本番5秒前! 4,3,2,1
「皆様こんばんは。『明日から使えることわざ・故事講座』のお時間です。司会は私、
眼鏡をかけた小太りな男が頭を軽く下げてお辞儀する。
「さて、いつもならばお便りを紹介するところなのですが」
そう言って筆左記は申し訳なさそうに頭をかく。
「手違いにより手元に届いていないので早速VTRを紹介します。ではどうぞ」
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とある一軒家のリビング
そこでは成人した二人の姉弟が酒を飲みながらテレビを見ていた。その内容は桃太郎は昔は桃を食べたおじいさんとおばあさんが若返って子作りをして桃太郎が生まれたが、桃太郎が教科書に掲載された時を境に、今の川からドンブラコドンブラコと流れてきた桃を包丁で割って桃太郎が誕生したということが放映されていた。
「ふーん。桃太郎って桃から生まれたんじゃなかったんだな、アラッ!?」
「そうみたいだな、パクッ!」
弟が狙っていた春巻きを姉は素早く箸で掴むとヒョイッと口に放り込んだ。
ムシャムシャと美味しそうに食べる姉は恨めしそうに見る弟に満面の笑みを浮かべた後、話を戻す。
「まぁ 子供が読む教科書に子作りは難しいわな」
「確かに」
ウンウンと弟は腕を組んで頷く。
「まさか教科書に
若返ったおじいさんは若返ったおばあさんのふくよかなの胸元に手を伸ばす。
『や、やめてくださいおじいさん! まだ日が高いですよ!』
『ヘヘヘ、せっかく若返ったんだ。もう十数年もご無沙汰だったしいいだろう? それに、ほれ』
そう言っておじいさんは着ていた衣類を全て脱ぎさると股間をおばあさんに見せつける。そこには萎びたキノコではない、天井を指すほどに力強く勃起したマツタケが存在感を露にしていた。
『も、もう。おじいさんたら……』
言葉ではそういいつつもおばあさんは、シワのない白い頬を赤くさせながらチラチラとおじいさんの股間のマツタケを見ていた。
『なあ、ばあさんや。正直になろうじゃないか』
そう言っておじいさんは白魚のようなおばあさんの手を掴むと自らの股間のマツタケを握らせる。
『あ……』
声をあげるおばあさん。しかしおじいさんの言う通り高まった性欲は止まらない。おばあさんは恥ずかしそうにしながら掴んだマツタケを──」
その時弟は気づいていなかった。背後に台所からやって来た母親が鉈のような大きな包丁を振り下ろさんとしていたことに。
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「さて。今回は弟は姉の説明に余計なことを付け足したことでとんでもない不幸な目にあうことになろうとしていました。このことわざは
『人を呪わば穴二つ』
と言います。これは『人を害すると、二穴責めを喰らう』という意味です。転じて、安易に他人を害しようとすることを戒めでもあります。
皆さんも人に害を与える行動は慎むようにしましょう。
ではまた来週この時間にお会いしましょう」