※この作品はR-18です。

僕の百合はどこかおかしい。   作:紫垣すず

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遅くなって申し訳ありません。
今回は百合ックス回です。


第7話 "私"はその感覚に抗えず

「や、っま、まって·····」

 

 制止の声も虚しく部屋に響くだけで素知らぬ顔で2人によって上着は既に脱がされ、右には服の下から手を入れてくる美空。左からは内腿をなぞるような手つきで撫で回してくる桃。

 

 どちらかを剥がそうとすれば、もう一方が"私"の体をまさぐる。

 辛うじて二人の手を止めても、彼女達の空いた手がそれを引き剥がす。

 

 この攻防を僕達は既に10分は続けているけれど、防ぐ方は1人という事もあってか遂に両腕は掴まれてしまう。

 そこへ美空はすかさず耳元へ唇を近づけた。

 

「どうしても、私達は·····楓が抱きたいの」

「うっ·····」

 

 美空のわざとらしい甘えた言い方に思わずドキッ、としてしまう自分が居たが、この状況ではときめいたのではなくこれから起こる身の危険を察知したという方が正しい。

 

 

「だ、だめ! ·····私は、美味しくないから」

 

 自分の貞操が掛かっているので僕も弱々しく抵抗する。きっと、諦めたその瞬間に僕は二人に襲われる。それは嫌だ。いくら美少女と言ってもいきなり肌を重ね合うのは僕の求める百合シチュとしてはNG。

 

 女の子になったからと言って、恋愛観は変わらない。

 ちゃんとした過程があって、好きあって·····最後に、ってこれだけでもう恥ずかしい。

 

 でも、二人からすれば、きっと僕は据え膳にしか見えていない。

 

 そんな中で今度は桃が覆い被さるようにして顔を向かい合わせた。

 

「あのね、同人誌って·····こんなもんだよっ?」

「え? そっち·····っ·····んんっ」

 

 大まかには同じ趣味でも具体的には違う好み。それを二人には文字通り肌で感じさせられる事になる。

 何故なら下腹部。そこをそれぞれの細く長い指で撫で回され、何故か身体が火照ってくる。そのタイミングで頬も赤く染まり、くぐもった声が漏れ、体の力は自然と抜けていく。

 

 自分自身の体に何が起きているのか分からない僕はただ目を白黒させ、自分の体なのに、抵抗しようとしても思った通りにはもう力は上手く入らない。

 

 それを見た桃と美空は意地の悪い笑みを浮かべ、互いに顔を見合わせながら機と見定めたのか嬉々として僕の服を脱がせ始めた。

 

「こんな可愛い子から、そんなえっちな声出されたら····」

「夜見も、その体に早くキスマ付けたいなぁっ」

 

 露出させられた肌に付けられている赤い痕をまじまじと見つめられ、体は火照りによって汗ばんで、それを美空に舐め取られる。

 

「ん、っ·····や、だっ·····」

 

 口では拒んでも、体はそうはいかない。

 汗を舐められただけで、体は自分の意志とは関係なく反応してしまう。なりたての僕なんかよりも女性の体を理解しているからか、二人の手の動きには無駄がない。

 

 正直に言って変わってしまった自分の体の事なんて僕にはほとんど何も分からないし、こういう行為についての知識も皆無に等しい為、キス以上の事は何をされていくのか分からない。

 

 けれど、二人がそれを考える時間を与えてくれる訳もなく、桃は顔を僕の谷間に埋めながら下着という最後の壁を取り除いた。

 

「ん〜っ! 羨ましいくらい良い胸してるっ」

 

 形も良く、童顔の僕には似つかない大きな双丘は、露わになった事で重力に逆らう事なく無防備に揺れる。

 それをまじまじと見つめられると羞恥で顔から湯気が止まらない。

 

「っ·····」

 

 恥ずかしさのあまり声も出せず、緊張し始めた体は無意識に強ばっていく。それを見た二人はそれぞれ耳元へ近寄り、美空は首筋を舐め、桃はそのまま双丘を揉み始めた。

 

「んんっ、いやっ」

 

 肌で感じる刺激の擽ったさに思わず身を捩り、体はさらに強ばる。

 

「ほら、力抜いて受け入れよう?」

「そうそうっ、その方が気持ち良いし·····楽だよっ」

 

 悪魔の囁きにも等しい二人の誘惑の言葉。

 けれど、僕の体は未だ未開発な事もあり刺激の殆どが擽ったく感じるだけ。それが辛うじて僕の気持ちを繋いでくれていた。

 

「んんっ·····ぅ·····擽ったいだけ、だって──っんん!?」

 

 何度されても擽ったいだけのこの行為にも嫌気が差し始めた、そんな時。美空が唐突に唇を重ね、それだけでなく、舌を無理に捩じ込まれた。

 

「ん、ぅ、ふ、ぁ·····んんっ·····」

 

 押し返す事も出来ず、ただ舌を絡められる事で出てしまうくぐもった声。

 とても自分のものだとは思えない。

 

 そしてそれを考える間にも、今度も唐突に、僕には桃による魔の手が伸びる。

 

 避ける間もなくふーっ、と吹きかけられた息は直接耳の中へと送られ、人工的な風である為、擽ったいどころの話じゃない。

 

「ひぅっ!? ·····ん、んぁっ····」

 

 思わず驚きの声を上げる僕。その声は男らしいとはとても言い難く、その反応を境にして、時間が経つ毎(ごと)に僕の声には甘ったるさが表れ始め、頃合いと見た桃は耳の中にぬるっ、と唾液をたっぷり付けて舌を入れてくる。

 

「んん、ぅっ、んっ、んん、っ!」

 

 くちゅり、くちゅり。

 耳の中で響き渡る水音はキスの甘い刺激と共に背筋をゾクゾクと駆け巡る。加えて、舌のざらついた感触が耳を這う感覚には謎の快感を感じさせ、ただただ身を悶えさせた。

 

 その途中で聞こえたプツッという音。

 その直後から擽ったさが消え、刺激が快感に変わり始める。

 

 美空との口付けを終え、銀糸を連ねながら唇を離した後の瞳は既に蕩け、自分でも名残惜しそうな表情をしているのが分かってしまう。

 

「はぁ、っ·····はぁっ·····」

「ふぅ·····。どう? シたくなってきた?」

「·····うん」

 

 この気持ち良さを否定する理性はもうほとんど残っていないものの、肩で息をしながら頷く。キスなんて、きっと序の口でしかない。このなりたての体が、本能でそう訴えかけた。

 桃も発情した僕を見て、どこか満足そうに微笑む。

 

「オナニーの1つもした事ない体で、発情してどうにも出来ないその様子が、もう可愛い。理性を夜見達に奪われて、流されるままに気持ち良くなろっ?」

「えっ? 楓が自慰行為をしたことな──」

「ねっ、こんなにもう濡れてるんだし、夜見がしてあげるよっ」

 

 興奮した桃の言葉のどこかで美空は何か言おうとしていたが、それも桃は遮りながら美空の体を押し退けて見つめ合う僕と桃。ぐしょぐしょに濡れてしまった下着を脱がされ、桃の指先が秘所の割れ目へとあてがわれる。

 

「っん·····」

「初めてが私の指ってなんだかうれし──」

 

 今にも指が沈みこんでいくと思った瞬間。

 

 腕ごと動きを止めさせたのは、美空だった。

 

「ちょっと待って、待って。一度落ち着いて」

 

 美空はそのまま桃の腕を引き剥がすと同時に僕の体を起こす。勿論、やる気満々だった方は頬を膨らませながら不満そうで。

 

「え? なにー? このままの流れで夜見が楓の全てをいただく話じゃないのっ?」

「はぁっ!? 3Pするって話どこ行ったの!? ·····まぁ、それも置いておいて。楓には、一つだけ私のお願い聞いてくれないかな」

「お願い?」

 

 さっきまで強引に押し切ってきたのに、と思いはするものの安定した思考では気になり、そのまま問い返す。

 

「さっきまでは、強引だったけど·····あのね、その·····私に、楓の処女くれないかなって、思いまして·····」

 

 流石に驚いた。というか、勝手に奪われてしまうと思っていただけにこの美空の申し出は何処か必死さを感じる。横で見つめる桃の表情も怖いし、女の子同士でカウントされるかも分からないし、本当になんと答えたら良いやら·····。

 

「うーん·····えーと、桃の後じゃダメなの?」

「出来れば·····ううん、私が先にシたい」

 

 すごい形相の桃には目もくれず、真剣な目でこちらを見てくる美空。

 これは、直感だけど·····美空に譲らないと後が面倒な気がする。

 

「·····ん、分かった。じゃあ、桃は申し訳ないけど──」

「じゃあ、夜見はそのおっきーおっぱい、弄ってていい?」

「ま、まぁ·····許可する」

 

 顔が怖かったし、不完全燃焼だし、とりあえず許可する事に。

 

 そうして話がまとまると、僕は美空にゆっくりと押し倒され見つめ合う形になる。

 理性もそこそこ戻ってきたし、顔が熱くなって美空の顔を直視出来ない。

 改めて、となるとこの空気にも耐えれず先に目を伏せた。

 

「恥ずかしいから、早く·····して欲しいな」

「分かった。でも、もう一度だけ·····私と目を合わせて」

「んっ·····」

 

 羞恥に耐え、言われた通りに目を合わせると美空は耳元へ顔を近付けた。

 

「楓、好きだよ」

「····んくっ、ぅんっ·····ぃ、あっ──っ!!」

 

 入ってきた中指。初めてで少し圧迫感がある、と思っていた矢先に囁かれた言葉。それを耳に通した瞬間、体は電気が駆け巡ったように快感が押し寄せ、膣内はぎゅっと美空の指を締め付けたまま収縮し、声にならない声を上げつつ腰は浮き、震えながら頭の中は真っ白になってしまった。

 

 何が起こったのか分からない。

 残っているのは快感の甘い余韻と、美空の指の感触。

 

 そのまま見上げると、美空の方が驚いていた。

 

「あっ、えっ? ·····今のでイッたの?」

「はぁっ·····はぁっ·····っ·····これが、絶頂·····?」

 

 互いに起こった事は整理出来ないが、今のが引き金となって昂りを覚えたのか、僕の方から唇を重ねた。

 

「ん、むっ·····ちゅ、っ」

「ん、っんぅ·····ふ、ぅんっ、くっ·····」

 

 互いを求め合い、どちらからともなく舌を絡める熱い口付け。

 傷つけまいと、内側でなぞるように動かされる指。

 無意識に脚を閉じようとしても桃がそれを許さず、下腹部を撫で回しながら乳首へと吸い付いてくる。

 

「っ、ぅっん·····っ、くっ·····まっ、っ、ま、たっ···くるっ·····ひっ──!!」

 

 一度絶頂を迎えた事で感度が高くなってしまったのか、程なくして僕は腰を震わせた後、キスどころではなくなり一際大きく体を反らせながら再び絶頂に達する。

 

 

 僕は初めての感覚を味わいながら、自分が女だという事を改めて自覚した。




言葉選びが難しく、少々拙いと思いますが読んでもらえているなら幸いです。あと何話か続けるつもりですが書くのに少し時間がかかります。
しおりも沢山挟んで頂いてありがたい限りです。
これからの励みです。

では、また次回おあいしましょう。
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