※この作品はR-18です。

腐り目、実力至上主義の学校に入るってよ   作:トラファルガー

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処罰

「どういうことだし!」

 

処分を告げられると由比ヶ浜は真っ赤になりながら堀北会長に突っかかる。お前は先輩に対する敬意を表せ。

 

「言った通りだ。お前の行動は悪質過ぎるから今回の処分にした」

 

「納得いかないし!ヒッキーが怪我しても誰も心配しないから別にいいじゃん!」

 

その言葉に堀北会長は目を細め、有栖が反論する。

 

「私は心配しますので良くないですね」

 

「チビは黙ってて!」

 

ビキィ

 

由比ヶ浜の言葉に有栖の額に青筋が浮かぶ。対する堀北会長は冷たい目を向ける。

 

「心配するしないの問題じゃない。他人を階段から突き落とそうとするのは悪質な行為だ。そんな事もわからないのか?」

 

「ヒッキーがゆきのんを殴ったのが悪いんじゃん!」

 

「だとしてもお前が仕返しをしていい理由にはならない」

 

同感だな。仮に雪ノ下が俺を階段から突き落としたら、仕返しって事でクラスポイントの動きは相殺される可能性があるが、無関係の由比ヶ浜が殴ったらクラスポイントにおいてDクラスが不利になった。

 

何にせよ……

 

「これは決定事項だ。これ以上ゴネるなら更に罰を与える事も考えないといけない」

 

既に決まった以上、一般生徒の俺達が文句を言うつもりはない。

 

「わかりました。では失礼します」

 

「失礼します」

 

俺と有栖は頭を下げて職員室を出ようとする。実際俺は今回の判断について思うところはない。

 

その際に背後から由比ヶ浜の喚き声で雪ノ下からの殺意を感じるが、無視をする。

 

「ふぅ……」

 

「お疲れ様です。それにしても由比ヶ浜さんは本当に頭が悪いですね。話を聞いていると疲れます」

 

だろうな。中学時代から感情的にしか考えられない馬鹿だったからな。

 

「まあ俺としては今回の結果に満足だがな。何せクラスポイントが増えたし」

 

「そうですね。それにしてもDクラスの大半の生徒には同情しますよ」

 

同感だな。Aクラスと組んで潰すとは決めたが、由比ヶ浜の所為でDクラスのクラスポイントは根こそぎ無くなってるし。

 

2学期が始まった時点でのクラスポイントは……

 

Aクラス 1164ポイント

Bクラス 816ポイント

Cクラス 721ポイント

Dクラス 51ポイント

 

であったが、今回の件で……

 

Aクラス 1164ポイント

Bクラス 866ポイント

Cクラス 721ポイント

Dクラス 1ポイント

 

となった。ちなみに由比ヶ浜が俺を殴らなかったら……

 

Aクラス 1164ポイント

Bクラス 766ポイント

Cクラス 721ポイント

Dクラス 101ポイント

 

と、Dクラスのクラスポイントは増えていたんだがな。翌日、Dクラスでは間違いなく暴動が生まれるだろう。

 

何にせよ今回の件で俺達Bクラスは由比ヶ浜のおかげでCクラスとの差を広げられたし、最高の結果だろう。

 

「まあ終わった事ですし、八幡君は今から病院に行きましょう」

 

「だな……っと、龍園に報告しないとな」

 

言いながら俺は携帯を取り出して龍園に電話をかける。すると直ぐに龍園と繋がる。

 

『結果はどうだった?』

 

「雪ノ下は注意だけ。俺に対する罰は1週間の停学と50クラスポイントをDクラスへ支払いだが、由比ヶ浜に対する罰は2週間の停学と100クラスポイントをウチに支払いだ」

 

『つまりウチは50クラスポイント増えたって事か!くははははっ!マジかよっ!停学を食らっておきながらクラスポイントを増やすってお前最高だな!』

 

電話からは龍園の楽しそうな笑い声が聞こえてくる。ドSの龍園からしたら最高の肴だろう。

 

『あー、笑った笑った。ここまで笑ったのは久しぶりだな』

 

「そうかい。話を戻すが、俺は明日から停学だ。その間Cクラスとの話し合いは任せたぞ」

 

『ああ。お前は1週間休め。じゃあな』

 

通話が切れたので携帯をポケットにしまう。

 

「龍園君は楽しそうでしたね」

 

「笑い声は煩かったが、お前も龍園と同じ気持ちだろ?」

 

「はい」

 

有栖はいい笑顔で頷く。やっぱりコイツもドSだな。

 

「何にせよ早い所病院に行きましょう。今は痛くないですか?」

 

「大丈夫だ。ありがとな」

 

「いえ。八幡君が私を大切に思ってくれているように、私も八幡君を大切に思っていますから」

 

「っ……だ、だからそれは言うなよ」

 

あの時は感情的になってしまったが、思い出すだけで恥ずかしくなる。有栖を大切に思っているのは否定しないが、ハッキリ言われるのは勘弁して欲しい。

 

そんな俺の頼みに対して有栖は……

 

「ふふっ……嫌です」

 

うん、絶対にそう言うと思ったよ。

 

予想通りの展開に俺はため息を吐くが、有栖の可愛らしい笑みを見ると文句を言う気を失せてしまう。

 

俺は再度ため息を吐きながらショッピングモールにある病院に向かうのだった。

 

 

 

 

その後病院に行き診察した結果、3日は安静にしろと言われたが後遺症は残らないと言われたので安心した。

 

 

 

 

 

 

 

翌日……

 

「突然ではあるが報告がある。昨日由比ヶ浜と雪ノ下がAクラスの坂柳とBクラスの比企谷と騒動があり、由比ヶ浜と比企谷が停学になった」

 

『はぁぁぁっ!?』

 

Dクラス、朝のHRにてDクラス担任の茶柱がそう言うとクラスに騒めきが生まれる。

 

「先生。具体的に何があったのですか?」

 

Dクラスのみならず、学年でも人気者の櫛田桔梗が手を挙げて質問をする。

 

「昨日、4人が口喧嘩をして比企谷が衝動的に雪ノ下を殴り、その後由比ヶ浜が比企谷を後ろから殴り階段から突き落とした。結果、比企谷は1週間の停学とDクラスに50のクラスポイントの支払いの罰を受け、由比ヶ浜は2週間の停学とBクラスに対して100のクラスポイントの支払いの罰を受けた」

 

「はぁ?!つまりウチのクラスポイントが50もBクラスに流れたってことすか?!」

 

「そういうことになるな」

 

山内の質問に茶柱が頷き、張り紙を黒板に貼る。

 

Aクラス 1164ポイント

Bクラス 869ポイント

Cクラス 721ポイント

Dクラス 1ポイント

 

そこに書いてあるのは処分後のクラスポイントであった。

 

しかし内容が酷過ぎてクラスの大半は絶句している。

 

入学当初は全クラス1000ポイントであった。そして5月の時点では……

 

 

Aクラス(坂柳クラス)940ポイント

Bクラス(一之瀬クラス)650ポイント

Cクラス(龍園クラス)490ポイント

Dクラス(平田クラス) 0ポイント

 

この時点でDクラスは他クラスに比べて遥かに劣っていた。

 

その後、筆記試験や特別試験で各クラスは様々な戦略を立てるが、差は歴然。

 

坂柳有栖が率いるクラスは1学期に坂柳派と葛城派に別れるも、無人島試験で葛城派の力を削ぎ、船上試験では龍園翔のクラスと手を結び、5月の時より224ポイント増やしている。

 

一之瀬帆波が率いるクラスは特別試験の結果はイマイチであるが、入学して直ぐにクラスが纏まり、5月の時より71ポイント増やしている。

 

そして龍園翔が率いるクラスは1学期は暴力による龍園の独裁体制となるが、無人島試験と船上試験では八幡の好アシストやAクラスとの同盟のおかげで、5月の時より379もクラスポイントを増やし、葛城を嵌めた事により月117万と大量のプライベートポイントによる資金源も確保している。

 

そんな中、Dクラスは問題児集団であり、稼いだクラスポイントも須藤と由比ヶ浜の停学により失い、由比ヶ浜を理由に坂柳と龍園が同盟を結ぶなど絶体絶命となっている。クラスポイントも無人島試験で増やしたものの、今ではたった1ポイントしかない。

 

『ふざけんなよ由比ヶ浜の奴!アイツが殴らなかったら停学を食らったのは比企谷だけなのに!』

 

『本当足手纏いよね!』

 

『死ねよあのカス!』

 

その事実にDクラスのあちらこちらから怒号が生まれる。クラスの面々の大半の眼差しには怒りと諦めが宿っている。

 

担任も含め、Dクラスの生徒はAクラスに上がるのは無理だと思うようになり始めている。今後クラスポイントを稼いでも、由比ヶ浜の愚行やAB連合による攻撃で直ぐにポイントを失うだろうと思うようになっている。

 

平田や櫛田、雪ノ下が止めようとするが余りの暴言の激しさに全く止まらないまま、朝のHRが終了するのであった。

 

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