故郷に帰ったらおっぱいデカい幼馴染みとエッチする事になった 作:緋枝路 オシエ
〝おさななじみ〟って、存在は二次元的な趣向を好む人種からすれば、憧れる言葉であり関係。
悲しいかな、家が隣同士だから幼稚園~小学校~中学校はともかくとして、進路が分かれ、義務教育では無い高校生でも幼馴染みと一緒の学校に通っていたケースは殆どないであろう。
仮に同じ高校に通っていても、今までよりは話をしなかったり声を掛けづらかったり……顔を合わせること自体が皆無でもそれが普通。
新しい友達を作り、先輩かまたは別のクラスの人気者か、恋愛感情を知らぬ間に持ち部活に勉強に趣味に……あれだけ一緒に遊んでいた幼馴染みと関わりが無くなってしまう。自分だって同じような事をしているのだから、幼馴染みよりも別の友達や恋人と過ごす方が遥かに楽しい。
小学生の頃に「おとなになったら、けっこんしようね!」と、指切りゲンマンしたってそんな約束どちらも忘れてしまっている。子供だから気軽に言えたのであり、本気で捉えられる事もない。そもそも子供なのだからお互いに「よくわかってない」
小学生までは純粋に約束事を覚えていたとしよう、思春期まっただ中の中学生からは、男女という性別を意識し始めて異性問わず泥だらけで遊び終わっても、一緒に着替えられないお風呂にも入れずピタリと沈黙しお泊まりなんてもっての外だ。
恥ずかしい、ダサい、かっこわるい。
理由は各々あるけれど知識が広がり価値観も異なり始め、何時までも子供のままではないのだと無意識の内に外面も内面も、大人を形成し始めていく。
幼馴染みなんて言葉は、サブカルチャーの属性として愛されているだけだ。
リアル世界の幼馴染みはこんなモノ、幼馴染みだから……なに?
結婚? 恋人?
ないッ、精々がすれ違ったら挨拶する友達で留まってしまう、ロマンチックな展開などありはしない――――
※
生まれ故郷である田舎、運河沿いの港町【
コンビニが一軒も見当たらないってくらいド田舎ではないけど調理師免許取得の為、二年間ネオンが眠らぬ都会に滞在していた彼からすれば利便性では劣る。
電車が来る感覚が早すぎて戸惑うくらいだったし、深夜営業のお店に囲まれていたし。なんら不自由の無い二年間だった。
そのまま都会への在住も少し頭を過ったけど、彼は二年間離れただけで故郷への愛着心は失っていない。
彼を応援してくれる家族も居る、町並みは若干変化しているけど彼が好きな故郷、戻るべき場所、何も考えず楽しいことをしていた思い出。
路地裏散歩しただけでノスタルジーな気持ちになってしまう白波町……
たかが二年間離れただけなのに、もの凄く懐かしい。都会に憧れ引っ越した友達も居るけど...
「俺は自販機で瓶コーラ売ってて、空き地で子供達が球技したり、丘へ上がれば海を見下ろせ、年中通して農作物が豊富に獲れるこの場所が――――好きだなぁ……ッ!」
時は止まっていないけど、何時だってこの町は待っていてくれている、受け入れてくれる、飽きない。
何件か就職先である洋食屋を紹介されたけど、故郷の個人経営する料理店で働きたいと決めていた。
白波町は漁業が盛んであり、年中通して気温は常に涼しげ。真夏は相応に暑くなるけど四月、新たな始まりを期待し洋食店通勤となった彼は、スマートフォンで気温を確認する。
都会よりも10℃は低い、一枚多めに着るのが当たり前。だからと言って冬場は猛烈な雪が積もる訳でも、寒波で漁が困難になる事もなく一定水準を保つので逆に都会よりも過ごしやすいと実感した。
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国家資格を見事に獲得し、21歳になったばかりの若者。
服装はグレーをベースに全体の2/3にホワイトのストライプを走らせたボーダー柄のパーカー、古着屋で見つけたデニム生地のテーラードジャケットを重ね着し、この町の気候に順応。
錨を模した刺繍は最初から付いており、少し子供っぽいかもしれないけど名字に〝魚〟と付いて、港に産まれ港に生きる男になるだろうと太平洋から授けられた名には誇りがある。争いごとは嫌いだけど、その名を馬鹿にされた中学時代、
怒りまくって相手の首を引っつかんで……名前を侮辱するのは絶対止めようと、上級生までも恐れる豹変であった。
くるぶしが隠れる丈に合わせた黒いジーンズは、閉店だからと8割引で購入した。刺繍と同じの錨デザインネックレスも都会の露天で一万もしなかった様な。
何かと安上がりと言うか、節約上手のコーデと言うか、衣装センスはあまりない自覚はあるが明るく前向きな性格。
あか抜けきれず少々頼りなさげな顔立ちだが、ノーセットでも問題の無い癖っ毛ショートヘアは色々セットしてみると逆にグシャグシャになるので弄れないが本音。
料理人なので当たり前だが清潔第一のビジュアルには孫を欲しがるおば様や、ショタ好きのお姉様方からわりと人気が高い。先輩と呼ばれるよりも先輩と呼ぶのが似合いそう、可愛いや弟系とまで極端なパラメーターではなく、派手さや存在感には欠けるも決して空気にはならない。
「潮の香り、風情のある民家、市場の活気、都会で暮らしてたら味わえないよな! 俺はこの町が好きだから都会に居たって片時も忘れた隙間は無いぜ。歩いてるだけで昔の思い出が走馬灯のように……」
本日はお店の公休日、軽く朝食を取ってから身支度し6時前だから四肢を凍り刺す冷気に、打たれる久々の感覚。
マゾじゃないけど戻ってきたんだなぁ……鼻水をかみながら、海沿い周辺を気分良く散歩する太洋。
休みの日だからこそ早く起きて、明日に備え早めに寝る。幼少の頃から作り続けてきた料理、見よう見まねで祖母にヘタクソな物体を作って食べて食べてと無邪気に催促。
食べられた味でも見た目でも無いのに、美味しい美味しいって……その笑顔が心に浸透して将来のビジョンを描いて、夢に向かってまっしぐら。第一の夢である「料理人になる!」は叶ったけど第二の夢「沢山の人を笑顔にする!」が叶うには、途方も無い数の料理を作って誰よりも修行して知識を蓄えて、何十年後かに気がつく物なのだろう。
まだまだ21歳、料理には自信あるけどプロとなって一ヶ月、皿洗いに皮むきなどの雑用から、戦場に立ち指導されながら自ら包丁を握りお客様へ食事を提供。
朝から晩まで働き終わっても習った事を復習したり料理の本で勉強したり、フライパンを只管振るってたら朝になっていた事も……太洋は良くも悪くも一直線、少なくとも専門学校に通っていた時は料理に関する事しか頭に無かった。
年頃の一般男子のように恋愛などしたいとは思わない、モテる・モテないの話ではない、太洋は過去に……
(あの釣りしてる人、紫色の髪って珍しいなぁ、紫は都会でも見かけな……あっ、あっ……?)
――仕事前に一釣り行こうぜ! 行くか~! 行っちゃうか~!――
記憶の引き出しに仕舞い込んでいた、微かに灯るセピア色。
幼馴染みの父親が自分とその子を夜明け前に防波堤へと、連れて行ってくれた。
釣りは全然分からない、初めてだったけどその子に教わってルアーの種類から仕掛けの準備、スポーツみたいな物だよ、楽しいよって優しく微笑まれ学校に遅刻寸前まで楽しんでいた。
その時の防波堤とは違う場所だけど、あの女性……自分は憶えている、変わったけど〝何も変わっていない〟のだから。
「えい……り……榮浬だ、オーーイ!榮浬ーー!!」
長く潮風を受ける娯楽なので、芸能人に匹敵するケアを欠かさない藤色のロングヘア、三つ編みに結い毛先は鋭く、まるでオニイトマキエイの尾を連想させる。
だが彼女の性格は毒素が無く、ハリセンボンのような刺々しさも無い。
表情変化はやや薄く、言葉数も多くないけど、落ち着いた物腰と温和な雰囲気、誰かを不快にさせない心配り、ずっと見てきた太洋だけでなく老若男女が「いい女」と賞賛するだけの価値がある女性。
「……?たい……ようっ……太洋……だよね……!わっ、ああ……!」
無言、無表情で水面と寡黙な戦いを繰り広げていた、藤色髪を持つ女性。
クーラーボックスなどは見当たらないので、キャッチ&リリースを何匹にも実行済みか、それとも未だに収穫が無いのか、多分前者だと太洋は推測する。昔っからそうだから。
「太洋だ……二年ぶり……だねっ……!戻ってきたんだぁ……!」
愛用するベイトリールを落としかねない、名を叫ばれた拍子に直感した。
そうでなくとも聞き慣れている声のトーンを逃さない、嬉しい出来事と直面した時の声色だ……それって再会を喜ばしく想っているに他ならない。
【
太洋とは家が隣同士の幼馴染み。家族同士も仲が良く高校卒業までは何をするにも隣に、傍に、思春期でもそれだけの距離と関係を持ち続け、友達で居られる男女とは珍しい。
卒業後の進路は実家の系列店である釣具屋のスタッフとして働き、道具の修理や講習のアドバイザー、大会などの催し物の広報活動が主体。
餌よりもルアーを好むが、円滑なコミュニケーションを取るためにも蔑ろにせず充分な腕と知識を持ちながらも、日々が実践と練習の繰り返し。これは太洋も榮浬も変わらない。
「別の町にあるお店の臨時研修会に一ヶ月参加しちゃってて……太洋が帰ってきた時期と丁度重なったのかな、父さんや母さんからも太洋が帰って来たって情報が送られて来なかったし……だからすれ違っちゃってたけど……ん、おかえり……!」
研修会も終わったので本来の通勤先と本来の住まいに戻った榮浬は、家族誰よりも早起きして趣味であり仕事への応用も利くルアーフィッシングを楽しんでいた。
魚の気配しか感じられない防波堤、釣っては逃がしてを繰り返し後2匹釣ったら帰ろうと目標に達する前に太洋が現れ、急いで中断し大事なロッドをアスファルトに置き去りにしてでも、幼馴染みで〝友達〟の帰還を歓迎する。
彼女の両親が太洋に関するメールを送信しなかったのは確信犯の趣向、まだ帰ってきてないと思わせこっそりと、太洋を呼び出し庭でバーベキューでも開こうと画策しておりそこで鉢合わせる計画だったらしい。両親のイキな計らいだ。
(すっげぇ美人だ……元々美人だけどさ、二年間でこんなに……俺よか全然大人になってるなぁ、色々と……)
ダーク調のインナーシャツ、アウターは白波町では欠かせないアイテム。白いジャケットはオールシーズンで活用でき、ボリュームを抑えたシルエットが彼女のラインを映し出す。
ボトムは髪と同じく藤色のショートパンツと太ももの半分を覆う、オーバーニーソックス。色は王道にして最良の黒、細身だが肉を付けるべき場所のみ盛ったボディ……挑戦的とも捉えられるコーディネートには太洋も藤と黒にサンドイッチされた「汚れしらずの絶対領域」に、視線を奪われてしまうのだが……?
(なんでそんなトコにベルト付けてんだよ……!)
腰回りのウエストポーチには、恐らく釣り具を収納しているのだろう。これも子供の頃から変わっていないけど、太ももにポーチを追加しており巻かれているベルトで妙にいやらしい……
それだけでなく胸部の下側に謎のベルトを通しているのだ。中学時代で既にDカップをお持ちだった榮浬を、歳のわりにデカいなぁと365日観察していた太洋は、まごうこと無く健全で健康な男子児童であるが、21歳に成長した榮浬の胸部装甲は……
(そのっ、言いにくいんですが……もの凄くおっぱいがおっきい!)
何の意味があるのか全くもって不明の、ベルトでおっきいおっぱいを強調している?
そんなファッションもあるのかもしれないけど、女子の服装に疎い太洋には分からない。そうでなくともエッチなのは明白で、脚の次は上半身に視線を奪われてしまった。
「……?たいよー?」
女性としては高めの身長は、162cm。だが172cmと平均以上の身長を持つ、太洋と比べれば下から覗き込めるだけの差がある。
「゛お゛っ!?」
真下から生えてきた幼馴染みに、リアクションすらワンテンポズレた。自分自身が高画質に投影された瞳も、神秘の紫水晶を思わせる高貴な色だ。
覗き込まれるのは小さい頃から、何度もされたけど今の榮浬は……面識を残しながら魅力的すぎるッ、美しくなりすぎだッ、そして胸が大きすぎだッ!
「そ、そのマフラー似合ってるなと……思ってたんだ」
見破られそうだけど赤紫をベースに淡いグラデーション加工のマフラーは、彼女が飼っていた熱帯魚のベタを思い起こさせ榮浬こそ当時のベタの生まれ変わりや、擬人化なのではとまさかの疑惑が浮かぶくらい、切っても切り離せぬ防寒具としての後付け感は著しく低く自然と全身に溶け込んで、色彩も調和が取れて下のベルトと上のマフラーに挟まれたおっぱいは、ミサイルやらロケットやらの発射準備中。
ダメだ、成長した幼馴染みのおっぱいがエロすぎて、おっぱいしか考えられなくなってる……
性交経験が無い童貞として、接吻すら未経験の太洋に魅せつけていいブツではない。例えヤリチンだとしても、避雷針の如く吸い寄せられてしまうのも仕方ない、つまり逃げ場が無い。男なんて単純だ。
「そ? ありがと……一番気に入って大事にしてるマフラーなんだ、オーダーメイド品で高校の時に飼っていたベタをイメージした物なんだ……! 気がついてくれたんだね」
「そのブローチも闘魚だろ? 熱帯魚好きだもんなぁ榮浬は! 部屋ん中アクアリウムに特化してた時期もあったじゃん、二人で協力して動画としてアップして、結構な再生数になって……なつかしィ~~!」
「ふふっ、熱帯魚綺麗だよ、可愛いよって広めたくって……世界中の人達から反応があって、愛好家の方達からも意見頂いたり嬉しかったなぁ……!白波町の〝ベタ愛護会〟の重役だからねエッヘン……!」
淡水魚じゃなくて、ベタってくくり限定なの? 細やかな疑問だ。
クールな大人のお姉さん成分が鳴りを潜め、得意気に腰に両手を当てて胸を張る。こんな榮浬を知ってるのは家族と自分だけ?
勝負事で榮浬が勝ったり自慢したくなる出来事があれば、こんな感じのポーズになる。こちらから褒めたりすれば逆に恥ずかしいのか「そんなに褒めないで……」「ど、どうも……」としか言わなくなってしまうけど。遊び心を擽られるあどけない、気質も備えてある、外観からは想像も出来ないけど。
(胸が……突き出されて張り出されて……やっべ……何カップくらいあるんだろ? F? もしかしてGくらい……?)
間違いなく高学歴高収入なイケメン彼氏が居る。
居ないのはありえないレベルで榮浬は美しくも異性問わず同性までも誘い、羨ましがられる理想の「ボンッキュッボンッ」を手にしていた。これで性格も良くて頭も良くて、榮浬がアクションしなくとも男をゲット出来るだろう、放っておく訳が無い。シャツが窮屈そうに留まって。
(ボタンが今にも射出されそうなミッチミチ……あのおっぱいでチンポを挟まれ、精液搾られる彼氏は幸せモンだろーなぁ)
「ね、太洋?私の提案なんだけどさ……」
帰宅して早々に毛布に包まり安眠していた家族へと、太洋が白波町に戻ってきたと報告すれば既に知っており歓迎会の計画も立てていたし、榮浬には秘密にしていたドッキリ企画をくらったような、歯痒さを憶えジト眼で睨んでしまったけど、夕方に互いの家族を集めて即急なバーベキューを実施する事に決定した。
子供の頃はハイキングだったり旅行だったり、親睦を深める交流企画(両親が遊びたかった理由もあるが)は頻繁に行われていた物だ。海外にも連れて行って貰った……
実家である釣具屋にはバーベキュー器具や素材の販売、サバイバル用品のレンタルも取り扱っているので、必要な物は最初から揃っているに等しく休日な都合もあって実に丁度良かったのだ。
料理人なので作って貰うよりも、作りたがってしまう性分。
まぁ、偶には料理が出来るのを待つ立場になる必要もある。手ぶらでバーベキュー会場、榮浬の自宅庭だけど子供数人が駆けっこするには、不自由ない広さ。白波町では裕福層に位置するだけあって、トコトンまでに恵まれた要素をつぎ込まれた幼馴染みだ。料理しか能が無い童貞とは対になるであろう、リア充っぷりに未来は眩しい。結婚だってそう遠く無いのでは?
その辺りの事情聴取や近況報告は、別の機会に設けるとしよう。
実はメールアドレスは変わっていないし、削除してないしされてないのだが、料理に打ち込み過ぎて都会に滞在し数ヶ月後、大変失礼ながら家族以外との連絡は忘れてしまっていたのだ……
実質的に殆ど家族と言ってしまえる榮浬も、無理に送ることは無く太洋の返信待ちだったが先述の通り。かなりの間榮浬との会話は途絶えていたので、話したいことは沢山ある。
これからは白波町で暮らせるから、焦らなくたっていいだろう。
特に胸部装甲を中心として素晴らしい成長を遂げた榮浬。
変化に乏しい表情とは何だったのか、太洋ですら見たことが無い綻びを携え出迎えてくれた。その笑顔は単身赴任していた夫、または戦争から無事に戻ってきた恋人を待っていた、とでも捉えようが……
自分らは友達だ、友達よりも距離が近い幼馴染みだ、幼馴染みだけど恋愛関係ではない。
そのような噂……沸き立ったりからかわれた事はあるけど「そんなんじゃないよ」だとか「違うよ」だとか、二人して息がピッタリだったから余計に怪しまれたシーンもあったけど勘違いだ、誤解だ。
榮浬の事は好きだ。好きだけど恋愛的な意味合いじゃなく、ずっと友達で居て欲しいの〝好き〟
それは今後も変わらぬであろう想い、おっぱいが大きくなろうが、理想のワガママエロボディを得ようが、それ以上を抱く事は無い。そもそもとっくに彼氏作っているだろうし、恋愛なんて自分には縁が無いんだって思い知らされたから……
作中でもありましたが、榮浬の名前は「オニイトマキエイ」から。髪型もエイの尾をイメージしてます。
最近の自作品と比べて、ちょっと長ったらしいなぁ。