「うああっ、だ、だめえ──」
あゆみは眼を大きく見開いた。
必死になって、お尻の穴に力を込める。
だが、くり返される激しい真夫の律動があゆみから気力を奪っていく。
「ああ、あああ──」
もしかしたら、公園中に響いたかもしれないような悲鳴を放っていた。
一方で、便意の波は終わることなく続いている。
助けて──。
あゆみは、必死になって、後手で拘束されている手を握りしめる。
「そろそろ自覚できたでしょう? あゆみさんはマゾなんですよ。しかも、ドMです」
真夫が後ろから力強く律動しながら、愉しそうに笑うのが聞こえた。
次の瞬間、ずどんと身体の芯に響くような強烈な疼きが全身に突き刺さった。
かっと身体が熱くなる。
容赦のない怒張の抽送が後ろから送り込まれる。
「ひああああっ──。あ、あほおおっ」
わからない──。
やっぱり、自分はマゾなのか──。
確かなのは、浣腸で限界まで追い詰められ、さらに公園で全裸にされて犯されるという極限状態の中で、鎮まることのない興奮状態にあゆみが追い込まれているということだ。
ほんのちょっとでも力を緩めれば、その瞬間に汚物はお尻から吹き出してしまうのは間違いない。
絶対に緩めてはならない力をアナルの一点荷に送りこみ続ける。
そして、そのことが真夫の男根を力強く絞りあげ、快感をむさぼってしまうことになる。
痛みなどない──。
むしろ、激痛があって欲しかった。
だが、あるのは快感だけ。
いや、もしかして、あゆみの中のマゾ性が痛みさえも、快感に変えているのだろうか──。
とにかく、気持ちいい──。
だが、便意はもう限界を超えている。
でも、心を削るような快感だ。
「時間はかけてられませんね。足止めが緩んだみたいです。野次馬が集まってきそうです」
真夫があゆみの腰に自分の腰を打ち付けながら小さく笑った。
一気にピッチがあがる。
「だ、だ、だったら、や、やめてよ──。あっ、ああっ、ああっ」
便意はもはや、アナルの出口に押し寄せている。
皮一枚だ。
全身全霊をアナルに注いでいるあゆみは、真夫の送り出す欲望を支える手段がない。完全に無防備な状態となって、すべてを受け入れてしまっている。
「くああっ、あっはあああっ」
あゆみは樹木の幹に押しつけられている身体をのけぞらせて、奇声を放っていた。
身体ががくがくと揺れる。
頭が真っ白になる。
激情が全身に襲いかかった。
あゆみはついに快感の頂天に達していた。
いや、絶頂感はどこまでも飛翔していき、なにかを突き破って突き抜けていく。
だが、一気に恐怖が襲う。
洩れた──。
排泄の悪夢と同時に、真夫があゆみの中の精を放つのがわかった。
「ああっ、あああああっ、いやあああっ」
凄まじい歓喜とともに、あゆみはあられもなく昇りつめながら、じょろじょろと音を立てて、失禁をしてしまっていた。
「おしっこは洩れたみたいですけど、よく便意には耐えましたね。じゃあ、約束ですから、トイレにいかせてあげますよ」
真夫が身体から離れたのがわかった。
それとともに、首輪についてた鎖が外される。
あゆみは、崩れ落ちそうな膝に必死に力を入れた。
崩壊したと確信した便意は、まだぎりぎりで留まっていたようだ。その代わりに、おしっこは洩らしてしまったが……。
後手の手錠も外される。
あゆみは自由になった手でお尻の穴を押さえる。
トイレまでは五十メートルくらいか……。
夜の公園にはベンチに座る人影もあるが、もうそんなことを斟酌する余裕はない。
真っ直ぐに突き抜けて進むしかない──。
あゆみはよろよろと歩く。
「どこに行くんです?」
だが、その手首を真夫に掴まれてしまう。
「な、なによ──。は、離して──。おトイレに行くのよ──」
「あんな人の多い場所を突破できるだけないでしょう。あゆみさん用のトイレはこっちですよ」
真夫に引っ張られる。
逆方向だ。
再び公園の外壁に向かって引っ張られた。
「ううっ、だ、だめえっ、な、なにするのよ、このあほう──」
抵抗しようとするが、絶頂直後の身体には力が入らず、なすすべなく、垣間見えた公衆トイレから遠ざけられていく。
「こ、この卑怯ものおお──」
あゆみは激情を爆発させた。
「ここですよ。これがあゆみさんのためのトイレです」
やがて、外との出入口のすぐそばの一画まで連れて行かれた。
やはり、樹木のそばだ。
その根元に三十センチほどの穴があり、そこを強引に跨がらせられた。
まさか、この穴にしろと──?
「ば、馬鹿なことを……。こ、こんなところでできるわけが……」
「それを無理矢理にさせるのが調教というものですよ。あゆみさんはここで排便するんです。犬のようにね」
逃げようとする腰を真夫に掴まれて、前から股間に当てられる。
真夫の指がクリトリスに触れ、激しく擦られる。
「んふううっ」
一気に力が抜ける、
腰が砕けて、穴の上に中腰に近い姿勢になる。
「いやあああっ」
あゆみは真夫の手を振りほどくようにして、その場にしゃがみ込んでいた。
出る──。
身体が痙攣する。
慌ててアナルを引き締めたが、液状のものが外に飛び出るのを感じた。
いかなる力をもっても、喰いとめられない。
次の瞬間、ついに崩壊が始まった。
痙攣が襲い、奔流がアナルから噴き出す。
「いやああっ」
水流がアナルから飛び出し、やがて、固まったものが次々に外に出て行くのがわかった。
汚物を撒き散らしながら、あゆみは途方もない快感を覚えていた。
この恥辱──。
地獄のような屈辱──。
しかし、それを受けながらも、あゆみは魂が解き放たれるような開放感も覚えていた。
自分が泣いているのか、笑っているのか、激怒しているのか、それとも喜んでいるのかもわからない。
ただただ、深い激情の中にいる。
そして、公園で犯されたときにもしてしまったゆばりが、最後の理性とともに、激しく排便とともに迸る。
「口を開けるんです、マゾのあゆみさん」
いつの間にか、真夫が座り込んで排便を続けるあゆみの前の仁王立ちになってた。
ズボンの前から男根を出して、あゆみの顔に押しつけるようにしてきた。
公園の中で排便をさせられて、これ以上の恥辱などないと思ったが、それは違った。
まだまだ、屈辱には奥底があったようだ。
真夫はどこまでも、あゆみをマゾの世界の深淵に連れていく。
汚辱の快感のさらに向こう側に……。
あゆみは身体を震わせていた。
まだ奥底じゃない。
もっともっと、この屈辱の中にある快楽を味わえるのだ──。
あゆみは自分が陶酔に包まれていくのがわかった。
言いようのない旋律と興奮とともに、あゆみは大きく口を開ける。
そこに、真夫の男根から噴き出したおしっこが襲った。
「んはっ、ああっ」
おしっこを顔に浴びながら、あゆみは胸を息づかせて、口をパクパクと動かす。
「舌を出して、俺のおしっこを味わうんです。今夜のあゆみさんは、おしっこをかけられて喜ぶ雌犬ですから」
真夫がおしっこをしながら笑う。
いつの間にか、長かった排便は終わっていた。
「ああっ」
舌を出す。
そこに真夫のおしっこが直撃する。
「こぼさずに飲むんです」
真夫の言葉を受けて、必死に顔にかかるおしっこを喉に入れる。
再びがくがくと身体が震えだした。
なぜか込みあがった絶頂感とともに、あゆみは歓喜に身体を染めあげてしまっていた。
あゆみは、全身が溶けるような恍惚感に身を浸した。
そのときだった。
急にざわめきを感じて、我に返る。
いつの間にか、十数名の見知らぬ男たちに囲まれていたのだ。
「いやああっ」
あゆみは慌てて裸身を両手で隠して立ちあがろうとした。
しかし、ぐんと首輪を地面に向かって引かれて、身体を倒される。
両手を地面につけて四つん這いの格好になった。
「犬が二本脚で歩くわけがないですよ。四つん這いで歩くんです」
いつの間にか再び首輪に鎖を繋がれていたのだ。
その鎖を引っ張られる。
「あんっ」
男たちのざわめきが大きくなった。
その視線の中をあゆみは裸身のまま四つん這いで進む。
「気分はどうです、ドMのあゆみさん?」
鎖を引きながら真夫が揶揄うようにささやいた。
あゆみはなにも答えなかった。
途方もない解放感とともに、突き抜ける喜悦に見舞われ、まるで痴呆のように喋れなくなってしまったのだ。
あゆみは見知らぬ大勢の男たちの視線を受けながら、排泄の汚れさえ拭くことなく、四つん這いで進んだ。
*
「えっ?」
そして、またもや我に返る。
急に景色が変わり、周りの男たちがいなくなり、それだけでなく、公園の風景が消滅したのだ。
あゆみは、たたっいまとは全く異なる人混みの中にいた。
一瞬、なにがどうなったのかわからなかったが、やっとあゆみは、自分がどこかの駅前広場にいることがわかった。
公園につれてこられる前に電車から降りた駅だ。
しかも、裸でもなく、首輪もつけておらず、あゆみはただ、服を着てそこに立っていたのだ。
どういうこと──?
たったいままで、公園にいたはずだ。
そこで真夫に犯され、野外で排便をして、見知らぬ男たちの視線を浴びながら、全裸で四つん這いで歩き……。
それがなにもなかったかのように、いきなり周りが変わったのである。
「ど、どういうこと? な、なんで……」
あゆみは思わず言った。
すると、すぐ横でくすくすと笑い声がした。
振り返る。
真夫だ。
そこで可笑しそうに笑っていた。
「どうしたの、あんた?」
「まるで幽霊でも見たような顔」
真夫の横に白岡かおりと、伊達京子がいた。たったいま、外したばかりのような手錠をそれぞれに持っている。
思い出した。
公園に連れ込まれる前に駅に降りたときには、そう言えば、このふたりも一緒だった。
だが、どうして……?
「ど、どういうことよ? どうして……。ひんっ」
真夫に疑念をぶつけようとしたが、それはできなかった。
スカートの中のディルドがいきなり振動を開始したのだ。
それで思い出した。
電車の中であゆみは、このディルド付きの貞操帯で翻弄されながら悪戯をされ続けた。
それで、やっと降りたのがこの駅だ。
だが、だったら、あの公園での痴態はなんだったのか。
まるで白昼夢でも見たというのか──?
「くうっ、や、やめてよ──」
あゆみはその場に蹲りながら呻く。
怖ろしいほどの便意が迫っている。
そうだ。
あの公園でも経験が白昼夢だったとすれば、あゆみは浣腸を受けて、排便を許されないまま、電車に乗せられ、さらに駅に降りたのだった。
そして、やはり、いまも凄まじい程の便意が襲いかかっている。
「ト、トイレに……」
あゆみは蹲ったまま涙目を真夫に向ける。
とにかく、トイレに……。
さもないと、洩れる。
いや、アナル栓代わりのディルドをアナルにも埋められているので、この場で排便してしまうことだけは免れるかとしれないが……。
しかし、その腕を真夫に掴まれて、強引に立たされる。
ディルドによる股間の振動はとめてもらえない。
「乗ってください。学園まではもう少しです。そこでトイレに行かせてあげましょう。それとも、やっぱり公園でしたいですか?」
真夫がくすくすと笑いながら、道路に向かってあゆみを連れていく。
そこに一台の車がとまっていた。
「お待たせしました、真夫様」
運転席から顔を出したのは、あの玲子だ。
「ほら、行くわよ。あんたの歓迎会のために、奴婢の全員が集まってんのよ」
「すでに学園に集合してるそうです」
さらに、あゆみと京子によって両側から掴まえられる。
そして、なにが白昼夢で、なにが現実なのか判断できないまま、あゆみは真夫たちによって車に押し込まれてしまった。
公然の環境で、ディルドの振動で辱しめられる愉悦を噛みしめながら……。