ファム・ファタール~寝取らせモノが大好きな剣士が異世界転移した場合~ 作:幻闇
「雰囲気が変わってきたな」
「なんか未来っぽいよね」
荘厳な神殿を思わせる佇まいのピラミッド内部を進む一行。この惑星に辿り着く為に犠牲となった数多の英雄たちを祀っていたかつての墓標内部を進んでいくと、地下に降りたあたりから周囲の様子が明らかに変化した。
遺構の地下部分に増設された魔導船の格納庫に入ったのだ。
ピラミッドの主材質であった超硬質セラミックではなく、どことなく暖かみのある、金属とも石材とも思える不思議な物質。触れてみれば、まるで人肌のようでもあるその材質は、二人が見てきた既存の遺構には無かったものだ。
「ここはレムリアの最後期。二千年の叡智が結集された場所なのだからな。ところでお二人とも、レムリア神王国の前期と後期でもっとも違う部分は何かわかるかな?」
やや得意げに見えるアルティマの問いに、通路を進みつつも考え込む仕草の黒斗と麟華。今までに見聞きした話を思い出し、二人は答えを出した。
「魔導……か?」
「ボクもそれかなぁ。レムリアといえば魔導科学で繁栄を謳歌したって歴史で習ったし、見つかる遺物も魔導具が高値で取引されてるもんね」
二人の答えにやや嬉し気に頷いて、アルティマが肯定の意を示す。自らを創り出し、護る為の存在であるレムリア文明を彼女は心から愛していた。たとえその存在が時の流れに埋もれようとも、今を生きる人類である二人がその叡智を理解していた事が堪らなく嬉しかったのだ。
「この星でエーテルという新たな元素を発見した我らレムリアの民は、それを既存の科学と組み合わせて凄まじい発展をした。エーテライトエナジーによる超光速戦闘艦やマントルに埋め込まれた地殻制御装置、衛星軌道に設置された天候コントローラー。他にも大陸や都市を結ぶ転移門に街々を繋ぐ魔導レールウェイ。海上や天空はおろか、海底にだって都市が造られた」
「すごい! 本当に未来の世界みたい」
「ああ、まるでユートピアだな」
アルティマの言葉に素直に感心する二人。いまの時代の文明も、都市部に限って言えば中々のものだ。車は走っているし、テレビの様なものもある。地球から転移してきた黒斗にとっても、その文明は現代日本と変わらぬように思えた。
けれど、アルティマの話すレムリアの文明は今の人類が夢見る未来文明そのものだ。彼らは宇宙さえその手におさめ、地震や台風なども操って大自然すらも従えたのだ。まさに真の意味で万物の霊長といえるだろう。
だが、行き過ぎた文明は時に悲劇を生む。それもまた一つの事実なのだ。
「ですが、全ては過去の夢です。彼らは滅びました。例え自らの遺伝子を今の人類に受け継がせたとはいえ、遥かな星より来たりしレムリアの民はもうどこにも存在しません」
それまで静かに一行についてきたいたナイが、冷たくも聞こえる口調で割り込んだ。
「ナイ殿……。確かに貴方の言う通りだ。我らは新たな星を得て、魔導という新たな技術と科学を組み合わせた魔導科学文明を発展させた。発展させすぎてしまったのだ。己が扱う力の正体も知らずに、便利だからと使い続けてきた代償なのだろうな」
先ほどとは打って変わって、沈痛な面持ちで言葉を返すアルティマ。
「アルティマ、私たち英霊に過去は変えられん。前を向くべきだ。ナイ殿もあまり虐めてくれるな」
「その様な意図は無かったのですが、少々言い過ぎたかもしれません。お許し下さい」
「ああ、ナイ殿のいう事も最もだ。我らは増長し過ぎたのであろう。だが、それもまた人のサガであるし、手痛いしっぺ返しを受けたとはいえ、一万年の時の果てに麟華や黒斗殿といった素晴らしい人々が存在しているのだ。結果論ではあるが、今が美しい世界で本当に良かった」
アルティマの言葉は世辞でも大げさでも無かった。かつてのレムリアの母星時代の歴史の様に、人は時に争い合い、時に手を取り合い、逞しくこの星で生き抜いている。そんな普遍的な人々の営みこそが、彼女ら英霊にとっては護るべき宝物であったのだから。
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「すっげ……」
「うわあああ! 凄くカッコいいね! SF作品に出てくるような本物の宇宙戦艦みたい!」
「見た目は完全にそうだよなあ。流線形で後部にウィングみたいなパーツがあって……そのウィングに護られる様に艦橋が鎮座してるし、大きさもバカでけぇー」
ピラミッドの地下を進み、開けた空間にでた一行。フネの格納庫へとたどり着いたのだ。黒斗と麟華の二人が、感嘆の声を上げて目の前の巨大な物体を見上げる。
一行が出たのは、ちょうどフネの真横部分、艦内に入る為の入り口がある部分だ。フネそのものは左右を見渡す様に視線を向けても、その端が確認できぬ程に大きい。
全長およそ十キロ、高さだけでも優に一キロはあるだろう。とはいえそれでも、僅か五隻で地上全ての人々を収容できる様にはとても見えない。だが、魔導と科学の粋を結集して造られたこのフネには不可能を可能とする力があった。
艦内は数多の転送装置と高速で動くトラム型移動装置が網の目の様に張り巡らされていて、人々は行きたいエリアにすぐに向かう事ができる。更にその空間は、三次元空間拡張術式によって実際の広さは一万倍にも登るのだ。その最大収容人数は、たった一隻だけでおよそ30億人という規格外の代物であった。
故郷を脱出した人々を護り、新たな安住の地へと導く揺り籠。それが古代レムリア神王国が残した未来への贈り物。末裔たる子供たちへの黄金の遺産だ。
一行は英霊たる二人に案内されて、搭乗用のスペースから艦内へと入っていく。造形美と機能美を兼ね備えた内部の様子に、さしもの黒斗と麟華の二人も感嘆の声が途切れない。さもあらん。宇宙船の内部などロマンの塊でしか無いからだ。
二人のアレは何だ? これはどういう物だ? などと言う矢継ぎ早の質問に、苦笑しつつも嬉し気に答えていくアルティマとキュクレイン。自分たちとそのオリジナルが命を賭して守った文明の技術を末裔たる存在に語るのだ。一行で実際にその正確な対象は麟華のみなのだが、些細な問題であろう。
転移陣やいつくかのトラムを経由して……やがて一行は広い空間に辿り着いた。
100を超える無数の座席、正面には壁一面を使った巨大なモニターが配置されたそこは、このフネのコントロールを担う、第一
「ようこそ。我らが末裔たる愛し子。そのパートナーたる異邦の御方。そして……外なる神よ」
明るい照明に照らされたブリッジの中心で、一行を迎えたのは美しい女性であった。
幾重にも連なったトーガの様なゆったりとした衣服をまとい、さらさらと靡く金色の髪は太陽の如く光り輝いている。だというのに、まったく人間味を感じない。
それは冷たいだとか、怜悧だとかいう慣用句通りではない。文字通り人間には見えぬのだ。まるで人を模して精巧に作られた人形の様であった。
「私の名はエイネス。この船の魔導頭脳です。この姿はエーテルで創り出した仮初の肉体に過ぎません。生身を持つ身ではない故、お許しください」
「成程、俺達の知り合いにエーテルで擬人化する竜がいるんだが、似たような物か」
「竜ですか。確か【終末】の後に現れた種族ですね。かつての神都、現代でいう大陸中央部の樹海に君臨する生物群の頂点でしたか」
「その辺りの話も興味深いが、今はもっと大事な事があるからな。詳しい話を聞きたい」
「了解致しました。とはいってもおおまかな事情はキュクレインとアルティマより聞かされているでしょうから、私からはお二人に対処して頂く問題について話させて頂きます」
エイネスがぱちりと指先を鳴らす。すると、黒斗らの目の前の空中に、映像が浮かび上がった。
映し出されたのは、夥しい数の幾何学的造形メカニズムが整然と並ぶ広大な広間であった。その空間の最も奥には、虚空より伸びた二本の紐に吊られた揺り籠状の構造物がみえる。正確な大きさはわからないが、周囲のメカニズムと比較すると、恐ろしいほどに大きく感じる。
「おっきーねー。これが揺籃炉なの?」
「はい。吊られている揺籃炉そのものは、長さ10キロ、高さが3キロほどになります。亜次元より伸びた、揺籃炉を吊り支えているフェムトファイバーワイヤーや周囲の関連メカニズムも含めれば、100キロ四方ほどが揺籃炉に関連している施設ですね」
「スケールがヤバいな……。いやむしろ、この規模の動力炉でこのサイズの宇宙船が動くならコスパが良いのか?」
「はい。当時のレムリアにおいても画期的な技術でした。魔導と科学は勿論、超次元論や神秘数秘学の深奥を駆使し、敵であったヴォイドの技術すらも取り込んで完成した永久機関。微細な紋章魔導を刻まれ、特定の角度で揺れ動き続けるエーテルの揺り籠たる炉心は、重なり合う可能性のあるパラレル世界や異なる次元との差異と座標軸のズレを揺らぎによって――」
「すまん。まったくわからん。下手に聞き返した俺が悪かった。本題を頼む」
「あっ……申し訳ありません。つい……」
それは子の好奇心に応えたがる親心のような物。麟華は勿論、たとえこの世界の生まれでは無くとも、この世界に生きて愛し子たる末裔とともに歩んでくれる黒斗の事も、エイネスらにとってはなんら変わりなく愛しい存在なのだ。
その疑問に答えたいと、ついつい自分たちの文化や発明を語りたくなってしまうのも仕方のない事であった。ちなみに麟華はとうに理解する事を放棄して、空中に投影されている揺籃炉をぼーっと眺めている。
「はい。揺籃炉は七基の建造を数えるのみですが、そのうちの一基ですらも当時存在したすべての動力炉を合わせた以上の出力を誇ります」
「それは……凄まじいな。しかしありえるのか?」
当時この惑星を支配していた超文明。そこに存在したすべてのエネルギー機関を全て合わせても揺籃炉ひとつに及ばないのだ。例えるなら黒斗がかつて住んでいた地球で、全ての国にある発電所を合わせたよりも一つの発電所の方が生み出す電力の方が大きいという事なのだ。普通に考えてありえない。
「理を超えた成果を産み出す為には、理を超えた機構を作れば良い。そんな理念のもとに造られた揺籃炉には、私やフネを作ったごく一部の設計者しか知らぬ秘密があります。かの炉心には、ある存在の欠片が用いられているのです」
「ある存在?」
「【外なる神】です」
「さっきナイさんの事をそう呼んだな。神というと、ツァトゥグァはレムリアが作り出した人工の神らしいが」
「彼は外なる神を模して造られました。我らは当時、ある偶然から観測できた理外の存在を調査し、とある宙域にてそのカケラを入手する事に成功したのです。その存在は――」
「クトゥグア……ですか」
エイネスの言葉を遮るように、ナイが言葉をかぶせる。それに対して、エイネスは沈黙のままに頷いた。
「ナイさんの知ってる人?」
「人ではありませんが……少々。かの存在とは因縁がありましてね。ところで、驚かないのですね。私の正体を知って」
紳士然とした微笑みを浮かべたナイが、エイネスから麟華に視線を移す。そんな彼に対し、麟華はあっけらかんとした様子で告げた。
「だってナイさんだし。そもそも最初に会った時に只者じゃないってわかってたもの。神気を宿した今ならはっきりわかるよ。ナイさんは人間よりもずっと私に近い……。ううん、私がナイさんに近いんだって」
「ああ、俺もうっすらとはな。そもそもただの人間にあんなオーラは出せないしな。つーか俺が唯一、麟華をガチで堕とされるかもって思ったのはあんただけだ。そんな存在がマトモなわけは無いさ」
「くくく……流石はお二人だ。やはり私の眼に狂いは無かった。改めて自己紹介を――私の真名はナイアルラトホテップ。無貌にして闇を彷徨い、月に吠えるもの。暗黒のファラオたる這いよる混沌。そんな数多ある呼び名のうちの一つ、ナイ神父たる一面が私です」
「なんか沢山名前があるんだね……。んー? ナイ神父っていうのがナイさんなの?」
「ええ、先に述べた名はすべて私以外の化身達の名です。ナイアルラトホテップというのは数多の私の集合体なのですよ。ですので、私はナイ神父という一部分にしか過ぎません」
「なるほどな。いろんなナイさんではないナイさんがいて、ナイさんはその中の一人って事か。それでもよくわからんが、そういうものなんだろう。全員が同じ存在ではないと」
「はい。すべてが違う。けれどすべてが同じなのです。我らはそういうものです」
ナイアルラトホテップ。レギオンが如き集合体にして、全てが違うという矛盾した神性。ああ、けれど間違いなく。
「クトゥグアは私の様に集合体というわけではありません。ですのでカケラそのものに意思は無いでしょう。ですが、その力は本物です。大いなる生ける炎。恒星すら焼き尽くす超越存在。そのカケラに過ぎぬとしても、お二人が以前倒された邪神などとは比べ物にならないでしょう」
「マジか……。あの邪神はほぼ反則技で倒したようなもんだからな。ガチでやったら今でも勝てるかどうかわからんぞ……」
「強かったもんねー。ボクが100年たっぷり愛して搾り取ってあげて……そのあとでクロトにボクを寝取られて脳が壊れちゃったからザコだったけど♡」
「改めて聞くと倒し方がひどすぎるな。鬼畜外道の所業だろ……」
ヴォイドによって生み出された知性体を滅ぼす兵器。この星で最後に生み出された存在は、可能性を探る為に進化の概念を付与された。その末路が、進化の末に獲得した愛というもっとも尊い概念ゆえに滅ぼされたというのは皮肉に過ぎるだろう。それを為した本人には、欠片ほどの罪悪感も無いのであるが。
「ですので協力を申し出たのですよ。勿論この街を愛しているというのも本当です」
「なるほど。同じ存在であるナイさんなら対抗できると」
「いえ、私は戦いません。というよりも
「あれか? よくある神同士の戦いは規模が大きすぎて周囲に被害が~ってパターンか?」
「いえ、これは相性の問題でして……。そもそもナイ神父である私は他の化身達と比べてそれほどの戦闘力を持ちません。更にクトゥグアは我らにとって天敵……ともいえる存在ですので、正直なところ正面から戦って勝てるとは思えません」
己では勝てないと言ったナイを黒斗と麟華の二人が呆気に取られて見つめる。二人から見ても底知れぬ存在感を持つナイの言葉が信じられなかったのだ。しかし、実際の所それは真実であった。ナイの存在感は神性たる所以が大きく、実際の戦闘力は他の化身の中でも下位に属する。天敵であるクトゥグアが相手であれば余計であった。とはいえそれでも只人から見れば超越者である事に変わりはないのだが。
「ですが、そこな英霊のお二人では艦内における戦闘はできないのでしょう。クトゥグアの力が生み出す眷属や、使役される英霊たちの露払いは私にお任せください。お二人を万全の状態で揺籃炉までお連れ致しましょう」
「なるほど。確かにそれは助かるな」
「強いのと戦うなら万全でヤりあいたいもんね♡ ありがとうナイさん」
ナイの言葉に頷く二人。話はまとまったようだが、そこにキュクレインが待ったをかけた。
「失礼。話を聞く限りでは敵手は相当な相手のようだが……お二人だけで本当に勝てるのだろうか」
「うむ。我らはそのクトゥグアたる存在の事は知らなんだが、かのヴォイドの兵器が変じたという邪神をはるかに上回るというのならば……勝てないとは言わずとも相当に不利なのでは?」
キュクレインの言葉に同意するアルティマ。確かにかの邪神を大幅に上回る相手、さらに意思が無いとなれば、かの存在に対して有効だった搦め手も通用しないだろう。二人の不安も最もな話であった。
「いえ、恐らく問題無いでしょう。クトゥグアのカケラに宿る力の大半は炉の燃料として使われています。そして、残った力を権能として振るうのはあくまで炉の魔導人格。そもそもクトゥグアは我らの技術でも殆ど解析する事が不可能であった存在です。本来の力を発揮できる筈もありません」
「エイネス殿のおっしゃる通りです。それでもかの邪神よりも強い事は間違いないでしょうが、今のお二人であれば勝機はあるかと」
「成程。要らぬ心配であったか。ここよりは我ら二人は加勢すること能わぬが……お二人の勝利を祈っておくとしよう」
「ああ、なんとも歯がゆいが、この都市の人々を救ってくれ」
「まかせといてよ。そもそも頼まれなくたってボクの故郷だもの。絶対になんとかしてみせるよ」
「だな。俺にとっても同郷のサムライが作り上げた大事な場所だし、なにより大切な家族の暮らす街だ。絶対に救ってみせるさ」
頼もしく言い放つ黒斗と麟華。そんな二人を、エイワスを始めとしたレムリアの三人は眩しそうに見つめる。
人々を護り、時に導いてきた英霊である二人に、人々を災厄より救う使命を持たされたエイワス。だが、もはや今を生きる人類は彼らを救うまでになっていたのだ。それを嬉しいと思う反面、自らの手を離れゆく事を寂しいとも感じてしまう。子はいつか揺り籠から出て歩くもの。健やかに育ち、いつかは親の手より巣立つもの。バトンを受け継ぐ存在の成長した様子は、微かな寂寥と共に確かな満足を三人の心に去来させていた。
「私の権限で、揺籃炉へ通ずる通路への転移陣を開きます。揺籃炉のある広間そのものはかの魔導人格の支配下である為、直接送り届ける事はできないのです。申し訳ありません」
「いやいや、それでも助かるよ。道順とかはあるのか?」
「申し訳ありません。平時であれば教えられるのですが、エマージェンシーモードに入っていた場合は炉の魔導人格の意思にて迷宮の如く可変するのです。故に、今の道順は不明です」
「それはそうだよねぇ……。うーん、ずっと迷わせられたり、ループ通路とか作られたら面倒だね」
出口のない永劫のループ通路。そんな荒唐無稽なギミックですらも、クトゥグアの力を宿した揺籃炉であれば再現できるだろう。あり得ない話では無いのだ。だが、ここにはレムリアと今を生きる人類以外にももう一人……。
「それは私の仕事ですね。かの存在とは因縁がありますゆえ、その居場所はすぐにわかります。空間を閉じてループさせたとしても、その程度であれば私の力で突破してみましょう」
「ナイさん頼りになり過ぎる……」
「カッコイイしエッチも凄いしナイさん最高♡ あぁん♡ 抱いてぇ♡」
「いつもなら是非うちの嫁を抱いてくれ! って所なんだが……。ナイさんに限ってはマジで堕とされそうで怖いんだよなぁ……」
「クロト日和ってるのぉ? だっさ♡」
「くくく。今回の件が片付きましたら、如何様にも。今度は本気で抱かせて頂きますよ」
「ああン♡ そんな事言われたらもう……ボク濡れちゃう♡」
自信満々に答えるナイに、瞳をハートマークにして自らのカラダを抱きしめる麟華。そんな二人を期待半分恐ろしさ半分で眺める黒斗。どれほどの危地であろうともいつも通りの面々であった。