「こ、こんなところで無理です、秀也様」
玲子は必死に哀願したが、今日の秀也はいつになく冷酷で執拗だった。
結局、クリリングの強振動と電撃の繰り返しで、三人の男子生徒の前に跪かされた。
秀也に屈したというよりは、クリリングの責めで腰が砕けて立てなくなったのだ。
「手を押さえつけろ」
秀也の命令で三人の男子生徒が跪いている玲子の腕を掴む。
すると、秀也がスマホを取り出して、なにかの数字を打ち込みだした。最後にそのスマホから電話を発信する。
「あっ」
玲子は小さく声をあげた。
スーツスカートの中で調教用の革下着の電子ロックが外れたのだ。
両側と後ろ側の留め具が解放され、革下着はそのままぼとりと地面に落ちた。
「すげえもんだな。よくもこれだけ蜜を出したもんだ。臭気と蒸れを防ぐ特別製の樹脂でできているといっても、限度があるぞ。感じすぎだぜ、玲子」
秀也が地面に落ちた下着を取りあげて言った。
さらに、手を伸ばして、スカートの横のホックを外す。
「ちょ、ちょっと」
玲子は驚いて声をあげた。
だが、抵抗しようにも、三人がかりでしっかりと身体を押さえられている。
玲子は竦みあがった。
抵抗を失ったスカートが腰からばっさりと落ちて、股間が丸出しになったのだ。残っているのは、ガーターストッキングだけだ。
膝と足首を浮きあがらされ、そのスカートまで取りあげられる。
「三人のちんこを舐める気になったかい、玲子? 三人から精を搾り取れば、スカートだけは返してやるぜ。革の下着はもう卒業だと、理事長から命令されているから、返さねえがな」
秀也が言った。
「卒業?」
人気のない夜明けの公園とはいえ、陽射しのある野外で下半身を露出させられた羞恥と緊張感で、玲子は気を失いそうだった。だが、秀也が口にした“卒業”という言葉が引っかかった。
玲子の下半身を完全管理していた革の下着は、クリトリスの真下に埋め込まれたクリリングとともに、玲子が龍蔵理事長や秀也に屈するしかなかった決定的な「調教手段」だった。
股間を洗うにも、尿意も便意も、いちいち秀也か理事長に許可を求めて、下着の電子ロックを解除してもらわなければならない。一年にも及んだその生活は、玲子自身に、龍蔵や秀也の「奴隷」であることを心の底から自覚させた。
それが卒業?
「ああ卒業だ。それどころか、俺は玲子の調教係を外されることになったよ。あんたは、さっきの真夫という突然現れた男の奴婢にするようだ。冗談じゃないと思わねえか? 玲子は俺の女だぜ。龍蔵
秀也が吐き出すように言った。
いつにない秀也の苛立ちのようなものを感じるのは、そのせいかと思った。
確かに、玲子は昨夜、龍蔵理事長から、真夫という少年が自分の血を引く者であるなら、これからは真夫に仕えろと命令された。
だが、龍蔵に捕らわれて一年──。
玲子を直接に調教したのは、ずっと秀也だった。
それは、龍蔵特有の「帝王学」教育の一環であるらしく、他人を支配するという手段と精神を女を調教するという行為を通じて植えつけるのだそうだ。
さっき外された革の下着の管理ひとつにしてもそうだった。
玲子が尿意や便意を催したときに連絡して、革の下着を一時的に解除することを求めるのは秀也に対してだ。
そうすると、秀也が所持している特別な携帯電話を使って、解除ロックを発信するという習わしだった。
どうやら、玲子を手放せという龍蔵の命令は、秀也にとって不本意なものであるらしい。
「……あんただって、そう思うだろう? そのよくわからねえ真夫というやつの奴隷になるんだぜ。あんた自身は、見たこともなかったやつの奴婢になれという命令なんて我慢できるのかよ?」
秀也が言った。
だが、玲子はわざと皮肉の色を湛えた笑みを秀也に向けてやった。
「……わたしにとっては、秀也様だって、最初は、よくわからない見たこともなかった“やつ”でしたよ。わたしに自由意思はありません。奴婢になれと指示された方に仕えるだけです」
玲子が言い放つと、すっと秀也の顔色が変わったような気がした。
「……へっ、言うじゃねえか……。まあいい。とっととしゃぶれよ。そろそろ、犬の散歩でもする者が来てもおかしくない刻限だ。そのすっぱんぽんの股を晒したければ別だがな」
秀也が冷たく言った。
「まずは俺からだ」
玲子を押さえていた三人の男子生徒のひとりが玲子の前に出てきた。
目の前にズボンのチャックから出した男の性器が突きつけられる。
玲子は大きく嘆息した。
そして、口を開いて、それに唇を押し被せた。
こうなったら、少しでも速くこの少年たちから精を出させたかった。
玲子は口全体をストロークさせて、積極的に舌を傘や幹に絡みつかせた。
「お、おおっ、き、気持ちいい……」
途端に、性器を咥えている少年の一物が玲子の口の中で膨張を増し、同時に呻くような声がした。
玲子は小鼻を膨らませながら必死に奉仕した。
鼻息を鳴らしながら懸命に、口の中の怒張を刺激する。
「う、うう……」
少年が我慢できなくなったように声を出すのに、それほどの時間はかからなかった。
やがて、口の中に白濁液が放たれた。
玲子はそれを口で受けた。
しかし、それをどうしていいか迷った。
「飲み込むな。外に出せ」
そのとき、秀也の強い声がした。
玲子は口の中のものを地面に吐きだした。
ふたり目が始まった。
今度もそんなに時間はかからなかった。
やはり、秀也は精を飲むなと強く命令した。
そして、三人目が終わった。
三人目の精を口から吐きだしたとき、玲子はほっと安堵の息を吐いた。
なんとか、人が来る前に終わらせることができた……。
「は、早く、スカートを」
玲子はそれだけを言った。
とにかく、こんな下半身になにも着ていないという破廉恥な恰好から解放されたい。
そのために、三人の不良男子生徒の股間を奉仕するという屈辱に甘んじたのだ。
「……焦るなよ、玲子」
秀也が意味ありげににやりと笑った気がした。
次の瞬間、突然に頭の中がなにかに掴まれたような衝撃を感じた。
操心術……?
そう思ったが、頭の中が真っ白になり、それ以上なにも考えられなくなった。
「……えっ?」
はっとした。
玲子は外気の冷たさを肌に感じ、同時に違和感を覚えて戸惑った。
「な、なに? なに、これ?」
思わず叫んだ。
玲子は全裸だった。
さっきの公園のベンチに玲子は座っていたのだが、玲子は下半身だけでなく、上半身も含めて、なにも身に着けていない素裸にされていた。
唯一の例外は踵が低めのパンプスだが、ほかにはなにもない。
「ひっ」
玲子は慌てて、両手で身体を隠してベンチに隠れるようにしゃがみ込んだ。
周りには誰もいない。
秀也もいないし、あの三人の男子生徒もいない。
脱がされたのだと思う服もない。
バッグでさえも、どこかに持っていかれている。
秀也の仕業だと思った。
あの「操心術」で意識を失わせ、そのあいだに玲子から服を脱がせて、バッグとともに持ち去ったのだと思った。
だが、途方に暮れた。
こんな格好でどうすればいいのか。
そのとき、ベンチの上に小さなメモ用紙が、小石の重しの下に置いてあるのを見つけた。
“西の男子トイレの奥に行け”
そうあった。
秀也の字だ。
「そ、そんな……」
玲子は思わず声をあげてしまった。
西側のトイレというのは、ちょうど公園の反対側の場所だ。
素っ裸で公園を横切れということだろう。
なんという嫌がらせだと思った。
しかし、すぐに考えている暇はないのだと決心した。
行くしかない。
じっとしていれば、この公園は人でいっぱいになる。
玲子は両手で乳房を隠して立ちあがった。
パンプスを脱いで片手に持つ。
裸足の方が速いはず。
駆けた。
住宅地とは離れた早朝の中心街の公園だ。
ほとんど人影はない。
だが、まったくいないというわけでもない。
距離が離れたところには、散歩をしているような人影がちらほらと見える。
気のせいか、こっちを向いてなにかを叫ぶ声がしたような気がした。
無視した。
考えない。
とにかく、全力で走る。
幸いにも、西のトイレに着くまでに、直接にすれ違う者はいなかった。
玲子はトイレの横の繁みに飛び込んだ。
「はあ、はあ、はあ……しゅ、秀也様……。わ、わたしです……。玲子です……」
玲子は、公衆トイレの脇の繁みから男子トイレに向かって、小声でささやいた。
しかし、誰かがいるような気配はない。
仕方ない。
玲子は中に入った。
やはり、誰もいない。
最奥へ……。
そこに、服が置いてあるのだろうか……?
奥の個室に飛び込む。
洋便器がそこにある。
「えっ?」
誰もないし、服もない。
玲子は訝しんだ。
だが、排水の管があり、それに手錠がかけられている。
さらに、その手錠の横に貼り紙があった。
“管に鎖をかけたまま、両手に手錠をかけろ”
「そ、そんな……」
玲子は与えられている指示に気が遠くなるのを感じた。
手錠をかけてしまえば終わりだ。
もう逃げられない。
なにかの「調教」の一環とは思う。
しかし、万が一にもここに置き去りにするのが秀也の考えだったらどうしよう。
秀也は、玲子の調教係から外されて、玲子は真夫のものになるのを面白く思っていないようだった。
それで、どうせ自分の「玩具」でなくなるならと、腹いせに、玲子を警察に連れていかれるような羞恥と行為を強要しようとしているとすれば……。
手錠をかけて誰も来なければ、玲子は終わりだ。
警察に連れていかれても、龍蔵のことを喋るわけにはいかないのだ。
やはり、逃げるか……。
だが、玲子は全裸だ。
公園には人気がないが、通りに出ればもうかなりの通行人もいるだろうし、車も走っている。
無理だ……。
玲子は観念した。
ふと、トイレの扉を見る。
鍵は外されてなくなっている。
おそらく、これも秀也たちの仕業に違いない。
玲子は意を決して、壁を向くと管にかかっている手錠に自ら手錠をかけた。
それから間もなくだった。
複数の足音がトイレに入ってきたのがわかった。
玲子は身を竦めた。
「んふうっ」
そのときだった。
突如として、股間のクリリングが振動を始めたのだ。
強度は“中”だ。
「あっ、ああ……」
抑えようとしても、どうしても声がこぼれてしまう。
トイレの扉が開けられた。
「あっ、いやあ」
思わず声をあげた。
入ってきたのを確かめようとした瞬間に、目の上になにかをかけられたのだ。
目隠しだ……。
視界を奪われてしまった。
「しゅ、秀也様ですか……? あ、あの……く、くうっ……」
玲子は股間の振動に耐えながら言った。
だが、返事はない。
玲子は恐ろしいほどの不安に襲われた。
クリリングが作動したタイミングを考えると、秀也たちに決まっている。
だが、確証はない。
誰かの両手が玲子の腰の横を持ち、ぐっと引き寄せられた。
「いやあっ」
玲子は腰を振って暴れた。
犯される──。
そう思うと、本能的に身体が動いたのだ。
そのとき、別の手が尻たぶに伸びて、ぐいと玲子の尻を開くようにした。
「あっ、あああっ、や、やめてっ」
玲子は泣き声をあげた。
尻の両横を持っている手とは別の指が、玲子の肛門に指を挿し入れてきたのだ。
つまり、肛門に指を挿し込んで、玲子が腰を振って抵抗するのを邪魔しようということだろう。
指にはなにかを潤滑油を塗ったのか、指の第二間接くらいまでがつるりと上側から挿し込まれた。
「んふうっ、ああっ」
玲子は声をあげた。
尻穴の快感を覚えさせられたのは、龍蔵に捕らえられてすぐだった。
調教したのは、やはり秀也だったが、昼夜にわたり器具と媚薬で尻を調教され、いまや、玲子の肛門は第二の性器といえるほどの敏感な場所になっている。
その尻に指を入れられ、さらにクリリングを作動されて、それだけで玲子は追い詰められそうだ。
そこに背後から膣めがけて男の怒張がぐいを挿し込まれる。
今度は腰が肛門に挿さった指で固定されている。
逃げられない。
「うああっ」
犯された。
悪夢のような現実を改めて実感した。
実のところ、これだけ長く龍蔵や秀也の調教を受け入ている玲子だったが、生身の性器を股間に挿入するのは、ほとんどなかった。
いや、もしかしたら皆無だったかもしれない。
操心術で記憶をぐちゃぐちゃにされているので判然とはしないが、龍蔵も秀也も性具で玲子をいたぶるのを専らにしていて、自らの性器で犯すということはしなかったように思う。
だが、いまは犯されている。
これが秀也の性器なのか、それとも、三人組の誰かなのか、あるいは、まったく見知らぬ男のものなのか……。
本格的な挿入が始まった。
「あっ、ああっ、ああっ」
歯を食い縛って、女の反応を防ごうとするが、灼けるような傘が後ろから出し入れされ始めると、玲子の口からは甘い嬌声が迸った。
なにしろ、犯されながら、尻にも指が入り、クリリングは激しく動いて玲子の官能という官能をかきたてているのだ。
さすがに、これに耐えることなど不可能だ。
いく……。
そう思った。
玲子は声を防ぐために、必死で歯を食い縛った。
そして、玲子は股間に男の性器を受けながら激しく絶頂した。
それに合わせるように、玲子を犯していた男が溜息とも呻きともつかない声を出して、一気に玲子の股間に樹液を注ぎ込んだ。
終わったか……?
そう思ったが、やはりまだ続いていた。
すぐに性器が抜け、ほかの性器が挿入してきた。
一方で、クリリングの振動もまた続いていた。
絶頂と精を受けた余韻を落ち着かせることを許されずに再開された律動に、玲子はもうなにも考えられなかった。
玲子は泣き崩れるような声をあげて、あっという間に二度目の絶頂を迎えた。
二人目が玲子の中で果てたのは、玲子は三回目の昇天をしたときだ。
もう、玲子の身体は歯止めを失っていた。
クリリングを動かされながら犯されるという仕打ちに、玲子は立て続けに絶頂を繰り返すしかなかった。
そして、三人目──。
やっと終わる。
もう腰が砕けそうだ。
そのまましゃがみ込みそうになり、尻たぶを思い切りはたかれた。
「きゃああ」
激痛に悲鳴をあげた。
だが、容赦なく二度、三度と叩かれる。
座るなということだろう。
玲子は懸命に脚に力を入れて腰をあげた。
「ああっ」
四人目が挿入してきた。
もう、なにも考えられない。
玲子はあられもない声をあげていた。
必死になって自制しようとした。
こんな公衆トイレで声などあげてしまっては、ほかの者を呼び込んでしまうかもしれない。
だが、四人目は執拗だった。
三人の精を受けて、どろどろになっている玲子の子宮を押し上げ、奥を強く擦りあげては引いていく。
それが十回、二十回と繰り返す。
調教によりしっかりと超敏感な肉体に作り替えられている玲子が耐えられるわけがない。
「あうううっ」
玲子はなにも考えられずに、何回目かの絶頂をした。
どうしようもない。
これほどの愉悦は初めてだったかもしれない。
なにしろ、この一年、股間に受けるものは、ほとんどが性具ばかりだったのだ。
生身の肉棒に犯されるという興奮が、玲子の雌としての本能をかき乱している。
「はううううっ」
一番激しい喜悦のうねりが襲い掛かった。
身体全体の細胞が一気に燃えあがるような感じだった。
そこに、四人目が樹液を玲子に注ぎ込んだ。
玲子の性器から肉棒が抜けていく。
玲子は今度こそ、その場にしゃがみ込んでいた。
「はあ、はあ、はあ……しゅ、秀也様……秀也様ですよね……? お、お願いです。ク、クリリングを……」
玲子は言った。
終わったはずだ。
しかし、いまだにリングは振動を継続している。
さらに 玲子を犯した四人は一度も言葉を発していない。
しかし、愕然とした。
四人が個室から出ていく気配を示し始めたのだ。
玲子に装着した目隠しも、手錠もそのままだ。
もちろん、クリリングの刺激もほったらかしだ。
「ちょ、ちょっと待って、置いていかないで……ああっ、ああっ」
玲子は叫んだ。
口を開くと、どうしてもクリリングの振動による刺激で甘い声が出てしまう。
とりあえず、目隠しを外そうとするが、後ろで金具で止めてあるようであり、手で外れない。
そのあいだに、四人は完全に個室から出てしまった。
「あ、ああ……あ、あのう……しゅ、秀也様なんでしょう? 待ってください。お願いです──。ま、待って──」
玲子は叫んだ。
その大声で、誰かが来るかもしれないという怖れよりも、このまま置いていかれる恐怖が遥かに上回った。
「……大声を出すなよ、玲子」
そのとき、外から声がした。
やはり、秀也の声だった。
ちょっとだけ安堵した。
「……お願いです。手錠を……。そして、服を返してください……。と、とにかく、リングの振動も……」
玲子は声を低めて言った。
だが、外から少年たちの笑うような声が戻ってきた。
「いや、玲子、俺は決めたよ。お前を真夫という男に与えるように命じられるくらいなら、お前を世間には出れないように、破滅させてから捨てることにする。服はトイレの前に撒き散らしておいてやる。そのうち、誰かが警察を呼んでくれるさ」
「ま、待って」
玲子は恐怖した。
必死に手錠を外そうともがく。だが、そんなこと可能なわけがない。しかも、股間の振動で力さえ入らない。
「どうせ、俺や龍蔵伯父貴のことを訴えても、警察は相手にしねえ。だが、あんたのことは、マスコミが面白おかしく紹介してくれるかもしれねえな。じゃあ、達者で暮らしてくれ。リングの振動でいきすぎて、まともに警察に喋れないなんてことがねえようにな」
秀也が鬼畜な笑い声をあげた。
玲子は火照っていた身体に冷や水を浴びたような気がした。
「ああっ、あっ、あっ、ま、待って、待ってください、秀也様──」
玲子は手錠をがちゃがちゃと鳴らしながら必死で訴えた。
だが、秀也たちの足音は遠ざかり、トイレの中の人気は消えた。
玲子は置き去りにされ、本当に誰もいなくなった。
トイレの入り口で、服がまき散らされる音が聞こえたような気がした。