その後、昼過ぎに目が覚めた自分はジャルタと一緒に遅めの昼食を取ることにした。
「マスター、何か食べたい物ある?」
と、ジャルタが聞いてきたので自分は何を食べたいかを考えてから……
「まだ疲れがあるし、軽いものが良い」
「そう。なら、サンドイッチにしましょうか」
「ああ」
ということで、ジャルタが作ってくれたサンドイッチを食べることに。
「んじゃ。私は厨房を借りてくるから待ってなさい」
と、言い残してジャルタは下の厨房で料理をする為にスイートルームからいなくなる。
……ん? そういえば、ジャルタはさっき作ってくるみたいなこと言ってなかったか?
ということは…… そんなことを考えている内にジャルタは戻ってきた。
手にはトレイに乗る皿を持っていた。
中には色々と具材を挟んだサンドイッチが入っている。
それをテーブルの上に並べる。
ちなみに中身はハムレタスサンドやタマゴサラダ、ツナマヨなど色々な種類があった。
どれも美味そうだなと思っていると、ジャルタも席に着いてから両手を合わせて……
「いただきます」
「いただきます」
そう言って、自分達はジャルタが作ったらしいサンドイッチを食べ始める。
「うん。美味い!」
「当然よ」
ジャルタは得意気に言う。
実際、ジャルタが作る食事は本当に美味しいから、ジャルタが誇るのもよくわかる。
ここで、ある程度を食べてからの自分はふと思ったことを聞いてみる。
「いつから料理が出来るように?」
「さあね? 想像にお任せするわ」
と、はぐらかしてくる。
しかし、ジャルタはどこか嬉しそうな様子で……
「まあ、良いじゃない。そんなことは」
「気になるなぁ」
「ふんっ」
と、聞きたくなるとジャルタはそっぽを向いてしまう。
これ以上は聞かない方が良さそうだと思い、自分も話を変える。
「そういや、今日は朝にお休みの連絡はしといたから、今から時間を持て余した訳なんだけど」
「何よ?」
「ジャルタはやりたいこととかないのか?」
「特にないけど」
「なら、今日はどうしよう……?」
デートをしたとしても、今の御時世はまだまともなお店とかはないからなぁ。
「うーん……?」
自分が悩んでいると、ジャルタは「一日休みなら」と言うなり……
「暇潰しなら、プレヒティヒフースの作った通販アプリでも見てみる?」
「そういえばそんなのあったな。自分達はプレヒティヒフース所属だから注文しないし、存在を忘れかけてた」
「そう。なら、試しに見てみましょうか」
「ああ」
という訳で、スマホにアプリをインストールしてからの商品を見ていくと……思っていたより、多くの商品を取り扱っていたんだなと改めて思う。
「へぇ……結構、意外に充実しているのねぇ」
「ああ。これなら暇潰しに丁度いいかも」
「ええ」
それから自分達は様々な商品を見ていき、面白そうなものをピックアップしていく。
因みに食料や薬、様々な製品は何処から調達しているかというと、高坂さんがあるサーヴァント達が経営する会社等と業務提携したからだ。
機械関連などはニコラ・テスラとそのマスターが経営する【テスラ重工】という会社。
食料関連などはこの崩壊世界にいたら色んな意味で心強い宝具持ちの俵藤太とその女性マスターが、一ヶ月前にプレヒティヒフースに所属してくれた為、食料の心配はまずなくなっている。
また、パラケルススとそのマスターはプレヒティヒフース始まりの時点で高坂さんの元にいたので、薬関連はそれで賄っている。
その女性マスター曰く、パラケルススの見張りは大変だとのことらしい。
ご愁傷様です。
次に業務提携したのは、人材派遣兼傭兵会社【爆炎本能寺】……まあ、この会社の頭が誰かはお察しの通りです。
とにかく、今のプレヒティヒフースにはまだ戦力……商品をワイバーンと共に運べる人材が少ない。
その穴埋めとして、人材派遣会社から人材を借りての業務提携をしていた。
それらを思い出しつつ、自分はスマホをいじり取り扱われる商品の一覧を眺めていたら、変なのを見つける。
劇薬!? P謹製の強力媚薬! 飲めばどんな相手でもイチコロ!!
※注意! 用法用量を必ず守って正しく服用して下さい。間違っても原液を直飲みしたり、そのままかけたりする行為は絶対に止めて下さい。
また、使用上の注意をよく読んでから使ってください。
……と書いてあった。
「……なんだコレ?」
と呟くと、隣に座っているジャルタは……
「Pって、パラケルススよね絶対」
と、呆れた様子で言う。
確かに、こんなものを作るのはあのマッドサイエンティストしかいないだろう。
そして、ジャルタは溜息を吐いてから……
「全く……あのバカは何を考えているのよ……」
「……だよな」
と、自分達は苦笑する。
「まあ、一応は確認しときましょうか」
「そうだな」
ということで、自分達はそのページをタップして詳細を確認する。
すると、そこにはこう書かれていた。
『ようこそ! 自慢のP特製の超強力な媚薬! これを飲んで、意中の相手をメロメロメロにしちゃおう! ただし、用法容量をちゃんと守るのが大前提だよ! あと、使う時は周りに注意してね! 尚、正しい用法とは原液を50倍まで薄めてください! 守らなかったら大変なことになるよ!?』
「…………」
「…………はぁ」
と、ジャルタは深い溜め息をつく。
自分も頭が痛いかな。
「……ジャルタ」
「……なにかしら?」
「……どうしよう?」
「……とりあえず、他の商品を見ていきましょ」
「……だな」
自分達はそう言ってから、媚薬のことは忘れて自分達の興味を引く商品を探すことにした。
すると次に見つかったのは拳銃やら槍やらの武器だった。
まあ、集落の人達の中には自衛目的で購入するのがいるから、それなりには需要があるのでわかる。
だけど、銃火器の類は自分達には必要ないからな。
と、暇潰しをしている間に夕方になろうとしているのが、窓に映っていたのに気付いた。
「ジャルタ」
「何?」
「そろそろ、夕食の準備をするか」
「そうね」
ということで、自分達は夕飯を食べることにした。
今日の夕飯もジャルタが作るらしく、下の厨房を借りて作ってきた料理はクラムチャウダーだ。
「いただきます」
「いただきます」
と、自分達はジャルタが作ったクラムチャウダーを食べる。
うん……美味いな。
「やっぱり美味しい」
「まあね。苦労したもの」
ジャルタは得意気に言うが、自分の知らないところで苦労をしたって口が滑っているよ?
突っ込みたくなるけど、今はやめておこう。
そんなことを考えながら食べ終わる後。
「さて、食べたし風呂入るか」
「そうしましょうか」
と、自分達はスイートルームに備え付けられた浴室へと向かいそこで、自分達は一緒に入浴する。
「ふぅ……良い湯加減だ」
「そうねぇ」
自分達は浴槽に浸かり、身体の疲れを取る。
「ジャルタ」
「なに?」
「今日はありがとう」
ジャルタの手作り料理が食べたいと以前に自分が口にしていたことを、ジャルタはちゃんと覚えていたのも含めて。
その礼の言葉をジャルタは聞いてからは、少し照れ臭そうな様子で……
「ふんっ……別に良いわ」
と、言ってから……
「私だって……あなたと一緒にいられるのはそれなりにはね?」
「……そっか」
「ええ」
と、そんな会話をして自分達は微笑み合う。
その後は、自分達は風呂から上がってから自分達は部屋着に着替えてからベッドへと向かう。
ジャルタは先にベッドに入って寝ている。
自分も、ジャルタの隣に潜り込んでから互いを抱き枕にして眠りにつく。
こうして、今日の終わりを迎えるのであった。