自分はあまり嫉妬をしない人間だと思っていた。嫉妬というものは、相手の行動云々ではなく、自分に自信がないから起きるもので、私は自分に自信を持っていた。それは自分がやっている職業にもでているし、良い意味で執着しないと思っていた。 だけど今私はとても嫉妬している。
彼が私が仕事をしている間に、学校で女子と話していると思うとイライラするし、もし一緒に登下校をしているのなら、自分が彼とはできないことをしているということもあって、モヤモヤでは済まない感情を抱くだろう。思っただけでもモヤモヤしてどうしようもないのだ。
それに彼がゲームの間そのゲームのことしか考えなくなるのも嫌だ。もっと私のことを、いや、私の事だけを考えていて欲しいのだ。ゲームをやるというのは、彼のアイデンティティでもある、それを否定するつもりは無い。私もやっているし、ただその最中でも常に私のことを考えていて欲しいのだ。私は彼のことをずっと考えているのに、彼は私のことを思考の片隅にすら置かないでいる時間がある事がたまらなく嫌なのだ。自分はそういった自分がいない時の彼に対しては寛容であると思っていたのに。
だから付き合ってそれなりに月日が経ったある日、ついに私は我慢できなくなり、彼の妹に頼んで都合の合う日を作ってもらったのだ。彼の両親がそれぞれ趣味の関係で長期に家を空け、そして彼の妹には自分の伝手で、ちょっと遠方まで行くモデルのバイトを入れさせてあげた。
そうして出来た数日を使って私は彼の家に泊まり込むことにした。仕事は完全にストップだ。こんなに連休を取れたのは久々だし、その反動で最近はかなり仕事を詰め込んでしまった。
「でもそのお陰で今こうしている訳なんだよ。楽郎君」
「いいから縄ほどいてくれ。これはなんのイタズラだ?」
私によって手を頭の上、足を両足のベッドに縛られた彼は開口一番呆れたようにそういった。ダメだね。彼はまだこの状況を冗談だと思っているらしい。完全に動けない彼に跨り、マウントをとった体勢のまま私は続ける。
「素晴らしいモーニングコールでしょ?」
「おい。流石にシャレになんねぇぞ。ほどけ」
「縛られている時に起きない君が悪いよ」
といっても瑠美ちゃんに睡眠薬盛らせたんだけどね。彼女は多分知らないだろうけど。
「どうやって家に入ったかは聞かない。どうせ瑠美だろ? だからとりあえず縄を……」
そこから先を言うことは彼はできなかった。私が塞いだからだ。口を。私の口で。
「……んっ、んんーっ! ……んっ」
まだ完全に覚醒していない彼の口を強引に割り、その中に舌をねじ込む。彼の歯列を隈無くマーキングするように舐めていく。
奇襲を受けた彼は私になすがままにされている。いや抵抗しようにも四肢は縛ったんだけどね。でも
「君がいけないんだよ。私以外のことを考えてる君が」
キスをやめ、口を離して、彼の耳元で囁く。
「っ……ハァ、ハァ……」
息の切れた彼は荒く呼吸をするばかりで返事はない。ふーん。
「私はいつだって君のことしか考えてないんだ。なのに君はそうじゃない。学校にいる間は学校のことを、ゲームをしている時はゲームの事しか考えない」
もしかしたら学校でも、ゲームのことだけを考えているかもしれないけど。
「いや待て、それはいいだろ。それと学校にいる間は割とトワのことしか考えてない」
「ダメだね。君はずっと私のことを考えてなきゃダメなんだ」
私がそう言うと、彼は目を見開いて
「なぁお前ってそんなこと言うやつだったっけ? もうちょい余裕があるというか、趣味には寛容なやつだと思ってたんだけど。それに俺が高校卒業するまではこういうのはって」
「そんなの知らないよ。君がいけないんだ。だから……」
彼の言葉を切って私は、彼の口をまた塞ぐ。彼もある程度心の準備していたのか、抵抗を諦めたのか素直に受け入れてきた。まぁ四肢は縛られてるんだけどね。
「……んっ、……んっ! んッ」
そうして暫く彼の口内を蹂躙した後、私は彼の口から離れ、彼を見下ろす体制に移る。半透明の蜘蛛の糸が彼と私の口を繋いでいた。まぁこの蜘蛛の糸が切れようと、切れまいとこの後の行先は官能の世界しかないんだけどね。
「ハアハア……分かった。抵抗もしない。だから縄を解いてくれ」
彼は懇願するようにそう言った。さっきまで息が出来なかったせいか涙目気味の彼の顔は、酷く私を興奮させた。
「口開けて」
しかし彼は私の言葉には従わずに、頑なに口を結び、手足を動かせないながらも顔を横に背けせめてもの抵抗をしていた。うーん、可愛らしいけど今は許されないんだよねぇ。
「抵抗してるじゃん。早く、く ち あ け て」
彼の耳元で囁くように言う。そのまま彼の耳に舌を這わす。彼はビクッと静電気が流れたように震え、私がそのまま彼の耳の穴を隈無く舐めましていこうと、舌をさらに伸ばそうとしたら
「分かった! 分かったからそれはやめてくれ」
そう言って恥ずかしそうに目を泳がせながらも、真っ赤な顔をこちらに向けた。
「やっと素直になってくれたねぇ」
「これ以上されると頭がおかしくなりそうだ。もう煮るなり焼くなり好きにしろ」
そう言って彼は口を開けた。私は彼の口に自らの唾液を流し込む。高いところからコーヒーを作るように、彼の口に落としていく。当然、少し口に入らず零れて、彼の頬を濡らしていく。それら全てを彼が受けいれているのを見て私は征服感を覚え、そして酷く興奮していた。
「君が私のことしか見れないようにしてあげる」
そう言ってから私は服を脱ぎ捨てて……
「っていう夢を見たんだけどさ楽郎君」
「なんでそんな怖い夢見てんの!? そんなんされなくても俺はお前に首ったけだわ」
だよねぇ。よかったー。計画だけで実行しなくて。でももし君が浮気とまで行かなくても、他の人に目を向けたら
「その時はやっちゃうかもねぇ」
閲覧ありがとうございます。その内活動報告でお題箱作るので自分の書いた2次で良ければお題投げてください。
感想あればドシドシお願いします。