「……っ」
「なんだいお嬢さん、そんなまじまじと」
「い、いえっ……その、男の人のカラダを見るのも、初めてで……」
強まる雨音は小屋の外と内を隔絶し、その内にいるアイシャと男はランタンの揺れる灯火に照らされながら、下着姿で向き合う。
男は既に下半身以外は裸となり、アイシャは実用性を重視した無地の下着で胸と腰下から上腿の半分を隠すのみとなっている。
青年の身体は硬い筋肉であちこちが角張りながら、その上に無数の傷跡が浮かび上がっている。これが、男の人の身体なんだ。自身の身体との明確な差異に、アイシャは知らず知らずの内に熱い視線を送ってしまっていた。
「初々しいねえ。俺もお嬢さんみたいな若い子抱くのは初めてかもなぁ」
「……は、はぁ」
基本的には娼館行ってたからなー。そう冗談めかして言う男に対し、アイシャは曖昧な反応を見せる事しか出来ない。
生娘であるアイシャにとって、性的な行為はまだまだ縁の無い事だと思っていた。得ている知識も又聞きのものばかりで、はっきりと言ってしまえばアイシャは現状いっぱいいっぱいに緊張していた。
盗賊達の居所に潜伏していた時の緊張とは根本的に違う、気恥ずかしさと期待と恐怖がそれぞれ雑えられた複雑な心境。アイシャは腕を両胸の前で交差し、少しでも羞恥を誤魔化そうとした。
「お嬢さん、ケッコー胸デケーのな」
「うっ、ちょ、そういう事を面と向かって言うんですか……!」
「そういう事するんだから、そういう事も言うだろ」
ほほう、と男は右手を顎の下に添えてアイシャの深い谷間を見下ろす。隠す気も無い、しかしいやらしさは不思議と感じさせない視線が刺さる様に感じられた。
アイシャがその目から胸を隠そうと腕を閉めても、豊かに実った両胸は腕の端や下からはみ出してしまう。より一層深まった両胸の隙間は、下着越しにもアイシャの身体の女らしさを強調してしまっていた。
「――っくし!……う」
「あ、そういやお嬢さん雨の中走ってきたんだったな」
どちらかが手を出すわけもなく向かい合っていると、アイシャが大きくくしゃみをする。思えば、雨で濡れているにも関わらず、まともにそれを拭いもせずに下着姿になっていた。
風邪を引いてしまうのは嫌だが、いざ行為にするというこの時に、身体を拭きたいと願うのは水を差すのではないか。そんな迷いをアイシャが抱いていると、男はランタン近くの自身の荷物袋へと歩いていった。
「ほれ、新しい布巾もあるぜ。ランタンの分あったけーし、こっち来なよ」
「え?……あ、はい」
床のランタンの前に座り込み、荷物袋から布巾を取り出した男は、アイシャを手招く。どうやら男はアイシャが今身体を拭く事に頓着はしないようだ。
いきなり襲われるのかとすら考えていたアイシャにとって、男の変わらない態度は救いだった。男の言う通りに、アイシャは男の傍へと歩いていく。
「ほれ、座りなよ。拭いてやるからさ」
「ちょ、そこまでしてもらうほど子供じゃな――わ、たっ」
男の傍に立ったアイシャが布巾をもらおうと手を出した所で、男はその手を自身の側へと引き込み、アイシャを強引に自身の前へ座らせる。
男の広い身体にすっぽりと収まる様に、アイシャの背と男の胸板が触れ合う。アイシャが再度立ち上がろうとする前に、男はアイシャの髪に布巾を被せた。
「へえー、髪綺麗じゃん。ほーら、わしゃわしゃー」
「わぷっ――ちょ、ちょっと……!」
ぐしぐしと荒々しく、しかし強すぎはしない手付きで男はアイシャの髪から水気を拭っていく。
女の扱いというよりは、完全に子供の扱いだった。もはやアイシャに緊張など無く、布巾越しに感じる手の硬さと荒さに抵抗しながらも、男の力がそれを許さない。
あれ、なんだこれ。あたしは意を決して身を捧げた筈なのに、どうして子供扱いされているのか。不服と困惑がミックスされる内に、男はアイシャの髪を拭き終えた。
「ほれ、ばんざーい。腕下ろすなよー」
「……ハイ」
しかし尚も男はアイシャへの扱いを変えず、今度は背中を拭く事へ移行していく。
とはいえ、一応は身を捧げた立場としては、アイシャは男を拒む事が出来ない。男からの扱いに釈然としないものを抱えながらも、渋々アイシャは男に従い、両腕を上げた。
「かゆい所はないですかー、っと」
「……ないです」
アイシャの小さな背を、布巾が上下に往復していく。布巾から伝わる力強い手付きは乱暴ではあるが、想像していた様ないやらしさは感じられない。
その事に安堵するべきか、残念と思うべきか。複雑な思いの中、アイシャの水気を帯びた背中と腕を男の布巾が行き来する。
そして全てを拭き終えた時、男の腕がアイシャの首を回って前に来た。
「あっ……!」
「当然、こっちもな。動くなよー」
そのまま男はアイシャの鎖骨から肩までを、掌を押し付ける様に布巾で拭っていく。
明らかに他人が拭く必要を感じさせない位置にまで手が回ってきた事で、アイシャの肩はびくんと一瞬持ち上がる。男の持つ布巾は胸に届くか届かないかの胸元を左右に擦り、水気を吸っていく。
最初から、水気を拭くという大義名分を持って、身体を隅々まで触るつもりだったのではないか。今にも触られるのではないか。そんな思いがアイシャの緊張を引き上げ、心拍を大きくした。
「んぅっ……ふ、う」
男の手が右腋に潜り込み、肉の薄い部分が撫ぜられる。
局部と同じかそれ以上に敏感な箇所を、誰かに触られる。未だ経験のない体験が腋から伝わり、アイシャの肩が震える。
くすぐったさと気持ち良さが半々に入り混じった、言い様の無い感覚。それに耐えていると、今度は左腋へと布巾が動く。
「ひゃっ――ん」
左腋を触られた時、思わずアイシャは口から高い声を漏らし、慌てて口を噤む。
ただ単にくすぐったかっただけにも関わらず、変な声を聞かれてしまった。聞き様によっては感じてしまったような声を出した事に、気恥ずかしさがこみ上げて赤面してしまう。
そうして左腋を拭き終わり、男の腕が再びアイシャの身体の前へ戻ってきた。
(さ、触れられ、ちゃうっ……)
いよいよ、胸を男に触られてしまう。当然それもアイシャにとっては初めてであり、そんな事をされるなど想像も――少しだけしか、していなかった。
どの様に触られるのか、どんな感覚なのか。ついに訪れてしまうその瞬間に、アイシャはただ目を瞑って身構えた。
「んっ――ん、んん?」
「冷えちゃいけねーからなー」
が、男の手はするりと胸から下へと動き、今度は腹部を拭き始める。
男の右掌は胸下の際どい所から下腹部までのみを行き来し、依然胸は触られていない。その事を怪訝に思いながらも、男は腕を上げる事無くアイシャの身体から水気だけを取っていく。
「こっちも失礼するぜ」
「ひゃっ……」
アイシャが戸惑う間に、男の手は進んでいく。今度は下着から下、太腿から
アイシャの思惑を外れ、男の手はことごとく局部を避けていく。まさか本当に身体が拭きたかっただけなのか、男の奉仕にも等しい行動にアイシャの一つの疑念が頭上に複数浮かび上がる。
そうこうしている内に、男はアイシャの全身を拭き終えた。
「ほい終わり。もう寒くねーだろ」
男が布巾を持った腕を戻し、アイシャの背中をぽんと軽く叩く。
結局、最後まで何もされなかった。濡れた身体は男の手によって完全に水気が取られ、ランタンの火から来る暖かさを十分に感じ取っている。
どう見ても、今の行為には善意しか感じられなかった。扱いにこそ不服はあったが、感謝は口にするべきだろう。そう考えたアイシャは、男に顔を向ける。
「あ、はい。ありがとうございま――」
その時、男の唇がアイシャの唇に重ねられた。
「――っ!?」
「
何の予兆も無く、唐突に唇を奪われた。それにアイシャが動転している内に、男の唇が離れる。
触れる様な、一瞬の口付け。思わずアイシャは男から飛ぶ様に身を離すも、同時に男の左手がアイシャの細い肩を掴み、そこから逃げる事を許さなかった。
「その
「や、ちょ、待――んむっ」
ぐいと男はアイシャの肩を引き寄せ、再び距離が詰められた所で再び唇が奪われる。
突然の事に面を食らっていたアイシャの唇の隙間を、男の舌が割り開く。男はそのままアイシャの顎下を右手の親指と人差し指で持ち上げ、口内の舌を自らで絡め取っていく。
侵入してきた男の舌に反射的に強張るアイシャの舌をほぐす様に、男は舌を柔らかく縦横に動かし、互いの味蕾が擦れ合う。ざらついた熱い感触が、アイシャの思考を鈍らせていった。
「――はっ、あ……」
「いいカオしてるぜ、お嬢さん」
男の顔が僅かに離れ、両者の唇の先から透明な架け橋が垂れ落ちる。人生で二度目の、そして深いキスがアイシャの顔を赤く蕩けさせていた。
男はそんなアイシャの表情を間近に眺め、満足気に笑みを零す。自分がこの少女の初めての男となった、そんな達成感が単なる快楽以上に男を満たす。
対するアイシャはといえば、今になってようやく自分がされた事に理解が追いついた。
「ほら、今度はお嬢さんからも頼むぜ。ベロで擦り合う様な感じでな」
「……ん、ぅっ」
再度、唇同士が深く重なり合う。不意を突いて舌を挿れた先程とは異なり、男は舌先で小さくアイシャの唇をノックして、アイシャ自身が口を開く事を待つ。
それに応じ、アイシャは口を開いて自身の舌を前へと伸ばす。たった今男にされた行為を思い出し、記憶を辿る様にアイシャは唇を開き、男の舌を自身の舌で招き入れた。
「ん、ふ、ぅっ、は、んん……っ」
口腔の中で互いに舌を重ね合い、擦り合い、舐め合う。生き物の様に蠢く二つの紅い肉が行き交い、二人の心身の境界線を朧にさせていく。
舌に刺激を受けて湧き上がるアイシャの唾液を、男が舐め取っては啜っていく。舌が吸われて口が吸われる度に、アイシャは言い様のない感覚を少しずつ覚えていく。
(――気持ち、いい……)
角度を変えて唇を重ね続けられて、その感覚に名前が付く。
アイシャが感じていたのは、神経を柔らかく撫でられる心地良さと、鈍る思考を直接揺すられる陶酔感だった。初めての事にも関わらず、男の舌はアイシャにそれを嫌悪感を感じさせない。
その感覚に浸る為に、アイシャは目を閉じる。気付けばアイシャは自身を気持ち良くしてくれる男の舌に、自分から積極的に舌を絡ませる様になっていた。
「触るぜ」
「あっ――ん、ふうっ」
そんなアイシャから口を離し、男は一言告げて左手をアイシャの左腋に潜らせ、胸へと手を伸ばす。
男のアイシャの下着に掌を潜らせ、直接左胸を覆いながらも緩やかに指が動き出す。その柔らかさを確かめる様に遅々として動く男の手には身体を拭いた時の荒々しさは無く、代わりに気遣いすら感じられる優しさがあった。
「ほら、顔寄せな」
「は、ふぅっ……んむっ」
男に言われると、今度は自身の意志を以てアイシャは男に顔を寄せる。
奪われるのでは無く、自分から口付けを交わす。そのままアイシャが唇を開けば、それに招き入れられて男の舌がアイシャの口の中へと滑り込む。
舌と舌が互いの意志で絡み合い、再び快楽の味がアイシャの頭に刷り込まれていく。それに加えて、男はアイシャの左胸をやんわりと、しかし確実に揉んでいく。
胸の形を男の手によって変えられる度に、舌とは全く異なるぞわぞわとしたモノがアイシャの全身を走っていった。
(……ぜんぜん、ちがう……)
男の手によって身体を拭かれた時とは全く異なる、胸から込み上げてくる感覚。
自分以外の誰かに身体を自由にされるむず痒さ、頭が熱に浮かされる様な心地良さ。それが女としての悦びだと、自分自身ですら知らなかった事がアイシャの心身に教え込まれる。
嫌な事だと、忌避すべき事だと考えていた男との行為。そんな今までの価値観が、今感じている陶酔感によって新たに上書きされていく。
「ん、ふ、んんっ……ふっ、ン、んっんっ」
暖かく狭い火明かりの中で、荒れた呼吸と粘っこい水音が響いていく。
舌を愛撫される快楽にアイシャは自分でもわかる程に顔を緩ませ、内に弄られている左胸の尖端は鋭く凝り、男に触られるのを待ち望んでいる。
こんなの、感じた事が無い。男の手によって引き出された性の感覚に、アイシャは理性で戸惑いながらも本能はどこまでも浸っていった。
「ンッ!あ、や、そこはっ――」
「逃げんなって」
「ひゃうっ、ン、むぅっ……!」
なすがままにされているアイシャに対し、今度はアイシャのスパッツの内に空いていた男の右手が滑り込む。そのまま男は、アイシャの秘部に直接人差し指の腹を添えた。
既に湿り気を帯びていた秘裂を触られ、アイシャはぞわりとした感覚のままに思わず腰を引く。が、男は腰を突き出してアイシャの臀部を抑え込み、驚いた拍子に離された唇を再び奪う。その上で、男の左手が乳首に触れた。
唇を深く重ねられ、乳首を一握り摘まれる。蕩けた鈍い意識の中に、乳首を擦られる鋭い快楽が混じる。そのたった少しの事で、アイシャの一瞬湧き上がった抵抗の意志は悦びに溶かされる。
さらにぐいと押し上げてくる男の腰は、アイシャの逃げ場を完全に塞ぐ。唇と舌と胸から齎される感覚に酔わされる中、アイシャはある一つの事に思考を集中させていた。
(かたい……これが、オトコの人のモノ、なんだ……)
後ろから押し上げてくる、太く熱い何か。疑いようも無い男の象徴を臀部の隙間に埋められ、アイシャの拍動が大きく跳ね上がる。
これが、こんな大きいモノが、挿れられる。挿れられて、しまう。その事を嫌でも意識したアイシャは、しかし不思議と嫌気や恐怖を覚えていなかった。
「どうだい、気持ち良いか?」
「は、い……イイ、ですっ……ン、ふぅっ」
男に問われ、アイシャはただ思った通りに艶めいた声で返答する。
キスをするのも、胸を触られるのも、股を撫でられるのも。男にされる何もかもが、アイシャを心地良い熱で満たしていく。
まるでこうされるのを待ち望んでいたかの様に――事実、アイシャの身体はこうされる事を待っていた。子供の様に扱われる中で高められた女としての不満が、今の愛撫をより鋭く感じ取るスパイスとなっていた。
「そいつぁ良かった、じゃあもっと良くシてやるよ」
「あっ……」
アイシャの返答を聞いた男は、その言葉に反して身を離す。
自分を気持ち良くさせてくれるものが全て離れていく。もっとこうしていたい、もっとして欲しい。言葉には成らずとも、そんな無意識がアイシャの口から切なげな吐息を零させる。
そんな力が抜け切っているアイシャの両肩を男は掴み、強引にアイシャの体の向きを自分の方へと向けさせた。
「ちょっと失礼するぜ」
「ひゃっ」
そのまま男はアイシャのスパッツをショーツごと引きずり下ろし、秘部を自身の前に晒させる。
それにアイシャは驚くものの、その身を男に委ね続ける。未だ誰にも見せた事の無い秘部を男に見られ、アイシャには少しの気恥ずかしさと、それを超える期待を感じていた。
次はどんな事をされるのか、そう考えただけで外気に触れる秘部と、
男が次に何をするのか、その事だけにアイシャの意識は持っていかれていた。
「ほら、脚開いて」
「……んっ」
男の両の掌がアイシャの内腿に添えられ、命じられるがままにアイシャは脚を横へと開く。
それに応じて閉じられていた秘裂が空気を求める様に自然と細く開き、その奥から湧き出た雫が滴り落ちていく。そんな秘部に、男は顔を埋めた。
「ひあッ!?あ、ん、ふあっ……!」
愛液で濡れ始めていた秘部が、男の舌によって撫で上げられる。
ずっと唇を重ねて知り尽くしていた感触が、殊更過敏となっている秘部に当てられる。体験した事の無い感覚が、アイシャの視界を一瞬弾けさせた。
「はぁっ、ンッ、ああっ!だめ、それだめ、ですっ……!」
男の舌が僅かに開いた秘唇の上をなぞり、舌先が隙間を埋める。細かな味蕾がアイシャの秘部を擦り、それに誘われて湧き上がった雫が音を立てて吸われていく。
舌が上下に、左右に動く度にアイシャは甲高い喘ぎ声を上げる。今まで出した事も無い自身の女としての声が一つ上がるごとに、アイシャの身体は内から変貌していく。
少しずつ、感じる快楽が大きくなっていく。男から与えられる性感に慣れ始めたアイシャの身体は、困惑に阻まれていた本能が少しずつ剥き出しとなっていていた。
「初めてなのにえらい濡れてんなー。お嬢さん、結構エロいねえ」
「や、やぁっ……!そんな事、言わない――んんぅッ!」
男に舌に秘部をこじられ、それまでと比にならない程の蜜が溢れ出す。それらを全て、男は舐め取っては飲み干していった。
気持ち良い、きもちいい。アイシャにとって覚えたての感覚が次々と押し寄せ、細い身体は
あまりの感覚にアイシャは男の頭に両手を当てるも、その手には全くと言っていい程に力が入っておらず、何一つ男の動きを止められない。
止められないのではなく、止めて欲しくない。そんなアイシャの本心を、両手が汲んでいた。
「あ、んあっ、あぅっ!やぁっ、あっ、あううっ……!」
傍から見ればアイシャが男の頭を掴んで拒絶している形ではあったが、その実態は一切の抵抗も見せずにただ男に喘がされているだけ。そんな自分がたまらなく恥ずかしく感じられるも、零れ落ちる唄声と雫は留まる事を知らない。
あまりの快楽に脚はがくがくと震え出し、腿は内股となって男の頭を挟む。それがただ秘部に口付けている男の頭を緩く固定しているだけとも理解出来ず、アイシャは男に身を委ね続けた。
「ぷあっ……そろそろイっとくか、お嬢さん?」
「え――ふあッ!?」
そう言うのとほぼ同時に、男の舌が上へと滑る。その先にあるのは、赤く膨らんだアイシャの陰核だった。
男の上下の唇が凝った肉芽を挟み込み、舌先が小突く。強くは無いそれだけの行為で、稲妻の様な鋭い感覚がアイシャの股から全身へと迸り、視界が大きくブレた。
「あッ、あ、あッ!やあ、これ、すごっ――い、イイ、ですっ……!」
陰核が舌で舐められ、弾かれ、圧される。それによって先程以上の量の、しかし濃密な蜜がアイシャの秘部から溢れて男の顔を濡らしていく。
熱を帯びて高められたアイシャの意識に、ちかちかとした白い点が混じって増え始め、限界まで引き絞られた喉が高音を奏で立てる。
それまでで一番の、或いは人生で一番の快楽の激流が、アイシャの思考を情欲の坩堝へと急激に流していった。
「やぁっ、あう、ぁっ!あんっ、は、ぅんっ!これッ、だめ、イっちゃ、イクッ、んぅッ!」
それが続き、アイシャの甘い声の調子はより小刻みに、跳ねる様に変わっていく。
思考から届く白い火花は少しずつ視界を侵食し、絶えず訪れる性感がアイシャの全身を震わせる。無意識の内にアイシャは男の頭に当てていた手を、男の顔を自身の股に押し付ける様に力を入れていた。
アイシャが零した蜜は隅々まで男によって啜り取られ、その淫らな水音は量に比例して大きくなり続ける。
アイシャが自身の感覚に翻弄され続ける中、男はそれまでで一番強く陰核に吸い付いた。
「ハ、あッ――ひあぁぁんッ!!」
それがアイシャの最後の堤を壊す刺激となった。弾ける様な強い快感の光が一瞬にして視界を、脳裏の全てを白く塗り潰し、秘部からは白色混じりの潮が噴き出る。
アイシャはその感覚に耐えようと身体を前に丸め、男の頭を腕と胸で抱え込む。それがまた一層男と秘部の密着感を増す事となり、悦の命じるままにアイシャは頭を抱きしめ続ける。
二度、三度。吹き出た愛液の飛沫が全て吸い取られ、そこでアイシャは呼吸を忘れている事に気付く。大きく深呼吸を一つして、ようやくアイシャは男の頭を自身から解放した。
「――はぁっ、はぁ、あっ……」
「良かったかい――って、聞くまでも無さそうだな、こりゃ」
男が顔を上げれば、とろんと表情を緩めるアイシャの赤らんだ顔があった。
半開きになった口の横からは、留める意志を忘れた一筋の涎が顎に伸び、潤んだ瞳は自身の浸った感覚から戻り切らず焦点が合わさっていない。
男を知らなかった少女が感じる、初めての”女”。その顔を特等席で眺められる、それだけでも男は自身の手間暇を十二分に返してもらったと考えていた。
「さて、
「…………」
未だ目の焦点が戻り切らず、惚け続けるアイシャに男は向き合う。
股同士を密着させ、下着の裏で怒張した肉棒が濡れそぼつ秘部に押し当てられる。その熱を強く感じたアイシャは、ようやくこれからが本番である事を思い出した。
気持ち良かった、心地良かった。初めての体験は、どれもアイシャを恍惚とさせるモノしか無かった。
それなら――
「……あの」
「ん?」
「……それ、も……気持ち、良いんですか?」
アイシャは口に握り拳を当て、恥ずかしそうに男に問いかける。
挿れられる事への恐怖感はある。しかし今は、それ以上に行為に対する期待があった。
挿れられたらどんな感触がするのだろうか、自分はどうなってしまうのか。もはや拒むという選択肢は、今のアイシャには思い浮かばなかった。
「ま、良くなる様に努力するさ。どうせならお互いに楽しんだ方がいーからなー」
そんなアイシャへ男はそれまで通りの淡白な、しかしどこか優しさを感じる口調で返す。
そのまま男はアイシャの肩をゆっくりと押し、小屋の床へとアイシャを押し倒す。男に覆い被さられる体勢となった二人は、今にも唇が触れ合いそうな程の距離で見つめ合う。
瞳の中に、相手が映っている。それは錯覚の様ではあったが、しかし確かに感じられた。
「……よ、よろしく、おねがい、します」
「おう」
再びのキスは、どちらともなく交わされた。
子供扱いされるアイシャちゃん概念
一人前のレディーとして扱ってよね!