今回は2話(表と裏)のほぼ同時投稿となります。ちょっとめんどくさいかもしれませんがそれでもよければどうぞ↓
前回のあらすじ
ステンノ様はアイドル!
群堂「絶対に行くなよ!絶対に行くなよ!」
主人公君「1話の間に2回も負ける人がいるってマ?ww」
出荷よー(←(´・ω・`)そんなー
あらすじ終わり
なんだか揺れてる気がする。
起き上がろうとするが体力が入らないし動かない。まるで体が動くのを拒否しているみたいだ。
まだ瞼も重い。まだ眠い…でも起きなきゃいけない気がする。
瞼を開けようとするが何故か暗い。
「あ…うぁ…」
かすれた声が出た。それで少しずつ手足の感覚が戻ってきた。同時に思考力も戻ってくる。
俺は何をしていたんだっけか…今は何時だ…?夜か…?
手を動かそうとするとじゃらっと音がする。
「ん?…ちっ、目が覚めやがったか。おい、薬を使え。目的地はまだだ」
「了解」
手に痛みが走る。
それで体が異常を察知したのか急に感覚が戻って来る。同時に今まで鈍かったおかげで感じていなかった全身の痛みがじんじん痛み始めた。
「っ…!こ…こは…?」
感覚が戻っても目は見えていない。目は動かせる感覚があるから失明はしていないと思う。たぶん上から何か被せられてるだけだ。
「ここはどこだ…?」
「お前が知る必要は無い。薬を投薬した。しばらくすると眠くなるだろうよ」
「教えろよ!」
満足な答えが得られず、自然と言葉が強くなる。
「いきなり来て、俺達にこんな仕打ちをして…お前達は一体なんなんだ!」
「お前が知る必要は無い」
「っ!…意地でも答えないってか…」
ならば少しばかりお返しといこう。魔力を込めて縛っているものをちぎろうとする。
しかし、全く魔力が行き渡らない。なんか魔力回路に抵抗がある感じがする。
「無駄だ。試作品だが、魔力を制限するものを投与させて貰っている。今お前が逃げる術は無い。その『令呪』を使わん限りな」
なるほど。どうやら俺に令呪を使わせたいらしい。だけど今使うのは悪手な気がする。周りの状況を把握できないし、
「へぇ…そんなに警戒しているんだな、俺のサーヴァントを」
「まぁな、サーヴァントは強力だからな。だからこそ気になる。
「誰が答えるかよ…」
「そうか、なら後で聞く事にしよう。もうそろそろ効いてくるころだからな」
確かに眠気が襲っている。正直意識を保つので精一杯だ。
「大人しく寝ていろ。暴れられてはこちらの手柄を
その言葉を最後に意識が途絶えた。
なんだか明るいしポカポカ暖かい。
だけどもう寝られない。起きなきゃ…
目を開ける。
ある程度の大きさを持ってはいるが決して広いわけではないくらいの大きさの部屋だ。小会議室といったところだろうか?
全体が見渡せて、隣に壁がある事から俺の位置は端っこだろう。
起き上がろうとするが起き上がれない。前に体を傾けると後ろにある手が邪魔をしている。どうやら手が縛られているようだ。
しかも寝起きだからか体に上手く力が入らない。
その時に扉を開けて人が入ってきた。2人であり男女だ。
咄嗟に寝ているふりをする。
決して突然人が来てビビったわけではない(必死)
「それで、こいつが例のマスターです」
「へぇ…こんなの体型のマスターねぇ…サーヴァントは?」
「それが全く姿を見せてないのです…」
「はぁ?何やってんだか…いい?姿を見せないという事は姿を見せられない理由があるという事。多人数で襲って出てこないという事は、少人数相手なら戦えるという事よ?その少人数になる状況を待っているとしたら?」
「ですが人が少なくなる護送中には出てきませんでしたし、今でも出てきておりません」
「そういう事を言っているんじゃないわ…そして、そこの寝ているふりしてるマスターさん?」
どうやらバレているようではあるがワンチャンそのままスルーしてくれる事願って動かずにいる。
「寝たふりを続けるのね…いいわそっちがその気ならこうしてあげる」
突如耳元で何かが通り過ぎる音と発砲音がした。
「やっぱり起きてる。ビクッてしたわね?」
「ハハ…やっぱりバレちゃいます?」
「当然です。次からはもう少し演技力を鍛える事ね?」
「次があるかはわかりませんがね」
「そうね。あなたは今は私達に命を握られている状態だもの。殺されたら次は無いわよね…5秒あげる。サーヴァントの情報を吐きなさい」
「嫌だと言ったら?」
「こうするわ」
「ぐっ!」
突如太ももに痛みが走る。
「今はカスらせただけ。今度はどこを狙おうかしら?」
「申し訳ありません。コイツは生かす方針では?」
「サーヴァントを出さないのなら出させないまま死なせたほうが楽よ?次を探せばいいだけです。ごー」
痛みに耐えながらなんとか顔を上げる。
「あら、素晴らしい顔をするじゃない。ゾクゾクするわ…よーん」
この状況どうやって打開するか頭を回す。
「確かすぐに傷口は治るのよね、なら遠慮なく肩とかいこうかしら?さーん」
手は外せそうか?いや、縛りが強くて外せそうにない。
「にーい…意外と我慢強いのね」
魔力を使っての身体強化は?…ダメだ。まだ回路に抵抗がある。思うように起動ができない。
「私は本気よ…いーち」
くそっ時間が少なすぎる…耐えるしか…
「仕方ない人…もう少し耐えてくれると思ったのだけど、仕方ないわね」
ふと隣から声がした。
同時に目の前の男が銃を構える音がした。
「へぇ…貴女がこの無様な状態のマスターのサーヴァント?」
「ええそうです。動けないようですけどね」
「あら残念。てっきりサーヴァントを呼んだのだから逆転の考えがあるかと思ったのだけど、拍子抜けね?
「私の事を知っているのね?少し驚いたわ。今まで出会った人の中で知っていてくれる人は少なかったもの。」
一気に緊張感が高まる。
「何故ステンノ様のことを…知っている?」
「今になって口を開くのね。お馬鹿なマスターさん。答えは簡単よ?『私もプレイヤーだったから』。ストーリーの中で出たサーヴァントなら覚えていても不思議では無いでしょう?ましてはあんなに男共に強い
「私だけじゃなくて
「そうなるわ。さて、お話は終わり。マスターを殺されたくなければ私に着いてきなさい。女神ステンノ」
「お待ちください。このままコレを使って洗脳すれば…」
「やる必要はありません。ここまで来たらもう勝ちよ。こいつらにはどうこうする手段は無い。マスターも動けない今、戦えないサーヴァント1騎だけではたかが知れてる。ましてや
「待った!ステンノ様は…!」
「いいの…
「全てが終われば解放するわ。ええ、全て終われば」
「わかったわ。着いて行きます」
「待った!いや待って!」
「何度も言わせないで。マスターといえども同じ事をすぐに何度も言わせるのは嫌いになるわよ?」
「着いてきなさい。マスターを見捨てたサーヴァントさん」
ステンノ様が優雅で、なおかつ百合の花のような可憐さを残しながら歩いていく。その行先は俺から離れていく方向だ。
嫌だ。どうにかしなければ。やっと力が入るようになった手に力を込めて、手を縛っているものを必死に壊そうとする。しかし全く外せる気配がしない。ならばと体ごと前に動かして引きちぎろうとする。それでも外れない。
そうこうしている内に扉の向こうへと姿が消えそうだ。
「待って!」
いかないでと言う前に扉が閉まった。
閉まる前に最後に見た時の顔はなんとも穏やかだった。
口が動いたような気がしたが声は聞こえなかった。
突如大切なものを失った喪失感と、どうにもならない絶望感が襲ってきた。
それに抗うように必死に動く。しかしどうにもならない。力を込めすぎたのか手のひらにじわりと生暖かい感覚と痛みがする。
「くそっ…外れろよ…外れろよ…くそっ!くそぉっ!」
しばらく動くと涙が出てくるがそれでも動くのは止めない。なんとかなるはずだ。そう、なんとかして助けに行くのだ。だって…
「俺の大切な
呟く。疲れて体の動きが止まったが、涙は止まらなかった。
ステンノ様は一体何をされるのだろう。拷問?それとも陵辱?きっとロクでもない事をされるのは確かだ。
頭で考える事にネガティブな感情が入るのが止められない。
涙が、止まらない。
しばらく涙を流し、いつの間にか涙は枯れ、呆然とする。考えるのはいつの間にか止めていた。時間はどれくらい経ったのだろう。考えていると体感時間と現実の時間がズレているのはよくある事だ。
いつの間にか人が2人いた。
「おっ気がついたか、残念なマスターさんよぉ」
1人がケラケラと笑う。だけど言い返す言葉は思いつかなかった。
「サーヴァントにも見捨てられて、こんなところで1人寂しく死ぬんだもんなぁ…少し同情するけど大人しく死んどけや」
「死ぬ…?俺が…?」
「ああそうさ。おそらくあの人の事だ。俺達じゃなくてサーヴァントに殺させるだろうよ。俺達はサーヴァントを洗脳できるモノを持ってるんだからなぁ!その時の顔が楽しみだぜ!あっはっはっはっは!」
ついにケラケラどころか大笑いにまで声を出す。
「おい、言いすぎだぞ。相手が何もできないからって調子に乗りすぎだ…まぁ事実だけどな」
もう1人がクスッと笑う。
どうやら俺は殺されるらしい。しかもステンノ様の手によって。
まぁしかし、それも悪くないかなとも思う。
今までの事を思い出しながら思う。
料理を食べている時の会話で微笑む顔。
人がわんさか来た時に若干迷惑そうな顔を少し見せたけど、きちんと営業スマイルをお客の前でする顔。
相手を石にするときに見える狙いを定める集中した顔。
エネミーに隠れながらバレないかと心配な表情をする顔。
俺が失敗して、怒る顔。
女神式無理難題をふっかける時の暗黒微笑。
そして、微笑みを崩して、笑う時の顔。
ああなんて幸せだったんだ。これだけの
でも、でも、でも、まだ見れてない表情がある。正直この表情は見たくない。というより見せたがらないだろう。
『悲しみの表情』なんて。
そんなのステンノ様が見せるはずも無い。見せてきたのはそれ以外の顔。
そういえば先程の別れる時の顔はどんな顔だったか。ああそうだ。少なくとも泣くような顔ではなかった。ちょっとどこかへ遊びに行くとでも言ったような穏やかな顔だった。
あの口はどんな事を言っていたのか。たしかあの形は…
そこまで考えて、思い出しながら口を軽く動かして、確信する。同時に笑いが込み上げてくる。
「ぷっ…あははは…」
「なんだこいつ…突然笑い始めやがったぞ…」
「ほおっておけ、どうせコイツには何もできん」
「いや、つい可笑しくなってしまって…自らのサーヴァントを信じられないのに何がマスターだってね、あはははははははは!」
「おい、出るぞ…気味悪りぃ」
「あっああ…」
「あはっあはははは…おっとその前に1つ伝えておこうか、俺のサーヴァントはステンノって名前なんだけどな。これはギリシャ語なんだよ日本語に直すとその意味は…
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「「ステンノという名前の意味は『強い女』だ」よ」
「「こんなところで倒れるような存在ではない」のよ」
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「目を潰してしまったらごめんなさい、
裏につづく(20:00に投稿予定にしてます)
リクエスト箱いる?
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いる(鋼の意思)
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(いら)ないです
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そんな事よりおうどん食べたい