ファム・ファタール~寝取らせモノが大好きな剣士が異世界転移した場合~ 作:幻闇
空けて翌日の朝。依頼を受ける為に準備を整えていた黒斗に、鱗華が声を掛ける。
「クロト、これは少し前に手に入れた物なんだ。私は使えないからこの街で売ろうと思ってたんだけど、クロトなら使える筈だからあげるよ」
そういって荷物から取り出した魔法のスクロールを黒斗に渡す。
「おおっ!!魔法のスクロールか!!なんの魔法なんだ?」
「これは光属性の姿隠しって魔法だよ。光に干渉して術者の姿を消せるんだ、早く動いたりしなければかなり長時間維持できる。ただ魔素を感知する魔獣には効果が薄いかな、蛮族や人種には効果的だよ」
「それでも便利そうだな。戦闘中には難しそうだが、不意打ちや偵察には使えそうだ」
早速スクロールを手に取り体の中の魔素を集中させる黒斗。
昨日適性検査をした時からなんとなく体の中を流れる魔素を感じ取れるようになっていた。
「うん。解る、使い方が解るぞ。これが魔法か」
「使う時は声に出さなくても頭の中で思い浮かべて、使いたいって魔素を集中させれば発動できるはずだよ」
「……………――こう……か?」
少し集中するような仕草をみせた黒斗の姿が霞の様に掻き消える。
姿隠しの魔法の効果である。
「声は……大声を出さなければ大丈夫そうだな……ゆっくり歩くくらいも平気そうだ」
「気配でどこにいるか解るけど、気配を消されちゃったら、空気の動きくらいでしかわからないねぇ」
「今度時間のある時に色々試してみるとしよう、魔素は使った時にしか消費されないんだな。この感じなら一日で三回くらいは使えそうだ……」
効果を消して姿を現した黒斗は、新たに得た力をどの様に活かせるか、考えるのだった。
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ギルドに向かう道すがら、鱗華に質問をする黒斗。
「依頼ってのはどんなのが多いんだ?やはり魔獣討伐か?」
「実はね、クロト。魔獣討伐の依頼ってのはないんだよ、個人で依頼する事ではないからね」
「えっ?!そうなのか?でも昨日、魔獣討伐の依頼を受けるって……」
「魔獣と蛮族の討伐は国からの依頼で常設されてるのさ。その時の危険度や繁殖率で報酬も変わるんだ」
特に依頼を受けて狩猟するのではなく、倒した魔獣の討伐証明部位を持ち込めば報酬が受け取れる仕組みなのだ。
素材を買い取ってもらったり解体を頼む事も可能との事だ、勿論手数料は取られるが。
「成る程なぁ、じゃあギルドで受ける依頼ってのはどんなのがあるんだ?」
「街中の清掃や駆除業務、他の街への護衛。特定の素材の調達依頼って感じかな」
「薬草採取とかはないのか?」
「街中で栽培出来ない物は特殊な採取方法が必要な物ばかりだから、専門の人達でないと無理だね、そういう人の護衛依頼はたまにあるかな」
街中で出来る依頼は人気が無さそうであるが、そういった依頼は孤児院の子供たちや、歳をとった冒険者が受けるので誰もやらなくて困るという事は無いのだそうだ。
「そりゃそうだよなあ……っと、ギルドに着いたな」
冒険者ギルドに到着した2人は依頼をチェックするが、めぼしいモノは見つからなかったようだ。相談の結果、森の浅部で魔獣を探して討伐する事にする。
そのままギルドから出ると、すぐ近くの門から街の外に出て森へとむかう二人。
大陸西部にあるアストラ王国の東側、大陸中央部にある大樹海、深部では魔素溜まりが多く、森に呑まれた古代遺跡や迷宮化した遺跡などが点在する大陸有数の危険地帯。
浅部や中部までは冒険者達の探索が進んでいるが深部は人跡未踏の未知なる秘境であった。
「動物の気配は沢山感じるなあ、魔獣の気配はまた違うのか?」
「魔素が感じ取れるようになったでしょ?なら気配を探る時に魔素も意識してみて、クロトならすぐ解ると思うよ」
鱗華にアドバイスを受けた黒斗は、魔素の混ざった気配に注意しながら森を進んで行く。
三十分ほど歩き回ってみたが特に変わった気配は見つけられない、黒斗は、思ったより平和な森なんだなと考えながら進もうとした所で異変に気付く。
「動物の気配すら感じない……だと?」
「魔獣どころか、動物すら見当たらないのはおかしいね。クロト気をつけて、大型魔獣が近くにいる可能性が高い」
大型魔獣が出現すると付近の動物や魔獣は喰われるか、逃げ出すかしていなくなってしまう。
足を止めて回りを確認した鱗華は黒斗に着いて来る様に指示をすると風の様な速さで走り出す。
木立や木の根など存在しないかのように走り抜ける鱗華に、此方も森の中はお手の物とばかりに着いていく黒斗。
「森に慣れてるんだね、結構本気で走ってるんだけどなぁ」
「アマゾンより走りやすいなら大丈夫だ。所で何処に?」
「アマゾンがわからないけど、まあいいか。戦い易い、開けた場所をね、あの辺が良さそうだ」
大型魔獣同士が縄張り争いでもしたのだろうか? 薙ぎ倒された木が点在する、ある程度開けた森の中の広場に着いた二人は気息を整えて周囲を観察する。
「なにか聞こえるな……これは木が薙ぎ倒される音か?」
「魔獣は魔素に敏感だからね、ここにはボク達しかいなからまっすぐに来るはずだよ」
「音が近づいてくるな……相当デカいぞ、これは」
ばきばきめきめきと生木が引き裂かれる音と共に木屑交じりの土煙が見える。凄まじい音と共に二人の居る広場にまっすぐ突っ込んでくる、巨大な牙と山の様な巨体が見え隠れし始めた。
「大牙猪!!あの大きさは通常個体ではないね。中部から来たのかもしれないな。まっすぐ突っ込むしか能がないから、側面からねっ!!」
「把握した。…………来るぞっ!!」
巨大な大牙猪が木々を突き破り、広場の中に立つ二人に猛烈な勢いで突進する。
どちらともなく左右に分かれた二人は流れるような動作でそれぞれに回避しつつ同時に攻撃を仕掛けた。
「それだけデカけりゃさぞかし重いんだろうよ……覇ァ!!!!!」
正面から突っ込んでくる大牙猪を避けつつ、下段に構えた厚重ねの刀で前足を逆袈裟に斬り上げる黒斗。
「どうやって持って帰ろうかなぁ……ハイヤっ!!」
くるりと舞う様に回転しながら手に持つ槍をしならせて、正確無比に前足の関節部分を穂先部分で薙ぎ払う鱗華。
ほぼ同時に両方の前足を切断された大牙猪は、広場に頭から突っ込むようにして前のめりに倒れ込み、びくりびくりと体を震わせ始めた。
「首でも折れたか?とどめはどうする?リンカ」
「ここで殺しても鮮度が落ちるだけだしねぇ、この大きさじゃ二人ではどうしようもないよ。手数料払ってギルドの人に運んでもらおう」
「その頃には丁度死にそうだしな、了解」
ギルドに依頼して、運搬と解体を頼む事に決めた二人は改めて倒した獲物を確認する。
「確か普通の大牙猪は低位のやつなんだっけか、こいつの場合はどうなるんだ?」
「普通の奴の三倍はデカいから、中位クラスかな。直線的な動きしかしないから弱いんだけどこの大きさだと一撃貰えば御終いだからねぇ」
「当たる気はしねぇがなぁ……一般人にとっては脅威か」
「荷物を運んだ行商人なんかだと人は無事でも馬車を壊されたら死活問題だからねぇ」
事も無げに倒した二人であったが戦いに慣れていない者であれば、出会えば即座に死ぬような怪物である。
「しかしバルガスさんの刀はすげぇな……骨ごとぶった斬ったのに刃毀れの一つもないぜ」
「いいなぁ……ボクの槍だと関節でも狙わないと傷んじゃうよ」
「正確に狙える時点ですげぇと思うが……さすがリンカだぜ」
「ふふっ。惚れ直した?」
「ああ。そんな槍の腕前に惚れ込まない戦士はいないよ」
「…………そっちぃ?」
(リンカにも惚れまくりだよっ!!言えるかっての!!)
冷静に返しつつも内心では割と本気でドキドキしてしまう黒斗であった。
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討伐証明の為に片方の牙を折り取ると二人は風のような速さで森を駆け抜けて街に戻り、ギルドの受付まで足を運ぶ。
「こんにちわ。ルーシャさん。魔獣の運搬と解体をお願いしたいのですが、大丈夫ですか?」
黒斗が受付にいるルーシャに声を掛ける、幸いほかに待っている者はいないようだ。
「はい、問題ありません。その牙の持ち主ですね?専門の係を一緒に向かわせますので、現地までの案内をお願いします。案内が終わったらあとは彼らに任せてお二人で受付までお越しください」
ギルドの運搬チームは元冒険者だったり、この街で所帯を持ち働く冒険者である為、護衛等の必要はないとの事だった。
彼らを大牙猪の所まで案内した後、二人は再度ギルドの受付に戻るのだった。
「お帰りなさい、報酬の用意が出来ております。牙の大きさから中部から来た大型個体だと思われますのでその分を補正しまして大銀貨5枚の報酬となります。」
「やったね!!クロト!!普通の大牙猪だと精々大銀貨三枚だよ。素材は全部売っちゃう?」
「50万円くらいか……あの強さでこれはうまいな。素材はなにに使えるんだ?」
鱗華が言うには大牙猪の場合は牙が装飾品等、肉は上質で美味しい為、食用になるとの事だった。
革は防具にするには脆いので日用品とされるらしい。
「全部売ったらいくらくらいになるんだ?」
「大牙猪の状態と実際に解体してみないと具体的な査定はお出しできませんが、牙の大きさから推定するとおよそ金貨一枚と大銀貨5枚程度にはなるかと」
「合わせて金貨二枚じゃないか!!売ろう!!」
「そうだねぇ、特に使いたい素材も無いし、お肉はお店で食べればいいからね。ルーシャさん全部売却でお願いします」
「承りました。三日後には査定が完了しますので、そのあたりで又お越し下さい」
ほくほく顔で達成分の大銀貨五枚を受け取り、ギルドを後にした二人はこの後の予定を話し合う。
「夕方って所だけど宿に戻るには早いよな?パーティ結成と討伐成功打ち上げで旨いモノでも食べに行くか?」
「うーん……それも良いんだけどねぇ……、ちょっと考えてる事があって、お金は余り使いたくないんだよ」
「へぇ。それじゃあちょっと早いけど宿に戻るか。考えってのは聞かせてくれるのか?」
「そうだねクロトとも話し合いたい事だからそうしようか」
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二人は宿に戻ると部屋に入り、夕食までの時間で話し合う事にした。
「最初はね、そんなに長期間居るつもりじゃなかったんだ」
「この街にか?」
「うん。結構奇異の眼で見られることも多いし、一通り見て回ったら次の場所って感じで旅してたからね」
余り外に出ることがない龍人族は行商人や情報に詳しいギルド職員達以外の一般の住人からは珍しい眼で見られてしまう現状であった。
各地を見て回りたいとの気持ちもあり、鱗華は同じ場所に暫らく滞在する事はほぼ無かったのである。
「でもクロトに出会ってパーティを組んでさ、ここを拠点に暫らく滞在してもいいかなってね」
「バルガスのおっちゃんもいるしなぁ、飯も美味いぜこの街は」
「そうそう。もっと強くなる為にここで魔獣や蛮族を討伐してバルガスさんにいい装備を作ってもらってさ、旅暮らしだとどうしても難しいからね」
鱗華の持つ槍や防具は良いものであるが、故郷から持ち出してきた物で、補修やメンテナンスを怠ってはいないが、そろそろより強力なものが欲しくなってきたという事だった。
「じゃあお金を貯めて装備を揃えたいって事か?」
「それもあるけどね、まずは家を借りたいんだ」
「家?ああ、長期滞在するなら宿暮らしより賃貸のが安そうだもんな」
「うんうん。好きな時間に気兼ねなく使える家があると便利なんだよね、一年契約くらいで借りたいなってね」
二人が泊まっているのは風呂付のそこそこ良い宿であり、長期間滞在するとなるとかなりの金額になってしまう。
二人で暮らす小さな家を一年契約で借りる方がずっと安く済むのであった。
「そういう借りれる家ってのはどこで探せるんだ?」
「ギルドで紹介してくれる筈だよ、職員の人が一緒なら家の中も見せて貰えるしね」
「風呂はやっぱりトイレと別に欲しいよな。料理は……肉を焼くとかなら出来るけど……」
「私も料理はあんまりね……外食でいいんじゃない?」
肉を焼くだけ、水と野草と肉を煮てスープを作るだけといった野外料理しかした事の無い二人は、自炊に関しては早々に諦めたのであった。
「それじゃあ明日は物件探しか?お金はどれ位必要なんだ?」
「頭金だけなら十分足りるかな。家の補修や水道なんかも手続きしないといけないからすぐに住めるわけでは無いし、物件を決めて住むまでの間に稼げば大丈夫だよ」
「それなら明日はギルドで家を探して暫らくは魔獣狩りだな。頑張るか!!」
「ふふっ……二人の新居の為に頑張ろうね」
「――新……居!?……そうなる……よな」
(宿ならまだ他の人もいるけど……家だとずっと二人っきりだよな……ヤバいな……)
鱗華の言葉に思わず赤面し慌てる黒斗は、様々な誘惑に打ち克てるのだろうかと悩むのだった。
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流石に慣れてきたのか、初めての日の様に悶々として眠れないという事も無くすっきりとした目覚めを迎えた黒斗。
洗面所で顔を洗っていると後から起きてきた鱗華がやってくる。
「おはよぅクロト!しっかり眠れたみたいだね」
「おはようリンカ……ってまた!ちゃんと服を直してからきてくれよ!!」
黒斗が振り向くと寝乱れた夜着のまま、胸元が大きく開いた状態の鱗華が目に飛び込んでくる。
雪の様に白い双丘が半分程見えてしまっていて時折ちらちらとピンク色の突起が垣間見える。
「えー?めんどくさいなぁ…………はい直したよ」
「まったくリンカは無防備すぎるんだよなぁ……滅茶苦茶強いのに」
「クロトだと嫌じゃないしねぇ、まだ会ったばかりなのに凄く安心するんだ、一緒にいると」
「それは嬉しいけどさぁ……そんなんじゃ………………まぁそんな事より家だな、メシ食ってギルドに行こうぜ」
「?…………うん。そうだね。そうしようか」
何か言いかけた様な黒斗を不思議そうに見た後、納得したように頷く鱗華。二人は朝の準備を終えると一回の食堂に降りていくのだった。
(もし……無防備なリンカが他の男の前でもそうだったら……どうなるんだろう……いやいや俺は何を考えてんだ。…………くそっリンカが起きる前に抜いといたのに、考えてたら又……)
頭の中の良くないであろう考えを否定しつつも、黒斗の下半身は熱く滾り、股間の下衣を大きく盛り上げてしまっていた。その考えを肯定するかのように……。
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朝食を済ませた後、冒険者ギルドに向かった二人は受付のルーシャに賃貸物件の紹介を頼んでいた。
「この街に腕利きの冒険者が暫らく居てくれるのはギルドしても喜ばしい事です。いくつか希望をお聞きしても?」
大牙猪の死体を確認していたルーシャはその倒し方から二人が相当な達人である事を見抜いていた。実力のある冒険者が留まってくれる事はギルドにとってもメリットが大きい為、本来は下の者にさせる業務であるが自らで行う事にしたのだ。一見只のロリ巨乳受付嬢であるルーシャだがその地位は冒険者ギルド、セーナ支部サブギルドマスター。魔道具の扱いと情報処理に長けたセーナ支部のナンバー2であり、実務面においては実質トップといっても過言では無かった。ちなみに夫はギルドマスターである、なんと人妻であった……。
「お風呂が大きくてね、トイレと別々がいいなぁ、あと料理はあんまりしないから近くに食べ物屋さんがある所かな」
「…………丁度よい物件が有りますね、他にもいくつか候補がありますが、まずは一軒実際に見て頂いても?」
「おっ!早いね!行こう行こう、楽しみだなぁ」
「まぁまぁ、引継ぎとかもあるだろ?家は逃げないからなリンカ」
「ふふっ。問題ありません、……――そこの貴方、出ます。何かあればギルドマスターに直接言う様に」
近くにいる別の職員に手早く支持をするとルーシャはカウンターから出てきて二人を物件のある場所へ案内し始めた。
「なぁリンカ……ルーシャさんてもしかして、凄く偉い人なんじゃ……」
「さっきのやり取りみてるとそうっぽいよね……見た目がああだから若いのかなって思ってたけど……」
小声でこっそりとやり取りをする二人であったが、やり手の受付嬢には筒抜けであった。
「別に隠すつもりはないんですけどね、この見た目で油断してくれる方も多いので……。セーナ支部サブギルドマスターの職を受けております」
「ひゃうっ!……すいません。でもサブマスターって凄い!!」
「そんなお偉いさんが……わざわざありがとうございます」
「貴方方は有望な冒険者ですので。それと年齢は秘密です、貴方たちよりは大分上とだけ……ね」
囁き合いを聞かれて慌てる二人にニコニコと答えるルーシャ。どうみても10代にしか見えない彼女であったが、実際は20代後半の女盛り、熟れた人妻なのである。
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案内された物件は近くに飲食店街が有り、二階建ての普通の一軒家といった趣であった。築五年という事でかなり綺麗な家だ。
「うわー凄い綺麗だね!!高いんじゃない?」
「提示された予算で問題ありません、元々優良な冒険者の方を誘致する為の物件ですので」
「こりゃ益々頑張らないといけねぇなぁ」
「どうぞ内部の様子もご確認下さい、こちらへ」
玄関に入り靴を脱いで家の中を確認していく二人、特に破損なども無く、地下室もあるので戦利品や傷まない素材の保管なども可能との事だった。
「クロトーっ!!お風呂すごいおっきいよ!ほらっみてみて!」
「おおっ!これはゆったり入れそうだな。やっぱ風呂は手足が伸ばせないとなぁ」
「二人で一緒に入れるねっ!!」
「いやいや入りませんから……死んでしまいます」
「あらあら、そんなに仲が宜しいのに。初々しいですねぇ」
ルーシャにも揶揄されてしまい、もういっそ殺してくれと思う黒斗であった。
「手続きや水道、湯沸かしの魔道具の設置など色々ございますので二週間ほど掛かってしまいますが、宜しいでしょうか?」
部屋を見て回り、ここに即決した二人はルーシャと具体的な引っ越しの説明を受けていた。
「はい。問題ないです。色々ありがとうございました。ルーシャさん」
「住むまでの間に討伐依頼で稼いでおこうよ、家具なんかも買っておかないとね」
「そうだな。なにはともあれ金が無いとな」
税金の支払い等はギルドの方で手続きしてくれるとの事で家賃の支払いの時に一括で払えば良いようだ。
その後ギルドに戻った二人はルーシャに頭金を支払い、早速魔獣討伐に出かけるのだった。