「あっ、そ、そんな……」
玲子は腰を捩った。
しかし、すでにスカートは、足首から取りあげられて、真夫の手にある。
下着代わりに身に着けていた貞操帯は、すでに外されていたから、これで腰から下にはなにも身に着けていないことになる。
それを玲子に教えるように、掻痒剤で火照り切った股間が風でひんやりと冷える。
玲子は竦みあがった。
いくらなんでも、夜の公園で下半身を剥き出しにされるなど恥ずかしすぎる。
しかも、真夫に後ろ手に指錠を嵌められてしまったために、誰かが覗きに来ても、手で隠すこともできないのだ。
玲子は目まいがするような羞恥に襲われてしまった。
「スカートを返して欲しければ、少しでも早く俺をいかせることですね。じゃあ、始めてください」
真夫が笑って、ズボンから勃起した男根を出した。
こんなところで……?
玲子は躊躇したが、横で玲子と同じような姿にされている恵が、「ああ、真夫ちゃん」と甘い声を出しながら、小さな口で真夫の一物を躊躇くなく舐め始めた。
玲子は横で、目を丸くしてしまった。
しかし、玲子も我に返って、慌てて真夫の怒張に横から舌を伸ばす。
同時に、人目のある公園とはいえ、「主人」である真夫の命令を一瞬躊躇った自分のことを恥ずかしく感じた。
それに比べて、恵はほんの少しの迷いもなかったように思えた。
「ご主人様」の命令は絶対──。
それは、あの時子にしつこいほどに教え諭されたはずなのに、玲子は少しだけ迷ってしまった。
すぐに命令に従った恵に比べて自分は……。
玲子は忸怩たる気持ちになった。
そのとき、すでに口吻で鼻息を荒くしている恵が、玲子のために真夫の性器の先端部分の場所を解放してくれた。恵は横側から幹と睾丸に舌を伸ばす仕草に変化している。
玲子は、急いで、正面から真夫の怒張を頬張った。
「気持ちいいよ、ふたりとも」
真夫が優しく言った。
「んんっ」
そのとき、玲子は堪らずに声をあげてしまった。
夜の公園で、下半身を剥き出しにして、真夫の性器を舐めるという行為に対して、激しい羞恥に襲われながらも、同時に開放感にも似た快楽の戦慄が全身を駆け抜けたのだ。
しかも、真夫が悦んでくれた……。
どうしても声をあげずにいられない、異様なまでに妖しげな興奮だ。
「……ふたりとも、いい子ですよ……。じゃあ、ご褒美です。痒い場所を擦りつけていいです」
真夫が跪いている玲子と恵の脚のあいだに、両方の足を差し出すように前に置いた。
痒みにただれている股間の下に、ちょうど真夫のズボンの膝が当たるような感じだ。
汚してはいけないと躊躇したのは一瞬だけだ。
玲子は、気がつくと股間全体を真夫のズボンにごしごしと擦りつけていた。
「ああ、真夫ちゃん、真夫ちゃん……」
横では同じように恵が真夫のズボンに股間を擦っている。
しかも、恵は股間だけでなく、胴体全部を真夫の脚に擦りつけ、激しく乳房にまで刺激を貪っていた。
負けじと玲子もそうする。
もう痒みは限界だったし、痒みの苦しさは羞恥など麻痺させている。
それに、真夫と恵と一緒の「プレイ」なら、どんな醜態であろうとも、それを恥ずかしいと感じるのはあるべき姿ではない。
真夫の命令に、喜々として従っている風の恵を見て、玲子はそう思った。
なにも考えずに、真夫に甘えて従う。
いまは、真夫の脚に身体を擦りつけていいという真夫の温情に、ひたすらに甘えようと思った。
「ふわあっ」
玲子も気持ちよさで声をあげてしまった。
全身を刃のように貫き続けていた痒みが少しずつ消失する。
しかも、吸盤型の振動具は股間と乳首にまだ装着されたままなので、それが真夫の脚に当たってぐりぐりと敏感な場所を揺り動かして、それが快感を産みだしてもいる。
玲子は恵とともに、身体を震わせて、悶え声をあげた。
「こらこら、ふたりとも、奉仕を忘れてるじゃないか」
真夫が苦笑しながら言った。
玲子ははっとした。
確かに、玲子も恵も股間と乳房の痒みを癒すのに夢中で、真夫の性器から口を離していたのだ。
「あっ、申しわけありません」
「真夫ちゃん、ごめん」
玲子と恵は急いで、真夫の股間を奉仕する体勢に戻った。
しかし、それを真夫が制して、ズボンの中にまだ勃起している性器を戻すと、玲子と恵をその場に立たせた。
「あっ、真夫様、申しわけありません。や、やり直しますから、もう一度やらせてください。さあ、恵さんもお願いして」
玲子は焦った。
命じられている奉仕を途中で中断して、自分の快感に耽るなど、奴婢失格も甚だしい。
奴婢として、あるまじき態度に間違いない。
「いいんですよ……。もちろん、後で罰は受けてもらいますけどね……。だけど、俺の悪戯のせいで、狂いそうなくらいに痒いんでしょう? さあ、ふたりとも脚を拡げて……」
真夫がその場に跪きながら言った。
玲子と恵は、その真夫の顔の前に並んで股間を晒すようなかたちになる。
「あさひ姉ちゃんは手だよ……。だけど、玲子さんは、いつもお世話になっていますから、特別サービスしますね」
真夫が悪戯っぽく笑うと、いきなり玲子の無毛の股間に口をつけてきた。
「ううっ、はおっ」
玲子は痒みの極致だった股間に舌を這わされて、身体を震わせた。
しかも、次の瞬間、真夫の舌だけでなく、吸盤の淫具が股間と両乳首の三箇所で急に振動を再開したのだ。
真夫の左手がズボンのポケットに入っているのが見えたので、真夫がリモコンで操作をしたということは間違いない。
「あ、ああっ」
とにかく、真夫の舌だけでなく、吸盤の振動も受けることになった玲子は、あまりの峻烈な快感に悲鳴のような声をあげた。
「ああ、ま、真夫ちゃん、真夫ちゃん」
横で恵も切羽詰まった甘い声をあげている。
恵は、真夫の右手で股間の愛撫を受けているようだ。
真横で真夫の手が恵の股間で動き続けている。
「ふたりとも、声が大きいよ。もっと我慢して」
真夫が一瞬だけ、玲子の口から舌を離して言った。
だが、叱るというよりはからかっているという口調だ。
真夫が、この状況を面白がっているのは間違いない。
また、さっきのことを怒っている気配もなかった。
それは、ありがたかったが、奴婢失格の行為をしたにも関わらず、「ご褒美」の舌責めをもらえるというのは、玲子としては複雑な気持ちだ。
だが、すぐに、そんな玲子の思考など吹き飛ぶ。
吸盤の振動に加えられる真夫の舌責め……。
目まいがするほどの興奮と快感に、玲子は必死になって声を殺すために唇を強く噛み続けるだけだ。
「はっ、はあっ」
「あっ、ま、真夫ちゃん……はあっ、はああっ」
しかし、声が出るのを防ぐのは容易ではない。
横では恵が必死に押し殺す声もしている。
「んああっ、んああっ」
玲子の口からひと際大きな声が洩れてしまった。
真夫が舌だけでなく、鼻先を使って吸盤が包んでいるクリトリスを押し揉み始めたのだ。
異様なまでの興奮が全身を駆け巡る。
玲子は膝の震えを止めることができなくなった。
絶頂に向かって快美感が全身を駆けめぐる。
自制することなど不可能だ……。
真夫が玲子の股間を舌で……鼻で……刺激をしてくれているのだ。
しかも、こんな夜の公園というスリリングな場所で……。
玲子の身体は妖しいまでの愉悦に巻き込まれて、全身をおののかせた。
次々に突きあげる苛烈な快感に、玲子の腰は夥しい果汁を出しながら、知らず真夫の顔に股間を押しつけるようにしていた。
そして、身体ががくがくと大きく震えた。
「いく、いきます」
露わな声を放って、玲子は一気に絶頂に駆け昇った。
膝の力が完全に抜けて、玲子はその場にしゃがみ込んだ。
「あっ」
玲子はその瞬間、股間の力が完全に弛緩して、尿意のようなものが込みあげているのがわかった。
慌てて、股間に力を入れようとするのだが、まったく力が入らない。
なにしろ、股間と乳首では、達したにも関わらずに、相変わらずの激しさで振動を続けているのだ。
股のあいだから、しゅっとゆばりが落ちた。
そして、それがたちまちに奔流になって地面をうち始める。
「あ、ああ……」
玲子はまたもは醜態を晒してしまった自分に泣きたくなった。
カラオケボックスでは絶頂の快感で潮を噴くという失敗をしてしまった。
今度は本格的な放尿だ。
しかし、真夫は気にした風もない。
ただ、くすりと笑っただけだ。
「じゃあ、次はあさひ姉ちゃんだね。玲子さんに負けないように、派手に気持ちよくなってね」
真夫が舌責めの相手を恵に変えた。
「ああ、真夫ちゃん」
恵がさらに甲高い声をあげる。
その恵が絶頂に達するのに、それほどの長い時間はかからなかった。
Tシャツ一枚の恵は、その上体を大きくのけ反らせ、両脚をぴんと伸ばすように突っ張らせた。
「はあ、はあ、はあ……」
恵もがっくりと座り込んだ。
玲子はふと真夫を見た。
差し込む公園灯の明かりで、真夫の顔がべっとりと玲子と恵の垂れ流した愛液で汚れているのがわかった。
玲子はとっさに、真夫の顔に近づいて、その汚れに舌を這わせた。
汚れをきれいにしてあげたいと思ったが、両手は指錠で背中から外れないので、そうするしかなかったのだ……。
ほとんど無意識の行動だった。
奴婢だから、そうしなければならないとか、なにかの計算や「躾け」のようなものを思い出して、そうしたわけじゃない。
真夫のためになにかしたかった。
不思議な気持ちだった。
玲子は自分が嫌になるほど、計算高い女であることを知っている。
その自分が、まったく考えることなく、本能的に動いたのは初めてではないだろうか……。
そんなことを感じた。
とにかく、玲子は犬になった気持ちで、真夫の顔の汚れを舌で舐めまわし続けた。
そのあいだ、真夫はにこにこと微笑んでくれている。
玲子の胸がきゅんとする痛みが走った。
「あ、あたしもする……」
恵が荒い息をしながら寄って来る。
しかし、またもや、それを真夫は制した。
「……あさひ姉ちゃんは、その前に、その場でおしっこしてよ。玲子さんはさっきしたからね。ただし、立ったままだよ」
「え、ええ?」
恵が驚いたような声を出した。
だが、真夫は「命令だよ」と少し強めの口調で言った。
そして、玲子は真夫の顔から口を離されて、恵に向かって身体を向けられる。
恵は赤い顔をしたまま、その場に立ちあがった。
真夫と玲子はしゃがんでいるので、恵が立つと、ふたりからだと見上げる態勢だ。
恵の股間は、玲子の視線の真正面になる。
「……は、恥ずかしいよ、真夫ちゃん……」
恵が甘えるような声でささやいた。
次の瞬間、恵の開いた股間からじょろじょろと尿が落ち始める。
玲子は、真夫とふたりで、恵の股間から小尿が流れ落ちるのを微笑みながら眺めた。
そして、そのおしっこも終わった。
「ああん、こんなところで恥ずかしかった……」
恵が感極まったように、もう一度、しゃがみ込んだ。
「ねえ、ふたりとも、じゃあ、今度は男がおしっこするところが見たい?」
すると真夫が立ちあがった。
玲子は少し驚いてしまった。
だが、俄然、興味が沸いた。
玲子は男が目の前でおしっこをするところなど見たことない。
見たい……。
そう思ったが、さすがに口に出すのははばかられた。
「見たいよ、真夫ちゃん──。見せて」
すると、恵が嬉しそうな声で勢いよく言った。
真夫がにっこりと笑って恵に頷くと、今度は玲子に視線を向けた。
「み、見たいです……」
玲子は小さな声で言った。
真夫がズボンから再び性器を出した。
ズボンから出てきた性器は、まだ太くて大きかった。
玲子は、そういえば、さっき奉仕の途中で中断してしまい、真夫はまだ射精をしていないということを思い出した。
恵も玲子も満足させてもらったが、肝心の真夫を満足させていない。
それを思い出した。
「そ、そういえば、真夫ちゃん、まだだよね……。す、するよ。ご奉仕させて……」
すると、恵が横から言った。
「そ、そうです。奉仕をさせてください」
玲子も言った。
だが、真夫は笑って首を横に振った。
「いいんだよ。それに俺はおしっこしたいんだ。いま、奉仕してもらったら、ふたりの顔に小便をかけちゃうよ」
真夫が笑って応じた。
「か、かけてもいいよ──。ううん……。あたしの顔に真夫ちゃんのおしっこかけて──。あたし、真夫ちゃんのおしっこかけられたい」
恵が喜色ばんで言った。
玲子はその言葉にちょっと驚いたが、確かに、真夫におしっこをかけられて辱められるプレイというのは、やってみたいかもしれない。
玲子はそうやって、恵とともに真夫に辱められる自分を想像して、ちょっとぞくぞくという興奮を覚えた。
「それもいいけど、今度ね。ちょっと、これから三人で行くところがあるんでね。小便臭かったら、さすがに電車には乗れないよ」
真夫が笑った。
電車──?
玲子はその言葉に訝しんだ。
真夫たちが寝泊りをしているホテルは、ここからそうは離れていない。
歩いても、そんなにかからないのだから、電車に乗るというのは、どこかに向かうということだろう。
「わっ」
「あら」
だが、次の瞬間、思念は吹き飛んだ。
真夫の男根の先から、しゅっと尿が迸ったのだ。
それは、玲子と恵のあいだを通って放物線を描いて、地面に落ちていく。
「うわあ……」
「へえ……」
玲子と恵は呆けたような声を出していた。
そして、それに気がついて、ふたりで顔を見合わせて笑った。
やがて、真夫の尿も終わった。
玲子はこれだけ近くで男がおしっこをするのを凝視したのは生まれて初めてだ。
他愛のない時間……。
他愛のない行為……。
玲子は恍惚とした幸せを感じた。
その刹那、さっと恵がおしっこが終わったばかりの真夫の性器をぱくりと口にした。
「あっ」
思わず声が出た。
奉仕をするのではなく、どうやらおしっこの終わった真夫の性器を舌で掃除をするだけのようだが、玲子は、恵に先を越されたという気持ちに襲われる。
ちょっと口惜しい……。
「さあ、綺麗になったよ、真夫ちゃん。それとも、もっとする?」
掃除フェラの終わった恵が、にこにこと真夫を見上げて微笑んだ。
真夫がぽんと恵の頭に手を優し気な手つきで置いた。
「ありがとう、あさひ姉ちゃん……。でも本当に、いまはいいんだ……」
真夫が言った。
その優しい物言いに、玲子は呆然となった。
しかし、それが、すぐに腹が捻じれるような感覚に変化する。
玲子には、それがなにかわからなかった。
ただ、不思議にも、なにか腹立たしい気持ちになる。
さらに、玲子も真夫の役に立ちたいという気持ちが猛烈に沸き起こる。
真夫の役に立たなければ……。
玲子は、懸命に考えて、口を開いた。
そういえば……。
「そ、そうだ、真夫様。さっき、どこかにお出かけになると言われましたよね? だ、だったら、車を手配します。電話をかけさせてもらえませんか」
玲子は言った。
だが、真夫はにっこりと笑って、ぽんと玲子の頭の上にも手を置く。
玲子は大きな悦びに包まれた。
そして、玲子はさっきのおかしな感情は、ただ、玲子もこうやって、真夫に頭を撫ぜてもらいたかっただけだということがわかった。
真夫に頭を撫ぜられて、股間と胸が狂おしいほどに熱くなる。
きゅんと心が温まるような心地だ。
「……だけどいいんです、玲子さん……。それよりも、俺にお尻を向けてください。頭をさげてね。ふたりともだよ」
真夫が言った。
「は、はい」
「えっ? わ、わかった」
玲子と恵は戸惑いながらも、言われたとおりの恰好になった。
つまり、真夫に向かって、剥き出しのお尻を高く掲げている姿勢だ。
ふたりの両手は指錠で拘束されたままだし、下半身にはまだなにも身に着けていない。おそらく、お尻を向けている玲子と恵の恰好は、怖ろしく破廉恥な姿に違いない。
玲子は、真夫が凝視しているであろう自分の恥ずかしい姿を想像して、身体が熱くなった。
背後でがそごそと、真夫が荷物からなにかを出す気配がする。
なんだろうと考えていると、横の恵が急にびくりと身体を動かした。
「な、なに──? ま、真夫ちゃん? なんなの?」
恵はひどく動転した声を出している。
玲子は訝しんで恵に視線を向けようとすると、玲子のお尻になにかが突き刺さり、冷たいものがぴゅっと内部に流れ込むのを感じた。
「ひっ」
玲子も声をあげた。
その玲子と恵の顔の前になにかが降ってきた。
それは空になったイチジク浣腸の容器だ。
玲子は自分の顔が引きつるのがわかった。
二個ある。
それを一個ずつ注入されたのだ。
「ま、真夫ちゃん?」
恵の驚いた声がした。
「さっき罰を与えると言ったでしょう? 奉仕を途中でやめちゃったのをふたりとも忘れてないよね。まさか、ここでいい気持ちになったのが罰のわけないでしょう。とにかく、動かないんだよ。まだ、あるからね」
真夫が愉しそうな声をあげた。
再び恵が小さな声を出す。
空の容器がまた、ぼとりと目の前に落ちる。
恵が二個目のイチジク浣腸を注入されたのだ。
すぐに、玲子のお尻にも二回目の浣腸液が流れ込む……。
結局、玲子と恵は三個ずつのイチジク浣腸を体内に注がれた。
真夫は玲子と恵を立たせると、スカートを取り出して、やっとふたりに身に着けさせてくれた。
しかし、指錠は外そうとはしない。
その代わりに、両手を使えない玲子と恵から草を払い、髪を整えてくれる。
だが、玲子は、すでに強烈な便意が沸き起こり、ごろごろと下腹部が鳴って、さっそく強い便意に襲いかかられていた。
「ど、どこに……?」
恵が言った。
恵もまたもう苦しそうだ。
「とりあえず、駅かな? 電車に乗るよ。だけど、目的の駅は教えない。罰だしね……。目的地に着いたらトイレに行かせてあげるよ……。それが一時間後か、二時間後か知らないけどね……。さあ、歩くんだ」
真夫が三人の荷を持って歩き始める。
仕方なく玲子は、恵とともに、便意に顔をしかめながら、慌ててその後を追いかけた。