※この作品はR-18です。

淫魔王のいる学園【完結】   作:ドン・ドナシアン

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166話 三日目の約束と身体の疼き

「へえ……」

 

 京子は、思わず感嘆の声をあげてしまった。

 真夫に連れられてやってきたSS研の地下層内の大浴場である。

 鉄格子のある牢部屋から、真夫の案内でふたりきりで連れてこられたのは、牢部屋と同じ地下層にある大浴場だった。

 とてもじゃないが、SS研の地下層に建造した隠し部屋内とは思えないような眼をみはるばかりの豪華な浴場である。

 昨夜、京子が真夫によって調教されているあいだに、あの柚子が浴室に向かう状況があったので、浴室が存在することだけはわかっていたが、これほどの大きなものとは思わなかったのだ。

 

「朝風呂といきましょうか、先生」

 

「え、ええ……」

 

 とりあえず、拘束はされておらず、裸身を覆うバスタオルを与えられて、それを身体に巻きつけている。

 ずっと装着されていた股間の淫具であるが、とりあえず鎖だけは外してもらうことができた。

 もっとも、クリトリスの根元に喰い込んでいる環はそのままであり、歩くたびに股間に強い疼きが走ることに変わりはない。

 だが、鎖だけはなくなったので、身じろぎするたびに三方向のいずれかの鎖が動いて、股間を苛み続ける仕掛けだけはなくなったことにはほっとした。

 これなら、違和感はあるものの、なんとか動けないことはない。

 疼きを少しだけ耐えさえすれば、この地下層から逃亡することも可能かもしれない。女ながら空手の猛者である京子なら、目の前の真夫くらいなら、あっという間に無力化することもできるだろう。

 彼を人質にして、強引に脱出するという手段もある。

 

 だが、もう、その気はない。

 

 あと一日……。

 

 残りの一日の調教を耐え抜けば……。

 いや……。

 そもそも、真夫は約束を守るのだろうか……?

 だが、京子を不当に監禁して、好き勝手に凌辱を続ける真夫なのだが、妙な信頼感のようなものは感じつつあった。

 根拠はない……。

 でも、真夫はおそらく、約束だけは守る……。

 そんな気もするのだ。

 だから、あと一日……。

 

 それはともかく、怖ろしく豪華な浴室だ。

 脱衣所と浴槽とは薄絹のカーテンで隔たれているようだが、いまは解放されていて、脱衣所側から、広々とした浴場を視認することができた。

 浴槽側は脱衣所側から一段さがっていて、大理石張りの床に大きな楕円形の浴槽が埋め込んである。そして、浴槽の縁には竜の首のオブジェがあり、その口からは滑らかそうな湯が香水の香りを漂わせながら、こんこんと湯漕に流れ落ちていた。

 一面がすべて鏡張りになっている壁もある。

 浴槽の周辺の洗い場のような場所も広い。寝椅子のようなものも幾つかあり、寝椅子の横には飲み物などを置くような小さな台もある。それだけを見れば、まるで高級ホテルの大浴場、あるいは、プール設備のようである。

 

 だが、浴槽の中央部や洗い場の数箇所に飾り柱が二本ずつあり、それぞれの柱のところどころには、飾り柱に不似合いな鉄の環がはめ込んであることにも気がついた。

 ほかにも、浴槽の両端にも女の人魚のオブジェがあり、そこにも何かを嵌めるような留め具がある。そして、天井にも滑車があって、そこから革枷がぶら下がった鎖が垂れている。

 さらに、寝椅子にもまた、女を拘束するときに使うような金具や革ベルトがあって、やはり、女を嗜虐するのに使う道具でもあるようだ

 やはり、ここも、ただの浴場ではなく、女を調教するための施設であるということが、それらのことからわかる。

 

「さあ、入りましょうか。実は、この浴場もできあがったばかりなんですよ。以前は、湯を流せるシャワーがあっただけの部屋だったんです。でも、玲子さんに頼んで大浴場にしたいと頼んだから、こんな立派なものを作ってくれたんですよ」

 

 真夫が京子に振り返って白い歯を見せる。

 

「は、はあ……」

 

 京子は生返事をする。

 ただ、本当にこの少年は豊藤の後継者候補なのだと思った。

 真夫の言葉のとおりなら、目の前の少年のただの気儘により、これだけの豪華な設備を作ったことになる。

 しかも、地下層だ。

 一体全体、いくらほどの金額がかかったのだろう?

 まあ、噂されているあの豊藤財閥の力なら、どうということもないことなのだろうが……。

 

「さっきも言いましたが、ここはもともと、もっと狭かったんです。幾つかある調教室のひとつだったそうです。特にどんなプレイをするための部屋だったかわかりますか、先生? ヒントは、元々あったのは、シャワーと鏡張りの壁です」

 

「いいえ、検討もつきません」

 

 どんな行為をする場所かなど、どうでもいいと思ったが、とりあえず首を横に振る。

 

「浣腸プレイを愉しむ部屋です。そのためのシャワー設備だったんですよ。汚物を洗い流すためのね」

 

「なっ」

 

 京子は最初に日に、この真夫に浣腸を受けて、目の前で排便させられたことをまざまざと思い出してまって絶句した。

 かっと顔が赤くなるのを感じた。

 

「もちろん、いまでも浣腸プレイはできますよ。さすがに大便を浴槽の中でというわけにはいかず、浴槽の外になりますが、放尿程度であれば、濾過装置があるので、すぐに綺麗にしてくれます。体験しますか、先生?」

 

 真夫が京子に意味ありげに微笑む。

 

「い、いえ、結構です──」

 

 京子は慌てて首を横に振る。

 すると、真夫は声をあげて笑った。

 揶揄(からか)っただけだったのか?

 京子は、ちょっとむっとした。

 だが、この少年については、揶揄うなどという言葉はないということを思い出した。“やる”と宣言したことは、どんなことであろうとやらされる……。

 そのことを、つくづく、京子はこの二日間で痛感した。

 

 いずれにしても、このSS研の地下層に監禁されて、今日で三日目……。

 最初の話のとおりであれば、真夫たちは京子を今日で解放するはずだ。

 ただし、その解放の条件というのは、京子は真夫による「調教」を大人しく受けるということである。

 大人しく調教を受けたつもりはなかったが、結果として、京子は強引に真夫たちによる性的嗜虐を強制されさせられた……。

 生徒である真夫に犯され、辱めの限りを尽くされただけでなく、歓喜に悶え啼き、激しく欲情に興奮する姿をさらけ出してまったのだ。

 その記憶は生々しく、京子の頭に峻烈に残っている。

 今日の三日目が終わって、約束通りに真夫が京子を解放したとして、なにもなかったように、明日から以前のように教師として過ごせるのか……?

 京子は大きな不安に苛まれ始めていた。

 

 とにかく、耐えがたいのは、その恥ずかしい姿を生徒である真夫たちの前で晒したこともあるが、もっと不安に思うことがある。

 股間が熱いのだ……。

 お尻の中心が妙にむずむずとする感じもする。

 どうして……?

 

 昨夜は、それもまた調教の一環として、クリトリスの根元に金属環を嵌められ、腰に細い鎖で固定されて、身じろぎしただけで、股間に電撃のような刺激が沸き起こる仕掛けをされて眠らされた。

 もちろん、満足に休めるわけもなく、京子はまんじりともできない夜を過ごすことになったのだが、やっとあの牢部屋に真夫が迎えにきて、とりあえず、鎖だけは外してもらった。

 ほっとした。

 しかし、安堵の反面、身体を辛く苛む刺激がかなり小さくなったことで、得体の知れない身体の疼きのようなものに包まれ始めている。

 身体の火照りが鎮まらない……。

 むしろ、鎖による刺激がなくなったことで、焦燥感がどんどんと膨れあがり、いまでも股間から樹液が漏れ続けている。

 

 まさかとは思うが、京子の肉体が真夫たちによって、淫らに変えられてしまった?

 まだ、たったの二日しか経ってないのに?

 そう思うと、京子は怖くて仕方がない気持ちになる。

 

「じゃあ、先に湯に入っていてください。俺は少し準備をしてきますので……」

 

 真夫に背中を軽く押されて、湯槽の方向に促された。

 なんの準備なのか……。

 不安に包まれるが、京子は仕方なく、バスタオルを身体の前で押さえたまま、湯槽の方向に歩み進もうとした。

 

「先生、まさか、バスタオルを巻いたまま、浴槽に入るつもりですか?」

 

 すると、いきなり真夫の手が後ろから京子が巻いていたバスタオルを掴んできた。

 

「あっ、ま、待って──」

 

 剥ぎ取られそうになり、京子は咄嗟にタオルを掴んで、阻止しようとした。

 ところが、その瞬間、股間のクリトリスの根元に食い込んでいる金属環が激しく動きだしたのだ。

 

「うわあっ」

 

 なにが起きたのか理解できないまま、京子は股間を押さえて、蹲っていた。

 遠隔で振動もできるとは思わなかったのだ。

 強烈な刺激が京子の全身を貫く。

 脱力してしゃがみ込んだ京子から、真夫があっという間にバスタオルを剥ぎ取ってしまった。

 振動が静止する。

 

「逆らわないことです。視線ひとつで、先生を無力化することができるんです。俺の眼を見てください」

 

 真夫が声をかけてきた。

 だが、突然のクリトリスへの刺激は強烈すぎて、すぐに立つことができなかった。とりあえず、息を整えようとして大きく呼吸をする。

 すると、再び股間の金属管が小刻みに振動を開始した。

 

「んああっ、ああっ──。と、とめて──。とめてちょうだい──」

 

 京子はがくがくと身体を震わせて、完全にその場に突っ伏した。

 

「素直に、俺の命令に従いますか? まだ調教期間中です。俺の命令には絶対服従。それを誓ってください」

 

「ぜ、絶対、ふ、服従……って、ああ……、あっ、ああっ」

 

「それとも、こんな機能もありますよ」

 

「おごおおっ」

 

 次の瞬間、金属環から、まるで叩かれたような大きな衝撃が走った。

 電流が流れたのだとわかったのは、不快な激痛がクリトリス襲い続け、その衝撃がしばらく続いてからだ。

 

「ぎゃあああっ、や、やめてええ──。いやああ──」

 

 京子は股間を両手で押さえて突っ伏したまま、悲鳴をあげ続けた。

 すると、やっと電流が停止する。

 今度こそ、京子は完全に息を荒げてしまった。

 まだ、お湯にも入ってないのに、全身は脂汗でびっしょりだ。

 

「どうですか、先生、電流の味は? いまのは、最小に近い電流です。もう少し強い電流も流せますよ」

 

 再び股間から凄まじいほどの電流の衝撃が貫いた。

 

「ぐああっ」

 

 自分でも驚くほどの大きな声で悲鳴を張りあげる。

 今度はすぐに電流は停止した。

 

「で、電流は……な、流さないで……」

 

 京子は息も絶え絶えに言った。

 

「もう流しませんよ。先生が約束を守ればですけど……。さあ、俺の命令は絶対服従です。少なくとも、残り一日はね……。さあ、立ちあがって、俺の眼を見るんです」

 

 京子は必死に身体を起こす。

 もう命令に逆らうという感情は、まったくなくなっている。

 それほどに、股間に電流を流される恐怖は途方もなかった。

 両手で胸と股間を隠しながら、真夫の方を向き、言われた通りに眼を覗く。

 真夫が、京子と顔とくっつけんばかりに接近させると、真夫の眼にコンタクトレンズが嵌っていることに気がついた。

 

「コンタクト?」

 

「ええ、別に近眼じゃないですよ。ネット接続のできるスマートコンタクトというやつです。開発中のものらしいですが、視線だけでネット接続することができるようになってます。いまの先生へのクリトリスの金属環の操作は、これを使ったということです」

 

 真夫が微笑む。

 視線でネット操作のできるコンタクト?

 驚くような技術だが、確かに、目の前の真夫は裸であり、なにも持ってない。それにも関わらず、京子に股間に嵌っている金属環を自由自在に振動させたり、電流を流したりできたのだから、真夫が言っていることは本当なのだろう。

 

「とにかく、俺の言いたいのは、先生が俺に逆らうことは無理だということです。なにしろ、視線ひとつで、先生に嵌めているクリトリス環を操作できるんですから。まあ、その小さな金属環に内蔵できる程度の電流だから、最大電圧でも感電で火傷する程でもないですが、あの程度でも強烈だったでしょう? まだ納得できないなら、もっと体験してもらってもいいですけどね」

 

「じゅ、十分よ。逆らわないわ」

 

 京子は急いで頷く。

 まだ、股間に電流を流された恐怖は残っている。

 あれをもう一度など、冗談じゃない。

 

「結構です。じゃあ、湯の中に行くんです……。あの真ん中の柱のところにいてください」

 

 京子は言われた通りに浴槽に入り、お湯の中を割って進む。

 お湯は立って歩く京子の膝の少し上くらいの高さだ。

 湯の真ん中の二本の飾り柱の前に着く。柱の上方や湯の中の下方部分に四肢の手首足首を拘束できるような金属環があった。

 京子は裸身を隠したまま、不安な気持ちとともに、柱の前に立つ。

 

 真夫がやってきた。

 湯に浮かべる小さなエアフロートを持ち、その上に箱を載せていた。箱の横には乗馬鞭もある。

 京子はどきりとした。

 

「じゃあ、先生、まずは柱のあいだに立って、両脚を柱の幅に拡げてください。両手は万歳をするように、両手を上に……」

 

 真夫はエアフロートに載せて持ってきた箱をそばに浮かべ、京子の腕を軽くとって、柱の間に促す。

 さすがに躊躇うものがある。

 この二本の柱に、京子を拘束しようという意図は明らかだ。

 一体全体、なにをされるのか……。

 ふと見ると、露出している真夫の股間は、隆々と勃起して、怒張が天井を向いている。真夫はこれから京子に与えようとしている行為を想像して、性的興奮にあるのだろう。

 それだけに、京子も怖さを覚える。

 

「……俺にさっきのスイッチを入れて欲しいですか? さっきも言いましたが、視線だけでクリトリスを責めることができるんですよ。二度目の電流よりも、ちょっと電圧をあげますか」

 

 真夫が微笑む。

 

「ひっ」

 

 京子はぞっとして、すぐに身体を隠していた両手を上にあげて、脚を拡げる。

 真夫があっという間に、四肢に柱にある金属環を嵌めていき、京子を拘束してしまう。

 京子は両手を上にあげて、脚を拡げた状態で固定されてしまった。

 

「さて、これで先生は、いよいよ、なにをされても拒否できない状態になりましたね。三日目の調教の開始ですよ」

 

 真夫が宣言するように言った。

 京子は口にいつの間にか溜まっていた大量の唾液を呑み込む。

 

「そ、それよりも約束してください──。今日で終わりだと。残り一日です。それが終わったら、あたしを解放すると、もう一度約束してください」

 

 京子は声をあげた。

 すると、真夫がにやりと微笑む。

 

「ええ、約束は守ります。でも、それは、先生もまた約束を守るというのが条件でしょう。この二日、先生が大人しく俺の調教を受けたという感覚はありませんけどね。なんだかんだで、結構抵抗した感じですが……」

 

「さ、逆らってないわよ──。あ、あなたは、あんなにあたしに好き勝手をしておいて……」

 

「でも、進んで調教を受けるのも、三日間の解放の条件だと伝えたはずですけどね……。まあいいでしょう。ちゃんと解放しますよ。改めて、先生が進んで調教を受けることを約束すればね」

 

「う、うう……。約束するわ」

 

 京子は言った。

 いずれにしても、逆らえないのだ。

 今日一日、耐えれば……。

 京子は大きく頷く。

 

「じゃあ、再約束の成立ですね。残り一日、先生が一切の命令に逆らわなければ、先生を自由にしましょう」

 

 真夫が言った。

 とりあえず、一日……。

 一日だけ……。

 京子はぐっと口を噛みしめる。

 

 そのとき、京子はいつの間にか、自分の前に極細の鎖が天井から、ゆっくりと垂れ落ちてくることに気がついた。

 先端には豆粒のような金属の円盤のようなものがついている。

 それがそのまま身体の中央を進んで、股間まで落ちた。

 

「特殊な電磁石式になってます。先生の股間に嵌っている金属環に密着させると、ぴたりとくっついて、あとは俺が磁気を信号で解除するまで離れることはありません。離れるくらいなら、先生のクリトリスを根元から引き千切るでしょうね」

 

「えっ、ええ?」

 

 物騒な物言いに、京子はぞっとする。

 だが、真夫はそれに構わず、垂れ落ちた鎖の尖端の極小の円盤をクリトリスの環に接続してしまう。

 今度はゆっくりと鎖が引きあがっていく。

 多分、眼に嵌めているスマートコンタクトとやらで操作しているのだろう。

 それはともかく、徐々に弛みのなくなる身体の前の鎖に、ぞっとする。

 このままでは……。

 

「ま、待って、坂本君──」

 

「待ちませんよ」

 

 すぐに鎖は完全に緊張してしまった。

 さらに鎖が引きあがる。

 クリトリスがそのまま天井に引っ張られていく。

 

「ひぎいいい──」

 

 京子はお湯の中の足を爪先立ちにして、身体を上にあげた。

 限界まで爪先立ちになったところで、やっと鎖の引き上げが止まる。

 

「さて、先生、選択をしてもらいます。いまからクリトリスに痒み剤を塗って、失神するまで筆責めを受けるのがいいか、あるいは、剃毛を願い出るかです。どちらにしますか? ふたつにひとつですよ」

 

「は、はああ?」

 

 京子は唖然となった。

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