蒼鋼少女-ReboostTune(ポケモン擬人化の超エッチな話!) 作:緋枝路 オシエ
テーマパークが立ち並ぶ、活気溢れる娯楽都市。朝も夜もイッシュ地方最大に煌びやかなライモンシティ。
ある時はサッカーやアメフトの会場、ある時はポケモンバトルの戦場、今夜は――
「1万、5万…………20万人の観客のみなさぁぁ~~ん♪ ナイトカーニバルへようこそお越し下さいましたぁぁ~~♪ 朝まで7時間ぶっ続けで笑顔をおっ! 届けするよぉぉ~~! ヨロシクThank you感謝感激Heavy rain~~! ジェノサイドってきましょうYO♪」
真夜中でも眠りを知らない都市、1年に1回のビッグイベントが開催!
ポケモンリーグ本部のスタジアムに勝るとも劣らない、小さな街ならすっぽり余裕を持って覆える、収容人数20万の観戦席――電光案内板を埋め尽くす赤赤赤赤っ!! 空席など1つも無くチケットは2時間でSold-out!
世界中からイッシュが誇る曲芸団のショーを観賞する為に、ヒウン遊覧船乗り場は超絶ブラック労働であった!
「我ら【レフォール・プレザンス】の新しいお・な・か・ま♪ 異銀の道化師にオープニングを頼んでまっせぇ~~! お客さんもご一緒にぃーーッ――」
――ルーシャアアアアア!!
20万人の心も言葉も1つに、カロス宮廷だった道化師少女の名が星よりも眩しい、オールLED照明を震盪させた!
――魔法に掛かった感動は非日常となり日常のエネルギーへ変換させる。
進んで滑稽な姿を演じるポジション、集まってくれた観客を笑顔! 笑顔に!
スタジアム上空にて巡回していた、ナイトカーニバルの報告飛行船。
ゴンドラの扉が開く、事故に陥ったとしか思われない光景が巨大なスクリーンに映し出され、パラシュートも背負わずに落下したのは…………メインでありながら、場を温めるに徹した役回りが性に合うと鍵が重なり合うような声色で宣する。
2つのガラス球――赤と青のオッドアイは、死の直前すら破顔一笑に?
観客はオープニングの一部だと直感しているが、プログラムには表記されていないので極僅かにでも「自殺かっ!?」と、口を手で覆ったり悲鳴を漏らしてしまうのは生理的な反応だ。
それだけに留まらず、銀の輪が8つ空中に――カクレオンの体色変化メカニズムを解析して作り出された――スタジアムと同化していたから観客誰もが気がつかず、別の空間から呼び寄せたように錯覚させられた。
…………そうして目を向けている間にも、飛行タイプでもない少女は自由落下に抗えず、幕が上がったと同時に閉幕になるっ、約1名を除き――客席は阿鼻叫喚の渦に飲まれ…………
「なーーんちゃってぇ♪ とぅおおーーうっ! えっへへ~、悲壮な時間は瞬きの間、幸福のまま欲張ったってイイんだヨー♪ ほぉっ! 笑顔は~ヤリすぎなくらいがぁ~~! ちょーどイイ~~! キーヒヒヒッ♪ 道化師ルーシャ! いっちば~ん乗りィ♪ 観客の皆さぁん、魅惑の世界へヨーコソぉ♡」
――地面と最も距離が近い輪に、足首を引っかけ逆上がり、勢いを付け2つ3つ4つ、登って昇って内膝支点に半回転。
(あっ♡ お兄ちゃん! 20万に紛れてたって分かるヨ♡ ンッ――~~♡)
練習であった命綱は無い、足場にするしか無い銀の最頂部――最初に落下した輪へ筋力は一切用いず、物体の軸を的確に見切れなければ途中で失敗していた。
地面が実はクッション…………なんて気の利いた環境にしたら、脚光は浴びられていない。
額の鍵穴はペイントやタトゥーではありません。銀幕のメインカラーをスタイリッシュに彩る、配色はブラックとゴールド、かつて専属していた貴族に与えられたので、贅を極めながら嫌みを感じさせないゴージャスさ。
演目中は艶を抑え、オープニングが終わればあくまで脇役として7時間を飾る。
レースとチェック模様が交錯し、鍵型のピエロハットを手直しする彼女……クレッフィのイェルーシャ、愛称の【ルーシャ】とファンは呼び劇団登録名にもなっている。
片脚、しかもつま先立ちのまま、髪に括り付け――備わる効力が異なっている鍵をジャグリング。胸を中心に八の字を描きながら後ろ向きで、輪をなぞりながら歩いて行く。
観客の声援と笑顔がまだ足りない! 鍵も4つ程度じゃまだ足りないっ!
今度は自らハットを脱げば――種も仕掛けも御座いません!? 質量を持った分身、紫で統一された鍵を2本取り出した!?
大きさ的に考えなくても無理がある、けど悩ませるよりも驚きと感心がウエイトを占め、ポンッ、ポンッ――道化師はさらに魅せる。
ポップコーンが出来上がった香ばしい音、ルーシャの両手に現れたのは――額から取り出した残りの鍵であった!
本当は何らかのギミックがあるはず――内緒、バレてはならない、プロであるなら「魔法」を演じきってみせる。
(――俺は見てるぞっ! 朝までずっ~~~とお前だけをな!)
案内役として場を温め終わったルーシャは、使役する鍵と共に深くお辞儀。カーテンコールにゃ6時間55分ほど早い! オールナイトでノンストップエンターテイメント!
イザヤも有給を使い、夜通しルーシャの活躍を見守ってくれている。お辞儀したルーシャは――無料で配られるカフェイン飲料を摂取し、交感神経が高まっている観客達へ投げキスをしたが――
唇から産まれた ♡ が届く距離であるなら――イザヤの唇が吸い込んでいた♪
ショーが無事に終われば自宅へ帰るのだが――イザヤと久々に二人っきりになれる日!
ルーシャにとってショーをやり遂げたご褒美、パフォーマンスに集中しながら〝期待〟によって、少し内股にシワを作るショートパンツ。
チロッ…………
もしも……万が一、性的興奮を顕す内部要因がバレてしまっても、彼女は道化師。
「種も仕掛けも御座いません」で切り抜けてしまえるだろう。