故郷に帰ったらおっぱいデカい幼馴染みとエッチする事になった 作:緋枝路 オシエ
「榮浬とエッチ……した? んだよな? 未だに実感薄いわ……はーー……」
童貞卒業すれば全てにおいて自信がつき『オトコ』になれる!
高校時代にヤリチンとも言えるほど、経験豊富だったチャラ髪の先輩に突然「お前まだ童貞なんか?」と聞かれた。
(はぁぁ!?なんだよこの人は!)
人数は少ないけどいきなりそんな質問するとは、公序良俗もなければ無礼侮辱、先輩だからと何を言っていい訳じゃない。
「余裕なさすぎんだよ太洋は。早いとこセックスすりゃあ、少しは女の扱いとか女に対する余裕が生まれるんじゃね? だってあの子への言動とか態度とか、童貞まるだしだもんよ」
太洋の心を弄んだアイドル系の人気女子。元カノと言えばそうであったが……この段階では向こうも太洋を好きで居てくれると勘違いしており、彼女もボロを出さなかった。
「そんなに気を遣わなくてもいいのに」
「好きな子だからさ! 男として当然だよ」
率先して彼女が喜びそうな事、為になりそうな事を行うも一部の生徒からすれば恋人じゃなく召使い、その様にしか捉えられなかった。
彼女も分かっていて止めなかった。太洋も初めての彼女が出来たあまりの陶酔で「絶対逃がさないぞ!」この気持ちが強すぎてパシリ具合は今思い返せば、嫌われたくないから必要以上に纏わりつく勘違い系の童貞男子丸出しであった。
実はチャラ髪の先輩は彼女が年上のイケメンと付き合っており、ラブホへ入り込む瞬間を目撃していた。自分も女とヨロシクする場所と同じだったので、偶然だが本性を知ってしまった。
真実を告げても幸せ絶頂な太洋は信じない。それか「俺の彼女はそんな事するハズない!」と名前を蔑まされた時と同等かそれ以上の暴れっぷりで、先輩を血祭りに上げるだろう。
「とにかく一度ヤッちまえ~! ヤりゃあ世界が違って見えるぜ? 俺も童貞ん時はわりと根暗だったが、ヤればヤる程自信が湧き出てくるモンだ」
チャラ髪先輩からすれば別れる前にヤリ逃げしちまえの、ニュアンスも込められていたのだろう。女経験豊富な彼の〝勘〟だが告白され二か月近く経過、もう少しで本性を出すかもしれないのでせめて合体して清算が取れるようにと。
今後の為になるアドバイス、勿論彼女との初エッチは初々しく……そんな妄想も数日後に打ち砕かれたのだが。
(自信なんて付かないッスよぉ……俺は榮浬にパイズリして貰って、正常位で初めて同士を散らせて夢じゃないんだけど現実とも思えない……)
十七時四十九分、お仕事帰りの社員さん達がお気に入りのお店で自分へのご褒美を振る舞う金曜日。
昼時も相当数の利用客だが、夜の客足だって半端ない。最初に味わった時なんて思わず「うえぇぇ……」と心の中でゲンナリしてしまった。
スタッフ一同が総力を上げてもそれだけの人数は店からすれば嬉しいが大変だ。
少しは慣れたが金曜日、そして日曜の夕食から閉店時間までが最も恐ろしい。
実戦でしか学べない事もあるとチーフは仰っていたが、まだ入職して一か月なので指示通り動く事すら命がけ。
童貞を喪失してから一週間、太洋の日常は何ら今までと変わらない。
店裏の狭い休憩スペースで自作したオニオンスープを飲みながら十五分の貴重な休憩時間に、エッチしたあの時の映像がフラッシュバック。もう一週間も顔合わせしてなければ連絡も取っていない。
エッチした幼馴染へと、今後どういう対応をすればいいのかわからない。
例え顔を合わせても気まずくなってしまうだろうが。
(間違っても『またやろーぜ!』とは言えないし……いや、やりたいけどさ……気持ち良さは忘れられないよ……)
榮浬の裸体を、おっぱいを、膣内と直結した感覚を。
仕事中に思い出しかかってもお客さんのオーダーや弁当の電話注文、買い出しなど、騒がしさや繁忙さが味方してくれるけど、自宅アパートに戻れば静寂そのものなので途端に、榮浬との初セックスを思い浮かべて勃起させてしまう。
復習として料理を作ったりノートに書き込んだりしていても、股間がムズムズする……でもオナニーする気にもなれなかった。
――俺たち一生童貞だよな!
太洋が例の女性徒と別れ、トラウマを植え込まれたのを知っているに関わらず、敢えて明るく振る舞ってくれた野郎友達。
二か月でも付き合えただけ凄いじゃん、俺らはそんな勇気も無いからさと、朝までカラオケルームで騒ぎまくってくれた優しい奴ら。
「……も、裏切った形になる? のか? ゴメン、童貞じゃなくなったよ俺……」
本来なら喜ばしい出来事、自慢のメールを送ったりする物かもしれない。
まぁ、信じて貰えるかは微妙だしソープと思われそうだが。
「ッ〝ッ〝ゥ!? メール!? 榮浬からだッ!!」
残り時間は三分、スープを飲み干してからスマフォ片手に目を瞑るとそうはさせないと言わんばかりのタイミング。
『明日、お邪魔していいかな?』
太洋が勤める洋食店の定休日を把握している。まさか定休日まで待っていたのか、キョドってしまいスマフォを落としそうになった。
名詞が記入されてないがメールでのやり取りでは良くあること。
それだけ言葉が少なくとも互いを知っており、伝わってしまうだけの距離を持った幼馴染。エッチしたけど恋人じゃない、彼女は幼馴染以上、恋人未満を望みパイズリして処女を捧げて十数年も一途に想いを寄せてくれていた美女。
ドラマであるならあのタイミングで「俺も好きだ!」って、カップルになるのが当たり前。
例え男にその感情が無かったとしても、雰囲気に押され了承するのがある種の礼儀。
太洋は寸でのところで流されなかった、理性を失わなかった。
ゴムをしてないから、付き合ってもないのに妊娠はさせたくないから、膣内射精はせず身体全体に精液をブチ撒けた。彼女はソレを望んでは無かったのは分かるけど……
「やっべ、戻らないと!」
スマフォのスイッチを切りメールの内容を考えながらここから数時間、まともに座る時間も与えられない。だからこそ短いながら休める時間を設けてくれる、オーナーの配慮は頭が下がるばかりだ。ここはブラックとは呼べない優良なお店なのだろう。
本当はメールの内容なんてとっくに考えている。
考えてる時間を作っている〝フリ〟だ。コチラから言い出せず乾いた榮浬の服やマフラーを届ける事も出来なかった自分より先にアクションするとは、やはり女の方が度胸ある……てか、彼がヘタれてるだけかもしれない。
※
翌日――――
「ハイッ、お菓子とお茶!」
「ど、どうも……」
結局食べられず飲めずだったこの前と全く同じ店で購入した和菓子、都会で購入したお茶をちゃぶ台に置く。
対面する榮浬と太洋は、傍から見ればお見合い中か。土曜日の午後15時過ぎあの時とほぼ同一の時間帯。
赤紫のグラデーションマフラーを返して貰い次第、首に巻きベタを模したブローチを付ければ私が戻ってきた、そう言いたげに薄く笑みを作ったけど太洋と視線が合えば忽ちマフラーで口元を隠して黙り込む。
ナニから切り出せばイイんだろうか。
「…………」
「…………」
もう5分も経過してる、ずっとこのまま数時間も流す訳にはいかない、誤魔化すように榮浬はやっと小皿から和菓子を手に取った。
生地に練りこまれた蓬の香りがこしあんを引き立て、笹に染み込ませた塩がアクセント、より甘く美味しくなる工程のおまんじゅう。
このお店は小さい頃から良く利用していた。太洋となけなしのお小遣いを合わせて、両親に買ってあげた時は凄く喜ばれた物だ。
不変な魅力を持つ伝統の和菓子、舌は完全に味を隅々まで覚えたけど飽きない美味しさ。美味しい物はどれだけ食べても美味しいのだ!
(やっぱこれうめぇ!……けど、榮浬のおっぱいのが……って、どうしてもそっちに思考が行って……)
初めての記念エッチ日にも、同じ事を思った。
どんな和菓子よりもモッチモチで、みずみずしくて、食べ応えある重量おっぱい。男という魚を誘ってしまうルアーで餌。
あの胸にパイしてズリされた。
てっきり彼氏のブツを挟んでいたと勘違いしていたが、彼女はパイズリ処女でありHカップを初めて飲み込んだペニスが太洋のブツであった。
宝くじの一等賞、おっぱいもおまんこも処女を貰ってしまった太洋は、少なくとも白波町で一番の幸せ者だ。
「……あのねっ、この前はゴメンね、ゴメンね……」
硬い面持ちで湯気が控えめとなった、茶碗を見つめていた榮浬が言葉を出す。
「好きでもない女とエッチ……してくれてありがとう……ゴムなしでスルのは危ないのに……分かってたけど……」
太ももに巻かれたポーチには釣り道具しか入れてないが一週間前、太洋の部屋を訪れる前に予め榮浬は薄型のコンドームを購入し収納していたのだ。
榮浬からすれば生きるか死ぬか、男女二人きりの狭い空間、絶対想いを伝えてソレカラ……を見据えていた。
太洋にその気がある……だったら言う事なしだけど、癒えないトラウマを抱えてしまっているので、汚らわしいと拒否されるか、お情けとして〝エッチして貰う〟か、準備するに越したことはなかった。
「ゴム……持ってたのか……」
「うん……つけ方とか分からないけど……買うの恥ずかしかったから隣町で買ったんだ……♡」
――なんかもう、ヤル気満々だったらしい。