「はい、こっちの階段は終わり。次は?」
真夫は、回収した空のコンテナを配達用の小型トラック積んで、あさひ姉ちゃんに声をかけた。
別の階段に対する食材の配達と空容器の回収を終えて荷台のところで待っていたあさひ姉ちゃんは、紙挟みの配達表を確認しながら顔をあげた。
「うん、これで終わり。手伝ってくれてありがとう、真夫ちゃん。助かっちゃった」
「じゃあ、事務所に戻ろうか」
真夫とあさひ姉ちゃんは、トラックに乗り込んだ。
あさひ姉ちゃんが運転席で、真夫が助手席だ。
真夫とあさひ姉ちゃんが、玲子さんが手配してくれたホテルで寝泊りするようになって三日目になる。
いよいよ、学園で暮らすのが明後日になったので、今日の午後は、あさひ姉ちゃんがアルバイトをしていたところに、仕事をやめる挨拶回りをすることにしたのだ。
真夫も、ひとりでホテルで待っていても仕方ないので、一緒についてきた。
それに、挨拶回りの後で、あさひ姉ちゃんのアパートから、荷を持って来ることにもなっている。
真夫の荷はアパートに置きっぱなしだし、あさひ姉ちゃんも必要なものを荷作りして運び出さなければならない。
残した荷は、後日、玲子さんが手配して、部屋の解約手続きとともに、回収業者に引き取らせて処分することになっている。
もっとも、いま身に着けている私服や下着もそうだが、生活に必要なものはすべてホテルにもあるし、寮にも揃えているのだそうだ。
真夫としても、あさひ姉ちゃんとしても、本当は全部置いていってもいいくらいだ。真夫自身のことであれば、持っていきたいような思い出の品のようなものもない。
荷の中にあったのは、本当に身の回りの品と着替えだけだし、そのまま、捨ててもまったく惜しくはない。
あさひ姉ちゃんも同じようなものだと思っていたが、そうはいかないらしい。
あさひ姉ちゃんが押し入れに隠すように持っていた淫具だ。
必要だから持ってくるわけじゃない。
淫具のようなものも、寮には揃えていると玲子さんは言っていた。
真夫がこれから暮らすことになる寮は、白岡かおりという女子高生を調教することになる場所にもなるからだ。
ただ、あさひ姉ちゃんは、あれを絶対に他人の目に晒したくないのだ。
どんなものを置いていっても、あの押し入れの奥にあった箱の中の物だけは、他人に見られたくないらしい。
それにしても、あまり知らない女子生徒をレイプして調教する……。
実際のところ、気が進まないというのが本音だ。
エッチなことであれば、あさひ姉ちゃんと玲子さんだけで間に合っているし、いまにして考えれば、そのかおりという女の子は、真夫とあさひ姉ちゃんが龍蔵という理事長に助けられるきっかけを作ってれたと言えないこともない。
もしも、学園に拾われなければ、あさひ姉ちゃんは、お父さんが闇金融に作った借金のために、どこかに監禁されて、身体を売るような仕事をしなければならなかったのだ。
実際のところ、もう恨みのようなものは感じていない。
でも、もう、お金は貰っちゃった。
その白岡かおりという女子生徒を調教レイプするというのが、真夫が大金をもらった条件だ。
やらなければならないということは、わかっている……。
それはともかく、あさひ姉ちゃんがあいさつ回りをしたバイト先は三軒だ。
コンビニ、居酒屋、そして、最後に食材を配達する会社だった。
退職そのものの手続きは、玲子さんがすでにそれぞれの店などに事情の説明と必要な事務処理を終えていて、あさひ姉ちゃんはただ、これまでお世話になりましたと挨拶をするだけになっていた。
玲子さんは、あさひ姉ちゃんは聖マグダレナ学園で住み込みで働くことになったと説明したらしく、コンビニの店長さんなどは、「恵ちゃんは真面目だったから、辞められてしまうのは残念だけど、立派な学園で働くことになったのだから仕方ないねえ」と言ってくれた。
実際のところ、真夫のメイドとして学園に入ることになっているあさひ姉ちゃんの給与は、学園が肩代わりすることになっている。
玲子さんに金額を聞いたが、かなりの給与だった。
ほかにも、真夫自身にも生活費という名目で毎月、それなりの額が支給される。
しかも、学園内の生活についての衣食住はすべてただだ。
孤児にすぎない真夫やあさひ姉ちゃんに、これだけのことをしてくれるのは、龍蔵という人の気紛れだけのことなのだが、だからこそ、真夫は与えられた龍蔵の指示は果たさなければならない。
真夫があのかおりという女子生徒をレイプしなければ、真夫だけではなく、このあさひ姉ちゃんだって、露頭に迷うことになる。
もう、後には引けない、
真夫は自分に言いきかせている。
「じゃあ、行くね」
真夫がシートベルトを着け終わるのを待ち、あさひ姉ちゃんが声をかけた。
すぐにトラックは団地内の道路を進み始めた。
挨拶だけのはずの食材の配達業者の仕事をふたりでやっている理由はなんでもない。
バイトを管理する主任という人に泣きつかれたのだ。
どうやら、バイトで来るはずだった人が、急に来れないと連絡をしてきたらしい。
それが配達する直前の時間だったので、それから人を手配するとなると、食材配りの時間に間に合わなくなると困っていた矢先に、あさひ姉ちゃんと真夫がやって来たのだ。
それで、手伝うことにした。
仕事の内容は、契約をしている各家庭の玄関前にその日の夕食の食材を配り、さらに昨日の配達に使ったコンテナを回収するということだ。
二時過ぎから回り始め、いま、最後の団地地帯での仕事を終えたところだ。
時刻は四時を少し回っている。
なんとか、決められた時刻までに終えることができて、真夫もほっとした。
「だけど、本当に車の運転ができるんだね。驚いちゃった」
真夫は運転をしているあさひ姉ちゃんに話しかけた。
「高校三年のときに許可をもらってとったの。車の運転ができるとバイトに便利だと思ってね。真夫ちゃんも取ったらいいんじゃない。十八歳になったんでしょう? あの学園からだと教習所に毎日通うのは不便そうだけど、夏休みとかに合宿免許とかあるのよ」
あさひ姉ちゃんは言った。
なんだか、あさひ姉ちゃんは、とても愉しそうだ。
「そうだねえ……。でも、あの玲子さん、本当になんでも準備してくれるから、もしかして、免許が欲しいなあとか頼んだたら、翌日には、本物の免許をくれたりしてね」
真夫は軽口を言った。
もちろん、冗談だ。
技術もなしに、試験に合格もしていないのに、免許なんて作れるわけがない。
ただ、案外、本当に準備しそうで玲子さんは怖い。
本当に、なんでもできるスーパーウーマンなのだ。
あさひ姉ちゃんも笑った。
トラックは、団地の前の県道の前に出たところだ。
団地の出入り口を左折して県道に入る。
「……頼むといえば、あのホテルのプレイルームの透明のトイレ……。俺たちが出掛けているあいだに、和式に変えるはずだよ。昨夜、玲子さんが来たときに頼んだんだ。すぐに手配すると言っていたから、あの玲子さんのことだし、多分、夜に戻ったときには、絶対に工事は終わっているよ。戻ったら、さっそく俺の前でやってもらうからね、あさひ姉ちゃん。愉しみだなあ。あさひ姉ちゃんが和式トイレに座っておしっこをするのを前から眺めるのが……」
「え、ええっ」
あさひ姉ちゃんは、顔を前に向けたまま真っ赤になった。
あんまりからかうと、運転に支障があるといけないから、それ以上のことは言わなかった。
ただ、玲子さんに頼んだというのは本当のことだ。
そのときには、玲子さんも、いまのあさひ姉ちゃんと同じように顔を真っ赤にしていた。
玲子さんは、数日前から龍蔵という理事長の秘書ではなく、学園の理事長代理になったと言っていた。だから、これまで以上に、学園の細かいところまで掌握しなければならないし、そのための事務手続きで毎日遅くまで仕事をしているようだ。
ただ、どんなに遅くなっても、必ず、真夫たちのいるホテルにやってくる。
だから、朝は必ず三人一緒だ。
そのとき、あさひ姉ちゃんはもちろん、玲子さんにも、あの透明トイレを真夫の目の前で使わせている。
排尿も排便もだ。
お尻や股を自分で拭くのも禁止だ。
洗浄機の操作も真夫が全部する。
ふたりとも、死ぬほど恥ずかしがる。
だが、逆らわない。
それがいい。
真夫も、あさひ姉ちゃんや玲子さんのものであれば、うんちだって汚いとは思わない。
それよりも、お尻や股を真夫にきれいにされながら、うっとりと恍惚するような表情をするふたりの姿がいい。
「いいね、あさひ姉ちゃん。ホテルに戻ったら透明トイレだよ。それだけじゃなくて、寮の部屋にある侍女用のトレイも同じような造りにするって言っていたよ。特別寮の部屋って、とっても広くって、トイレだって部屋の中にあって、しかも、本生徒用と侍女用に分かれているんだって。毎日のトイレ観察はずっと続けるからね」
「う、うう……。ま、真夫ちゃんがそうしたいなら……」
あさひ姉ちゃんは顔を真っ赤にしたまま言った。
ただ、顔だけは真っ直ぐに前を見ているが、ふと見ると、ミニスカートに包まれている両脚が内腿を擦るつけるように、もじもじと動き始めた。
どうやら、透明の和式トイレで股を開いて、真夫の前で粗相をすることを想像して、ちょっと興奮してきたみたいだ。
スカートの下は、あさひ姉ちゃんはストッキングも下着もはいていない。
玲子さんがそうしているのを知って、自分でそうしたのだ。
もっとも、別に真夫はふたりにノーパンを強要しているつもりはない。ただ、なにも言わなかったら、勝手にふたりがそうしたのだ。そのうち、下着だけは身につけるように言おうと思っているが、いまは面白いので、そのままにさせている。
とにかく、いま、あさひ姉ちゃんはノーパンだ。
真夫は、運転をしているあさひ姉ちゃんのスカートをめくって股間をむき出しにさせたい誘惑にかられたが我慢した。
きっとあさひ姉ちゃんは、真夫のやりたいようにさせるとは思うが、気を取られて、本当に事故でも起こされたら困る。
真夫は話題を変えることにした。
「……でも、玲子さんで本当にできる人だよね。俺が気まぐれで、和式トイレにしたいって口走ったら、すぐにあちこちに電話して、あっという間に手配しちゃったもの。横で見ていて呆気にとられちゃったよ」
真夫は言った。
「本当……。でも、あんなに仕事ができるのに、真夫ちゃんの前では、すごく可愛くなるのよね……。あたしも、玲子さんみたいな魅力的な女性になりたいなあ」
あさひ姉ちゃんは溜息をついた。
「あさひ姉ちゃんだって、十分に魅力的な女性だよ。いつもきちんとしているし、優しいし……。それにエッチで変態だし……。俺はいまのあさひ姉ちゃんが大好きだよ」
真夫は言った。
すると、あさひ姉ちゃんがさらに顔を赤くして、笑いを一生懸命に我慢するような顔になった。
真夫がちょっと口で好きだと言っただけで、本当に嬉しそうな顔をしてくれるので、こっちまで微笑みがうつってくる。
「ああ、そうだわ……。今朝、ホテルの掃除の人が来たとき、シーツのこと頼んだよ、真夫ちゃん。余分に置いてくれるって。とりあえず、二十枚くらい」
あさひ姉ちゃんが言った。
真夫はありがとうと返事をした。
あさひ姉ちゃんと相談して、ホテルの人にこっそりと頼んだのは、寝室のシーツのことだ。
実のところ、あの玲子さんは、真夫とセックスをするとき、感極まると、決まって股間から潮を吹くのだ。
そのたびに、絶望的な顔をして、玲子さんは謝るのだが、自分でもどうしようもないようだ。
それはいいのだが、困るのはシーツのことだ。
一回くらいのことであれば、とりあえず真夫たちだけで交換もできるが、達するたびに潮を吹かれると、一枚や二枚で済まなくなる。
だけど、玲子さんとエッチをするときに、ビニルシートのようなものを敷くのも可哀想だし、玲子さんがとても気にしているのがわかるので、玲子さんには内緒で、替えのシーツを余分に部屋に置いてくれと、ホテルの人に頼むことにした。
とりあえず、二十枚だということだから、いくらあの玲子さんでも、それだけのシーツを全部ひと晩で汚してしまうことはないだろう。
そんなことを話しているうちに、会社に戻った。
あさひ姉ちゃんとともに、空のコンテナを卸して決められた場所に置き、トラックを駐車して事務所に戻った。
借りていた会社の上着を返納する。
主任がにこにこしながらやってきた。
「本当に助かったよ、恵ちゃん。ありがとう。君もね」
主任は封筒をふたつ差し出した。
「これは?」
あさひ姉ちゃんが小首を傾げた。
「今日のバイト代だよ。先日までの分については、あの女弁護士の人に清算したんだけど、今日の分は入ってなかったからね。君の分もある。少ないけど二時間分だ」
主任は笑った。
確かに中身は千円札一枚と小銭のようだ。
あさひ姉ちゃんは、最後に事務所の人の全員に挨拶をして、真夫とともに出た。
これから歩いて駅に向かう。
次に向かうのは、電車に乗って、あさひ姉ちゃんのアパートだ。
配達会社は、駅の裏側の階段からそれほど離れていない。
すぐに、駅にあがる階段の前に到着した。
こっち側は、商店街の裏になるので、通行人も少なくひっそりとしている。
周囲に人影がないのを確かめてから、真夫は物陰にあさひ姉ちゃんを連れ込んだ。
「な、なに?」
あさひ姉ちゃんは、ちょっと不安そうで、それで、ちょっと期待しているような複雑そうな顔をした。
まあ、真夫がこんな風に物陰に連れていくときには、エッチなことをするためだというのはわかっていると思う。
「スカートをあげてよ、あさひ姉ちゃん」
真夫は言った。
あさひ姉ちゃんは、辺りを見回して、誰もいないのを確かめてから、おずおずとスカートを両手でまくりあげた。
あさひ姉ちゃんの無毛の股間が露わになる。
「トラックの中では危ないから我慢したけど、電車だと問題ないよね。さあ、あさひ姉ちゃんのアパートに着くまで遊ぼう」
真夫は準備していたローターを二個取り出すと、それぞれの表面にたっぷりと掻痒剤のクリームを塗りつけた。
ひとつは専用のテープを使ってあさひ姉ちゃんのクリトリスの上に貼りつけ、もうひとつはヴァギナの中に挿入する。
「ん、んんっ」
あさひ姉ちゃんが懸命に周りを気にする素振りをしながら、腰をぶるぶると震わせた。あさひ姉ちゃんの股間はたっぷりと濡れていて、挿入するのになんの問題もなかった。
「ま、真夫ちゃん……。そ、そんな……」
あさひ姉ちゃんは、スカートをまくりあげたまま、身体をくねくねと悶えさせる。
「さあ、できあがりだ。じゃあ愉しもうね。もうスカートをおろしていいよ」
真夫はポケットに隠していたふたつのリモコンローターの操作具をちらつかせながら、駅の改札口に向かう階段にあさひ姉ちゃんを導いた。