだよ。後今日の夜、お前の部屋に泊めてくれ」

 

「あん?ひよりか坂柳に頼めば良いだろうが」

 

「出来るか!」

 

恋人でない女子に泊めてくれなんて頼めるわけがないだろうが!確かにひよりとは抱き合いながら一緒に寝たし、有栖とも抱き合ったりキスをされたりしているが、同じ部屋で一夜を過ごすのは無理があるだろう。

 

すると龍園はいやらしく笑い出す。なんか物凄く嫌な予感がする。

 

「なるほどなぁ……よしわかった。石崎、俺の携帯を持ってこい」

 

「は、はいっ!」

 

石崎はそう言ってビーチパラソルの近くに置いてある鞄の中に手を入れる。あの野郎、まさか……!

 

俺は慌てて石崎から龍園の携帯をぶん取ろうとするが……

 

「アルベルト」

 

「OK、Boss」

 

その前にアルベルトが俺を拘束してくる。

 

「離せアルベルト!」

 

「Sorry」

 

アルベルトは謝るも離す気配を見せない。アルベルトの力は桁違いで、俺なんかじゃ振り解けない。

 

そうこうしている間に携帯は龍園の手に渡り、龍園は嬉々としながら電話をする。

 

「おうひよりか……ああ。お前に話があるんだよ」

 

「待てコラ!マジでやめんむっ!」

 

アルベルトが俺の口を塞いでくる。この野郎、龍園のフォローが上手いな。

 

「ああ。比企谷がよ、今日お前の部屋に泊まりたいらしいんだよ……何で俺が電話したって?比企谷が言うのが恥ずかしいらしくて俺に頼んできたんだよ」

 

この野郎……マジで何て事を言いやがる。これまでのひよりの行動を見れば多分OKを出してくるだろう。実際ひよりのベッドで昼寝をしたこともあるし。

 

つかひよりの部屋に泊まるのがバレたらヤバい。寮のルールとして夜8時以降、男子が女子のエリアに入るのは禁止である。

 

クラスメイトとAクラスの女子なら見逃してくれるだろうが、CクラスとDクラスの女子が俺を目撃したら問答無用で学校に訴えるのは明白だ。

 

ペナルティは退学ではないと思うが、重い可能性があるし出来れば避け「ペナルティ?気にすんな。俺としてもクラスのリーダーとしてペナルティの内容を知りたいからな」……野郎、本当に良い性格をしてやがるな。

 

「わかった……ああ、伝えとく。じゃあな」

 

そう言ってから龍園は電話を切る。同時にアルベルトが拘束を解き、満面の笑みを浮かべてくる。

 

「オーケーだとさ。8時前にひよりの部屋に行けよ」

 

マジか!ひよりの奴、オーケーしたのかよ?!いくら一緒に寝た経験があるとはいえ、泊まりを了承するとは予想外だわ!

 

現在俺の中では3つの気持ちが生まれている。

 

1つ目に男と同じ部屋で一夜を過ごす事に対して抵抗を持たないひよりの純真さに対して心配する気持ち

 

2つ目にひよりにそこまで信用されて嬉しい気持ち

 

3つ目に……

 

 

 

 

 

 

 

「死ね龍園」

 

龍園に対する怒りだ。俺は即座に龍園の腹に拳を振るおうとする。普段暴力を振るわない俺でも今回はイラっときた。

 

しかし龍園は笑いながら後ろに跳んで簡単に回避する。やっぱ喧嘩慣れしてる奴に拳を叩き込むのは無理か。

 

「良いじゃねぇか。女と泊まれて良い思いが出来るんだからよ」

 

良かねーよ。緊張でマトモに思考することすら出来ねーよ。

 

「……もういい。こうなったらひよりに気が変わったと連絡するだけだ」

 

「おいおい。ひよりは楽しみにしてんだぞ?」

 

すると龍園はニヤニヤ笑いながら携帯を突きつけながら操作する。

 

 

『もしもし?』

 

『おうひよりか……』

 

『龍園君?』

 

『ああ。お前に話があるんだよ』

 

『何でしょうか?』

 

『ああ。比企谷がよ、今日お前の部屋に泊まりたいらしいんだよ』

 

『八幡君がですか?しかし……』

 

『……何で俺が電話したって?比企谷が言うのが恥ずかしいらしくて俺に頼んできたんだよ』

 

『そうなんですか?ですが私の部屋に八幡君が泊まるとペナルティが発生するのでは?』

 

『ペナルティ?気にすんな。俺としてもクラスのリーダーとしてペナルティの内容を知りたいからな』

 

『そうですか……わかりました。では8時前に来るように八幡君に伝えてください』

 

『わかった』

 

『あ、もう一つ。八幡君に楽しみに待ってますともお願いします』

 

『……ああ、伝えとく。じゃあな』

 

どうやら龍園は通話を録音していたようだ。ニヤニヤ笑いを強める。

 

「そんなわけでひよりはお前を楽しみに待ってるらしいぞ。楽しみに待っているひよりを裏切るのか?いつもひよりと読書を楽しんでいるお前が?」

 

は、半端なくウゼェ……まあそれはさておき、ひよりが楽しみに待っているならドタキャンをし難い。しかも通話相手が俺でないって事は、ひよりは本気で楽しみにしている事になる。

 

「ペナルティを食らっても文句を言うなよ?」

 

「もちろんだ。クラスの奴らが反発しても直ぐに黙らせてやる」

 

「……はぁ。なら良い」

 

俺は結局龍園のイタズラに抵抗するのをやめて、ひよりの部屋に泊まる選択をする。これ以上抵抗しても疲れるだけだ。

 

「くくっ、土産話に期待するぜ」

 

「黙れ。つか精神的に疲れて腹減ったから飯奢れや」

 

「石崎。適当に買ってこい」

 

「は、はいっ!」

 

言うなり石崎は全力ダッシュで店の方に向かうので、俺は適当な席に座って息を吐く。

 

向かい側には龍園が座り、アルベルトは龍園の側に立ったままだ。

 

「ったく、夏休み最後なんだから精神を疲弊させんな」

 

「悪かった悪かった。ま、次のイベントは当分先だから問題ない」

 

「あん?なんか知ってんのか?」

 

龍園は確信したような口振りでそう言ってくる。

 

「概要は知らないが、二学期最初のイベントは10月にある体育祭らしい」

 

体育祭ねぇ……普通の学校なら練習したり、入場門の製作などがあるが、この学校の体育祭は絶対ただの体育祭じゃないだろう。多分他クラスと腹の探り合いをするかもしれない。

 

なんにせよ明日から直ぐに忙しくなるって事はないだろう。

 

「それとお前に頼みがある」

 

「テメェ、さっきまで散々俺をからかっておきながら頼み事をするとは良い度胸だな……まあ良い。で?」

 

「単刀直入に言うとDクラスの生徒の1人をスパイにする事が出来た」

 

どうやら龍園は龍園でスパイを作っていたようだ。

 

「奇遇だな。俺も今スパイを作ろうとしてるな」

 

「お前もか。ソイツの性別は?」

 

「男」

 

「なら別人か。丁度良い。スパイが2人いりゃ情報がより正確になるな」

 

だろうな。人数が多けりゃ良いわけではないが、1人だけだと情報が正確か判断出来ないし。

 

「で?頼みってのは何だ?」

 

「そう難しい話じゃねぇよ。スパイによりDクラスの情報が手に入っても、同盟相手の坂柳が信用するか微妙だから上手く橋渡しをしろってだけだ」

 

なんだ、そんな事なら問題ない。これまでも龍園と有栖の橋渡しをしてきたし、今までより綿密に打ち合わせをすれば良いだけだ。

 

「そのくらいなら構わないが、体育祭で闇討ちとかをするなよ?」

 

コイツの性格上、闇討ちをしてもおかしくないがバレたらペナルティがヤバいだろう。

 

「闇討ちは考えてない。寧ろ大々的に叩くことを考えてる。具体的にはな……」

 

そう前置きして龍園は戦術を俺に話すが、中々にエゲツない戦法だ。

 

「なるほどな。じゃあそれを確実に成功させるならDクラスの情報、更にはAクラスの協力が必要だな」

 

「ああ。特別試験は夏休みからで1学期には無かったが、今後はかなりあるだろうし働いて貰うぜ」

 

「構わないが報酬はちゃんと用意しろよ。お前は俺の王じゃなくて雇い主だからな」

 

利用価値があるから龍園に協力しているが、利用価値が無くなったら有栖に鞍替えする事も考えている。

 

「そのつもりだ……しかし石崎の野郎、遅ぇな」

 

言われてみれば石崎が戻ってくるのが遅い。もしかして店が想像以上に混雑してるのか?

 

そう思っていると石崎が走ってくるのが見え、やがて息を切らしてやって来る。

 

「遅え」

 

「す、すみません。店は混んでなかったんですが、途中で須藤達Dクラスの奴らに絡まれて……」

 

なるほどな。あの単細胞に絡まれたら仕方ないな。龍園もそれにより怒りを消す。

 

「なるほどな。そんなデカイ態度も2学期からは出来ないようにしてやるか」

 

龍園は悪どい笑みを浮かべながらそう呟き、石崎が持ってきたたこ焼きを食べ始める。

 

大方龍園は須藤を再度オモチャにするようだ。まあアイツは直ぐに熱くなりやすいから龍園からしたら最高のオモチャだろう。

 

そう思いながら俺も石崎が持ってきた焼きそばを手に持って食べ始めるが、精神的に疲れた俺には普段食べる焼きそばよりも美味く感じるのであった。

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