「ああ……、ぬ、奴婢でいいです……。け、毛を剃ってください。か、構いません……。ああ……、あが……ああっ」
一刻の早く、この痒み地獄から解放されたい。
女の快感を極めたい。
京子の頭にあるのはそれだけだった。
もはや、ほかのことを考える気力は残ってない。
剃毛と痒み責めの二者選択を迫られ、思わず痒み責めを選んだ京子だったが、明らかな失敗だったと悟るまでに、結局十分もかからなかったと思う。
痒みを癒す手段を奪われてしまい、真夫はただただ、痒みに苦悶する京子を放置してひたすら見守るだけのことしかしなかった。
その結果、気が狂うような痒みと股間の疼きの前に、京子の覚悟などあっという間に瓦解してしまい、ついに剃毛を受け入れる言葉を口にしてしまったというわけだ。
京子は拘束されている身体を暴れさせながら、がくりと首を垂れた。
一方で、全身からは脂汗が大量にしたたり、膝の位置にある浴槽の湯面にぽたぽたと落ち続けいる。その状態で京子は暴れ続けていた。目の前に真夫が京子の痴態を観察しているとわかっていても、腰を前後左右に振り続けるのをやめられないのだ。
「これで、何度目の奴婢の誓いでしたか? 本当に誓いますね、先生? それとも、まだ試しますか? 先生を屈服させる方法はいくらでもあるんですよ。試してみたいこともね」
「ああ、もう本当に……ち、誓います……。もう、逆らいません……。で、ですので……」
京子は狂乱する一歩手前まで追い詰められて、歯を噛み合わせながら応じる。
逆らえない……。
今度こそ、それがわかった。
それに、塗られた媚薬は、ただ痒みをもたらすだけではないのだ。頭がおかしくなるほどに、股間が疼くのだ。
「本当に約束しますね……? いや、今度こそ、本気のようですね……。その代わり、駄々を言った罰です。前に告げた通りに、石鹸なしで、先生の股からあふれ出る体液を使って逸らしてもらいます。いいですね」
「は、はい……」
京子は大きく頷いた。
一刻も早く、この痒みから解放されたい。
性の疼きで狂う身体を満たして欲しい。
他のことは考えられない。
「わかりました。でも、言っておきますが、これは先生のお願いだから剃るんですよ。俺は約束は守ってます。先生が拒否する限り、剃毛はしないと口にしましたしね」
「わ、わかってます──。と、とにかく、早く──。あ、あたしは──京子は心から屈服しました──。もう苛めないで──」
京子は絶叫して叫んだ。
拘束されている四肢を引き千切らんばかりに暴れさせる。
「……まあいいでしょう。でも、その状態じゃあ、危なくて剃刀を使うこともできそうにないですしね。痒みだけは消してあげましょう」
真夫が二本の柱に拘束されている京子の背後にまわった。
その直後、いきなり両手首を拘束している革枷が柱の下側にゆっくりと動き出した。
驚いたが、そんな仕掛けもあったようだ。
それはともかく、両手を万歳するような位置で柱に繋がれていた手首が強制的にさがることで、当然のように上半身が折れ曲がってさがっていく。
やがて、手首は膝に近い高さまで下がり、京子は真夫にお尻を向けて前屈をする恰好にされてしまった。
「ああ、いやっ」
強制的にとらされた羞恥の格好に、京子も思わず悲鳴のような声をあげてしまう。
「まるで洪水のようですよ。よく我慢できますね」
真夫が京子の尻たぶを両手で掴んでわしづかみしてきた。
そして、京子のお尻の下にすっと怒張をあてがって、前に滑らせるのを感じた。
犯される──。
それがわかった途端、京子の身体を包んだのは、心からの期待と歓喜だった。
京子は羞恥と恥辱に襲われつつ、被虐の歓喜が身体を席捲するのを感じた。
ところが、真夫の男根の尖端がクリトリスを押し、さらに花芯に押し込もうとする寸前に、突然にぴたりと停止してしまう。
しかも、焦らすように熟れきっている淫口をくすぐるように動かされる。
「ああ、どうして──?」
京子は直前にお預けを喰らったような気持ちになり、思わず泣き声をあげて腰を揺する。さらに真夫に向かって腰を動かす。
だが、それを避けるように、真夫が腰を引いてしまう。
「あっ、やだ──。い、意地悪しないでください──」
「ははは、まだですよ。先生、お願いするんです。俺に犯して欲しいと言ってください」
「あ、ああっ──。犯してください。お願いです──。もう解放して──」
「わかりました」
京子の腰を抱く真夫がぐっと前に腰を突き出す。
熱い剛棒が一気に京子を貫く。
腰が震え、全身の肌が歓喜で粟立つ。
駆け巡る大きな愉悦に、京子は悶絶しかけた。
「あああっ、いいいいっ、き、気持ちいいい──」
なにも思考することなどできない。
もういいのだ──。
京子は快楽に身を任せ、抉られる子宮の痺れがさせるがままに、声をあげ、身体をがくがくと振るわせた。
真夫がすぐに律動を開始する。
「そうです。なにも考えないで、お互いに馬鹿になりましょう。そうすれば、もっと気持ちよくなります」
真夫が腰を前後に動かしながら言った。
身体を包んでいた激しい痒みが全て快感に変わっていく。
激情が全身を駆け巡る。
「ああっ、いくう、いきますう──」
京子は腰を振りながら叫んでいた。
「いくらでも達してください。その代わりに、俺が精を出したら、股間の毛を全部剃りますからね」
「は、はい──。わ、わかってます。ああっ、気持ちいいです──。さ、坂本君──。気持ちいい──。いくううっ」
脳内ですさまじい衝撃が爆発し、身体がばらばらになる錯覚が迸る。
激しいものが全身を貫き、京子は全身を突っ張らせた。
次の瞬間、股間からなにかが弾け飛び、腰が砕ける感じで全身から力が抜ける。
「おっとっ」
真夫が京子の腰を支え、股間に真夫の精が放出されるのを感じた。
目の前の視界が完全に消え去り、白い光に包まれながら、京子はついに意識を手放してしまった。
「ほら、先生、しっかりして──」
頬を軽く叩かれた。
はっとした。
もしかして失神していた?
とにかく、気がつくと、京子は再び両手を高くあげた格好で柱に拘束されており、後ろから京子を犯していたはずの真夫は、京子の正面に位置している。
そして、左手に濡れた手拭いのようなものを持ち、右手で剃刀を手にしていた。
どうやら、手拭いを持っていた手で頬を叩いたようだ。
京子はしっかりと眼を開く。
「さあ、約束です。もう痒みはないでしょう? じっとしてるんです」
真夫が京子の股間の前にしゃがみ込む。
「くっ」
顔を股間に近づけられ、反射的に腰をくねらせてしまったが、すぐに観念して股間を真っ直ぐに晒し直す。
もはや、精魂尽きた心地だ。
剃刀の刃が肌に触れるときには、じっとして剃刀の洗礼を受ける体勢をとる。
「こ、怖いです……」
「大丈夫です。俺に身を委ねて……。そうすれば、傷なんてつきませんから。結構、手先は器用なんです」
真夫の手がゆっくりと股間を滑る。
まとまった陰毛が京子が股間から垂らした大量の愛液とともに身体から離れるのがはっきりとわかった。
*
なかなか執筆時間が確保できなくて、少し短いですが……。