※この作品はR-18です。

性的経験表   作:灰の熊猫

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酒場にて(後編)

「んッ、ぅうっ……!?」

 

 入ってくる。抉じ開けられる。押し込まれる。未知の感覚が、アイシャの下半身を貫いた。

 アイシャに痛みを与えながら、男の肉棒は秘部から腹の内側へと捩じ込む様に侵入した。

 

「はっ、あ、はあっ……! は、はいって、る……っ?」

「はーい、卒業おめでとアイシャちゃん。ちゃんと挿入(はい)ってるよー」

 

 みちみちと身体の内側を割り入って来る感覚と下腹部の圧迫感から、アイシャは浅く呼吸を繰り返す。

 痛い。思っていたより、聞いていたよりはまだマシではあったが、股の中央を小さく潰された様な痛みに、アイシャは顔を顰めて堪える。

 それとは対照的にアイシャの初めてを貰い受けた張本人の男は、秘部に肉棒を締め上げられる心地良さに顔を緩めて浸っていた。

 

「うあ、あっ……なんかっ、おなか、ヘン、です……」

「そこまで痛くないって感じだねえ。やっぱ素質あるよー、アイシャちゃん」

「あ、はい……ありがとう、ございます……?」

 

 身体の内側を抉じ開けられ、膨らんだ様な錯覚を覚える自分の下腹部にアイシャが両手を添える。自分の中に他人がいる、そんな違和感と異物感を自覚しようと撫でる。

 ある。いる。掌で圧す度にアイシャの肉壷は無意識に蠢き、熱く固いモノを腹越しに感じてしまう。

 そんなアイシャの初々しい様子と反応を、男は微笑ましいとばかりに笑った。

 

「ま、これが本番だったら挿れてすぐガンガン腰振るもんなんだけど……今回は男を学ぶのが目的だし、息が整うまでは待ってあげるよ」

「はぁ、あ……すみません、たすかります……」

 

 呼吸の度に熱を溢すアイシャに対し、男は挿れたままの体勢のまま動かない。正直な所、何度か絶頂を迎えて十分な愛液に満ちているとはいえ、処女であるアイシャの肉壷の抵抗は強く動き辛い。

 力任せに腰を往復させて生娘を蹂躙するというのも趣はあるが、仮にも教える側が余裕も無く少女にがっつくのは余りにもみっともない。既に少女は自分を受け入れている以上、躍起になる必要も無い。

 ただ、ゆっくりとこの夜を愉しめばいい。暫く感じていなかった処女の抵抗感(あじ)を堪能しながら、男は気長にアイシャの呼吸が落ち着いていくのを眺めていた。

 

「あっ、ん、うぅ……ちょっと、慣れてきたかも、です……」

「うんうん、ちゃんと俺のカタチ覚えといてねー。この夜、ずっとお世話になるモノなんだから」

「う、うっ……んぅ……」

 

 男に言い聞かされ、アイシャは否が応でも自分の内側を埋め尽くす男の形を、大きさを、熱さを意識してしまう。実際に手で触れ、口で舐め、胸で挟んで確かめた筈の物を、身体が理解していく。

 未だに自分にこんなモノが入っているとは思えない程のモノ。これが動く、これで突かれる、それで犯される。ふわふわとした感覚のまま、その事実だけがアイシャの頭の中で反復される。

 ごくり。肉棒の感覚に慣れた時、喉の奥から音が聞こえた。

 

「そろそろいいかな。まぁ安心してよ、少しずつ慣らしていくから、さ」

「うあっ……! あ、う、んんっ……」

 

 アイシャの様子を見計らって、男は腰を動かし始める。といっても、それは前後に突き上げる様な大きな動きでは無く、腰を小刻みに揺らすだけの微々たる物だった。

 そんな僅かな振動だけでも、アイシャは呻き声を抑えられられなかった。埋め込まれた肉棒で身体の奥から揺すられるという、防ぐ事も堪える事も出来ない感覚が頭を揺らしていく。

 男に腰を掴まれているにも関わらず、揺すられる度に押し飛ばされる様に感じたアイシャは、両手でベッドのシーツを鷲掴みにしてその場に留まろうとしていた。

 

「んー、いい具合。どう、痛いとかある?」

「い、痛くは、無いですけど……ちょっと、キツいです……」

 

 尋ねられたアイシャは顔を歪めながらも、正直に自分の感じている事を言葉にする。

 肉棒を埋め込まれた感覚に慣れた頃には痛みは殆ど引いていた。当然男が動けば傷口になっている部分が擦れ、それで痛みが生じこそするが、気にする程の物でも無い。

 感じているのは、ただ”合わない”という単純な感覚だった。身体の小柄さもあって、アイシャの秘部は狭く浅い。そこへ押し込まれている男の肉棒は、挿入こそ出来たものの収まり切ってはいなかった。

 事実、男の肉棒は根本まで突き刺さっていなかった。アイシャが圧迫感を感じるのと同様に、動くには適さない肉壷の締め付けも全く弱まらない。

 

「まー、初めてなんて皆こんなもんだよねえ。しゃーない、ちょっと失礼」

「え、何を――んむぅっ」

 

 それを見兼ねた男は、腰を押し付けながらアイシャに上から覆い被さり、唇を奪った。

 男の全身がアイシャの全身に重なり、唇から股まで全てが繋がる。そのまま男は舌を伸ばして、アイシャの口の中を侵し始めた。

 

「ん、むっ……ちゅっ、ん、じゅるぅっ……」

 

 男の突然の口付けに対し、アイシャは困惑したまま舌を合わせ始める。何度と無く教え込まれた通りに、互いが気持ち良くなる為に舌と舌を絡めていく。

 互いに舐め合う舌からぴちゃぴちゃと唾液の音を立ち、独特のざらついた触感が心地良い甘味と認識させる。股から下腹部を貫く圧迫感とは正反対の、覚えたての甘い快楽にアイシャの意識が傾いていく。

 気持ち良い。もっとしたい、もっとして欲しい。胎からの苦痛を忘れる為に、アイシャは男の後頭部に両腕を回してさらに深いキスを求めて耽溺していった。

 

「ちゅる、む、ちゅぅうっ――んッ!」

 

 気付けば夢中になってアイシャの側から男の口へと舌を伸ばしている様な状況。そんな時、男が一突きだけ、腰を動かした。

 胎と下半身を強く圧され、アイシャの意識ごと身体が揺れる。しかしその一瞬の苦悶を塗り潰す様に男は唇を深く合わせ、伸ばされてきた舌を押し返す様に自身の舌をアイシャの口内へ入れ直す。

 求められている。自分の口の中へとやってきた感触に反応し、アイシャは再び男の唇を迎え入れ、一度は解(ほつ)れた舌を慌てて絡め直した。

 

「んっ、ふ……うっ……! ちゅ、む、むぅっ……ぅあっ……!」

 

 それが繰り返される。アイシャが男と舌を絡める感触に気持ち良くなった瞬間、その感覚に割り込む様に男は一度だけ腰を前に出してアイシャの肉壷の奥を揺らす。

 伸ばして絡め、突かれて離す。挿れられ侵され、重ねて絡める。頭が穏やかな愉楽に浸り切る前に、胎の奥が潰されて意識が途切れる。

 そんな口付けと突き込みが一時の間も無く続けられていく。男の固い胸板に潰され、唇と舌に撫でられ、股と脚を抑え込まれ。全身を覆われる様に重ね、押し付けられ、逃げられない。

 犯されている。全くの無防備のまま男の意思と身体を押し付けられるという、”犯す”という言葉の本質を理解させられながら、アイシャは快楽と苦悶が掻き混ざる感覚を受け続けた。

 

「ん、うあ、あっ、はぁっ……! あっ、ん、んあっ……!?」

 

 そして混じり合う二つの感覚の境界が緩み始める。頭が蕩ける感覚と、捩じ込まれる感触。キスと突き込みの間隔が次第に短くなっていき、男はもはやキスをしながらずっと腰を揺らす様になっていた。

 しかし、それをアイシャの身体は受け入れ始めていた。キスによる甘い快楽が苦しさと混線し、身体が肉棒に圧される感覚を快楽と認識し始める。

 それに伴って変わっていくアイシャの声色を聴いて、男は一度身体を起こした。

 

「っは、ぁ……なん、っで……?」

「いやぁ、そろそろ慣れて来たでしょ? だから、こーやって……」

「ん、んぅうっ……!」

 

 男はアイシャの腰横のシーツに両手を付き、腰をゆっくりと引く。肉壷に収まっていた肉棒が、膣奥に押し込まれていた亀頭が引き抜かれていく。

 自分の中の何かを、逆向きに捲られる感触。アイシャはその言葉にし難い感覚に呻きながらも、不思議とこれまで感じてきた圧迫感や苦痛などの嫌な感情が浮かんで来なかった。

 それどころか――

 

「引いてー……挿れてー……」

「んあッ……!? あ、はぁあぁっ……!」

 

 深呼吸をするかの様な速度で、男はアイシャの入口近くまで戻した肉棒を前に突き返す。

 再び、抉じ開けられる。肉棒が抜けた事で閉じた肉襞の壁が、拓かれていく。股から腹へ、腹から胎へ、内へ内へ。男という異物が、女(じぶん)を踏み躙っていく。

 二度目の挿入。そこに、アイシャが最初に感じた苦痛は無かった。

 

「引いてー、挿れてー」

「あっ、んんっ……ふあ、ああっ……!」

 

 引いて、突く。抜いて、挿れる。一度一度を刻む様なペースを崩さず、男は腰を前後させる。

 気付けばアイシャの口から漏れる声はそれまでの硬さを失っていた。男の言葉に合わせて息を吸い、肉棒が挿れられるのに合わせて声を溢していく。

 困惑。今のアイシャにあるのは、たったそれだけだった。

 内側に押し込まれる肉棒の太さも、腹の裏側から来る息苦しさも変わっていない。にも関わらず、今はその感覚に嫌悪を抱かなくなってきている。これは、なんだ。なんで、なにが。

 ――こ(・)わ(・)い(・)。理由も無くアイシャは、横に広げていた自分の腕を顔の前に上げた。

 

「はいはい、顔隠さないでねー」

「いやっ、いやっ……! なんか、なんかへん、なんです、だからっ――」

「だからって、ダメだよー? そんなメ(・)ス(・)の(・)カ(・)オ(・)隠しちゃ勿体無いでしょ」

「――えっ……?」

 

 アイシャの顔を隠す腕を男は掴み、横のシーツに磔にする。その腕の裏から、蕩けきった表情が現れた。

 呆けた口からは熱い吐息と一筋の涎が垂れている。苦痛に歪んでいた眉は端へと垂れ下がり、力を失っている。瞳は潤み、眼は恐怖よりも哀願の色に満ちている。

 その顔は、誰から見ても快楽に染まったモノだった。

 

「いいねえ、唆るねえ。どう、気持ち良くなってきたでしょ?」

「い、いやっ、あたし、ちが――」

「はい挿れてー」

「んぁんッ! ……っは、あ、ああっ……!」

 

 顔を隠す事も出来なくなったアイシャは咄嗟に男から顔を逸らすも、男が一度肉棒で奥を突けば嬌声が上がり、顎が上がって視線の先が上へと――自分の顔を覗き込んでいる男へと戻される。

 甘い声だった。先程秘裂と陰核を弄られて抑える事の出来なかった甘みが、今再び自分の喉奥から引き出されている。自分の意志を無視して、身体が反応している。

 気持ち、良い。気持ち良く、なってしまっている。身体だけがいち早く理解していた事実が、アイシャの頭に完全に浸透していった。

 

「んじゃ、そろそろペース上げてくよー」

「や、だめ、だめっ……! やっ、ふあっ! ナカ、こすれて、これっ……!」

 

 そして、男が本格的に挿抜を始めた。狭く固いアイシャの膣肉を、男は角度を付けて上から潰す様に腰を落とし、肉棒を押し込んでは引いていく。

 しかしその肉壷は既に男を拒んでいなかった。身体の内側を肉棒で抉られ、亀頭で擦られる。その度にアイシャの秘部は疼き、身体は震え、声が裏返る。

 肉棒という異物に快感を一度見出した身体は、男の動きの度に少しずつその感覚を受け取り、より多くの快楽物質をアイシャの脳へと届けていった。

 

「んっ、んっ、ん……! あ、っ……! はぁ、あっ、あっ!」

 

 身体の最も奥、男でなければ届かない部位。女が男を受け入れ、雌が雄を待つ場所。激しくは無い、土を均等に均(なら)す様な緩慢ながらも留まらないピストンが、アイシャに男の味を教え込む。

 男の股座が形の整ったアイシャの尻に合わさり、肉音が鳴る。男が突く度に井戸水の様に滾々と愛液が染み出し、固い肉壁をどろどろに溶かして滑りを良くしていく。

 ぺた、ぺた。くち、くち。アイシャの甘い声に混じる小さな肉と水の音は、酒場の喧騒から離れた個室の中に確かに鳴り渡る。紛れもない自分の身体が鳴らす性交の淫靡な音が、アイシャの意識を揺らす。

 そして、その音は時と共に加速し始めていた。

 

「あ、は、あぁっ! ふあ、うあ、うぅんっ! すご、これっ……!」

「うんうん、大分こなれてきたね。ほら、こういう感じの時、なんて言うんだっけ?」

「あ、あ、あ゛っ――い、いいっ……! イイ、ですっ……きもちいい、ですぅっ……!」

 

 男の肉棒が愛液を浴び、秘部との繋がりの間でぐちゃぐちゃと水音を立てながら行き来する。

 アイシャの身体は締め付けの強さはそのまま、水気で緩み男の連続する抽挿を受け入れる。音を立てて肉棒が動けば、それに応じて快楽に紐付けられたアイシャの言葉が湧き上がる。

 自分が気持ち良いと言えば、自分の心が高鳴る。行為(おとこ)を気持ち良いと言えば、男の肉棒が震える。言えば言う程、鳴けば鳴くほど、気持ちが昂っていく。

 受け止めるだけ、感じるだけ、喘ぐだけ。それだけで、自分では得られない快感が次々にやってくる。それが、この行為(じかん)が、どうしようも無い程に心地よい。

 

「あーッ! ふあ、う、あぁっ! だめ、きちゃうっ、また、もう、もうっ!」

「うんうん、イっていいよ。あ、ちゃんとイクって言ってね?」

「はいっ、はいっ! い、いくっ、イクッ、イっちゃ、うッ――!」

 

 男に言われるがまま、アイシャは絶頂へ向かおうと声と身体を震わせる。奥を突かれて腰が跳ねて、胎を揺らされて声が跳ねる。

 肉棒に突かれる度に走る刺激で、意識に白い火花が混じっていく。瞳の焦点がブレて定まらず、アイシャが限界が近付くのを感じるのに合わせて肉壷の反応が強く、細かく、収縮を始める。

 肉棒でそれを感じた男は、自分が掴んでベッドに押し付けているアイシャの細腕を、自分の方へと一気に引っ張る。それによって、アイシャの身体が男へ向けて引き寄せられる。

 より強く、深く、肉の槍が打ち込まれる。その瞬間、アイシャの深い所で何かが切れた。

 

「い゛ッ――……ぁあああッ!!」

 

 雄に捻じ伏せられる雌の快楽。原初の本能に呑まれたアイシャは、自分を見失って果てた。

 形振り構わず、大声を張り上げる。部屋の扉や壁どころか、一階の酒場にも届くのではないかという程にアイシャは吠えてしまっていた。

 喧騒によって一階への声は掻き消されていたが、二階の個室中の人間の耳にはアイシャの濁った喘ぎ声が届く。しかしそんな自分の痴態を自覚出来ず、アイシャは絶頂に浸り続ける。

 自慰とも秘部や陰核を弄られるのとも違う、身体の最奥からやってくる深い絶頂。生まれて初めて味わう、真の快感。アイシャは背から爪先までを限界まで伸ばしながら、それを甘受していた。

 

「――……っはー、はぁー、はぁぁ……。な、あっ……ぅ……」

 

 身体も頭も心も、全てが情欲で焼き切れる。世界から自分が消えた様な感覚と共に、アイシャの意識が白から黒へと染まっていく。そうして糸が切れた人形の様に、身体の痙攣が収まったアイシャはベッドに沈んだ。

 ――が。

 

「ヘバんのは早いよ、そら」

「んぅッ!? けほっ、ん゛ぇっ……えっ……?」

 

 気を失う寸前のアイシャの顔面へ、酒瓶を手に取った男は蒸留酒を叩き付ける様に浴びせた。

 鼻と口に飛び込む酒に焼かれ、濃厚な味と匂いにえずいてアイシャは目を覚ます。余分に吸わされた酒にくらりと脳が揺らぎながらも、アイシャはなんとか唐突な行動をしてきた男と視線を合わせた。

 

「なっ、なにを、なんで……?」

「いや、俺イってないし。男が満足する前に女の方が気を失うとか、論外だよ?」

「……え、あっ……」

 

 言われてアイシャは、自分の腹の中を未だに押し上げる肉棒の固さを再認識した。

 散々に快楽に溺れていて忘れかけていたが、これは”教育”だ。女が男を知り、男を籠絡する手口を知る為に行っていること。

 つまりは。アイシャがどれだけ疲れ果てようと、そんな都合など今は一切考慮されない。男が満足するまで、終わることは無い。

 ――また、される。散々に掻き乱されたこれまでの記憶が、一気にフラッシュバックした。

 

「じゃ、さいかーい。ほら、ちゃんと締めて締めて」

「あぁっ! や、あ、んっ! だめ、ちょっ、休ませっ――」

「……ねぇ。抱かれに来た女に、なんか言う権利とかあると思ってる?」

「――っ! ん、んぁっ、あうぅっ!」

 

 ほんの少しでも休ませて欲しい、そんな些細な願いを男はアイシャの手首を捻るだけで切り捨てる。

 そして、容赦の無い蹂躙が始まった。絶頂を経験してほぐれた膣内に、それまで以上の力で男は肉棒を突き入れ、打ち込んでいく。

 先程のスパートにほぼ等しい速度で膣内が掻き回され、再びアイシャに情欲の火が点く。性交の悦びを完全に教え込まれた身体は、男からされる全ての行為を快感と認識してしまう。

 酒と情火に焼かれて溶けた頭は、ついに全ての思考を放棄した。

 

「ひッ、ああっ、んんっ! きもちいいっ、きもちいいですっ! もっと、もっとシてっ、もっと、ほしいですっ!」

「うんうん、女は素直が一番だねえ。望み通り、メチャクチャにしてあげる、よ!」

「ふあぁッ! あ、胸、むねもっ、いいですっ……! もっと、もっとぉ……!」

 

 肉欲のままに乞うアイシャの声に合わせ、男は一層重く腰を突き出す。それに合わせて大きく揺れ動く二つの柔乳を、男は鷲掴みにして乱暴に揉み始めた。

 気遣いの欠片も無いその手付きですら、気持ちが良い。何でも良いから、もっと触られたい。自分では有り得ない男の手と身体を感じて、その感覚に溺れていたい。

 少女から女へ、女から雌へ。人から成り下がり、獣に成り果てたアイシャは全身をくねらせ、より多くの悦びを得ようと自ら腰を振り始めていた。

 

「同じ体勢ばっかじゃ飽きるし、ちゃんと体位変えよっか。ほら、ちゃんと捕まって」

「ふあ、い……あっ、これ、ふかいっ……!」

 

 完全に堕ち切ったアイシャを見やり、男は寝転ぶアイシャの背に両腕を回して抱き起こす。

 男の脚の上に座る形となったアイシャの弛緩した身体の重みが、そのまま肉棒を膣奥へと深く迎え入れる。男というモノの穂先で、串刺しにされている。

 それでいながら腹の裏から滾々と、沸々と自分の頭へと巡る熱い情欲に従い、アイシャは男へ全身を擦り付ける様に抱き着いた。

 

「あっ、ふあ、あッ! いいっ、おく、ごつごつ、って……あんッ!」

「あーいい、いいよアイシャちゃん……そうそう、そんな感じで、腰の動き合わせてね……!」

 

 そのままアイシャは、腰を前後に揺すりだす。その動きは、アイシャを抱き締めた男が肉棒を小刻みに押し付けるタイミングに少しずつ寄っていき、すぐにそのリズムは同調した。

 自分と男、二人がかりで膣内を擦り合わせ、子宮を揺らす。それまで一方的に与えられるだけだった悦楽が、自分の思った通りにやってくる。

 気持ち良いのが、いっぱい。いっぱい動けば、いっぱいクる。子供の様に純粋で、売女の様に淫蕩な思考のままに、アイシャは腰を楕円上に揺らして回し、自ら肉欲の螺子で自分の胎を削っていった。

 

「んちゅうっ、ん、れろっ、じゅるぅっ……! ちゅ、すき、すきっ、これすきぃ……!」

 

 さらにアイシャは目の前の男に唇と舌を捧げながら、震える脚に力を込めて腰を上下させ始めた。

 男を掻き抱く腕を支点とし、膝と爪先を使って身体を浮かし、すぐに脚が崩れて腰が落ちる。酒と情欲と疲労で重い身体はほんの僅かしか腰を浮かさなかったが、その少しの高低差だけでそれまでよりも大きく重く、そして深くまで響く快楽がアイシャに与えられていた。

 ぐちゃぐちゃ、ばちゅばちゅ。水音と肉音が完全に混じった淫欲が鳴り続け、その度にアイシャは愛を唇と嬌声で表現して男へと贈る。

 アイシャの幼さの残るあどけない顔が、雌の本能で歪んで蕩け切っている。覚えたての性欲をぶつける様に、小柄ながらも熟した身体を押し付けてくる。その全てを独占する特権を得ている男もまた、雄としての獣欲を堪え切れなくなってきていた。

 

「ふ、ふっ、うっ……! 全く、こんな乳首ビンビンにさせて、やらしい子だなぁ……!」

「ひゃうんッ! すきっ、むねっ、乳首すきっ……! もっと、もっとさわってっ――あぁんッ!」

 

 アイシャから抱き着いている事で自ら支える必要が無くなった男の掌が、アイシャの両胸へと滑り込む。

 男の右手は充血して固まったアイシャの乳首を摘み上げ、左手は乳首ごと胸を潰す様に鷲掴む。男(じぶん)に溺れている事を証明する乳首を擦っては弾き、雄を誘惑する為に実った柔肉を揉みしだく。

 そんな欲望に満ちた手付きを受ける毎に、アイシャは歓喜に腰と声を跳ねさせる。それに合わせて甲高い喘ぎ声で男の耳を何度と無く震わせれば、突き入れられる肉棒が猛りを増していく。

 それをアイシャはわかっていた。頭で考えずとも、身体は既に男を悦ばせる事を学習し、独りでに動き続けていた。

 

「あッ、イクッ、またっ、イっちゃいますッ! イク、いくいくッ――あ゛ッ、~~~ッ!!」

「う゛、くっ……!」

 

 自ら腰を振り、自ら男を貪り、自ら絶頂に至る。先程まで生娘だったとは誰も思わないだろう痴態を晒しながら、アイシャは喉が枯れた様な音にもならない歓喜の叫びを上げて全身と肉壷を震わせた。

 一線を超えた身体は既に快楽を受け止めきれず、溢れんばかりの悦びに打ち震える。人間である事を捨てた雌の内側が肉棒を絞る様にうねり、子宮が亀頭に吸い付いて種をせがむ感覚を、男は感じ取る。

 愛液を撒き散らしながら射精を煽るアイシャの蜜壺に吸い上げられ、男は一瞬求めに応じて精液を漏らしそうになった。

 だが、まだだ。まだ、まだ愉しめる。

 

「あっ、あっ……! まだ、イクッ、イッ――ふ、ぅうんっ……!」

「ほらほら、まーた一人でイっちゃって。ダメだよー、ちゃんと動き続けないと」

「ふぁっ……! あ、はぃ……ごめん、なさっ、はぁあ……んぅっ……!」

 

 深い絶頂の余韻の残火で、アイシャはさらに続けて軽く果てて身体を一つ痙攣させる。男は自分自身も精を漏らしそうになった事をおくびにも出さず、アイシャの胸を強く握り締める事で咎めた。

 その痛みで目を覚ましたアイシャは、余韻を残ったままの身体を再度揺すり始める。悩ましげな吐息と共に、アイシャの腰が肉棒を呑み込もうと淫らにうねり出す。

 前後左右、小さく円を描く様にくねって肉棒を丹念に奉仕する。そんな少女の見た目から乖離した腰使いは、男の射精欲をこの上なく刺激していった。

 

「はぁー、極楽極楽……そろそろいいでしょ、俺何もしないから、後はアイシャちゃんだけで動いてねー」

「へっ、ぃや、そんな、ぁ……!」

「ほらほら、がんばるがんばる。俺の事喜ばせて、中出しされに来たんでしょ? ほら」

「はっ、はいっ……。……はい、い……?」

 

 そう言いながら男はアイシャを自分の股の上に座らせたまま、仰向けに転がる。最初に行為を始めた体位とは真逆の、アイシャが男の上を取って繋がる体勢。

 そして男は思考が抜け落ちているアイシャに対し、さりげなく思い込みを刷り込んだ。アイシャの目的を性交の練習から男の為に奉仕する物とすり替え、疑問を抱かせない。

 男を喜ばせる、気持ち良くさせる、自分へ射精させる。男の言葉をそのまま自分の考えと信じ込んだアイシャは、男の腹筋に両手を、ベッドに両脚を付けて動き始めた。

 

「んぁ、あ、はっ、はぁっ、あぁっ! すごい、おく、おく、きもちいいっ……!」

 

 ベッドが軋む音と共に、猥りがわしい雌の音色が部屋中へ高鳴る。

 アイシャは支えとなる腕と脚になけなしの力を込め、全てを腰を上下させる事に費やしていく。それによって、だらしなく愛液を零し続ける秘部と肉棒が交わる音を、絶える事無く反復されていく。

 男が蕩ける様なアイシャの蜜壺を味わって腰を引く一方で、アイシャは頭に満ちる恍惚のまま腰を叩きつけていく。心の昂りがそのまま熱気となった様に、アイシャの全身からは汗と熱気が立ち昇り、アイシャが身体を動かす毎にそれが部屋中に撒き散らされていった。

 

「アツ、いっ……! も、じゃま、服っ……! あっ、はっ、んはぁッ!」

 

 男の指示も無く、アイシャは自分の胸の上にまでたくし上げていたシャツと下着を脱ぎ捨てる。一切の衣類を纏わない生まれたままの姿、人らしさを棄てた動物の素肌。

 ただただ、邪魔だった。身体から湧き上がる熱を遮り、動く事を僅かでも阻み、服が擦れる感覚が快楽に水を差す。だから、棄てる。

 男の前で自ら裸となった。大事な物を失った様な喪失感が過ぎるも、腰を一度落とせば胎から伝わる甘い火花がそれを焼き尽くす。そんな感覚(モノ)はただの錯覚だった、そう認識したアイシャの意識は瞬く間に交わっている肉棒へと戻り、満たされた。

 

「はぁ、あッ、はッあッあッ! イクッ、だめ、だめになっちゃうッ! あ、イっちゃ、ぁ――んあぁあッ!!」

 

 腰を何度も打ち付け、そのままアイシャは背を大きく弓なりにしながら果てる。しかしその間も、アイシャの腰は別の意思が宿った様に上下され続けた。

 頭は既に堪え切れない感覚の奔流で焼き付き、白く染まったまま戻らない。制御を失った上体は後ろへ倒れようとするも、男を求める本能が後ろのベッドに両腕を立たせてそれを拒み、緩み切った両脚は大きく真横に広がりながらも足裏の力だけで腰の動きを止めさせない。

 大きく揺れる両胸を主張する様に背を反らす。これ以上無く股を広げて、男との繋がりを見せつけながら腰を振る。収縮し続ける膣で肉棒を刺激しながら、自ら悦に浸る姿を隠しもしない。

 そんなアイシャの色に狂った姿に、男もそれまで保っていた自身の制御を手放した。

 

「――ッ、ふっ、くっ!」

「ああッ!? だめッ、それ、きもちよすぎッ……! イイ、イイですッ、おく、おくつぶされるの、むり、いいッ……!!」

 

 アイシャの尻を掴み、男は力任せに腰を突き上げる。深々と最奥を貫く衝撃に、アイシャは支離滅裂な喘ぎ声を上げつつ、悦びに悶える。

 指が沈み込む様な肉付きのアイシャの尻を捏ねれば、男に触れられている・求められているという理由だけで反応する様になったアイシャの身体は、膣内を蠢かせて男に尽くそうとする。

 自分で動くよりも遥かに重い突き込みを再び受け、もう堪え切れない。そう無意識に判断したアイシャは反らしていた身体を男の方へと傾け、そのまま覆い被さる様に抱き着いた。

 

「あ、あ、あッ! イイッ、い――ぁああッ! イ、って、ま、あ゛、あッあッ!」

「くおっ……! やば、キッツ……!」

 

 縋る様に男に柔らかな肢体を押し付けながら、それでもアイシャは腰を揺らし続けていた。肉欲以外の全てを棄てた身体は、これ以上無い程に膣を締め付けて男を受け入れる以外の機能を失っている。

 何度と無くアイシャが絶頂を重ねても、男の動きは止まらない。少しでも長く、少しでも多く、この少女を味わってから果てたい。その一心で、これまで交わってきた女の中で最も狭く強い雌の緊縮に肉の杭を打ち込み続ける。

 しかしそれも、もう保たない。肉棒を根本から引っこ抜く様に吸い付いて離さないアイシャの淫穴に食われ続け、男は自分の意思から離れて肉棒が跳ね始めている事を自覚した。

 

「イくよ、アイシャちゃん……! ちゃんと全部、膣内(ナカ)で呑み込んでね……!」

「はいッ、はい、いッ! ください、くださいッ! なか、イって、イってくださ、ぁ――あ゛、あッ、あぁあぁッ!」

 

 何を言われているか、何を言っているか、何をされるか。全てを考えられないまま、アイシャは結った髪を尻尾の様に振り乱して叫び続ける。

 浮いた汗が玉の様に散り、繋がり合う性器から愛液は飛沫となって男を雌の熱で濡らしていく。壊れた玩具の様に痙攣しながらも腰だけを上下させるアイシャに乞われ、男は欲望の限り身体を跳ねさせる。

 ――射精(で)る。本能が、ただ一言告げた。

 

「射精(で)ッ――うくッ!!」

「ふあ゛ッ――……~~ぁぁああッ!!」

 

 溜めに溜め込んだ雄の欲を、男はアイシャの子宮口を穿ちながら奔出させる。

 アイシャの小さな身体を打ち上げる力と、暴れて脈動する事で膣全体を揺るがす肉棒の震え。その二つを全く同時に味わわされたアイシャは、絶頂の中にいながらさらに上へと意識を飛ばされた。

 自分が此処から居なくなる、そんな幻想からアイシャは自分を留めようと必死で男に抱き着く。絡み付く様な蜜壺に肉棒を掴まれ、全身に柔らかな肢体を強く擦り付けられる。雄にとってこれ以上無い至福の感触の中で、男はアイシャの胎の内側へと種汁を大量に流し込んでいった。

 

「あッ、あッ、でてる、これ、すご、イイッ……! はぁ、あッ、ぁあんッ……! や、あ、イッ、くぅ……んんぅっ……!」

 

 夢現(うつつ)の朧に呑まれたまま、アイシャは全てを忘れて最果てで至り続ける。

 自分の胎の奥へと精を吐かれ、子宮が本能的に吸って呑み込む。自分の身体が思考を介さず雄に尽くし、自分を貫こうとする雄を受け入れていく。雌の機能と感覚全てを満たされ、アイシャは熱の篭った悩ましい吐息で男の耳の奥まで深く囁きかける。

 自我の失われた白い世界を、ちかちかと火花が焦がしていく。それを快楽と認識する事すら出来ないまま、アイシャは己の全てを男に押し付け続けた。

 

「……~~っ、はぁー……やっべ、久々にバカみたいに射精(だ)したわ……」

「ぅあ、はぁっ、はぁっ、はぁあ……あッ、イ、く、ぅんっ……」

「うわー、もうずっとイキっぱじゃん。ほら、起きて起きてー」

「……はぁ、んぅ……んっ……」

「あー、もうダメかなーこりゃ。流石に無理させすぎちゃったか」

 

 男がアイシャの頬を何度か打ち、酒を口に含んで吹きかける。しかしそれでも、アイシャは甘く呻くばかりで正気を取り戻せず瞳は揺れるばかり。

 頬を打たれた衝撃そのままに、くらくらと頭を揺らすアイシャを見て男はこれ以上の行為を諦める。精液を最後の一滴までアイシャの中へと出し切った後、男は肉棒をアイシャから引き抜いた。

 

「……ふぅ。まぁ、今日はここまででいいか。おーいアイシャちゃん、聞こえるー? 返事返事」

「……は、ぃ……?」

 

 しなだれかかる身体を抱いたまま、男は未だに意識が薄れているアイシャへと呼び掛ける。

 脱力しながらも不随意に震えるアイシャの身体は、それまでの締まりを無くした膣から流し込まれた精液をだらだらとそのまま零していく。

 そんなアイシャに、男は聞こえていないと知りながらも言葉を続けた。

 

「うんうん、聞こえるね? そんなだらしないザマじゃあ、まだまだ男を手玉に取るなんて無理だよー」

「……へ……あ……?」

「はい返事、『はい』って言おうね、『はい』」

「ふあっ……! ぁ、い……」

 

 虚ろなまま返事も返せずにいるアイシャへ、男は胸を握り込む事でそれまでの躾けた通りの言葉を引き出す。

 朧に包まれた様な頭のままに、アイシャは胸を触ってくる腕の先へと視線を合わせた。

 

「これじゃあ、まだまだ合格点は与えられないよー?」

「……あ、い……」

「それなら、もっと男に慣れる必要があるよねー?」

「……は、い……」

 

 頭が回らない。男の声がアイシャの耳を素通りし、ただオウムの様に返事をするだけ。

 その返事が、何を意味するかも、わからないままに。

 

「じゃあまた、次(・)もヤる?」

「……はい……」

「次も、中出しで良いよね?」

「は、ぃ……」

「オッケー、言質よーし。んじゃ、今日はもう寝ていいよー。おつかれー」

「……っ……ぃ……」

 

 男がアイシャの頭を撫でる。それによって、安心と許しを与えられたと取ったアイシャの身体は、そのまま疲れの沼に沈む様に眠りへとついた。

 思い通りになった、そう男はほくそ笑む。思わぬ拾い物を、そのまま捨てるのも勿体無い。どちらにせよこの少女が自分を相手取るなど、どれだけ時間をかけても不可能な事だ。

 自分好みに仕(・)上(・)げ(・)た(・)以上、これから先アイシャは自慰では今日以上の満足には至れないだろう。言質を取った以上、自分が望めばいつでも誘う事が出来る。

 完全に自分に身を委ねるアイシャの全身を、男は上から順に撫でていく。細く艶のある髪、幼気な顔、滑らかな背、早熟している胸と尻と腿の柔肉。

 これら全てが、今から自分の手の中だ。

 

「さーて、次は何教えよっかなー。……っていうか、寝てる間にもう一発ぐらい出しとくかー。ちゃんと『中出ししても良い』って許可取ったしねぇ」

 

 一度は萎んだ肉棒を、精液と愛液で濡れそぼつ秘部へと当てて擦る。再び犯す、そう意識した雄は再び勃ち上がり、アイシャの膣口へと添えられる。

 両の尻肉を掴み、秘裂ごと横へ大きく割り開く。力無く白濁を漏らし続ける中央は、腰を上げれば驚く程にあっさりと肉棒を迎え入れた。

 

「……よーし。そいじゃ、これからを記念して。乾杯ー、っと……!」

 

 ぐちゃぐちゃになったアイシャの膣に、男は肉棒を挿れ直す。

 そしてその夜、部屋の中ではさらにぐちゃぐちゃになった肉と水の音が、誰の声も無く鳴り続けた。

 




【 ……― 自らせがんだ 】

アイシャちゃんレベリング編でした。
久々のアイシャちゃんの小説の更新ですが、更新が思った以上に鈍くて申し訳ないです……。
なんとか年内に間に合って良かった……それしか言う言葉が見つからない……
今年はともかく筆が遅い身でしたが、これからも宜しくお願いします。
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