「はあ、はあ、はあ……」
汗びっしょりの裸身を真っ赤にして、絹香が必死にサイクルトレーナのペダルを漕ぎ続けている。
疲労のために、すでに眼は虚ろであり、もしかしたら半分は意識がない状態かもしれない。無理もないだろう。
放課後以降、まずは図書館棟までの羞恥歩行に続き、図書館棟の階段の踊り場における操心術を利用した公然での猥褻セックス──。さらに、アナルビーズを挿入しての学園敷地内の野外歩きに引き続いて、SS研の隠し調教室における長時間の宙吊りに続く、初めてのアナルセックスだ。
そのうえで、苛酷な調教によって体力を根こそぎ奪ってからの運動責めである。
絹香はもはや息も絶え絶えだ。
体力のない絹香がすでに限界を越えていることはわかっている。
しかし、今日を利用して、真夫はこの絹香のマゾ度をとことん極めさせることを決めた。
苦痛や羞恥を快楽に変えてしまう被虐癖で心も身体も染まらせるのだ──。
そのために、アナルセックスで快感を極めすぎて意識を失った絹香を起こし、容赦のない責めをさらに継続した。
それがいまやらせているサイクルトレーナーを使った強制運動である。
こんな普通のトレーニング器具であっても、使い方次第で立派なSM器具になる。それが面白いところだ。
すなわち、まずは絹香が失神しているあいだに、両手を後手高手小手縛りに緊縛をした。次いで、絹香が意識を戻すのを待ち、ずいきの枯れ草をゴルフボール状にしたものを秘奥に押し込み、その上から股間を赤褌で締めあげてやったのである。
上半身を縄で縛られ、下半身に褌を施された絹香は、当惑するとともに、身を竦めて恥ずかしがっていたが、その絹香を追い立てるようにして、サイクルトレーナに乗せたのである。
勝手に降りられないことを示すために、足首や太腿を革ベルトで器具に固定した。
そして、このプレイの醍醐味である電撃具だ。
電流を流せる器材をサイクルトレーナの横に運び、トレーナの制御具に接続するとともに、電極を縄で乳房を引き出されている絹香の両手首に取り付けた。
そして、自転車を漕ぐ速度が十キロ以下に落ちれば自動的に電流が流れることを教えて、電極装置を作動させたということだ。
絹香が数瞬はきょとんとしていたが、すぐに状況を理解し、顔を蒼ざめると慌てて必死にペダルを漕ぎ始めた。
まだ、初めて五分というところだが、寸前まで真夫の責めで気を失っていたほどの絹香だ。
早くも漕ぐ速度が低下をしてきている。
もっとも、真夫には速度表示盤が見えるが、絹香には自分が漕いでいるサイクルトレーナの速度はわからないようにしていた。
それもまた、絹香の不安を誘うはずだ。
なによりも、どこまで頑張れば電撃を回避できるのかわからないので、絹香は常に全力を出し続けるしかないということだ。
だから、絹香は必死にペダルを漕ぎ続けている。
しかし、それでも体力の限界を越えている絹香は、一生懸命に漕いでいるつもりでも、確実に速度が低下していっている。だが、だんだんと速度が落ちてきているのに気がついていないみたいだ。
やがて、ついに速度が十キロを下回った。
「ひぎいいいっ──」
絹香が絶叫して身体を跳ねさせた。
設定速度を下回ったために、自動的に電流が乳首に流れたのである。
絹香の全身の肌が瞬時に粟立つのがわかった。
電撃の衝撃をばねにして、絹香が我に返ったようにペダルを漕ぐ速度をあげる。
速度が十キロ以上になったために、絹香の乳首に流れていた電流が一度止まる。
「次はさらに強い電流が流れるぞ。一度目よりも二度目。二度目よりも三度目とだんだんと電圧があがる。気をつけろよ」
真夫は棚から長い棒に装着させた鳥の羽根を持ってきた。
それを必死にペダルを漕ぐ絹香の内腿に当てる。
懸命に脚を動かしている絹香は、それだけで羽根で腿をくすぐられてる状態になってしまう。
「ひゃああ、ま、真夫さん──。お、お許しを……。ひゃああ、ひゃん、ひゃあ──」
絹香が悲鳴をあげて、腰から下を悶えさせる。
だが、逃げようはない。
くすぐりに気を取られて運動に手を抜けば、たちまちに乳首に電流が流れるのだ。
「速度が低下してるぞ。羽根を気にせずにペダルを漕がなければ、また電流だよ。今度はもっと強い衝撃がくるぞ」
真夫は羽根の悪戯の場所を移動させつつ、速度計の数値を見て言った。
「ああっ、そ、そんな……。はあ、はあ、はあ……」
絹香が慌ててペダルを漕ぐ脚に力を注いだのがわかった。
「ようし、坂道だ──」
真夫はサイクルトレーナを操作して負荷をかける。
「ひんっ」
絹香は必死にペダルを漕ぐが、さすがに一気に速度が低下していく。
「ひがあああっ、あがあああ──」
二度目の電流だ。
絹香は懸命に速度をあげて、やっとのこと速度を十キロ以上にした。
だが、すぐに再び速度が十キロを下回って、三度目の電流の衝撃を喰らう。
「んぐうううっ、んぎゃあああ──」
絹香が涙をぼろぼろとこぼしながら絶叫した。
真夫は負荷を解除し、元の状態に戻す。
それで、なんとか速度は十キロを上回る。
「手を抜くなよ」
真夫は再び羽根で絹香の全身をゆっくりとまさぐっていく。
「ひいいっ、やああ、いやああ、お、お許しを──。許して──、ああっ、あああっ」
絹香は真夫の操る羽根の翻弄されつつも、電撃の恐怖に怯え、限界の力を出し続けていく。
拷問まがいの苛酷な責めに、絹香の顔には苦悶の色がありありと浮かんでいた。
だが、しっかりと絹香を観察している真夫には、絹香の身体の中にあるのが、単なる苦痛だけでないことがわかっている。
操心術で女の内心に入り込めることができる真夫にはそれができるのだ。
真夫は羽根で絹香を苛めるのを一度やめて、絹香の身体を観察し直す。
サドルに乗っている絹香の股間を包む褌の布は、明らかに股間部分が汗以外のもので丸い分泌液の痕を作っていた。
絹香はこれほどの苦痛に苛まれながらも、実際には性的興奮をしてもいるのだ。
これこそが、真夫が待っていた絹香の変化だ。
すなわち、エンドルフィン現象である──。
人間の脳というのは、耐えがたい肉体的苦痛や精神的な苦痛の状況を長く続けていくと、苦痛を忘れるために、エンドルフィンという快楽を伴なう脳内麻酔のようなものを発生させるのである。
エンドルフィンは、強い陶酔と鎮痛作用の効果があるため、これにより、人は耐えがたい苦痛から逃れることができるということだ。
それがなければ、人間は発狂してしまう。
苦痛に伴うエンドルフィンの発生は、いわば、人の持つ防護機能ということだ。
エンドルフィンのもたらす快楽は、セックスによるオルガズムを越えることもあるという。
これがマゾの快感というものだ。
肉体的な苦痛にしろ、精神的な苦痛にしろ、限界を越える責めを繰り返させると、だんだんとエンドルフィンの発生が早くなる。
すると、少しの苦痛だけで、すぐに脳内麻薬で快感に染まる体質に変化してしまうというわけだ。
「ドマゾ」の完成だ──。
真夫は操心術によっても、いま与えている苦悶によるエンドルフィンの発生を助長しているので、耐えがたい苦痛で苦悶をしている絹香は、一方ですでに発情状態になっているということなのだ。
まあ、とにかく、今日はこのあたりで許してやるかと思った。
時間を確認する。
約二十分というところか……。
後手に縛られてバランスを取りながら、くすぐられながらペダルを漕ぐのも、本当の限界に違いない。
これ以上やると、速度が十キロ以下の状況が続き、ずっと電撃を浴び続けることになると思う。
真夫の狙いは、苦痛を与えて絹香を苛めることではなく、あくまでもエンドルフィンの発生を促すことだ。
今度はサイクルトレーナーのトルクを操作して、負荷を小さくして楽にしてやった。
「じゃあ、下り坂だ。しばらく楽にしていいぞ。電撃の設定速度も半分にしてやろう」
「はあ、はあ、はあ……、あ、ありがとうございます……」
絹香がほっとしたように、少し脚を緩める。
だが、絹香が開放感に包まれた感じになっていたのは束の間にすぎない。
「はあ、はあ……、う、うう……。な、なに……? はあ、はあ……。な、なに……?」
すぐに、落ち着かないようになり、股間をサドルに押しつけるような仕草を始めだす。
これこそが、真夫が仕掛けた「罠」だ。
事前に絹香の股間に押し込んだずいきの草球が効果を発揮し始めているのである。
ずいきの草は湿り気を帯びると強烈な痒みを肌に発生させる性質がある。自転車をたっぷりと漕げば、当然に汗が出て、それが褌を通してどんどんと染み込む。それだけでなく、絹香は苦痛を快感に変えるエンドルフィンにより、かなりの蜜を股間から噴き出させてもいる。
ずいきが湿り、耐えられない痒みが発生するようになるのも当たり前だ。
「ああ、か、痒い……。ま、また痒い……」
絹香の動作がさらに落ちついのないものになった。
股間をサドルに押しつけて動かすだけでなく、太腿にも力を入れ、電撃の恐怖から逃れたのに、結局、さらに勢いを増してペダルを漕ぎだしてきた。
ずいきの痒みに襲われている股間は、ペダルを速く動かす方が気持ちいいのだ。
今度は電撃の恐怖なしに、速度をあげた絹香の姿に、真夫は狙いが当たってほくそ笑んでしまった。
「効いてきたね、絹香?」
「……はあ、はあ、はあ……、な、なにが……で、すか……?」
「絹香が進んで速度をあげた理由だよ……。痒いんだろう? なにしろ、褌で締めつけた股間に挿入したのは、ずいきの草玉だ。濡れれば濡れるほど、痒みの汁が噴き出して股間が痒くなる。痒みをやわらげたければ、汗や蜜を股間に出さないことだね」
「ああ、そんなあ……」
絹香が泣きそうな顔になる。
いや、実際に涙を流して、苦悶の表情を浮かべている。
それでいて、絹香の内心の快感による興奮度はあがってもいる。
絹香はもうドマゾの域に到達しようとしているのである。
いずれにしても、ここまでくれば、もう絹香は追い詰められるしかない。
ずいき玉の痒みはすっかりと浸透し、ペダルを漕いで速度をあげなければ耐えられないのだ。そして、一生懸命漕げば漕ぐほどに、気持ちよくなる。
だが、速度をあげれば、汗も褌を通じて膣の中に浸透するし、膣が噴き出す蜜も増えて、さらに痒みが増すというわけだ。
もはや、悪循環なのだ。
「ああ、痒いい──」
絹香が悲鳴をあげた。
これもまた、悪循環のひとつだ。
どんどんを速度をあげなければ耐えられないはずの絹香だが、そこまでの体力は残してない。
当然に蓄積されていく疲労が一定の線を越えれば、もう足が動かなくなり、ペダルを漕ぐ脚の速度が一気に低下していく。
そのとおり、いきなりペダルを漕ぐ脚が遅くなった。
「んぎいいい──」
絹香の乳首に電撃が襲う。
慌てて、速度をあげるが、すぐに低下する。
「あがあああ、いんぎいいい──」
再三の電撃の連続に、絹香が絶叫をした。
そして、脚がとまる。
絹香は必死に漕ごうとしているが、動かないのだろう。
速度があがらないので、電流は流れ続ける。
絹香は絶叫したまま、身体を硬直させた。
そして、そのままがくりと身体が崩れかけた。
真夫は電圧器のスイッチを切断した。
さらに乳首から電極を外す。
脚を固定していた革紐も外して、緊縛したままの絹香の身体を床におろす。
絹香は、もはや立つこともできなかった。
真夫は、動くこともできずに横たわった姿勢のままの絹香から褌を外した。
絹香の腹はふいごのように上下している。
また、秘所はまるでおしっこを漏らしたかのようにぐしょぐしょだった。
クリトリスも驚くほど膨張している。
これだけの肉体的苦痛を与えられながら、絹香はしっかりと快感を味わったようだ。
エンドルフィン効果だ。
もっとも、操心術による助長があるとはいえ、一日にしてこれだけ調教が進むのは、絹香の本質が苦痛を快感に変えるマゾだからだろう。
真夫は、自分も服を脱ぐと、横たわったまま動くことのできない絹香の股間に、いきなり怒張を貫かせた。
「んあああっ、あああっ」
荒々しく抽送をする──。
すると、真夫の怒張をぐいぐいと締めつけながら、絹香は激しい絶頂の悦びを示してみせた。
あっという間だ。
「早いな」
真夫は笑いながら、さらに律動を続ける。
そして、腰を動かしながら乳首に手を伸ばすと、痛みを感じるようにぎゅっと抓った。
「ひゃあああ、ああああああっ」
すると、今度はさらに激しく痙攣すると、おしっこを漏らしながら絶頂してしまった。
いまの絹香には痛みもまた、快感をせりあげる材料だ。
それにしても、失禁までするとは……。
「失禁か? せめて俺が離れるまで我慢できなかったか? また罰を与えないとね」
真夫は苦笑しつつ、絹香の股間から噴き出す放尿でおしっこまみれになりながらも、さらに抽送を継続する。
やっとおしっこが止まるのと同時に、絹香は三度目の絶頂をした。
真夫はそれに合わせて精を放った。
「ああああ……、あああっ──」
がくがと壊れたような痙攣をして、絹香が果てた。
真夫は男根を抜いて、絹香の身体を跨いで立つ。
そして、絹香を強引に起こして、正座の体勢にした。
「じゃあ、失禁の罰だ。舐めて掃除しろ。そのあとで小便をする。それを全部飲むんだ」
「は、はい……」
とろんとした表情の絹香はこくりと頷いて口を大きく開けた。
絹香が息を荒げながら必死になって真夫の男根を奉仕する。
しばらく堪能したところで、真夫は絹香の口に放尿を開始した。
勢いよく口の中に迸る真夫の尿を絹香は懸命に飲み込んでいく。
「一滴もこぼすなよ。ちょっとでも口から出したら、全部最初からやり直しだぞ」
真夫は絹香の口に放尿を続けながらうそぶいた。
虚ろだった絹香の眼が見開き、こぼさないようにと、顔を真夫の腰にぴったりと密着させてくる。
やっと放尿が終わったところで、真夫は絹香の緊縛を解いた。
だが、絹香はそのまま倒れて、死んだように動かない。
精魂尽きたのだろう。
真夫は、絹香の汗を流してやるために、ぐったりとなった絹香の身体を横抱きに抱える。
女ひとりを抱えられるくらいには、真夫も身体は鍛えている。
そのまま、調教ルームに隣接する浴室側に運んでいく。
横抱きにしたまま、真夫は絹香とともに湯舟に入った。湯舟は常に適温の湯が貯えられてる。
「……ああ、真夫さん……」
絹香がやっと口を開く。
その眼は完全に真夫に屈服しきっている。
「頑張ったな。俺も興奮してついつい張り切ってしまうほどだった。ますます、絹香もいい女になる」
「う、嬉しいです……。なんでもします……。これからも……お好きなように……苛めてください……」
絹香がうっとりと真夫を見上げる。
すっかりとマゾ奴隷だな……。
真夫は微笑んだ。
そのときだった。
調教ルーム側と浴室を繋ぐ自動扉が開いた。
顔をあげる。
入ってきたのは玲子さんだった。身体を拭くためのバスタオルを手にしている。
スーツ姿の玲子さんは、真夫と絹香が入っている浴槽の前に来ると、浴槽の前の床に正座をして、真夫に向かう合うような態勢になった。
持ってきたバスタオルは畳まれて膝の上だ。
「お愉しみでしたか?」
玲子さんが微笑を浮かべる。
「ちょっと厳しめの調教を愉しみました。そのせいで、絹香はこんな感じです」
まだ、湯の中で真夫に横抱きにされたたまま、半分気を失っている感じの絹香を少し抱きあげる。
絹香が玲子さんに視線を向ける。
「ま、真夫さんに、調教していただきました……。も、申し訳ありません……。お、起きます……」
絹香が真夫から離れる。
だが、そのまま腰が抜けた感じになり、湯の中に涼みかける。
「おっと──」
真夫は慌てて絹香の腰を掴んで支えた。
「ご、ごめんなさい──。わ、わたし、腰が抜けてます」
絹香がびっくりしたように言った。そして、呆気にとられたように笑いだす。
真夫と玲子さんも、ついつられて笑ってしまった。
「是非、次は、わたしも同じように躾けてくださいね」
ひとしきり笑い声が収まると、玲子さんが媚びるような視線を真夫に向けてきた。
真夫は微笑んだ。
「次と言わずに、いまからでもいいですよ」
「嬉しいのですが、報告する事項が……。そして、ご指示を仰ぎたいことも……」
「指示……ですか?」
真夫は訝しんだ。
実のところ、真夫のためになんでもしてくれる玲子さんだが、面と向かって、真夫の指示を受けたいと言ってくるのはそんなに多いことではない。
玲子さんは、およそ、指示というものを必要しないタイプであり、真夫たちのために必要なことを先取りして、全てのことを整えてくれるのだ。
だから、改めて真夫に指示を受けたいなどと口にするのは珍しいのである。
「虫がかかりました」
玲子さんがにっこりと微笑んだ。
「虫?」
「SS研のことが漏洩しました……。怪しい活動をしている生徒のサークル活動だとして、告発をする動きを見せてます。調査をするべきだという申し出を理事長代理にわたしに持ってきました……。ターゲットの候補でもある例の女教師の伊達京子です……。いまのところ、しばらく静観するように指示をして監視させてますが、いっそのこと、これを機会に捕獲してしまってはいかがかと……」
玲子さんが言った。
「詳しく教えてください」
真夫は絹香の身体を浴槽の縁にうつ伏せにさせるようにして預けさせると、玲子さんに改めて視線を向け直した。
「はい……実は……」
玲子さんが口を開く。
だが、玲子さんが喋る前に、またしても浴室の扉が開いて、今度はひかりちゃんと、梓と渚の三人でやって来た。
サロンに参加していた三人だ。
それが終わってやってきたのだろうが、様子がおかしい。
ひかりちゃんは、顔を真っ赤にしていて、よろけている脚を渚に支えられるように、肩を貸してもらって歩いている。
その横を梓が愉快そうな表情でついてきていた。
「あっ、ちょっと待ってください、玲子さん……。そっちはどうかしたのか?」
声を掛けた。
ひかりちゃんには、昼休み以来、意地悪な仕打ちを施してやっていたから、多分、相当に追い詰められるだろうというのは予想していたが、どうも、ひかりちゃんの態度が不自然なのだ。
真夫に対して恨めし気な態度を示すのではなく、悲痛な顔になっている。
そのひかりちゃんが玲子さんが正座をしている横に、がくりと跪き、さらに両手をついて、四つん這いに近い格好になる。
かなり息が荒い。
ふと見ると、男子生徒用の制服のズボンの股間がべっとりと愛液で濡れている。
「も、申し訳ない、真夫君──」
するとひかりちゃんがその場で土下座をした。
「えっ、どうしたの?」
真夫はびっくりした。
「ふふ、一年生の女子にしてやられたのよ。真夫様がひかりさんに装着させた革下着の淫具を乗っ取られたみたいです。あたしが預かっているリモコンで制御できなくされてます。ずっと振動をされたまま、ここまでやって来たみたいですよ」
梓が含み笑いした表情で横から口を出す。
「どういうこと?」
真夫はびっくりした。
「ス、スキミング……らしくて……。遠隔で制御する信号を書き変えたと言ってた……。制御信号の波を変化させたから、真夫君が持っているものでも、制御できなくしたと……。もう外せもしないはずだと……」
「はあ──? スキミング? 制御を乗っ取ったって、どういうことですか?」
玲子さんが声をあげた。
真夫は、玲子さんに解除信号を送るように指示する。
ひかりちゃんに装着させたディルド付きの下着は、キーロックをかけていて、真夫が持っている操作具から信号を送らないとロックが外れないようになっている。
ただ、玲子さんも同じものを持っていて、それで外れるはずなのだ。
「はい」
玲子さんが慌てたように内ポケットから操作具を出して、ひかりちゃんに向かって解除信号を送った。
しかし、ズボンの中の革下着が外れた様子はない。
それだけじゃなく、いまだに緩やかであるが、二本のディルドがひかりちゃんの股間とアナルで動き続けている気配だ。
「と、とめることもできなくなってます」
玲子さんが操作用の器具を押しながら焦ったように言った。
「おっかしい──。まんまとしてやられたということね。あいつ、あたしたちと同じ一年生のくせに、実はとんでもない子だったのね」
梓がけらけらと笑った、
「一年生?」
真夫は首を傾げた。
そして、渚に真夫が脱いだ制服のところにもあるスマホ型の制御具を持ってきてくれるように渚に頼んだ。
玲子さんの持っているものをで制御できないのなら、真夫のでも無理のような気がするが、一応は試してみようと思ったのだ。
それにしても、調教用の淫具の制御を乗っ取られるなんてことがあるとは……。
「ああ……、とにかく、助けてくれ、真夫君……」
ひかりちゃんがズボンの上から股間を両手で抑えながら悲痛な声をあげた。
「とりあえず、こっちが優先かな。事情を話してくれ」
真夫は浴槽から外に出た。
「そいつの申し出としては、そこの絹香お嬢様の性奴隷になることだそうですよ、真夫様……。つまりは、ひかりさんを解放して欲しければ、自分を性奴隷にしろっていう脅迫らしいです。奴隷になれじゃなくて、自分を奴隷にしろっていう要求もおっかしい──」
すると、再び梓が横から口を出して笑い声をあげた。
「性奴隷になりたいってこと? それを脅迫──?」
真夫は玲子さんから身体を拭かれながら、首を傾げてしまった。