しばらく充電をしておりました。また、少しのあいだ、色々と多忙なので、少し間隔が開くかもしれません。しかし、時間ができたら投稿します。その旨、ご了承願います。
カチカチカチ……。
カチカチカチカチ……。
小刻みなメトロノームのような音が耳に響いて、
その男性の声は、ずっと同じ言葉をささやき続けていたと思うのだが、どうしても、柚子はそれを記憶することができなかった。だが、よくわからないものが確かに、頭に強く刻まれた……。
そんな気がするのだ……。
一体全体、なにが起きたのか──?
さらに、誰に、なにをささやかれたのか──?
柚子はゆっくりと、意識を戻していった。
ぼんやりとした視界に現れたのは、見慣れた教室の天井だった。学園の教場棟に並んでいるいつもの教室だと思った。ただ、見慣れないものもあった。天井のところどころが小さく開き、そこから小さな滑車が幾つか外に出ているのだ。教室の天井に、そんな仕掛けあるだなんて、まったく知らなかった……。
よく見れば、滑車から鎖が四本、床に向かって落ちている……。
その鎖は、柚子に向かっておりていて……。
「えっ?」
我に返って愕然とした。
教室の天井から落ちている四本の鎖は、柚子の四肢の手首と足首に嵌まっている革枷に繋がっているのだ。
そして、柚子はなにも身につけていない。
全くの全裸だ。
慌てて、身体を起こして両手で胸を抱くようにして裸身を隠す。
それでわかったが、柚子がいるのは学園の教場の中でも、柚子が所属する一年四組の教室だ。
真ん中付近の机が前後左右に避けられて、人が横たわれるような空間を作っていて、そこに横たわっていたのだ。
そして、違和感を覚えて、首に触れた。
首輪のようなものが嵌まっている。驚いて外そうと思ったが、手で触った感触によれは、どこにも継ぎ目のようなものがない感じだ。
改めて、手首と足首の枷を見る。
こっちも継ぎ目のようなものがない。試しに引っ張ってみたが、びくともしない。鍵穴のようなものも見当たらず、どうやったら外れるのか見当につかなかった。
また、やっと、なにが起きたのかを思い出した。
夕べは、興奮して眠れなかった身体を慰めようと、最近嵌まっていた「ひとり遊び」をしようとして、全裸で寮の居室から、廊下の共用トイレに行き、そこで自慰をして戻るということをしようとしていたのだ。
興奮した理由は、ついに、あのSS研に喧嘩を売るような真似をして、柚子に報復の仕返しを仕向けるようにけしかけたからだ。それで、どんな仕返しがあるのだろうかと、色々と想像したら、欲情して眠れなくなったのだ。
だから、いつものように「羞恥遊び」で、身体の火照りを癒やそうとしたのだが、巡察の気配を感じて、慌てて自室に戻ろうとしたのだった。
しかし、なぜか部屋の扉が開かず、仕方なく共用トイレに駆け込んで……。
でも、そこで空気の漏れる音が始まったと思ったら、突然に眠くなって……。
もしかして、嵌められた──?
そんな考えが脳裏をよぎったとき、不意に人の気配を感じた。
「やっと起きたのね。お寝坊さんね」
くすくすと笑い声とともに、教場の後ろ側から聞こえたのは女性の声だった。
顔を向けると、そこには、S級生徒の制服に身を包んだ生徒会長の西園寺絹香と、彼女の従者生徒の双子の女生徒がいた。
双子は、クラスは違うが、柚子と同じ学年の松野姉妹である。
そして、すぐに、柚子は状況を理解した。
どうやら、柚子はあの夕べの時点で、SS研に捕らわれたらしい。
理由は、光太郎の茶会で仕掛けた悪戯に対する報復だろう。
当然だ。
光太郎はSS研の新メンバーであり、彼がソフトSMを仕掛けられて昨日の茶会に臨んだのを柚子は見抜いていた。
そして柚子は、光太郎が遠隔の電波で淫具でもてあそばれていたところをハッキングして、勝手に淫具の操作を乗っ取ることで、光太郎に悪戯をしていたSS研のメンバーに挑戦状を叩きつけたのだ。
当たり前に、今度はSS研から接触があると思っていたが、夜のうちに仕掛けてきたみたいだ。
まあ、あんな風に、女子寮のロック権限を操作したり、睡眠ガスのようなものを使ったり、さらに、いま柚子が拘束されているような設備を教室に備えていたりというのは意外過ぎるが……。
「ふふふ、あたしへのお仕置き……ですよね……? 絹香お姉さまとお呼びしてもいいですか?」
柚子は絹香に微笑みを向けた。
「好きなようにしなさい……。
絹香が声をかけると、双子が動き出し、柚子の周りに三個の机を囲うように移動させた。その上に、双子が三人分の朝食を準備していく。双子たちがスポーツバックを持っていて、その中からまずはランチョンマットを出して、それぞれの机に置き、スープ皿と皿が出されて、ポットに入れた温かいスープやサンドイッチなどが置かれていく。飲み物はコーヒーだ。それもポットから注がれる。
三人分の朝食が準備できたところで、最後に柚子の前にスープ皿が床に置かれた。
すでに中身が入っていて、机の上にあるスープと同じ野菜と小さな肉が煮込んでいるスープである。それだけでなく、パンも千切って入れられていた。さらに固形物を砕いたようなものも混ざっているみたいだ。
「腕を頭の上にあげてください」
柚子の後ろに立った双子とのひとり……多分、梓の方だと思うが、彼女が柚子の両手を首の後ろに持っていくように誘導する。
抵抗するつもりはないので、されるがままにしていると、首の後ろで金属音がして、両手首が首の後ろから離れなくなった。
どうやら、嵌められている首輪の後ろに金具があって、そこに短い鎖で繋がれたみたいだ。
だが、さっき見たときには、枷に金具のようなものはなかったし、鎖を繋げる場所なんかなかった気がするのだが、どういう仕組みになっているのだろう。でも、実際、ほんの短い鎖ですでに手首を首輪が接続されているのである。
「さあ、じゃあ朝食にしようか。あんたも食べなさい、柚子」
柚子の正面の机に絹香が腰かけ、左右に梓と渚が座る。
三人がテーブルに準備されたものを口にし始める。
柚子はきょとんとなってしまった。
「あ、あのう……。朝食って……?」
教室の窓から見える空はすでに明るい。
壁時計のデジタル時計を見ると、“6:12”となっていた。
「食べなければ、いつまでもそのままよ。朝のホームルームは八時半からだけど、その一時間前くらいには、早めに教室に入る生徒もいるかもね。わたしたちが付き合えるのは、せいぜい、それよりも前だわ。そのままクラスメートを出迎えたいなら、そのままでいればいいわ。だけど、拘束も解いてほしいだろうし、制服も着たいんじゃないの? だったら、ぼうっとする暇はないわね」
絹香が机のものを口にしながら、淡々とした口調で言った。
柚子はだんだんと頭が回りだして、目を見開いた。
もしかして、絹香の言葉に従わないと、この格好のまま放置されてしまうということ──?
唖然となった。
「栄養は問題ありませんよ。スープの中にパンを千切って入れてあります。ほかに、補助食品を砕いて入れてますので、朝食として十分な栄養は取れます。ペットの餌なんで、味は保証しませんけどね」
揶揄するように横から口を挟んだのは、梓だ。
だけど、その言葉の内容に驚いた。
「いま、ペットって、言った……?」
梓の方に視線を向ける。
「ペットですよ。ひかりさんに、SS研に入りたいって言ったんですよね。遠隔調教具の操作信号をハッキングして横取りするなんて、みんな驚いたんですけど、面白いんで部員として認めようかってことになったみたいです。もっとも、ペット枠ですけどね」
その梓だ。
「えっ、入れてもらえるんですか──?」
柚子は思わず声をあげた。
絹香を見る。
彼女は苦笑のような表情を浮かべていた。
怒ったような感じではない。どちらかというと、悪戯な妹分に呆れるような表情だろうか。
柚子は、自分が認めてもらえたようだというのを悟った。
絹香がほほ笑んだまま大きく嘆息をする。
「多分、自分から調教されたいって入ったのは、あんたが初めてね。しかも、どんなことをされるのかわかったうえでね……。みんな、なんかんだで、SS研の洗礼を受けて加わることになったのにねえ」
「だって、あたしマゾなんです、絹香お姉様」
柚子はうっとりと正面の絹香を見上げながら言った。
こうやって、理不尽にも服を取りあげられて、さらに拘束されて辱められる……。
受け入れられない命令を与えられて、それを無理矢理に受け入れさせられるのだ……。
どんな仕打ちを受けるのだろう。
考えただけで、心臓の鼓動が痛いいくらいに鼓動を始めた。
「本当ですよね。絹香様のときも愉しかったですものね……。また鬼畜ゲームしましょうよ。相談しときますね」
梓だ。
なぜか、揶揄うような表情を絹香に向けている。
絹香が顔を真っ赤にした。
「い、いやよ──。あんなのはもう……」
「ふふふ、でも、それを無理矢理にやらせるのが、調教ですけどね……。ふふ、いつ始めるのかは教えません。その日がいつやってくるのか、びくびくしながら過ごしてください」
梓がくすくすと笑う。
絹香がますます顔を真っ赤にして怒ったような表情になったが、それでてい、なぜか机の下でスカートの中の腿をこすり合わせるような仕草をしているのが見えた。
柚子は床にしゃがんでいるので、机の下の足元が視界に入っているのだ。
それはともかく、柚子は首を傾げてしまった。
ふたりの雰囲気は、どちらかというと梓が主導権を握っていて、絹香がその梓に追従しているという感じなのだ。
柚子は、秘密クラブのような行為をしているSS研について、おそらく、影で支配しているのは、目の前の絹香ではないかと睨んでいた。坂本真夫という養護施設出身の転入生を隠れ蓑にして、影で部員を調教して愉しんでいるのではないかと……。
だって、柚子がハッキングで入った学園の秘密ファイルの中に、目の前の絹子が双子従者を相手に性的辱めをしている映像を見たのだ。しかも、日常的に実施している気配であり、西園寺家の令嬢とその侍女という関係から、間違いないと思った。
だから、柚子もそれに加わって、好奇心を満足させたいと思っているのだが……。
でも、影の支配者は、絹香ではないのか……。
実際にはもっと複雑なようだ。
あるいは、単純なのかもしれない、
いずれにしても、だったら、やっぱり支配しているのは……。
「いまは、わ、わたしのことではないでしょう──。今日は彼女よ──。柚子、さっさと食べなさい。命令よ──」
絹香が真っ赤な顔のまま怒鳴った。
「は、はい……。でも……」
食事をしろと言われて困ってしまった。
なにしろ、たったいま柚子は両手を頭の後ろに拘束されてしまったのだ。しかも、皿に盛った食事らしきものは目の前にあるが、それを食べるためのフォークや箸など何も与えられてない。
「なにまごまごしているんですか、柚子さん。ペットの食事は、口でするんですよ。ペットが手で餌を食べれると思っているんですか?」
梓が笑った。
愕然とした。
口で犬のように食べさせる?
なんという意地悪な仕打ちだろう──。
柚子は興奮して、思わず身震いしてしまった。
「わ、わかりました……。食べます」
柚子は、身体を折り曲げて、スープに口をつける。手が使えないので、口ですするか、舌で舐めるしかない。
味は保証しないとは言っていたが、かなり美味しかった。
しかし、こうやって目の前で普通に食事をしている相手の前で、柚子だけが這いつくばって口で食事をするのは、本当に卑しい雌犬にでもなった気がする。
だから、欲情する。
ねっとりと股間が濡れてくるのがわかった。
「全部、食べるのよ」
しばらく食べていると、いつの間にか自分たちの食事が終わったのか、絹香たちが柚子の周りに集まってきていた。
「わ、わかってます……」
柚子は懸命に口と舌を動かす。
どうしても、食べるときに音が鳴ってしまうのがちょっと恥ずかしい。
べちゃべちゃとみっともない音をさせながら、柚子は皿の中のものをお腹に入れていく。
「ふふ、本当にペットね。そう思うよね、渚?」
梓が哄笑する。
「う、うん……。あっ、いえ……」
渚は困ったように、言葉を躊躇うような物言いで返した。
だが、やっぱり、この三人の中でエスなのは、梓なのだろう。だったら、絹香はエム? それともエムであり、エス?、
でも、そのエスの梓も、SS研を支配して、そこに所属する者たちを支配しているわけではないみたいだ。
さっきも、もっと上に誰かがいる気配である。
ならば、それはおそらく、坂本真夫……。
そっちの可能性も考えたが、そっちだったか……。
あの坂本真夫の性奴隷に……。
柚子はひたすらに、皿の中のものを空にするために口を動かしながら、こうやって辱めらる恥辱に、酔いのようなものを覚えた。
「……食べ終わったかしら。水よ。舐めなさい」
皿は最後まで舐めとることを強要され、やっと空になると、今度は絹香が水筒の水を床にこぼした。
「ほら、舌ですくいあげなさい、雌犬ちゃん」
「ああ、鬼畜……」
柚子は今度は床の水を舐めとっていく。
「今度はこっちよ」
すると、全部飲み終わった頃を見計らって、絹香が新たな水を床にこぼした。それも舐めとらされる。
「絹香様、あたしにもやらせて」
梓が水筒を受け取り、自分の足元に水をこぼして、それを制服の革靴で踏む。
「舐めとるのよ、雌犬。あたしの靴の下もよ」
梓が笑いながら言った。
やっぱり、この三人の中では間違いなく、梓がエス役なのだと思った。
柚子は床を舐めとっていく。
梓は意地悪く、床にこぼした水で靴の底を洗うような仕草をした。砂利が混ざった水を口の中に舐めとらされる。
それを何度か繰り返し、彼女たちが持っていた水筒が空になるまで床を舐めさせられた。
「ふふふ、最後はここもね、犬ちゃん」
梓が踵を起点に靴をあげて、靴底を柚子の顔に向ける。
なんという底意地の悪さだろう。
柚子は、ぞくぞくする甘い昂ぶりに襲われた。
「梓、いい加減に……」
そのとき、もうひとりの双子従者である渚が梓を非難するような声をかけた。
「なあに、渚? だって、真夫様にも言われたでしょう。うんと、意地悪してやれって」
梓が渚に向かって顔を向ける仕草を感じた。
また、いま、梓は“真夫様”と口にした。
やっぱり、そうなのだ。
へえ……。
ふうん……。
目の前の西園寺家の令嬢の絹香や、金城家の御曹司の光太郎……。女子サッカー部の明日香や、一番新しい新入部員のはずの美術部の世良七生……。そうそうたるメンバーだが、本当にそれをあの養護施設出身の編入生が……。
「それはそうだけど……」
一方で、渚は梓の強い口調に押し込められたような感じになっている。
「それに、こいつは本物の雌犬よ。こんなことをやらされて、感じてるんだから」
「あんっ」
梓がそう言い終わると同時に、いきなり両手首に力が加わり、上に向かって引き上げられた。
また、バチンと金属音が鳴って、首の後ろから手首が外れて、それぞれに繋いでいる二本の鎖で左右に引きあがっていく。
抵抗など不可能であり、柚子はたたらを踏むようにして立ちあがらされる。
両腕が真っ直ぐになったところで、やっと鎖の引き上げが終わった。
しかし、それで終わりではなかった。
今度は左右の足首の枷に繋がっている鎖が斜め上にあがっていく。
そっちはすぐに止まったが、柚子は大きく両脚を拡げて、さらに爪先立ちで身体を支えるような体勢にされてしまった。
「ほら、見てごらん。べっとりよ。雌犬の匂いね」
梓が柚子の股間のクリトリスを探り当てて、指の腹でぐいと押し込むようにこすりあげた。
「ひあっ、いいっ、ああっ」
腰ががくんと沈み込み、柚子は喉を晒すようにして思わず声をあげる。
一瞬、腰の力が抜けて吸い取られるような感覚に陥ったのだ。
びっくりした。
他人にそこを触れられるのは生まれて初めてだったが、こんなにも自慰とは異なるものだと思った。
また、梓が指摘したとおりに、柚子は梓にいま触れられる以前から、教室で裸にされ、犬のように朝食を取らされたり、意地悪く床を舐めさせられたりされて、もの凄く興奮をしていた。
我ながら、自分がマゾだと確信していたが、思ったよりもその傾向が強いのだと改めて感じていた。
「それにしても、まだ毛が生えていないのね。可愛いわ」
絹香が柚子の股間を手のひらで撫でた。
さすがに羞恥で顔が熱くなる。
まだ無毛の股間とともに、ちっとも女性らしくない幼いままの柚子の身体付きは、柚木の大きなコンプレックスなのだ。
それはともかく、はっとした。
絹香の手にべっとりと、ローションのようなものが塗ってあったのだ。
そのローションを引き延ばすように、股間に塗り拡げていく。さらに下腹部全体から胴体にも……。
「胸はかなり残念な感じね。まあ、真夫様にたっぷりと揉んでもらうといいわ」
梓が柚子の後ろに回って、胸を揉みだす。
「ひゃん──」
やはり、両手にローションが塗ってある。
横を見ると、さっきまで食事をしていた机のひとつに、溶液のボトルがあるのがわかった。
それを手にのせながら、ローションを柚子の身体に塗りたくっているようだ。
「さあ、渚も手伝うのよ。時間も限られているしね」」
絹香が渚に声を掛けた。
「うん……」
渚が慌てたように、柚子の身体にローションを塗る作業に参加する。
「はっ、あっ、あんっ」
六本の手が柚子の裸体を這いまわる。
梓にはしつこいくらいに、ちょっとだけ膨らんでいる乳房を揉みあげられ、絹香からは花芯やアナルなどにも指を挿入して掻き回される。
「でも、身体は淫乱ね。お前、感じ過ぎよ」
梓から左右の乳首を弾くように指で同時に弾かれた。
いつの間にか、痛いくらいに胸の先が尖っていた。
「いやあっ、ああっ──」
想像以上の快感が走って、柚子は激しく身体を振りたてて、大きな声をあげる。
おかしい──。
怪しげなローションを塗られた場所が異常なほどに熱いのだ。特に、股間や乳房がこれまでに味わったこともないような疼きが走りだした。
その身体を揉み抜かれて、柚子はいつの間にか、四肢を引っ張る四本の鎖を引き千切らんばかりに暴れてしまっていた。
「もういいんじゃない。次の段階に行こうか……。これじゃあ、彼女への罰じゃなくて、ご褒美だけになってしまうしね」
絹香が声を掛けて、やっと全身へのローションの塗布が終わった。
そのときには、柚子の身体のうち、伸ばしている腕の肘から脚の膝から上にかけて、すべてローションが塗られた状態になっていた。
そして、身体が熱い……。
まるで全身を無数の蟻に這いまわられているような疼きが身体を襲っている。
「ああ、な、なんですか、これ……? なにを塗ったんです……?」
柚子は身体の火照りに狂いかけながら訊ねた。
「あなたの身体を傷つけないようにコーティングさせてもらったのよ。これを塗っておけば、鞭打ちされても、身体に傷が残らないのよ。その代わり、肌の感度があがるから、痛みは大きくなるかもしれないけどね」
「SS研への入部は許したけど、ひかりさんにやったことについては罰を受けないとね」
絹香、さらに、梓だ。
梓が鞄から乗馬鞭を取り出すのが見えた。
そして、いきなり背後からお尻に向かって鞭を放ってきた。
「きゃうう──」
思わぬ衝撃に、柚子は大の字に引っ張られている身体をのけぞらせた。
生まれて初めて体感した鞭の衝撃は、想像を絶するほどに強烈だった。
たった一打で身体全体が痺れる感じだった。
「へえ、本当に傷はないようね。思い切り打ったの、梓?」
絹香だ。
梓がたったいま乗馬鞭で打った柚子のお尻を覗き込むようにしている。
「もちろんです」
今度は横腹を弾かれる。
「んぎいっ」
柚子は悲鳴をあげた。
「痛い、柚子?」
絹香が前に回ってきた。
柚子は頷いた。
「い、痛いです……」
「まあ、それだけのことをしたものね。わたしたちに対する挑戦……。SS研に入ることを認められるとしても、お仕置きは覚悟してたでしょう? だったら、とりあえず罪は償わないとね」
絹香が手に持っていたものを、すっと柚子の胸に近づけた。
柚子は眼を見張った。
「な、なにを──?」
絹香が持っていたのは、金属製のクリップだった。
口を開いたクリップが、柚子の乳首に当てられる。
「ひああっ──。いやあああ──」
びっくりして身体をよじって逃げようとした。
だが、それを果たすことなく、乳輪にクリップを噛ませられてしまった。
「あぎゃあああ──」
柚子は絶叫した。
「それがお前の罪よ」
絹香が酷薄な口調で言った。
さらに反対の乳首にもクリップが挟まれた。
「あああっ──」
柚子はのけぞった。
そのときだった。
突然に身体に違和感を覚えた。
そして、それがあっという間に大きくなる。
尿意だ──。
鞭とクリップの激痛の苦悶の中から、新しい苦悶が込みあがってきたのだ。それは紛れもなく尿意だった。
な、なんで──?
柚子は狼狽えた。
だが、考えてみれば、尿意がない方が不自然だ。
夕べ夜中に捕らわれてから、朝になったいままで、一度も放尿していない。尿意の高まりは当然すぎるほどの生理現象だ。
しかし、あまりにも突然なのが意外ではあった。
「ああ、やっと効いてきたのね、利尿剤が?」
すると、梓が背中側でくすくすと笑った。
「利尿剤──?」
物騒な単語に、柚子は驚いた。
「さっきお前が口にした朝食よ。あれには利尿剤を入れておいたのよ。それはともかく、絹香様がもうひとつクリップを持っているのがわかる、新入部員の雌犬ちゃん?」
あのスープと水に──?
愕然としたが、そのときにはかなり尿意が切迫したものになってきていた。
柚子は股間に力を入れる。
また、目の前の絹香が持っていたのは三個目のクリップだ。
しかも、ゆっくりとそれを柚子の股間に近づけていく。
柚子は眼を見開いた。
「そ、それだけはやめてください──。お願いします──」
さすがに、柚子は必死で言った。
懸命に腰を引いて股間を絹香の手から遠ざける。
しかし、四肢に繋がる鎖がそれを阻む。
「やっと、反省の顔になったわね……。じゃあ、あと三十分で朝のお仕置きを解放してあげるけど、そのときに渡す予定の制服を置いとくわね……。渚、お願い」
梓が言った。
「は、はい……。ご、ごめんね、立花さん……」
すると、大きく開いている柚子の股間の真下に、すっと畳まれたブラウスとスカートらしきもの、さらに靴下や革靴などがひと揃い差し置かれた。
だが、これは……?
そして、その意味がすぐにわかった。
さすがに、自分の顔色が変わるのがわかる。
「わかったかしら? これから三十分間、死ぬ気でおしっこを我慢するのよ。さもないと、おしっこまみれの制服を着て、今日の一日過ごすことになるわよ」
「そういうことね。じゃあ、三個目よ」
絹香がさらに口の開いたクリップを柚子の股間に接近させた。
「いやあああ──」
柚子は悲鳴をあげた。
「そんな大声上げていいの? もしかしたら、早出の生徒がやってきて、この教室を覗くかもしれないわよ」
梓が手をお尻に当てて、ぐいと前側に絹香に押すようにする。
それだけじゃなくて、ローションを潤滑油にして、人差し指をすっと柚子のアナルの中に挿入してきた。
「ひんっ」
甘美な痺れがアナルから四肢に散り拡がり、柚子は大きく悶えてしまった。