40話 学園転入
学園の門を通過しても、玲子さんは運転しているワゴン車を停止させる素振りはなかった。
どんどんと車を走らせながら、学園の案内を続けている。
真夫は、玲子さんの隣の助手席にいて、ゆっくりと流れる学園の景色を眺めていた。
聖マグダレナ学園内の敷地は驚くほど広かった。
また、幾つもの建物があり、校舎や寮舎だけでなく、ショッピングセンターや遊技場、病院まであり、敷地内を間隔なしに動くシャトルバスもあった。
さらに、シャトルバスは、週末と休み明けには、最寄りの駅やバスターミナルを往復もするようだ。
ただし、週末帰宅も許可制であり、平日外出は原則禁止だそうだ。
また、家族の送迎も例外なく許されない。ここには、名門の子弟も多いが、全員がシャトルバスと公共の交通機関を使用して学園に通う。
学園の方針らしい。
無断外出も無理そうだ。
ここまでの道のりで、学園から街までの道なりは、整備はされていたが随分と険しい坂であり、さらに数個の無人検問所のような設備もあったので、おそらく勝手に外に出ることも、逆に外部から潜入することも難しいという感じがした。
いずれにしても、今日は週末だが、定期テスト前でもあるし、クラブ活動も盛んな時期なので、平素よりも残留者は多いと、玲子さんは車で案内しながら説明してくれた。
確かにうろうろしている生徒は少なくなかった。
また、週末は許されるらしく、私服姿の生徒が大半だった。
とにかく大きな学園だ。
後ろの席のあさひ姉ちゃんも、唖然としている気配だ。
しかし、それよりも真夫は、理事長代理の怜子さんが、こうやって、ひとりの編入生徒を自ら送迎しているという状況が気になっていた。
見られて噂になったら、玲子さんの状況が悪くなるのではないか……。
それを心配している。
だが、玲子さんは、むしろ他の生徒に見られるのを望んでいるかのように、人目をはばからず、学園内を車で走らせて案内をしてくれる。
ついに、真夫は気になっていた指摘を口にし、あさひ姉ちゃんとともに、寮まで歩いていくと申し出た。
「S級生徒用の特別寮までは結構ありますよ、真夫様。それに、荷物もあるのに……。第一、これはわたしと真夫様の繋がりを宣伝したくて、わざとうろうろしてるのです。そうすれば、真夫様を軽く見る者も減るでしょう。せめてもの、わたしの配慮です。真夫様が養護施設出身であることを知られたのは、わたしの落ち度です。それを少しでも償いたくて……」
玲子さんは申し訳なさそうに言った。
真夫が孤児であることは、昨日、白岡かおりという女生徒のために、一度に学園内に広まったらしく、玲子さんはそれをとても気にしていた。
真夫は笑った。
「心配いりませんよ。おかしな色眼鏡で見られるのは慣れてますから。ましてや、こんな上流階級の人たちばかりの学園ではなおさらです」
真夫は言った。
そのとき、玲子さんがなにかを言いたそうな妙な素振りをした。
だが、結局、口が開くことはなかった。
時折見せる仕草だ。
なにかを告げたいのに、それを躊躇している……。
そんな感じに思える。
真夫は、最近、ちょっと気になりだしていた。
「真夫ちゃん、とにかく、いじめられたら、あたしにすぐに言うのよ。そんな連中、あたしがとっちめてやるから」
そのとき、後ろからあさひ姉ちゃんの声が響いた。
真夫は苦笑した。
だが、素直にわかったと返事をした。
「……それと、あの子のこともね……。真夫ちゃんは優しいから、強く出れないと思うけど、あたしが代わりにやってあげるから。もちろん、真夫ちゃんが好きなようにやっていいわ。だけど、真夫ちゃんは、本当に優しいから……」
さすがに吹き出した。
「あの子」というのは、無論、白岡かおりという女生徒のことだ。
真夫がこの学園に入り、あさひ姉ちゃんが背負った借金を肩代わりしてもらったのは、少し前に真夫を痴漢の冤罪で陥れたその白岡かおりを「調教レイプ」するというのが条件だ。
もちろん、犯罪だ。
しかし、玲子さんによれば、そのかおりに何をしても、警察に訴えることのできない弱味は握っているので心配ないという。
また、たとえ、訴えたところで、龍蔵という人の権力なら、窮地に陥るのは、白岡家の方だそうだ。
だから、存分にやれと諭された。
もう後戻りはできない。
真夫の覚悟は決まってる。
それにしても、確かに、ほとんど知らぬ女生徒を強姦するというのは、真夫も気が咎めるが、「優しい」というのは、真夫には当てはまらないだろう。
この数日間、あさひ姉ちゃんと玲子さんを徹底的に「調教」して愉しんだ。その内容は、とても「優しい」とは言えないものだったはずだ。
しかし、あさひ姉ちゃんの思考回路では、真夫は優しいということになるようだ。
これには真夫も笑うしかない。
運転席の玲子もくすくすと笑っている。
「じゃあ、あさひ姉ちゃんにも、しつけ係を頼むよ。でも、一度会っただけだけど、かなり気が強そうで手強そうだったよ。それに、いいところのお嬢さんだってさ」
真夫は、バスに乗る彼女を待ち伏せて、問い詰めたときのことを思い出して言った。
一筋縄では落ちることのなさそうな、頑迷さを彼女から感じた。
また、かおりのプロフィールも玲子さんから受け取っている。
あの白岡電器の会長の孫娘という肩書きにはびっくりした。
それが、今回の懲罰として、真夫の「従者生徒」にされたというのは、さらに驚愕した。
そして、そのプロフィールが秀逸物であり、彼女の正確な身体の身長、体重はもちろん、スリーサイズ、就学成績をはじめ、どうやって調べたのか、これまでの男性経験から日常的な自慰の回数、おまけに、その自慰やほかの誰かとのセックスの写真まで同封されていた。
しかも、自慰の写真は様々な場所で五十枚はある。
どうしたのかと訊ねたら、かおりが口にする寮の食事に強力な媚薬をこっそりと混ぜ、それで隠し撮りしたのだそうだ。
また、セックスの写真は、彼女を脅していた男子生徒が持っていたもので、やはり、かおりは真夫があのとき見た男子生徒に脅されていたようだ。
詳しいことも玲子さんから教えてもらった。
気の毒とは思うが、バス停留所で会ったときの悪びれない彼女の態度を思い出すと、あまり同情する気にはなれない。
それに、巧みに男の顔だけを隠した写真は、脅迫されて撮影されたものでは、断じてなかった。
いずれにしても、かおりの調査に関する精緻さと、人権を無視したやり口には、真夫も笑うしかなかった。
「お嬢さんだろうが、なんだろうが、あたしは真夫ちゃんを陥れたその子が許せないの。真夫ちゃんは庇わないでね」
「任せてよ、あさひ姉ちゃん。俺も愉しむことにするから」
真夫はとりあえず言った。
「も、もちろんよ。真夫ちゃんは愉しんでいいのよ。じゃあ、いきなりレイプしちゃう? いいものがあるから」
あさひ姉ちゃんが胸ポケットから、ペンタイプの伸縮式の指し棒を出した。それをするすると伸ばす。
なんだろうと何気なく背後に視線を向けていると、突然にバチンと強い音がして、尖端が光った。
「うわっ、なにそれ?」
真夫は言った。
「指し棒型のスタンガンよ、真夫ちゃん。電撃の強さも調整できて、痛めつける程度から、気絶させるくらいの強烈な電流も流せるそうよ。かおりという女の子を調教するために、玲子さんにもらったの」
「雌犬用のしつけ具です、真夫様……。ほかにも入り要があれば、遠慮なく言ってね、恵ちゃん。すぐに手配するから」
玲子さんが毅然と言った。
よくわからないが、このふたりは、かおりという女生徒を最初から嫌うと決めている様子だ。
真夫は、ひとりで肩を竦めた。
やがて、特別生徒用の寮に着いた。
驚いた。
それは、六角形の銀色の鏡張りの二階建ての大きな建物だった。
地階もあるということだ。
玲子さんによれば、六角のうちの正面の一角が玄関であり、中央の吹き抜けのホールが共有スペースになっていて、残りが一角ずつ五人の特別待遇生徒に割り当てられているのだという。
つまり、地下を含めた一階と二階の部分の一角ということだ。
「特別待遇生徒に与えられるスペースは、完全なプライベートが保たれるシステムになっています。教師や職員であっても、手続きなしに室内への立ち入りは禁止です。だから、わたしも入れません。もっとも、表向きだけですけどね」
玲子さんが言った。
つまりは、裏ではしっかりと監視態勢が取られているということに違いない。
必要な場合の隠し地下通路などもありそうだ。
一郎は微笑んだ。
「わたしは、ここで失礼します。荷物は共有ロビーに置いておきますので、かおりに運ばせてください……。いるはずですから……」
玲子さんが言った。
真夫はわかったと答えた。
「それと、必要なときはすぐに、わたしを呼び出してくださいね。困ったことがあっても……。それと、ほかの特別待遇生徒は、全員が週末外出の手続きをしていますので、明後日の夜か、月曜の朝まで戻らないと思います。この建物内には、週末は真夫様たちと、かおりだけということです。どうか、ご存分に真夫様の洗礼を与えてやってください……」
玲子さんが意味ありげに言った。
「洗礼ね……」
真夫は肩を竦めた。
つまりは、早速、その女生徒を犯せということだろう。
それを監視する隠しカメラもあちこちにあるはずだ。
かおりという女生徒には申し訳ないが、真夫もいまさら、後には引けない。
真夫が躊躇すれば、おそらく、あさひ姉ちゃんは借金のかたとしてどこかに連れていかれて、二度と真夫には会えない。玲子さんも消えてしまうだろう。
やるしかない。
それに、白岡かおりは、理由があるとはいえ、痴漢から助けたはずの真夫を逆に痴漢として訴えたような女だ。
だから、仕返しをしていい……。
真夫は自分に言いきかせた。
「恵ちゃん専用の自動車は、明日には届けるわ。注文の車種よ」
三人で車を降りると、玲子さんが言った。
「わおっ、愉しみ」
あさひ姉ちゃんが元気な声を出した。
真夫の「侍女」として、この寮に同居することになるあさひ姉ちゃんだが、大学に通うために、学園から車が提供されることになっている。それを玲子さんは、あさひ姉ちゃんの希望する新車で準備したのだ。
いずれにしても、このふたりは随分と仲良くなった。
真夫も嬉しい。
「じゃあ、中にどうぞ。荷はロビーまで運び入れさせておきます」
玲子さんは、入り口のガラス戸の横にあるインターフォンで寮の管理人を呼び出した。
ここには、数名の管理人が交代で常駐しており、施設管理を行ってくれるのだそうだ。室内施設の補修や消耗品の交換・補充などを管理人に手配するのは、従者の役割ということだ。
また、インターフォンの隣には、指紋と瞳の人体認証を受けるためのチェック機がある。玲子さんによれば、登録された者しか扉が開けられないようになっていて、すでに真夫とあさひ姉ちゃんの登録はしてあるという。
「これがそうね? あたし、やっていい、真夫ちゃん?」
あさひ姉ちゃんが興味津々に真夫に言った。
いいよと応じると、あさひ姉ちゃんは嬉しそうに認証チェック機に向かう。
あさひ姉ちゃんが少し屈んで、小さな黒面を覗き込むようにして、さらに手の形の線がある台に手を乗せた。
ピッという音がして、扉がさっと開いた。
「うわあ、すごい」
あさひ姉ちゃんは、それだけで感嘆の声をあげた。
「来たな、真夫坊」
そのとき、台車を転がしながら、年配の女性が中からやって来た。
驚くことに、時子婆ちゃんだ。
「と、時子さん、な、なんでここに?」
玲子さんがひきつった声をあげた。
時子婆ちゃんは、悪戯っぽく笑った。
「なんでと言われてもな……。今日から寮母として、ここに通うことになった。よろしくな、真夫坊、そして、恵」
「嬉しいです、時子さん」
あさひ姉ちゃんも嬉しそうに言った。
夕べの浣腸プレイのときに初めて会ったあさひ姉ちゃんと時子婆ちゃんだが、一緒に食事をしたときに、すっかりと打ち解けて、ふたりは仲良しだ。
だが、玲子さんは、まだ納得いかない感じで、立ち尽くしている。
「ど、どういうことです、時子さん?」
玲子さんは言った。
「龍蔵様の許可を受けてな。だが、あたしのことは黙っておけよ。生徒にも、ほかの管理人にも余計なことは言うな。よいな、玲子。真夫坊たちも頼むぞ」
時子婆ちゃんが、学園の理事長の龍蔵という人の愛人頭という立場の人というのは聞いている。
しかし、それは内緒にしろということらしい。
とりあえず、真夫とあさひ姉ちゃんは頷いた。
「車の中の荷をロビーに運べばいいのだな? じゃあ、真夫坊たちは、もう行け」
時子婆ちゃんが台車を押して、ワゴン車の後ろに進んでいく。
「ま、待ってください、時子さん。わたしがやります」
玲子さんが慌てて、台車を時子婆ちゃんから取りあげようとした。だが、それを不機嫌そうに時子婆ちゃんが制した。
「馬鹿垂れ。理事長代理のお前が荷を運んで、寮母のあたしが見てるだけというのは不自然であろう。そこで黙って立っておれ」
「でも……」
玲子さんの狼狽えた声がした。
真夫はくすりと笑った。
とりあえず、真夫は、ふたりを置いて、あさひ姉ちゃんを促して、建物内に入った。
「うわあ、ホテルみたい……」
あさひ姉ちゃんが声をあげた。
真夫も同じ感想を抱いた。
玄関から入ったところにあったのは、観葉植物とソファが並ぶ丸いスペースのロビーだ。
その壁には、五個の扉があり、さっきの人体認証機とインターフォンがそれぞれについていて、部屋番号と名前が彫られたプレートが扉につけてある。
1.Syuya Kinoshita
2.Kinuka Saionji
3.Yutaka Kaga
4.Kotaro Kinjoh
そして、五号室には、“5.Mao Sakamoto”とある。
また、入り口の横には、管理人室という表示と受付用のインターフォンもあった。この中が時子婆ちゃんの詰所でもあるのだろう。
真夫は、自分の名のある扉の前に立った。
いよいよ始まりだ。
真夫は覚悟した。
これから部屋でやることは、間違いなく監視されている。
時子婆ちゃんが寮母でやってきたのも、単なる酔狂とは思えない。
真夫のかおりに対する態度が、龍蔵という人に気に入られれば、真夫とあさひ姉ちゃんの人生は保証される。
その試金石に失敗すれば、玲子さんも含めて三人ともバラバラにされる。
真夫は認証機で扉のロックを外した。
ガチャリと音が鳴る。
自室ということになっている部屋に入る。
室内は共有ロビーに負けず劣らずの高級感のあるロビーだ。調度品については、最高のものを揃えると玲子さんが言っていたが、その通りの光景だ。
広い空間の一画にソファが置いてある場所がある。
そこに、灰色の制服を身につけた女生徒が不機嫌そうな顔をして座っていた。
「白岡かおりよ。よろしく、坂本くん」
かおりが座ったまま、毅然とした態度で言った。
真夫の従者生徒のくせに、この偉そうな態度は、彼女のせめてもの片意地と挑戦状なのかもしれない。
かおり自身が、従者生徒になることにまったく同意していないというのは、玲子さんから耳にしている。
しかも、じっと視線を向けるのは真夫だけであり、あさひ姉ちゃんに対しては、まるで存在しないかのように顔も向けない。
なかなか、愉しくなりそうだ。
真夫は、隣で早くもむっとしているあさひ姉ちゃんを制して、かおりの元に歩み寄った。
かおりの腰かけるソファの右側のソファに腰を沈める。
また、あさひ姉ちゃんについては、眼で合図して、かおりの背後に回ってもらった。
かおりがびくりと身体を竦める。
この偉そうな態度は緊張感の裏返しのようだ。
かおりが息を飲んだのがわかった。
「俺のことを覚えているだろう、かおり? お前に冤罪に陥れられた間抜けさ。その節は世話になったね」
かおりの表情がひきつった。
悪かったという後悔の感情はあるようだ。
「あ、あのときは……。じ、実は……」
「言い訳はいい。事情は知っている。だが、同情する気にもなれん」
真夫はかおりの言葉に口を挟んだ。
かおりが、はっとした表情になった。
「それよりも、話は後だ。靴と靴下を脱がせて、スリッパを履かせろ。これからは、毎日、お前の仕事になる」
真夫は足を組んだ。
すると、かおりの顔が真っ赤になった。
「わ、わたしは白岡電器の……」
かおりが喚きだした。
真夫は、かおりの後ろのあさひ姉ちゃんに頷いた。
あさひ姉ちゃんは、すでに準備していた指し棒型のスタンガンをかおりの首に当てた。
「ふぎいいいっ」
かおりが奇声をあげて、椅子から落ちた。
「あんたがどこの孫娘でも関係ないわ。真夫ちゃんになにを命令されたの? 思い出すまで、スタンガンを使うわよ。言っておくけど、強さはいまので最弱よ」
あさひ姉ちゃんが冷たい口調で言った。
「あ、あんたら、わたしの素性を知っているのに……」
かおりは信じられないという顔をしている。
あさひ姉ちゃんが芝居がかった雰囲気で高笑いした。
「知ってるわ。白岡電器の会長の孫娘なんでしょう? あんたこそ、あたしたちの素性を知っているんじゃないの? 得体の知れない孤児院の出身よ。なにをするかわかんないわよ」
あさひ姉ちゃんがすっと、指し棒型スタンガンを動かした。
かおりは恐怖の声をあげて、真夫の足元に寄ってきた。
スリッパは、ソファの前にある。
かおりはそれを引き寄せる。そして、屈辱に顔を歪めて、真夫の足に両手を伸ばした。
ちらりと、一瞬あさひ姉ちゃんを見たのは、余程にスタンガンが堪えたのだろう。
真夫は、かおりの顔に足の裏を接しさせて、思い切り顔を足で押した。
かおりが蹴り倒れる。
「ひいっ、な、なにすんのよ──?」
身体を起きあがらせて、かおりが叫んだ。
「手を使うな。口だ。口でしろ、奴隷」
真夫は冷たく言った。
かおりの顔は限界まで赤くなる。
「ふざけないでよ。そんなこと、できるわけないでしょう」
すかさず、真夫は玲子さんから受け取ったかおりの自慰の写真の束を床にぶちまけた。
これでどのくらい効果があるかわからないが、追い詰める材料のひとつにはなるだろう。
「う、うわっ、な、なによ、これっ?」
今度はかおりは顔色を蒼くした。
赤くなったり、蒼くなったり忙しいことだ。
かおりは写真に飛びついて集め始める。
あさひ姉ちゃんがかおりの首に棒型スタンガンを押し付けた。
「ひぎいいいっ」
かおりがひっくり返った。
そのとき、短いスカートがまくれあがって、かおりの白い尻が露になった。
さっと、かおりが手でスカートをなおす。
「なんだ、お前? スカートの下に下着をはかないくせがあるのか?」
真夫は笑ってやった。
すると、なにを思ったのか、かおりはテーブルの上にあった一枚の紙を真夫に突きつけた。